Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

生命進化領域

2019-06-25 19:44:19 | ウツボ科

梅雨明けの平年値は過ぎましたが、まだ雨の日が続いてますやんばるです。

今日は雨は夕刻のみで、日中は雲の切れ間に青空も見えたりしましたが。

そして南からは熱帯低気圧が近づいていたり…。

まあ、勢力も強くなく、あっという間に過ぎ去りそうです。

それでも明日は、激しい雨になりそうです。

風は南~南東。曇のち雨。

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英国の有名な童話に、『ゴルディロックスと3匹のくま』という作品があります。

小さな女の子が森のくまの家を見つけ、くまが不在の内に入り込んでしまいます。もちろん女の子はそこがくまの家だとは知りません。

女の子はそこで『熱すぎるスープ』と『冷たすぎるスープ』と『ちょうどいいスープ』を見つけ、『ちょうどいいスープ』を飲んでしまいます。

次に女の子は『大きすぎる椅子』と『もっと大きすぎる椅子』と『ちょうどいい椅子』を見つけ、『ちょうどいい椅子』に座って壊してしまいます。

さらに女の子は『固すぎるベッド』と『やわらかすぎるベッド』と『ちょうどいいベッド』を見つけ、『ちょうどいいベッド』で眠ってしまいます。

そこにその家で暮らしている3匹のくまが戻ってきて、女の子を発見します。目を覚ました女の子は驚き、慌ててそこから逃げ出します。

非常に大雑把に言うとまあこんな感じのお話。ゴルディロックスとは女の子のことを指していて、言葉そのものの意味は、『金色の可愛らしい髪』と言った感じ。

で、この童話のことはいったん置いておいて…

今から約100年前、重力場のもとでは時空が歪み、光も曲げられることを示す理論が提唱されました。アインシュタインによって。

そう、その理論とは『一般相対性理論』のことです。同年、その方程式の最初の解としてシュワルツシルトが導き出したのが、『ブラックホール』でした。中心に密度無限大の『時空特異点』を持ち、一定の距離より近づくと光さえ脱出できなくなる天体が、一般相対性理論によって予言されたわけです。

それから約100年、今年の4月10日に世界の6ヶ国・地域でブラックホールの撮影成功が同時発表されました。これにより一般相対性理論の予言が視覚的に証明されたのです。

というか、今まで証明されてなかったのですね…。

それから約一ヶ月後の5月24日に、米ハーバード大学の研究チームからブラックホールに関する興味深い研究結果が発表されました。

それによると、今まで超大質量ブラックホールの中心から3200光年以内は生命の生存に適した領域ではないとされていたのですが、それは悪影響の過大評価で、ブラックホールの中心から140光年の距離にゴルディロックスゾーンが存在するのだそうです。

はい、再登場しました、『ゴルディロックス』が。ゴルディロックスゾーンとは、生命の生存に適した領域の中で、さらに進化にも適した領域のことなのだとか。もちろん、前述の童話が由来の言葉です。童話の中に何度も出てきた『ちょうどいい』に因んでいるのでしょうね。

ともかくゴルディロックスゾーンがググーンと広がったことによって、地球外生命体が存在する可能性も高まったのだそうですよ。

出会ってみたいような、みたくないような…。

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さて…

〈ウツボ科ウツボ亜科ウツボ属ヒメウツボ Gymnothorax melatremus 19年5月9日 沖縄島安和〉

学名種小名は『黒い穴』の意。

黒い鰓穴を持っています。

光までも吸い込む穴ではありませんが…。

 

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月が綺麗ですね(ヘビギンポ科婚姻色5種)

2019-06-18 19:31:08 | ヘビギンポ科

一日を通して雨交じりだった本日のやんばるです。

朝と夕にはかなりの強雨になりました。

梅雨の末期特有の降り方になってますので、そろそろ梅雨明けが近いのかもしれません。

といっても明日も強雨になりそうな予報。

この先一週間も雨アイコンが目立っている予報になってますけど…。

風は南東のち南西。雨ときどき曇、一時強雨。

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小説家夏目漱石が高等師範学校の英語教師をしていたときのこと…

ある生徒が『I love you』の一文を『我君を愛す』と訳したのをみて、「日本人はそんなことは言わないでしょう。月が綺麗ですね、とでもするのが良いでしょう」と教えたのだとか。

さすが文豪、愛の伝え方も粋だなぁ…とか思えたりしますが、この逸話、実は漱石がそんなことを言ったという文献はどこにもなく、今風に言えばフェイク情報なのだそう。

もっともこの逸話の本質は、「月が綺麗ですね」という言い回しで日本人同士ならば「愛しています」という気持ちが伝わるというところで、直接的に表現しない日本人の気持ちの伝え方はやっぱり粋だなぁ…と思えたり。

一方、同時代の小説家二葉亭四迷は、ロシアの文豪イワン・ツルゲーネフの『片恋』という作品を和訳したとき、ロシア語で『I love you』に当たる言葉を『死んでもいい』と訳したのだとか。

これも厳密には『I love you』という言葉を訳したわけではないのだそうで、本当は『Yours(あなたのもの)』という意味の言葉だったのだとか。

これは作品中で、男性に愛を打ち明けられた女性が返事として言った言葉だそうで、だから意味合いとしては『I love you』に近いもの。

つまり二葉亭四迷の方はそういう想いを、実際に『死んでもいい』と表現したというわけですね。

何にしても、いろいろな愛しているの表現があるようで…。

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というわけで、ヘビギンポたちの『I love you』は…

〈ヘビギンポ科クロマスク属テングヘビギンポ Helcogramma rhinoceros 19年4月15日 沖縄島安和〉

〈ヘビギンポ科カスリヘビギンポ属カスリヘビギンポ Ucla xenogrammus 19年5月6日 沖縄島安和〉

〈ヘビギンポ科クロマスク属ベニモンヘビギンポ Helcogramma ishigakiensis 19年5月13日 沖縄島安和〉

〈ヘビギンポ科クロマスク属タテジマヘビギンポ Helcogramma striatum 19年5月21日 沖縄島安和グスク〉

〈ヘビギンポ科クロマスク属クロマスク Helcogramma fuscipectoris 19年6月1日 沖縄島安和〉

水温が上がり出す直前くらいから、ヘビギンポたちは『I love you』を全身の色彩で伝え始めます。

『月が綺麗ですね』という感じよりは、『死んでもいい』というくらい強い感じの伝え方かな…。

 

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我が輩は…(ケラマコネコウミウシ)

2019-06-10 20:09:17 | ウミウシ

早朝は強い雷雨でしたが、時間と共に雨は弱まった本日のやんばるです。

すっきり晴れ空…とまではいきませんでしたけど、後半は明るい曇り空って感じの空模様でした。

明日も梅雨前線が沖縄島周辺に停滞しそうです。

風は南西~西。強雨のち曇。

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『犬は三日の恩を三年忘れず、猫は三年の恩を三日で忘れる』

なんて諺があるそうで…。つまり三年飼っている猫でも、三日で飼い主を忘れてしまう、みたいな意味だとか。

あるいは『犬は人に付き、猫は家に付く』なんて諺も。

かねてより猫の社会的知性は低いとされていたようですが、どうもそうではないようです。

2ヶ月ほど前に公開された実験結果によると、猫は自分の名前を聞き分けているのだそう。飼い主に名前を呼ばれているのに無視してそのまま歩き去っているときでも、自分の名前をちゃんと認識しているのだとか。

さらには、猫は飼い主と他人の声を聞き分けていることもわかっているのだそう。その能力は犬やチンパンジーと同等なのだとか。

つまり猫は犬と同様に学習が上手なのですが、それを飼い主に示そうという気がないだけなのだそうです。

何というか、こういうところが猫好きにはたまらないのでしょうか。

僕は犬派なのでよく解りません…。

夏目漱石の処女小説『吾輩は猫である』の主人公の雄猫は、様々な人間を観察したり哲学したりしますが、実際の猫もそれくらいの社会的知性を持っているのかもしれません。

『吾輩は猫である』の雄猫は、結局最後まで名前をつけられませんでしたが、名づけられていればちゃんとその名前を認識したのでしょうね。

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さて…

〈ネコジタウミウシ科ネコジタウミウシ属ケラマコネコウミウシ Goniodoris sp. 19年5月6日 沖縄島安和〉

この子ネコにも、学名はまだありません。

 

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Former president(プラキダ・バラクオバマイ)

2019-06-04 20:13:15 | ウミウシ

前半は青空も見えましたが、後半は雨交じり、さらにそのあとは雷交じり…だった本日のやんばるです。

まあ、梅雨ですからね…。

もっとも、明日から数日は晴れアイコンが並ぶ予報になってます。

風は南西。曇ときどき晴れ、のち雷雨。

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2017年10月19日にハワイで観測された天体は、天体観測史上初となる太陽系外から飛来した恒星間天体であると目される天体でした。

2017年11月7日、この恒星間天体に対して『Oumuamua(オウムアムア)』と名付けられました。

最初この名称を聞いたとき、すごく不思議な響きの言葉だなぁ…と思ったものですが、これはハワイ語なのだそう。その意味は、『斥候』あるいは『最初の使者』というような意味なのだとか。

ハワイ語の不思議な響きと言えば、『パパハナウモクアケア海洋ナショナル・モニュメント』なんていう舌を噛みそうな国定海洋保護区もあります。2006年にジョージ・W・ブッシュ大統領によって設立された海洋保護区なのだそうで、その名称は、ハワイの母なる大地の神『パパハーナウモク』と父なる天空の神『ワーケア』が合体した名前なのだとか。

これは、『パパハーナウモク』と『ワーケア』が合体することによってハワイ諸島が生まれ、ハワイ先住民も誕生したというハワイ人の宇宙論が由来なのだそうです。

イザナギとイザナミの国産みのような感じなのでしょうか。男神と女神によって島が産まれるというのは、日本だけではないのですね。

それはともかく、この『パパナウモクアケア海洋ナショナル・モニュメント』は、2016年にバラク・オバマ大統領によって4倍以上に拡大され、151万平方キロという規模になりました。これは米国の国立公園を全て合わせた面積を超える広さで、日本国土の約4倍にあたるのだそうですよ。

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さて、このことを踏まえた上で…

〈ハダカモウミウシ科ツマグロモウミウシ属プラキダ・バラクオバマイ Placida barackobamai 19年4月23日 沖縄島崎山〉

学名種小名は、『バラク・オバマ氏の』の意。

バラク・オバマ前大統領への献名です。

本種は以前はツマグロモウミウシ(Placida cremoniana)とされていましたが、Placida cremoniana の中には3種の別種が含まれているとして、2017年にその3種が新種記載され、4種に分割されました。

その内のハワイ産の本種に Placida barackobamai の学名が付きました。

前述の『パパナウモクアケア海洋ナショナル・モニュメント』を世界最大級の面積に拡張した業績に対してなのだそうです。

 

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