Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

青い二才魚(デバスズメダイ)

2017-10-30 18:17:51 | スズメダイ科

台風22号通過後からめっきり涼しくなったやんばるです。

というか、今日は体感的に少し寒い感じだったり…。

最高気温23℃…って、水温の方が3℃以上高かったり……。

スーツも今日から6.5mmに衣替えしました。

暑く長かった今年の夏もとうとう終わったようです。

風は強めの北。曇ときどき晴れ。

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『若葉』という言葉と『青葉』という言葉、どちらも同じ頃に新しく生えたみずみずしい葉っぱのようなイメージですが、この二つは全く同じ意味というわけではないのだとか。

『若葉』は生えて間もない柔らかい葉っぱのことで、『青葉』はそれより少し後の茂り始めた葉っぱのことをいうのだそう。

つまり『若葉』の方が『青葉』よりも幼いということですね。

『若葉』が〈幼魚〉なら『青葉』は〈若魚〉という感じ……と書くとかえってややこしくなりますか…。

時候では、陰暦の4月・5月・6月をそれぞれ初夏・仲夏・晩夏と表し、三つを総称して三夏と表すそうですが、『若葉』とはこの三夏の内の初夏の頃の葉っぱなのだそう。

だから俳句では、『若葉』は初夏の季語、『青葉』は三夏の季語なのだそうですよ。

まあ、細かな違いはあれど、〈若い〉ということを表現するのに〈青い〉という言葉をよく使いますよね。

例えば『青二才』とか。

この言葉、実は魚由来の言葉です。

ボラなどの出世魚の稚魚を『二才魚』、『二才子』、『二才』などと呼ぶそうで、まだ成長途中の若者をそういう魚に喩え、さらに未熟さを表す接頭語の『青』をくっつけたのが『青二才』なのだそう。

他にも説はありますが、この説が最も有力なのだとか。

江戸時代から使われているそうで、つまりそれよりも前からボラやブリやスズキなどの出世魚を、日本人は普通に食していたということなのでしょうね。

やっぱり日本人って魚食民族だなぁ…とか思えたり。

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さて…

〈スズメダイ科ソラスズメダイ亜科スズメダイ属デバスズメダイ Chromis viridis 17年9月8日 沖縄島崎山〉

画像は幼魚。

学名種小名は『緑の、若々しい』の意。

これって、緑色と若いことが同意なのでしょうか。

日本語、すなわちやまと言葉では、『青』が『緑』を含んでいたために、今も『緑』を『青』と表現すること(前述の青葉や信号の青など)がありますけど、そういうことではないですよね。

例えば今もラテン語を使うバチカンとかでは、年長の枢機卿がまだ若い枢機卿に対して

「君はまだまだ緑だな」

とか言ってたりしますでしょうか…。

…たぶんないだろうな……。

 

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カシィリィ(カスリフサカサゴ)

2017-10-27 18:18:23 | フサカサゴ科

台風22号が、ヒタヒタと接近中のやんばるです。

どストライクの直撃コースで明日の日中に最接近の予報…。

本日はまだ嵐の前の…、という感じの海でしたが、夕方には波浪警報も発表されました。

現時点ではこの台風に暴風域はありませんが、明日には発生する予報。

実は去年の10月の3~4日以来、沖縄島は暴風域に入っていないのだとか。

約1年ぶりに暴風域を体感することになりそうです。

風は強めの北東。曇ときどき雨。

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インドで生まれたその織物は、インドネシアやベトナムなどの東南アジアを経て日本に伝わりました。

日本ではまず琉球に伝わり、そののち北上して伝わっていったようです。

その織物は、世界的にはマレー語の『イカット(iket)』と呼ばれ、琉球に伝わったときには『カシィリィ』と呼ばれたのだとか。

日本では、その織物は『絣(かすり)』と呼ばれています。

それは、ところどころかすれたような細かな模様が織り込まれた織物だから。

という説と、前述のように琉球を経由するときの『カシィリィ』が変化したという説も。

これ、どちらかというよりも、両方という可能性はありますでしょうか。

つまり、かすれたような模様だし、『カシィリィ』と呼ばれてるし、二つが混ざるように『かすり』と呼ばれるようになったとか。

我ながら良い線ついてるような気もしたのですが……

当地沖縄島では、『絣』は『イーチリ』と呼ばれているそうで。

また宮古島では『ブズ』と呼ばれているのだとか。

『カシィリィ』とは八重山での呼ばれ方だそうで、そうなると、『カシィリィ』から『絣』説は少々怪しく感じられたりも…。

また『絣』は『飛白』とも書きます。

これは刷毛状の独特の筆でかすれたように書く書体に『飛白体(ひはくたい)』というものがあって、かすれ繋がりでの当て字のよう。

やっぱり、〈かすれたような模様〉のほうでしょうか。

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さて…

〈フサカサゴ科フサカサゴ亜科マダラフサカサゴ属カスリフサカサゴ Sebastapistes cyanostigma 17年9月8日 沖縄島崎山〉

学名種小名は『暗青色の斑点』の意。

この青色は、本来の言葉の意味である古代ギリシャ語の cyanos 由来ならば〈暗青色〉ですが、現代の英語の cyan の意味も含んでいるのではないでしょうか。

つまりこの青色は、〈水色に近い青緑色〉ではないかな…とか画像を見つめて思ってみたり…。

そして stigma は、生物学的には小さな孔や斑点状の組織や模様のこと。

もちろん、体中に分布している微小斑点模様のことでしょう。

その模様が、ところどころかすれています…。

 

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一張羅(ロウソクギンポ)

2017-10-23 18:36:37 | イソギンポ科

台風一過の青空がひろがった本日のやんばるです。

海は、まだうねりが残ってますが…。

台風通過後一気に涼しくなりました。

季節が一歩進んだ感じ。

秋の蝉、〈オオシマゼミ〉の声が賑やかになってきたりもしています。

風は北。晴天。

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『一張羅(いっちょうら)』という言葉、わかりますか? わかりますよね…。

『一張羅』とは、持っている衣服の中で一番上等のもの。とっておきの晴れ着。

…なのですが、かなり死語化してますでしょうか。

その『一張羅』は、もともと『一挺蝋(いっちょうろう)』という言葉が訛った語なのだとか。

『一挺蝋』とは、予備のない1本だけのロウソクのことをいった言葉で、その昔ロウソクが非常に高価だった時代に生まれた言葉なのだそう。

それって、いつの時代のことなのでしょう。

日本で最初にロウソクが登場したのは、奈良時代なのだとか。それは中国から輸入されたもので、だから『蝋燭』という字も、漢音で〈らふしょく〉と読まれていたのだそう。

『一挺蝋』という言葉が『一張羅』に転じたのは江戸末期なのだそうですから、その頃もまだ高価だったのでしょうか。

産業革命で、石油パラフィンからロウソクが大量生産されるようになり、それが明治以降〈西洋ロウソク〉として輸入されるようになって、ようやく安価になったということでしょうか。

〈和ロウソク〉は今も高価ですが、その炎は大きく揺らぎ、消えにくく、油煙やススも少ないのだそうですよ。

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さて…

〈イソギンポ科ロウソクギンポ属ロウソクギンポ Rhabdoblennius nitidus 17年9月8日 沖縄島崎山〉

学名種小名は『光る、輝く、優雅な』の意。

字面を見てると〈和ロウソク〉っぽく感じたり。

和名の由来は、眼上皮弁がロウソクのように見えるからだそう。

こちらは芯の細い〈西洋ロウソク〉のように感じられたり…。

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ところで…

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

ロウソクは非常に多用途で、照明や熱源としてはもちろんのこと、機械式時計が登場するまでは、計時器具として用いられたこともあったのだとか。

また接着剤や潤滑剤、耐水性を高める用途に使用されることも。

さらには、水虫の治療にも…。

何でも患部に熱い蝋を垂らして水虫菌を効果的に殺すという、水虫治療の民間療法があるのだそうです。

そうそう蝋を垂らす用途としては他にも蝋燭プ……

いかんいかん、本日はここまで。

 

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薄橙・肌色・宍色…(カメンタマガシラ)

2017-10-20 18:29:52 | イトヨリダイ科

台風21号は、明日の夜から明後日の未明にかけて、大東島のすぐ東側を北上していく予報です。

現在の進路予報円の中心を進んでいくなら、沖縄島は暴風域には入らないようです。

ただこの台風は超大型で、すでに沖縄島南部では強風域に入っている地域もあるそうで、やんばるも今夜中に強風域に入りそうです。

今日のところはうねりややあり…な程度の海況でしたけど、明日の波高の予報はのち8mになってます…。

風は北東のちやや強め。おおむね晴れ。

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〈R241,G187,B147〉

これは、RGBカラーモデルという色の表現法による『肌色』を表す数値です。

あるいは『かつて肌色といわれていた色』を表す数値、といった方が正確かもしれません。

現在のクレヨン・色鉛筆・絵の具等には『肌色』はないのだそう。

まあ確かに、皮膚の色は人によって千差万別ですから、『肌色』といわれても様々な色イメージが浮かんでしまいそう。

特に今のように、ネットで海を越えて誰とでも繋がれるグローバルな世界だと。

『かつて肌色といわれていた色』は、今は『薄橙』と表されているのだとか。

こちらの方が、イメージはしやすいですね。

ところで…

『肌色』は、実は最初からそう呼ばれていたわけではなく、そう呼ばれる以前は『宍色』といわれていたのだそう。

『宍色』とは獣の肉色の意味。

昔日本で、肉食禁止令が出されたときに、『宍色』に変わる呼び名として考え出されたのが『肌色』だったのだとか。

猪を牡丹、鹿を紅葉なんて呼んで食したのと同じようなことでしょうか。

『宍色』と呼ばれていた色が『肌色』になり、さらに『薄橙』と呼ばれるように…。

何だかこの関係、〈シノニム〉みたいに思えたりも…。

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さて…

〈イトヨリダイ科ヨコシマタマガシラ属カメンタマガシラ Scolopsis xenochrous 17年8月4日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

変化型幼魚です。

本種の学名種小名は『普通でない皮膚(の色)』の意。

それをいうなら、〈普通の皮膚の色〉をした魚なんていないように思えますけど。

そもそも〈普通の皮膚の色〉ってどんな色? とか思えたりも…。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

因みに僕の皮膚の色は、『薄橙』ではありません。

『黄朽葉色(きくちばいろ)』あるいは『黄橡(きつるばみ)』が近いかな…。

これらは日本の伝統色、いわゆる和色といわれる色呼称。

和色の呼称は300種類以上あるといわれているのだとか。

どれも趣のある名前ばかりで、名前と色を眺めてるだけで面白かったり。

例えば12色全てが和色呼称のクレヨンとかあってもいいのになぁ…とか思えたり。

 

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にわび…(トモシビイトヒキベラ)

2017-10-16 19:28:02 | ベラ科

台風20号は予報通り西進し、熱帯低気圧になりました。

それと入れ替わるように台風21号が発生…。

こちらは発達しながら北上しそうです。

まだ遙か南の海上なので、その進路もハッキリとしていませんが、次の週末辺りに影響が出るかもしれません。

それはさておき本日は気持ちのいい空模様、なかなかにムシッとした真夏日だったやんばるです。

風は南東~東。晴れときどき曇。

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『火』とは、熱と光を出す現象のこと。

化学的には、物質の燃焼(急激な酸化)に伴って発生する現象、あるいは燃焼の一部と考えられている現象のことなのだとか。

ヒト属の火の使用の開始は170万年前~20万年前までの広範囲で諸説あるそうです。

何にしても、火の使用によってヒトの生活は劇的に変化したのは確かなことでしょう。

熱は調理や暖房に。

そして光は明かり、すなわち灯火(ともしび)として。

ヒトが初めて用いた灯火は、たき火であっただろうといわれています。

たき火は、古くは『庭燎(にわび)』と呼ばれ、夜間庭で焚いた照明。

『庭燎とは、宮中の庭で、夜中参内の諸臣のために焚いたかがり火』という解説もありますけど、これは平安の頃のことでしょうか。

灯火は、実用的な役割だけではありませんよね。

記紀の『天岩戸』の挿話で登場して以来、儀式的に重要な役割を担うことも。

また、たき火を眺めていると、ゆったりとした気持ちになったりしますよね。

たき火の炎の揺れには1/fゆらぎがあり、癒やしやリラックス効果があるのだそうですよ。

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さて…

〈ベラ科モチノウオ亜科イトヒキベラ属トモシビイトヒキベラ Cirrhilabrus melanomarginaus 17年9月4日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

雄の背鰭軟条部の鮮やかな朱色を、灯火に見立てたのが和名の由来なのだそう。

だから画像の個体は、まだ〈トモシビ〉を纏っていません。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

学名種小名は『黒い縁取りのある』の意。

成魚背鰭外縁部の暗色縦帯のことでしょうから、この特徴もまだ纏っていなかったり…。

 

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琉球と沖縄(リュウキュウウツボ)

2017-10-12 19:38:23 | ウツボ科

真夏日続き、凪続きのやんばるです。

後半は雨交じりの空模様になりましたけど。

この時期は一雨ごとに涼しくなる…はずなのですが、明日も真夏日の予報です。

というのも、この雨は前線由来の雨ではなく、南の海上にある熱帯低気圧の影響だからだそう。

明日には、この熱低が台風になりそうですが、沖縄島に近づくことなく西進するようです。

風は北東~東。晴れのち曇、のち一時雨。

■■

当地は、琉球列島沖縄諸島沖縄島。

地元紙は、琉球新報や沖縄タイムス。

地元の銀行は琉球銀行や沖縄銀行。

琉球大学や沖縄大学なんて学校もあります。

つまり何が言いたいかというと、当地を表すのに『琉球』と『沖縄』の2つの表現があるわけです。

当地はその昔『琉球王国』でした。しかし廃藩置県で『沖縄県』に。

だから、『琉球』というのは古い表現で、『沖縄』というのが新しい表現なのだろう…なんて漠然と思ってました。

『琉球』の語源は、一説によると中国語の『琉蛟(りゅうこう)』なのだとか。

これは琉球列島が『蛟(みずち:水竜・水神)』を連想させるからのよう。

この言葉(表記)が定着したのは14世紀頃なのだとか。

因みに琉球王国が成立したのは1429年です。

『琉球』という言葉が定着する以前、当地は『オキナハ』あるいは『オキナファ・オキナパ』と呼ばれていたのだそう。

その由来は、一説によると〈沖あいの漁場〉を意味する『おき(沖)な(魚)は(場)』なのだとか。

この言葉の初出は、779年の書物に表記されたものだそう。

つまり『沖縄』という表現の方が断然古いものだということですね…。

僕のイメージは完全に間違ってました……。

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さて…

〈ウツボ科ウツボ亜科ウツボ属リュウキュウウツボ Gymnothorax ryukyuensis 17年8月25日 沖縄島安和〉

学名種小名は『琉球の』の意。

本種のタイプ産地が、当地沖縄島であることから。

 

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コスチューム(ダンダラスズメダイ)

2017-10-07 19:12:57 | スズメダイ科

残暑という言葉がピッタリの日が続いてますやんばるです。

もちろん連日真夏日です。

海もまずまずの凪で、コンディション良好な連休になってます。

風は北東。晴天。

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新選組をイメージするとき、一番に思い浮かぶのは『誠』の隊旗、それと袖がだんだら模様に染め抜かれた浅黄色の隊服ではないでしょうか。

あの、袖口が白い山形の模様になってる衣装のことですよ。

この隊服は新選組のオリジナルではなく、『忠臣蔵』の〈赤穂浪士〉の装束をモチーフにしているのだとか。

といっても実際に討ち入りした際の装束ではなく、〈赤穂浪士事件〉を題材にした芝居や浄瑠璃の『仮名手本忠臣蔵』の舞台衣装のほう。

もちろん赤穂浪士の忠誠心にあやかろうとしたわけですが、局長近藤勇が『仮名手本忠臣蔵』を大好きだったようで、コスプレだったのでは…とも思えたりも…。

『忠臣蔵』のあの衣装は、そもそも火消しの装束からだったのだそう。

江戸時代には大名家の火消し組織があったそうで、その中に火消し大名として名を馳せた『浅野内匠頭長直』という人物がいたのだとか。

この人物、〈赤穂浪士事件〉のときの『浅野内匠頭長矩』のお祖父さんなのだそうです。

それで、赤穂浪士の討ち入りなら、火消し装束が舞台映えするのでは…となって、あの衣装で演じられることになったようです。

つまり火消しのコスプレをした〈赤穂浪士〉のコスプレをしたのが新選組ということですか。

何だか、※※のものまねをしている※※のものまねをする…みたいに思えたりも…。

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さて…

〈スズメダイ科ソラスズメダイ亜科ダンダラスズメダイ属ダンダラスズメダイ Prosopotaenia 17年8月22日 沖縄島新里〉

画像は幼魚。

学名種小名は『顔つき+紐』の意。

何でしょう…、紐みたいな顔つきをしているということでしょうか。

女性に貢がせる悪いヤツ…みたいな顔してる的な……。

そんなわけないか…。

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話を戻して…

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

画像には、新選組隊服の袖のような山形模様は…見当たりませんね。

幼魚だから、というわけではありません。

じつは〈だんだら〉は横縞模様。

上方で横縞を〈だんだら〉と呼ぶのを、江戸からきた新選組が勘違いしたことから、山形模様も〈だんだら〉と呼ばれるようになったのだとか。

現在では〈だんだら染〉や〈だんだら模様〉は新選組のような山形模様、横縞の方は〈だんだら縞〉と呼ばれているようです。

これって、新選組の影響力のせいでしょうか…。

もっとも、だんだら模様の隊服は、目立ちすぎると隊士の評判は良くなく、短期間しか着用されなかったそうですが。

 

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萌黄色(ノコギリハギ)

2017-10-02 19:23:55 | カワハギ科

北寄りの風はゆる~く、日差しのパワーが完全に勝っている感じ…。

汗ばむ陽気になった本日のやんばるです。

夏が踏ん張ってる…、という感じかな。

今週はそんな一週間になりそうな予報です。

風は弱い北~北西。晴天。

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『世界の見方は、言語によって形作られる』

これは、〈サピア-ウォーフの仮説〉です。

僕らは日本語を使用していますので、日本語的世界を認知しているということなのだとか。

例えば色。

空の色は青、草の色は緑。と、これは日本語。

ベトナムでは空も草も色は〈サイン xanh〉という同じ言葉なのだそう。

つまり草原の向こうに青空が拡がっていても、同じ色が繋がる風景になるということなのだとか。

認知科学的には、色は〈生まれではなく育ち〉によって決まってしまうということらしいです。

しかしながら…

言語を習得する前の乳児を調べた最新の研究によると、少なくとも基本的な5色を識別しているそうで、生理学的な要素も関係しているのだとか。

因みに基本的な5色とは、〈赤、緑、青、紫、黄〉。

結局のところ色の知覚には、〈生まれも育ちも〉どちらも関係しているということなのでしょうか。

前述の草原と空の風景も、同じ〈サイン〉と表しながら別の色として見分けている可能性が大きいのだとか。

日本語には、憶えきれないほどの色の表現がありますね。

日本語を操る僕らは、そういう無数の色彩で世界を形づくり認識しているのでしょう。

そう考えると、何となく豊かな気持ちになったりしてしまいます。

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さて…

〈カワハギ科ノコギリハギ属ノコギリハギ Paraluteres prionurus 17年8月18日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

幼魚の初期の頃にだけ纏うこの緑系の色彩を何と表現しましょうか。

もえぎ色…かな。

もえぎ色には、2種類の漢字が当てられます。

萌葱色と萌黄色。

『萌葱』は、青ネギの濃い緑色。

『萌黄』は、春の到来を知らせる新芽を指す明るい黄緑色。

この子は、『萌黄色』ではないでしょうか。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

平安時代には、『萌黄色』は若さを象徴する色とされていたのだそう。

幼魚に似合う色だと思えたり…。

 

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