Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

キツツキにされた予言者(アジアコショウダイ)

2018-07-23 19:52:48 | イサキ科

本日は二十四節気の大暑ですが、強めの風のおかげで灼熱感はやわらいでますやんばるです。

なんでも埼玉のほうでは観測史上最高の41.1℃を記録したそうですね。

本日のやんばるの最高気温は30℃。

最早沖縄は避暑地なのではとも思えたり…。

風はやや強めの南東。晴れときどき曇。

■■

ローマ神話には、〈サートゥルヌス〉という農耕神が登場します。

土星の守護神ともされ、だから英語ではサターンと呼ばれたりするのだとか。

スペインの画家フランシスコ・デ・ゴヤの作品に『我が子を食らうサトゥリヌス』という絵画があります。

これはこの神が、将来自分の子に殺されるという予言に恐れを抱き5人の子を次々に飲み込んでいったという伝承をモチーフに描かれたのだそう。何というか、すごい作品です…。

絵画を見る限り、食べられてのは皆幼子のよう。

この神に何人の子がいたのか知りませんが、どうも5人以上の子がいたようで、というのもこのサートゥルヌスの息子とされる人物が妻を娶るほどに成長しているから。

この人物はローマの伝説に登場する神話的王で、予言の能力を持っていた人物なのだとか。

妻を愛し魔女の求愛を退けたために、魔女によって『キツツキ』に変えられてしまいます。

しかし『キツツキ』になってもなお未来のこと、特に天気を予言する力を持つと信じられていたのだそう。

そして畑と家畜の守護者として農民や牧人に崇拝されたのだそうです。

この神話的王の名は『ピクス』といいます。

■■

さて…

〈イサキ科コショウダイ属アジアコショウダイ Plectorhinchus picus 18年6月14日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

学名種小名は『ピクス』の意。

つまり前述の神話的王で予言者のピクスのこと。

そして前述の通り、このラテン語は『キツツキ』という意味も持ちます。

 

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