Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

アクセントカラー(ウミグモ類未同定種)

2021-06-01 20:17:21 | 水中生物

梅雨っぽいような、ぽくないような感じの空模様が続いてる感じのやんばるです。

まあ今日は早朝以外は青空でしたけど…。

こんな感じの空模様が続きそうな週間予報です。

昨日発生した台風3号は北上するようですが、近づく前に熱帯低気圧になるようです。

ただしこの台風が持ち込む暖かく湿った空気が前線を刺激して、雨量は増すかもしれません。

週の半ばからぐぐっと気温が上がる予報なのも、その空気のせいなのでしょうか…。

風は北東~東。曇のち晴れ間。

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『アクセントカラー』

日本語では『差し色』

ファッションやインテリアなどに使われる言葉で、コーディネートのどこかに色を添えることを言うのだとか。

ファッションやインテリアのコーディネートにおける色使いは、占める面積の大きい順に『ベースカラー』・『アソートカラー』・『アクセントカラー』と分類されるのだそう。

『アクセントカラー(差し色)』は、全体の5~10パーセントの面積で、アクセントやスパイスとして効果的に機能させる色を取り入れるのが好ましいのだとか。

ベースカラーに対する補色を使ったり、基本1色あるいは相性の良い色なら2色にしたりと、極力少なめにするのがコツなのだそう。

その上でパッと目を引く明るい色を使うのが鉄則なのだそうです。

差し色を取り入れやすいアイテムのというのがあるそうで、それはソックス、スニーカー、シャツやTシャツ、そして時計や帽子やバッグなどの小物。

確かにこれらは面積少なめですもんね。

ちなみに男性は、赤色を差し色にすると男っぷりが上がるのだそうですよ。

ファッションセンス皆無の僕には、なかなかチャレンジできそうにありませんけど…。

地球がまだ恐竜に支配されていた頃に現れた哺乳類は、生き残るための戦略の一つとして保護色化をチョイスしました。結果地味~な体色と、乏しい色覚に進化することに…。

しかし人間を含む霊長類の一部は、のちの進化の過程で他の哺乳類よりも複雑な色覚を獲得したのだとか。

差し色という文化も、そういう進化と無関係ではないのかも知れませんね。

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さて…

〈ウミグモ目未同定種 PANTOPODA sp. 21年3月30日 沖縄島安和〉

見事な差し色に思えたり…。

自然界で見ることの出来る鮮明で美しい色は、全てコミュニケーションデバイスなのだそう。

当然この子も、そしてこの子がコミュニケーションを図ろうとしている相手も、この色を認知できる能力を有していなければいけません。

僕らと同じように、あるいは僕ら以上に優れた色彩認知能力を持っているのかも知れませんね。

 

 

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梅雨の平年値の更新(ツユダマガイ+α )

2021-05-04 19:18:57 | 水中生物

早朝は青空が見えたのですが、その後は一日を通して曇り空だった本日のやんばるです。

まあ、昨日までたっぷりと日差しを浴びてしまいましたから、肌には良いのかも…。

明日の午後には雨が降り出し、その後も晴れアイコンなしの週間予報になっています。

早ければ明日、あるいは週の後半か週明け辺りに梅雨入りが発表されるかも知れません…。

風は南~南東。曇。

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気象庁では、気象や天候を評価する基準として平年値を発表しています。

梅雨入りや梅雨明けのニュースで、〇日早いとか遅いとか言われるのは、この平年値と比べてと言うことです。

この平年値ですが、西暦年の1の位が1の年から続く30年間の平均値をもって平年値とし、10年ごとに更新されています。

今までは1981年~2010年の観測値による平均値を使用していましたが、今年はこれを更新する年にあたり、これからは1991年~2020年の平均値が平年値として使用されます。

新しい平年値は今年(2021年)の5月19日から使用が開始されるそうです。

ただし、梅雨入り・梅雨明けの平年値については、5月19日以前に梅雨入りする可能性のある地方があることから、先行して切り替えられているそうです。

当地もまさにその可能性のある地方ですね…。

これまでの沖縄地方の梅雨入りの平年値は5月9日、梅雨明けの平年値は6月23日。

新しい平年値は梅雨入りが5月10日、梅雨明けが6月21日となりました。

これからの10年間、沖縄の雨のシーズンは、今までより少しだけ短くなるかもしれません。

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さて…

〈コゴメガイ科ツユダマガイ属ツユダマガイ Crithe nipponica 21年4月13日 沖縄島安和〉

梅雨という言葉は中国発祥で、日本には奈良時代に伝わったのだとか。

しかし伝わったのは『ばいう』という読みで、『つゆ』ではなかったのだそう。

日本で『梅雨』を『つゆ』と読むことが一般的になったのは、まあ諸説あるようですが、その一つが『露からの派生説』なのだとか。

これは、連日降る雨によって木々に露が降りたように見えるから、という説なのだそうです。

まあ一説ですから真偽の程は解りませんけど…。

〈コゴメガイ科ツユダマガイ属の1種 Crithe sp. 21年3月4日 沖縄島安和〉

模様のある近縁種にも出会ったりします…。

 

 

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毛槍(カタマキケヤリムシ)

2021-03-30 18:45:12 | 水中生物

雨交じりの空模様…。時々激しく降ったりした本日のやんばるです。

ただ風は南寄りで暖かく、インターバルも快適に過ごせました。

水中は少し薄暗い感じだったけど…。

明日まではこの空模様を引きずりそう。

それ以降は晴れアイコンが見られる予報になってます。

風は南~南西、のち北西。雨のち曇。

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浮世絵師歌川広重の代表作と言えば『東海道五十三次』ですね。

幕府の年間行事である『御馬献上』に同行し、江戸から京都まで東海道を旅したときのスケッチを元に55枚のシリーズを出版した、とされていました。

現在では実は旅はしていなくて、以前に描かれた絵を模写して制作したとする説が有力なのだとか。

それはともかく、『東海道五十三次』の巻頭は『日本橋 朝之景』。参勤交代の大名行列が朝早く江戸を出発する様子が描かれています。

先頭には先箱を担ぐ二人の髭奴、その後ろには二本の毛槍を掲げる髭奴が続いている絵です。

大名行列にとって毛槍は、特徴的かつ重要なアイテムなのだそう。毛槍とは長柄の槍の鞘の部分に鳥の羽や動物の毛などをつけて装飾とした儀仗用の槍のことです。

その材料には中国やチベット高原に住むヤクの尻尾の毛がよく使われたのだとか。白くて艶があったのだそうです。広重の絵の毛槍も白ですから、ヤクの毛なのかも知れません。

毛槍には幕府から各大名家ごとに許可された特徴的な装飾形式があり、遠くからでもどこの家中かが分かったのだそう。またその本数も大名家の格式によって異なっていたのだそうです。

参勤交代の行列は出立の際や宿場に入る時、国入りの際などには、毛槍を持たせた中間達は家ごとに独特の所作を取り、人々を注目させたのだとか。これが民俗芸能の『奴振り』として今も各地に残っているのだそうです。

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さて…

〈ケヤリムシ科Bispira属カタマキケヤリムシ Bispira tricyclia 21年2月3日 沖縄島安和〉

学名種小名は『三輪車』の意。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

ケヤリムシのケヤリは前述の毛槍からですが、本種も大名行列の先頭を飾っても違和感のない美しさに思えたり…。

 

 

 

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鬱金(ウコンハネガイ)

2021-02-16 18:48:36 | 水中生物

北寄りの風は冷たく、最高気温も20℃を下回った本日のやんばるです。

ですが風速は弱くたっぷりの陽光ありで、数字以上に暖かく感じた一日でした。

明日、明後日とさらに冷え込みそうですが、週末にはまた暖かな日が戻りそうです。

と言うか、今年の冬は暖かな日が多いような…。

水中は、エントリーした瞬間からザトウクジラの鳴音が聞こえてくるこの頃です。

風は北東のち北西。晴れ。

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『鬱金』

何と読むでしょう?

ショウガ科クルクマ属の多年草で、ヒンディー語では『ハルディ』、インドネシア語では『クニッツ』、ハワイ語では『オレナ』として知られる植物。

英語では『ターメリック』、そして当地では『うっちん』と呼ばれています。

もうお分かりでしょうけど、『ウコン』のことです。

インドの伝統医学『アーユルヴェーダ』やインド料理に使われ、根茎に含まれるクルクミンは黄色い染料の原料として用いられてきたのだとか。前述の『鬱金』の原義は、『鮮やかな黄色』なのだそう。

ウコンは世界中に53種あるのだそうですが、日本で主に栽培されているのは『紫ウコン』、『春ウコン』、『秋ウコン』の三種なのだとか。

紫ウコンは精油成分の豊富な希少品種。春ウコンは食用には不向きですが、健康食品などに使われているのだそう。そして秋ウコンは衣服の染料に使われたり、食用にも適しているのだそう。カレー粉やたくあんの着色料の原料として使用されているのだそうです。

ウコンにはたくさんの効能があることが知られていて、その成分は1000種類以上あることが分かっているのだとか。

当地では居酒屋のメニューに『うっちん茶』が普通に記載されてますけど、これは沖縄だけでしょうか。

『うっちん』は、琉球王朝時代には厳しい管理のもと、専売制度が敷かれたほど珍重されていたのだそうですよ。

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さて…

〈ミノガイ科ハネガイ属ウコンハネガイ Ctenoides ales 21年1月15日 沖縄島安和〉

学名種小名は『翼のある』の意。

和名のウコンはどこからでしょう?

鮮やかな黄色…ではありませんよね。貝殻は黄白色ですけど…。

秋ウコンの根茎は橙色なのだそうですが…。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

本種は外套膜に光を反射する細胞を持ち、外部からの光で輝いているように見えるという特徴を持っています。

この特徴から、別名『イナズマガイ』とも呼ばれています。

 

 

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花弁・雪花(Hanabira yukibana)

2021-01-12 20:18:35 | 水中生物

寒~い日が続いています。そして雨交じりの日も…。

ときどき日差しも浴びられたりするのですが、風は冷た~い日々でした。

まあ、明日からは晴れアイコンの日が続く予報で、気温も暖かい日が続きそうなやんばるです。

風は強めの北~北西。雨のち曇、のち晴れ間。

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『シニフィアン』と『シニフィエ』

という言葉をつい最近知りました。これらはフランス語で『意味するもの』と『意味されるもの』、あるいは『表すもの』と『表されるもの』という意味の言語学用語なのだとか。

例えば『海』という言葉。『海』という文字や『うみ』という音はシニフィアン。『海』という文字を見たり『うみ』という音を聞いたりして浮かぶイメージや想起される概念がシニフィエ。というような感じみたい。

日本語では『記号表現』と『記号内容』などと訳されるのだとか。

これを知ったとき、どこか生物の命名に繋がる印象を受けました。

例えば前回のバサラカクレエビ。あの和名は、和名の提唱者がエビの模様から婆娑羅をイメージしたわけですよね。婆娑羅というシニフィアンからイメージされるシニフィエとそのエビの模様が近しいと感じたからバサラカクレエビと名付けたのでしょう。

バサラは日常的に使う言葉ではないのでピンとこないかもしれませんが、これが日常的に誰もが口にする言葉なら、その生物を見たことがなくてもある程度その姿をイメージできるのでは、とか思ったりしたのです。

学名や和名において、シニフィアンとシニフィエの関係性が強ければ強いほど、魚の名前も憶えやすくなるのでは…、とか思ったりも。

とか言いながら、献名の学名や和名も嫌いなわけではないのですが。調べるとストーリーがあったりしますから…。

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この学名なら日常的な言葉のイメージそのままではないでしょうか…

〈ウミヅタ科Hnabira属 Hanabira yukibana 20年11月27日 沖縄島安和〉

和名のない本種は学名をそのまま素直に読むと『ハナビラ ユキバナ』ですね。

これは日本語の『花びら』と『雪花』が語源なのだそう。

属名の方はポリプの触手の形が花びらに似ているから、種小名はポリプの光沢が雪の結晶に似ていることからなのだとか。

つまり日本語をそのままラテン語化した学名というわけです。

Nipponia nippon すなわちトキみたいな感じですね。いやもっと日本語してますか。

そして花びら型の雪の結晶のイメージがすぐに浮かんできて、しかもそのイメージはまあ間違ってないですよね。

何より綺麗な学名ですし…。

これ、和名もこのままで良いんじゃないかと思えたりも。

もっとも、雪の結晶は別名六花と呼ばれるように、六角形の花冠型ですが、本種は八放サンゴの仲間ですので八つの花びらの花冠です。

その部分だけイメージの修正が必要かもしれません…。

 

 

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海の蜂(ウデナガウンバチ近縁種)

2020-11-03 19:47:59 | 水中生物

陽光はたっぷりでしたけど北風が強く吹いた本日のやんばるです。

気温は夏日を僅かに下回るくらいでしたが、体感的にはもう少し肌寒い感じでした。

明日はさらに少し気温が下がるよう。

その後は週末にかけてまた夏日から真夏日近くまで上昇しそうな予想ですが、陽光の乏しい日が続きそうです。

冬の足音を感じる空模様だな…とか思えたり。

風は強めの北東。曇のち晴れ。

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蜂という昆虫をイメージするとき、一般的には二つの特徴が思い浮かぶのではないでしょうか。

一つは社会性昆虫であるということ。

すなわち、家族で集団を作り、その中に女王や働き蜂などの階層がある生活をしているなどの社会構造を備える昆虫であること。もっとも全部の蜂が社会性を持つわけではではないようですけど。

そしてもう一つは『毒』ですよね。

といってもこちらも蜂の全てが毒針で刺すわけではなく、実際に刺す蜂はほんの一握りなのだとか。しかしながらハチ毒はアナフィラキシーショックを起こすこともあるそうで、十分な注意が必要です。

とくに社会性昆虫であるアシナガバチ、スズメバチ、ミツバチは一匹が他の何かの生物に対して毒針を刺すと、そこから蜂が攻撃的になるフェロモンを発するため、他の蜂もつられて集団で襲いかかるという習性があるのだとか。

蜂の巣に遭遇してしまったときは、決して近づかず、姿勢を低くして速やかに巣から離れるようにするのがいいのだそうです。

水中にも毒を持つ生物は少なくありませんね。その一つがイソギンチャク類。

毒が強く人を刺すイソギンチャクとしては、カザリイソギンチャク、スナイソギンチャク、フトウデイソギンチャク、ハナブサイソギンチャク、そしてウデナガウンバチとウンバチイソギンチャクが知られています。

最後の2種、ウデナガウンバチとウンバチイソギンチャクの『ウンバチ』は『海の蜂』の意味なのだとか。

蜂と同じように十分な注意が必要です。

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さて…

〈ハナブサイソギンチャク科Megalactis属ウデナガウンバチ近縁種 Megalactis sp. 20年9月14日 沖縄島安和〉

画像のイソギンチャクがウデナガウンバチと同じように強力な刺胞毒を持つのかは知りません。

触って確かめてみようとは、もちろん思いません。

でもまあ、同じくらいに『海の蜂』だと考えるのが自然ですよね。

幼いイソギンチャクモエビにとっては、強力な守護者なのではないでしょうか。

 

 

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世界図の技法(ケボリガイの仲間)

2020-09-22 20:38:16 | 水中生物

早朝は少し雨交じりでしたが、時間と共に青空が広がった本日のやんばるです。

このところ北寄りの風が続き、鋭い日差しを浴びても灼熱~な感じではなくなっています。

秋分の日の今日も、秋めいた一日になりました。

ただ、向こう一週間は平年並みか平年より暑い日になりそうな予報ですが…。

二つの季節が鬩ぎ合っている感じのこの頃です。

風は北~北東。雨のち曇、のち晴れ。

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『ブッダーヴァタンサカ・ナーマ・マハーヴァイプリヤ・スートラ』と聞いて、何かをイメージできる人はまあまずいないでしょうね。

これは梵語で、日本語にすると『大方広仏華厳経』のこと。大乗仏教経典の一つ。つまり仏教の、釈迦が説いた教えを記録した聖典の一つです。

この華厳経には『華厳蔵世界』という世界観が説かれているのだとか。それによると、世界には『香水海』という清い真水の大海の上に一輪の巨大な蓮華があり、その上は大地になっているのだそう。

そしてその大地にはさらに無数の香水海があって、そのそれぞれに一輪ずつの大蓮華があるのだとか。そしてさらにその上に無数の大地があり、そのそれぞれに無数の世界があり、無数の世界には無数の仏国土があるという世界観なのだそうです。

複雑怪奇な世界観にも思えますが、綺麗なイメージが浮かぶ世界観です。

東大寺盧舎那仏像、いわゆる奈良の大仏様。その大仏の坐する蓮弁には、この華厳蔵世界図が毛彫りによって表されているのだとか。

毛彫りとは金属に線を彫る彫金の一手法で、もっとも基本的な技法なのだそう。

古くは弥生時代の『銅鐸』にはじまり、古墳から出土した兜や馬具の金具、室町時代以降には刀装具の彫刻などにもこの技法が使われているのだそうです。

東大寺には小学生のときに遠足で行っているのですが、蓮弁の記憶はないなぁ…。

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さて…

〈ウミウサギガイ科ケボリガイの仲間 Ovulidae sp. 20年8月7日 沖縄島安和〉

毛彫り技法のような線刻を、殻全体に纏っている貝です。

イソバナ類の上でじーっとしているイメージの本種ですが、画像の個体は活発に動いてました。

「赤いだけに3倍速いのか?」とか、「こいつ、動くぞ!(あっ、これはライバルの方のセリフだった)」とか思いながら撮影してました…。

 

 

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Juvenile color

2020-06-30 20:32:45 | 水中生物

相変わらず南からの風が強い日が続いているやんばるです。

そして相変わらず真夏日続き…。

明日明後日は雨で、30℃を下回る最高気温になりそうですが、週末にかけてはまた厳しい暑さになりそうです。

しかし風の強い日が続きすぎているような…。

もうそろそろ夏の季節風であるゆるやかな南東風になってくれないかなぁ…。

風は強い南西。概ね晴れ。

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春から初夏にかけて、水中では急激に幼魚が目立つようになります。まあ、魚だけではありませんが。

成魚への成長過程で劇的に模様を変化させるものもいますが、そうでなくても幼魚だけが纏う色彩が目を引いたりします。

それが毎年の出会いであっても、そうではない思わぬ出会いであっても、等しくハッとさせられたりします。

幼魚の色って、魅力的ですよね…。

〈スズメダイ科スズメダイ亜科スズメダイ属アマミスズメダイ Chromis chrysura 20年4月21日 沖縄島安和〉

毎年出会うけど、毎年撮らずにはいられない。幼魚のときだけ纏うブルーが綺麗です。

〈フサカサゴ科オニカサゴ属未同定種 Scorpaenopsis cf. neglecta 20年5月8日 沖縄島安和〉

多分サツマカサゴと思われる幼魚。この白色から純真無垢な印象を受けたり…。

〈モエビ科ヒメサンゴモエビ属イソギンチャクモエビ Thor amboinensis 20年5月22日 沖縄島安和〉

幼体のときだけ白斑を縁取る赤が目立ちます。

〈カワハギ科ノコギリハギ属ノコギリハギ Paraluteres prionurus 20年5月22日 沖縄島新里〉

この子の萌黄色も幼魚のときだけの色彩。

そして幼魚を探すモードの眼になっていると、こんな子にも出会ったり…↓

〈サカサクラゲ科サカサクラゲ属サカサクラゲ Cassiopea ornata 20年5月22日 沖縄島新里〉

エフィラ? メテフィラ? ってくらいの幼体です。

まだまだ夏の間はこういう子たちとの出会いを楽しめます。

 

 

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ニチホン(ツユダマガイ)

2019-12-17 20:21:42 | 水中生物

12月も中旬ですが、夏日になった本日のやんばるです。

南寄りの湿った風は弱く、普通の12月的な服装をしていると汗をかくことに…。

明日以降はここまでの気温上昇はないようで、週末にかけて雨交じりの数日になりそうです。

風は南西。晴れ。

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『日出ずる処の天子、書を、日没する処の天子に致す。恙なきや』

とこれは推古天皇の名で、聖徳太子が中国の皇帝にあてた手紙の一文。最近の教科書では『聖徳太子』ではななく、『厩戸皇子』と記述されているそうですが。

『日出ずる処』というのが我が国『日本』のことですね。もっともこの手紙が書かれた当時は『日本』という名称ではなかったようですが。

『日本』という名称が登場したのは、『大化の改新』の頃なのだとか。あるいは天武天皇の治世に『日本』という表記が成立したという見解もあるのだそう。

それ以前は中国や朝鮮では『日本』のことを『倭』と呼んでいたようですが、『日本』という呼び方に変わった経緯は明らかになっていないのだとか。

ところでこの『日本』という表記、ここまで何と読んでいました? 『ニッポン』ですか? それとも『ニホン』ですか?

大化の改新の頃は、『日本』と表記して『ヒノモト』と読んでいたそう。『ニッポン』と読まれるようになったのは奈良時代以降だそうで、『ニッポン』に加えて『ニホン』とも読まれるようになったのは、室町時代以降だと推測されているのだとか。つまり『ニホン』は『ニッポン』より後に生まれた読み方のようです。

そもそもの『ニッポン』という読み方は、呉音読みの『ニチホン』が音変化したものなのだそうです。

では現在は、『ニッポン』と『ニホン』のどちらが我が国の正式な呼称なのでしょうか。

昭和9年に文部省臨時国語調査会が正式な呼称を『ニッポン』に統一する『国号呼称統一案』なるものを発表したそうですが、採択には至りませんでした。

というわけで、日本政府は『ニッポン』でも『ニホン』でも正式な国の呼称として正しいとしています。

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さて…

〈コゴメガイ科ツユダマガイ属ツユダマガイ Crithe nipponica 19年10月17日 沖縄島安和〉

学名種小名は『日本の』の意。

この場合の読みは『ニッポンの』の意味ですね…。


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チューリング・パターン(アオギハゼ・アカホシカニダマシ・シロブチハゼ)

2019-09-17 20:58:30 | 水中生物
鋭い日差しと北寄りの風のバランスが良く、心地良い感じだった本日のやんばるです。
 
あちらこちらに熱低あるいは熱低の卵が…。
 
沖縄島に近づきそうなものもありそうで、要注意な感じになってます。
 
風は北東~北。晴れ。
 
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「機械は(人間的な)思考をするか?」
 
これは数学者アラン・チューリングの掲げた問いです。何だか、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を連想してしまう問いですが、二つの問いは全く無関係というわけでもありません。この機械というのは、コンピュータのことで、今ならばAIのことでもある、といっても間違いではないでしょう。因みに『アンドロイドは電気羊の夢を見るかは?』は映画『ブレードランナー』の原作です。
 
アラン・チューリングは数学者であると共に、論理学者で、暗号解読者で、哲学者で、コンピュータ科学者でもあります。まあ、つまるところは天才ですね。
 
チューリングマシンという今日のコンピュータの概念を理論化し、コンピュータの父とも呼ばれています。前述の問いから、コンピュータの知能の有無を判定する方法(チューリングテスト)を考え出したりもしています。
 
また、第二次世界大戦時には、難攻不落といわれたナチスの暗号装置エニグマの暗号を解読し、英国の海上補給線をドイツ軍Uボートから守ることに貢献したのだそうです。この辺りはベネディクト・カンバーバッチ主演で「イミテーション・ゲーム」というタイトルで映画化されています。
 
「2つの物質が、ある条件のもとで反応しながら広がるとき、そこに物質の濃淡の波ができその波が生物の形や模様を作り出す」
 
これもチューリングの言葉です。そしてこれは魚の模様に深く関わる理論です。ザックリ言うと魚の模様は、縞模様でも斑模様でも斑点模様でも、設計図のようなものに基づいて作り出されるのではなく、物質間のその場その場の反応によって自主的に生み出されている、という感じの理論。
 
これはチューリング・パターンと呼ばれ、1952年にチューリングによって理論的存在が示されたのですが、長らく生物学に影響を与えることはありませんでした。というか無視されていた感じ。しかし1995年に日本の生物学者によって実験的に確認され、再評価されています。
 
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さて…
〈ハゼ科ハゼ亜科ベニハゼ属アオギハゼ Trimma caudomaculatum 19年7月25日 沖縄島安和〉
 
画像はまだ幼魚。
 
〈カニダマシ科アカホシカニダマシ属アカホシカニダマシ Neopetrolisthes maculatus 19年7月31日 沖縄島崎本部ゴリラチョップ〉
 
これもまだ幼い個体。
 
〈ハタ科ハタ亜科マハタ属シロブチハタ Epinephelus maculatus 19年7月31日 沖縄島安和〉
 
こちらもまだ幼魚。
 
3種の共通点は学名。
 
アオギハゼは『尾に斑点のある』、他の2種は『斑点のある』の意。
 
チューリング・パターンとして生み出された模様なのでしょうか。
 
 
 
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未来の海の王者(リュウキュウウミシダ)

2019-03-26 19:19:07 | 水中生物

風はヒンヤリでしたが、空模様はまずまずの青空だった本日のやんばるです。

ウエットスーツのまま器材を洗っていても寒ないくらいにはポカポカしていました。

明日は南寄りの風。週の真ん中頃は夏日になりそうな予報です。

風は北西~北、のち北~北東。概ね晴れ。

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〈クシウミシダ科リュウキュウウミシダ属リュウキュウウミシダ Oxycomanthus bennetti 18年5月17日 沖縄島安和〉

画像はまだ幼い個体。

ウミシダはヒトデと同じ棘皮動物ですが、その姿はかなり違いますね。2億年前から生存し、生きた化石と考えられているのだとか。

その生息域はめっぽう広いのだそう。赤道付近から北極域まで、あるいは逆に南極地方までにも。そして浅海から深海までにも分布しているのだとか。どこにでもいる感じですね。まあ、当地でもどこにでもいます。

そのウミシダ、未来の浅瀬の王者になるかもしれないのだそうです。

ウミシダの腕は切れた場合にもゆるやかに、そして無限に再生するのだそう。海水温の上昇でサンゴが大きなダメージを受けたりしている昨今ですが、この海水温の上昇がウミシダには有利にはたらくと考えられているのだとか。海水温が上がると、ウミシダの再生能力は高まるのだそうで、逆にウミシダの幼体を食べる生物は海水温の上昇によって打撃を受けるみたいで…。

つまりウミシダが生き残りやすくなり、捕食者に腕を切られても再生しやすくなるというわけ。

しかもサンゴがダメージを受けても、ウミシダの個体数には影響を及ぼさないと考えられているのだそうです。

海は着実に温暖化しているようで、ウミシダが浅海に君臨する日が近づいているのかもしれません。

〈同種別個体 19年2月12日 沖縄島安和〉

こちらの画像はかなり幼体。

生き残りやすくなるのであれば、この子にとっては嬉しい変化なのかもしれませんが…。

ところでウミシダの寿命はよく解らないようで、不死なのではと考える研究者もいるそうです。

するとこの子も王者になるときまで生き続けるのでしょうか…。

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魂か、風に吹き上げられるドレス(カタアシクラゲ)

2019-01-21 18:24:56 | 水中生物

昨日の雨の後から、急激に寒~くなったやんばるです。

空もドンヨリ…。

今夜はスーパームーンなのですけど…。

週の半ばには、寒さはやわらぎそうです。

風は北。曇。

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『魂』を意味するスペイン語は、『alma(アルマ)』というのだそう。

そしてこの名を持つ電波望遠鏡が、チリ・アタカマ砂漠にあります。正式名称は『アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計』というのだそうで、その英語表記を略すと『ALMA』になるのだとか。

望遠鏡といっても、筒型の形を思い浮かべてはいけません。それは光学望遠鏡で、アルマは電波望遠鏡ですから、その姿はいわゆるパラボラアンテナです。

東アジア・北米・ヨーロッパの共同プロジェクトで、アンデス山脈の標高約5000mのアタカマ砂漠に日本製の16台を含む66台のパラボラアンテナを設置し、その全体を一つの電波望遠鏡として機能させています。

ミリ波サブミリ波領域では分解度・解像度ともに世界一の性能なのだそう。

銀河の形成、星と惑星系の形成、宇宙における物質進化などの解明が主目的ですが、天文学や惑星学の分野で汎用の装置として活用されているのだとか。実際に次々と観測成果を上げているようです。

名前が『魂』だけに、魂を有するような知的生命体の棲む恒星系を見つけ出したりしないかなぁ…、とか考えてみたり…。

「Ooo, do you feel the breeze from the subway?」

これは1955年の映画『七年目の浮気』での、マリリン・モンローの台詞。

マリリン・モンローを知らないなんてことはないですよね。女優でモデルで、伝説のセックスシンボル。

左右のヒールの高さを約6mm変えることでセクシーさを強調する独特の歩き方をしてみたり、「夜は何を着て寝るのですか?」という記者の質問に「シャネルの5番よ」と答えるなど、エピソードをあげると枚挙に暇がない女性です。

その彼女の最も有名なシーンが前述の台詞のシーン。

「あら、地下鉄から風が吹いているのね?」

と言いながら、風を吹き上げる地下鉄の通風口の上で白いドレスのスカートをはためかせるこのシーンは、アイコンとなって、世界中で今でも見かけることがあるのではないでしょうか。

20世紀映画史に残る名シーンですよね。

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さて…

〈オオウミヒドラ科カタアシクラゲ属カタアシクラゲ Euphysora bigelowi 18年12月6日 沖縄島安和〉

パラボラアンテナのように見えるこの子はクラゲです。

といってもポリプです。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

揺らめく姿が、白いドレスのスカートを連想してしまったりしたわけです…。

 

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三毛猫の三色…(イボベッコウタマガイ)

2018-08-17 20:28:27 | 水中生物

強烈な日差しだった本日のやんばるです。

スコール系の雨に出会うこともなく、一日中晴れ渡ってました。

次々と台風が発生していますね。12日から16日まで5日連続で発生したのだとか。

これは1951年の統計開始以来初めてのことなのだそう。

過去記事をチェックしてみると、去年は8月の下旬に15号、9月の中旬に18号のことに触れてます。

今年はすでに19号ですから、かなりのハイペースで発生している感じですね…。

風は南東。晴天。

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三毛猫を見つけたら、雌だと思ってほぼ間違いないのだとか。

これは三毛猫の特徴である三色の体毛を生み出すために、X染色体が二つ必要なため。

ご存じかもしれませんが、X染色体は性染色体。性染色体にはXとYがあり、XXだと雌に、XYだと雄になります。

というわけで、Xが二つ必要な三毛猫は雌になるというわけ。

では三毛猫に雄はいないのかと言うとそうではなく、クラインフェルター症候群なんかで過剰にXを持つ雄、つまりXXYの雄が三万分の一の確率で生まれるのだそう。

そういう雄の三毛猫を船に乗せると福を呼び船が遭難しない、という言い伝えがあるのだとか。

日本の第一次南極観測隊の船にも雄の三毛猫が乗せられ、そのまま南極の昭和基地で隊員たちと一緒に越冬したそうです。

ところで、三毛猫は英語で"tortoiseshell"と言うのだそうです。

この言葉、"tortoise"は亀、"shell"は甲、つまりそもそもは鼈甲のこと。

三毛猫の三色模様と鼈甲の模様が似ているということでしょうか。

似てますかねぇ…。僕的には微妙な気もしますが…。

あと鼈甲ってタイマイの甲羅ですよね。タイマイはウミガメなのにその甲羅の加工品である鼈甲が"tortoiseshell"っていうところも少し違和感を感じたり…。

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さて…

〈ハナヅトガイ科Coriocella属イボベッコウタマガイ Coriocella nigra 18年7月12日 沖縄島新里〉

画像は幼体。

見た目は非常にウミウシっぽい貝。貝殻は完全に隠されていて、露出することはないのだそう。

学名種小名は『黒い』の意。

画像の個体だと見た目そのままの学名のように思えますが、真っ黒な体色だけではないようです。

もう一つ…

『鼈甲』という漢字ですが、『鼈』という字はスッポンのことですよね。

すると字のそのままの意味だと、スッポンの甲羅のことになってしまいますよね。

これは江戸時代に、細工物にタイマイの甲の使用が禁止されたためにスッポンの『鼈』の字を借りたのだとか。

字を借りてでも工芸品や装飾品に重用されるほど、鼈甲は加工し易い材料だったのだそうです。

 

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美しき赤色巨星(ワモンクモヒトデ)

2018-06-08 19:55:19 | 水中生物

陽光たっぷり、真夏日ですが心地よい風が吹いていた本日のやんばるです。

台風五号が接近するようです。

今のところ大東島の東側を北上していきそうな予報です。

明日中には強風域に入りそうな感じですが、今日のところは気持ちのいい凪でした。

風は東。晴天。

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北斗七星と共に春の夜空の頭上高くに見える星座に『りょうけん座』があります。

この星座、元々おおくま座の一部だったのですが、1687年頃に新しく設定されたのだとか。

星座って分割されることがあるんだ…ということに驚き、さらに1687年が新しいという天文学的感覚にも驚いたり。

アステリオンとカーラという二匹の猟犬を表す星座なのだそうですが、新しい星座なので神話を持たないのだとか。そういう星座もあるのですね。

この星座を構成する主な天体の中に、『りょうけん座Y星』という恒星があります。

半規則型変光星で、つまり周期的に光度が変化する恒星で、160日周期で変光しているのだそう。

この星は全天で最も赤く見える星の一つでもあります。

それはこの星が、寿命が近づいている赤色巨星だからなのだとか。

この星は『ラ・スパーバ(La Superba)』という固有名を持っています。

19世紀イタリアの天文学者が、この星の美しさに感激し、『壮麗なもの』を意味するこの名前をつけたのだそうです。

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さて…

〈Ophiolepidinae科Ophiolepis属ワモンクモヒトデ Ophiolepis superba 18年4月23日 沖縄島安和〉

美しい赤色巨星と同じ名前を持つクモヒトデです。

壮麗さを感じるかといわれれば……。

どうでしょう。感じます?

 

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端境(ムネボヤ&…)

2018-05-21 19:56:24 | 水中生物

今日はようやく梅雨を感じられる空模様だったやんばるです。

ただし午前中だけ。

午後は気持ちいい青空でした。

本日は二十四節気の小満。

ここから次の節気である芒種までを、当地では『スーマンボースー』といいまして、梅雨のことをさします。

が…、明日からの一週間の予報で雨マークが1日しかないという…。

空梅雨ですかねぇ。

風は南西のち西。雨のち晴れ。

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『端境』とかいて『はざかい』と読みます。これ、大和言葉です。

何のことか解りますか。これは結界のことです。

結界とはそもそもは仏教用語で、ある空間領域を設定することをいうのだとか。

すなわち聖なる領域と俗なる領域を分け、秩序を維持するために区域を限るという意味あいなのだそう。日本では神道にも同じ概念があるのだとか。

神社や寺院の鳥居や注連縄も結界の一つで、こういうものは領域の境界線を視覚化する役割もあるよう。あるいは茶道で、茶室に入るための躙口(にじりぐち:体を屈めないと入れないほど小さな入口)も、茶室を非日常空間にするための結界なのだそう。

複数の領域、つまり複数の世『界』を『結』びつけるので、『結界』というわけです。

実は日本建築には結界がたくさん見られて、『襖(ふすま)』、『障子(しょうじ)』、『衝立(ついたて)』、『縁側(えんがわ)』と、これらは皆広義の意味で結界なのだそう。

結界って意外と身近な存在なのですね…と書きたかったのですが、襖や障子や衝立や縁側って身近にありますかね? 我が家には一つもありませんでした。

身近な結界は、失われていっているのでしょうか。

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さて…

〈ユウレイボヤ科ムネボヤ属ムネボヤ Rhopalaea circulata 18年4月10日 沖縄島安和〉

学名種小名は『幅のある輪』って感じかな、自信ないけど。

透明な体にブルーの輪模様を複数纏います。容易に見られますが、綺麗なホヤです。

ところで〈ムネ〉って何でしょう?

胸? 棟? 旨?

それはともかく、このホヤの中を覗いてみると…

〈端脚目(ヨコエビ目)の一種 Amphipoda sp. 18年4月10日 沖縄島安和〉

この透明さ、あるいは輪模様が、なんだか結界のように思えて…。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

この子にとっては、このホヤの内部は聖なる領域なのかも…とか思ってみたり…。

 

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