Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

スーパーマーズ(ホシハゼ)

2016-05-31 18:46:18 | ハゼ科

ほんの…ほんの少しだけムシムシ感が和らいだかなぁ…、って感じだった本日のやんばるです。

もちろん十分に暑かったですけど…。

さて今夜は『スーパーマーズ』の夜。

お隣の惑星、火星が最接近する夜です。

火星は約2年2ヶ月に一度、地球に接近しているのだそうですが、それぞれの軌道の関係で、接近時の距離は毎回違うのだそう。

今夜の距離は7528万キロで、ここ10年では最も近づくのだとか。

肉眼でも見え、その明るさはマイナス2等級。

全天で一番輝いているシリウスでさえマイナス1.4等級ですから、明るいはずです。

午後十時頃には南南東の空に見られるのだそう。

瞬かないのが、特徴だそうですよ。

風は北西~西~南西。晴れたり曇ったり。

〈ハゼ科ハゼ亜科ホシハゼ属ホシハゼ Asterropleryx semipunctata 16年4月18日 沖縄島新里〉

学名種小名は semi と punctata がくっついた言葉。

punctata は『穴・点』の意味で、体側にある微小青色斑点のこと。

semi はセミヌードとかセミファイナルとかのセミで、『半分・半ば』の意。

合わさると、『半分斑点模様のある』という感じの意味に。

で、画像を見ると、体側には青色斑点が並んでますが、目の後ろから背面というか背鰭基部というかにかけてはありません。

まさに名は体を表す系の学名です。

ところで、模様と和名は星星してるけど、学名種小名は星星してないんだなぁ…と思ってたら、すでに属名の方で星星してました。

学名の属名は『星の鰭』という意味です。

さて……

今夜は全国的に星空が見られるようではなさそうですね。

でもご安心を。

2018年には、5759万キロまで接近するのだそうですよ。

今回のがスーパーマーズなら、2年後のはハイパーマーズでしょうか…。

 

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中休みが続いてます…(キマダラウミコチョウ属の1種)

2016-05-27 19:32:09 | ウミウシ

陽光タップリだった本日のやんばるです。

梅雨の中休みはこのまま週末まで続いていきそうです。

このところ風もゆる~く、どの方向から吹いていても気にならないほど…。

おかげで、海況も気持ちいい~感じです。

まだ台風が一つも発生していないのが、少し気になったりしてますが…。

風は南西~西。晴れ。

〈ウミコチョウ科キマダラウミコチョウ属の1種 Siphopteron sp. 16年4月15日 沖縄島安和〉

美しいウミウシですが、和名も学名もないようです。

通称ライコウウミコチョウ。

あ、違った。そう呼んでいるのは僕だけですので、私称でした。

『ライコウ』は『雷光』のことです。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

ブルー系のスジ模様が稲光のように見えません?

というわけで、ここからは少しお遊びを……

〈ウミコチョウ科キマダラウミコチョウ属ライコウウミコチョウ Siphopteron fulgur 16年4月15日 沖縄島安和〉

本種の学名種小名は『稲光(稲妻)・雷光がひらめく』の意。

確かに、蛍光ブルーの模様が雷光のように見える綺麗なウミコチョウです。

なんてね…。

因みに…

ラテン語の名詞には『男性形・女性形・中性形』があります。

これに伴って、名詞を修飾する形容詞にも『男性形・女性形・中性形』があります。

つまり言葉に『性』があるということです。

生物の学名は、属名と種小名の性が一致しなければいけません。

本種の属名と種小名の性は、中性で一致しているはずなのですが自信はありません…。

まあ、戯れ言ですから……。

 

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中休みだそうで…(ニセクロスジイソハゼ)

2016-05-24 19:13:30 | ハゼ科

梅雨の中休みだそうで、青空が広がった本日のやんばるです。

ゆる~い風は、というか空気そのものがタップリの熱をはらんでいて、夏日になりました。

明日はまた雨模様になるようですが、夏日は続きそうな予報です。

風は南東のち静穏。晴れたま~に曇。

〈ハゼ科ハゼ亜科イソハゼ属ニセクロスジイソハゼ Eviota cometa 16年4月15日 沖縄島安和〉

世の中には、『コメットハンター』と呼ばれる天文家たちがいるそうです。

英語でコメット、日本語では帚星、つまりは彗星を熱心に捜索する人々のことです。

彗星には発見報告順に最大3人まで発見者の名前をつけられるのだとか。

自身の名前を彗星に冠するために、今も世界のどこかで天体望遠鏡を覗いているのかも…。

もっともコメットハンターが彗星を発見するという機会は、どんどん減少していっているのだそう。

というのも現在の彗星探しは、コンピューターによる自動捜索によって行われているから。

何だかロマンがない世の中になってるなぁ……、とか思えたり。

つい最近、カナダのコメットハンターのコラムを読みました。

そこには、彼がコメットハンターになるきっかけに、日本人の名前がついた彗星が関わっていると書かれてました。

それは池谷・関彗星という彗星で、20世紀に発見された最も明るい彗星なのだとか。

他にも、これまで発見された彗星のなかで最も長い尾を持つ彗星も、日本人が発見した百武彗星だったり。

僕自身が実際に見て記憶に残っているのは、ハレー彗星とヘールボップ彗星かなぁ…。

彗星はSFのギミックにも多く使われ、ジュール・ヴェルヌやH・G・ウェルズ、あるいはアーサー・C・クラークの作品などに出てきたりも。

まあフィクションでの彗星といえば、僕的には『赤い彗星』ですけど…。

というわけで…

本種の学名種小名は『彗星』の意。

いったい何がどう彗星っぽいのでしょう?

画像を刮目しても、彗星的なものを見いだせないのですが。

まあ……赤いですけど……。

 

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史上最も暑い年…(キオネミクティス・ルメンガニィ)

2016-05-20 18:51:47 | ヨウジウオ科

雨交じりの予報に反して、けっこう晴れ間の比率が高かった本日のやんばるです。

まあ風はびっしょりと濡れた感じで、晴れていても曇っていても、ムシムシ感が強い一日でした。

さて、少し気になるニュースが……

アメリカ航空宇宙局、つまりはNASAが、4月の世界の気温と海水温が観測史上最高を記録したことを発表したのだそうです。

このまま推移すると、今年の年間平均が記録を更新し、『史上最も暑い年』になる可能性があるのだとか。

ついこの間まで話題になっていた巨大エルニーニョの発生が、原因の一つなのだそう。

もちろん地球温暖化の影響もあるのかもしれませんが。

大きなスケールで見ると、今インド洋の辺りに強い上昇気流が発生していて、その影響でフィリピン近海に下降流が発生しているのだとか。

するとここで台風が生まれにくくなるのだそう。

日本に接近する台風の多くはフィリピン近海で発生したものなので、このままでは、今年の接近台風の数が激減する可能性も…。

これと同じような状況を、僕は過去に見た記憶があります。

1998年のこと。世界的なサンゴの大白化が起こった年です…。

あの年のようにならないことを祈るばかりです……。

風は南東のち南西。曇ときどき晴れ。

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科Kyonemichthys属Kyonemichthys rumengani (通称ピグミーシードラゴン) 16年4月11日 沖縄島安和〉

ヨウジウオ科の分類のファーストステップは、尾鰭の有無ですよね。

尾鰭があればヨウジウオ亜科、尾鰭がなければタツノオトシゴ亜科。

本種は尾鰭がないですよね。でもヨウジウオ亜科なのですけど、どうして?

本種は2007年記載の種なのですが、和名がないせいなのか、日本産魚類とされていないのか、その後に発行された図鑑にも掲載されていません。少なくとも僕の持っている図鑑には。

だから上記の分類は、ネットで調べたものなのですが、情報が少なすぎて詳細は解りません。

まあ英語サイトの分類でも、科はSygnathidae(ヨウジウオ科)、亜科はSyngnathinae(ヨウジウオ亜科)になってますので、上記の分類で間違いないと思われるのですが。

あと本種の説明文にはこんな一文も↓

This species is the only known member of its genus.

species は種で genus は属ですから、つまり本種は単型だということなのでしょう。

単型とは、そのグループにはその仲間以外に類縁のあるものが存在しないこと。

つまりは、この属は本種だけですよ、という意味。

今一つ解らない本種の分類位置に、この辺りも関係しているのかもしれません。

とか思ってみたりも……。

 

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梅雨…(シロウサギウミウシ)

2016-05-17 18:49:00 | ウミウシ

昨日、沖縄気象台が梅雨入りを発表しました。

平年より7日遅く、去年よりは4日早い梅雨入りなのだそう。

で、本日ははっきりきっぱり梅雨~という感じの空模様でした。

風も北寄りで、涼しい…というか少々肌寒いやんばるでした。

風は北~北東。雨、そして雨。

〈イロウミウシ科シラユキウミウシ属シロウサギウミウシ Noumea simplex 16年4月11日 沖縄島安和〉

キリスト教の視覚的象徴は十字架ですね。

十字架はイエス・キリストが磔刑に処されたときの刑具と伝えられ、それ故に象徴とされているそう。

ただ実際には十字ではなくT字で、イエスが十字架で処されたから十字架が象徴になったというより、十字架が象徴になったからイエスは十字架で処されたとうい伝説が生まれた、という説も。

それはともかく、十字形の磔刑具はラテン語で crux decussata というのだとか。

crux は柱を意味し、decussata が十字形を意味します。

処刑柱には単純な一本柱もあり、それはラテン語で crux simplex というのだそう。

さあやっと本種の学名種小名に到達しました。

つまり本種の種小名は『単純な』の意。

なぜこんなにも回りくどく説明したかといいますと、『単純な』というのが形としてストレート、I字形を表していると思えたから。

本種に非常によく似たノーメア・デクッサータという種がいます。

当然この名は和名ではなく学名のカタカナ表記で、種小名のデクッサータは decussata になるわけです。

つまりこの種は十字形をしているわけです。

上の画像をみて、『十字形じゃないの?』と思われた方、僕もそう思いました。

でもしばらく観察していると……

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

I字形になりました…。

 

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涼風ですが…(ウミウシ幼体プラス…)

2016-05-13 19:07:07 | ウミウシ

風自体は乾いた心地よい涼風なのですが、陽光は強烈だった本日のやんばるです。

陽光のパワーが、風の涼しさを上回っていた一日でした。

このまま週末も好天で、ただ風は変わって湿った暑さになりそうです。

水温も明確に上がりだしていて、いい感じです。

風は北東。晴天。

〈イロウミウシ科Goniobranchus属キカモヨウウミウシ Goniobranchus geometricus 16年4月11日 沖縄島安和〉

炸裂的なウミウシのシーズンが終わりに近づくと、ミリクラスの幼体たちが目につくようになります。

実際にそのサイズの個体がこの時期に増えているのか、それとも見る側のウミウシへの反応感度が高まっているからなのかは解りませんが。

〈イロウミウシ科アオウミウシ属クチナシイロウミウシ Hypselodoris whitei 16年4月11日 沖縄島安和〉

ウミウシの寿命は長いもので三年以下、多くのものは一年未満なのだそうです。

そうすると…

この子たちは次の冬までに成体になって、繁殖するということでしょうか。

それまでは、どこでどんな生活をしているのでしょうか。

どうしてそれまで目につかないのでしょうか。

〈ミドリアマモウミウシ科ミドリアマモウミウシ属ヤセモウミウシ Hermaea sp. 16年4月11日 沖縄島安和〉

次の冬に、繁殖相手を求めて活発に活動するのでしょうか。

その姿が目につき、それを僕たちはウミウシのシーズンだと理解しているのでしょうか。

ところで……

〈カイアシ亜綱未同定種 COPEPODA sp. 16年4月11日 沖縄島安和〉

幼体ばかり見ていると、成体に出会っても全体像ではなく細かな部分に焦点が合ったりして…。

 

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梅雨は…?(ウミグモ未同定種)

2016-05-10 19:11:41 | 水中生物

梅雨入りの件はどうなりました…? って感じの本日のやんばるです。

本日のというか、本日も…という感じですが。

南からの風はまるでカーチバイ(夏至南風)のようで、実はもう梅雨は明けているのでは…とまで思えたり。

今夜遅くに激しい雨が降るそうですが、その雨をもたらす前線も明日の朝には過ぎ去っていきそう。

停滞しないということは、それは梅雨前線線ではないということで…。

そしてその後はまた晴れマークが続く日々。

まあ僕的には梅雨がなかったとしても何の不満もありませんが…。

風は南。晴れときどき曇。

〈ウミグモ目未同定種 PANTOPODA sp. 16年4月11日 沖縄島安和〉

エイリアンかUMAか、という感じのフォルムな生物。

種どころか、科も判りません…。

そもそもウミグモは節足動物門鋏角亜門ウミグモ綱ウミグモ目に属する生物で、現生種は約500種が6~10科に分けられるのだそう。

6~10科って結構な幅がありますけど…。

まあ、分類が進んでないのでしょうか。

したがって画像の種も、未同定種というより未記載種の可能性の方が高いと思われたり。

画像検索をすると、このタイプのウミグモは、水中写真で結構ダイバーに撮影されているようなのですけど。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

分類的に近い生物は、水生生物ではカブトガニ。

もっとも同じなのは門までで、綱のタクソンから違いますから、近いといってもその程度ですが。

エイリアン的、あるいはUMAっぽいところは近いですけど…。

 

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すでに夏…(コナフキウミウシ)

2016-05-06 19:05:21 | ウミウシ

昨日は二十四節気の立夏。

暦の上ではすでに夏。いや実際にもすでに夏、な本日のやんばるです。

雨交じりの予報に反して、上り調子な空模様。気温もほとんど真夏日まで上昇しました。

じっとりとした風が暑気持ちいい~一日でした。

風は南。曇のち晴天。

〈フジタウミウシ科フジタウミウシ亜科フジタウミウシ属コナフキウミウシ Polycera sp. 16年3月29日 沖縄島安和〉

学名種小名は sp.

sp. について書いた記憶がないので、まずはそこから…

sp. は略語です。最後のピリオドが、これは略語ですよということを意味しています。

sp は『species』の略で、種という意味。

当然これは固有の名前ではなく、まだ学名が付けられていませんよということを表します。

本種であれば、学名的にはフジタウミウシ属の一種、あるいはフジタウミウシ属未記載種って感じかな。

因みに sp. は斜体では表記しません。

画像の個体は食事中のようで、その背後にも食事中と思われる個体が数個体います。

〈同種 同個体 同日 同ポイント〉

食べているのはジュズツナギコケムシ。

さしずめここは、この子たちにとって食堂といった感じでしょうか。

まあここに棲み、産卵もしますが。

さて和名のほうは、体側面に散在する白色微少突起が粉を吹いているように見える、ということなのでしょう。

確かに…。

当地には黄金芋というねっとり甘いオレンジ色のサツマイモみたいなのがあるのですが、本種はそれで作った黄金芋モチにも似ていたり…。

かなり美味しいので、沖縄島にお越しの際は、是非ご賞味いただきたい。

ところで…

和名の説明のところで、『粉を吹いているように』と書きましたが、これを何と読みました?

これ、『こをふいている』と読みます。粉吹きと書くと『こなふき』なのに『粉を吹く』と書くと『こをふく』になる。

日本語って難しい。『な』はどこにいったのでしょう?

あ、本種は名がないだけに……

失礼しました…。

 

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皐月(ヒナギンポ)

2016-05-03 19:24:52 | イソギンポ科

前線通過に伴い、午後に一時的に激しい雷雨になった本日のやんばるです。

けれどその後には綺麗な青空が広がりました。

日差しもパワフルで、北寄りに変わった風は乾いた涼風…。

気持ちいい~印象で終わった一日でした。

このまま数日間、行楽日和が続きそうです。

〈イソギンポ科ヒナギンポ属ヒナギンポ Nannosalarias nativitatis 16年3月29日 沖縄島安和〉

ヒナは小さいことを表す接頭辞で、生物の和名にはよく登場する言葉…

ということは、以前にも何度か書いた記憶があります。

小さいというのは、基準となる対象種よりサイズが小さいことを示します。

では、本種はどの種より小さいのでしょうか。

それは学名の属名を見るとわかります。

本種の属名は Nannosalarias

これは nannos と salarias がくっついた言葉です。

nannos は数の単位であるナノ(nano)の語源になった小さいことを表す言葉。まあ正確には『小人』の意味ですが。

salarias はヤエヤマギンポ属のこと。

つまり、ヤエヤマギンポ属よりサイズが小さい属ですよ、ということになるわけですね。

で、気になるのがどのくらい小さいのかということ。

なにせナノは十億分の一を表す単位ですから、十億分の一とまではいかなくても、相当小さいはず。

ヤエヤマギンポ属を代表する種であるヤエヤマギンポの標準体長は、12cm。

対して本種の標準体長は、4cm。

なるほど相当小さい。納得。

ところで、ヤエヤマギンポ属には他にも2種いまして、それらの標準体長は…

シマギンポ 5cm

ヒレナガカエルウオ 6cm

え? えーと…

これはまた泥沼にはまってますか……。

〈同種 同個体 同日 同ポイント〉

 

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