Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

ワンステップ(タスキモンガラ)

2015-10-31 18:28:51 | モンガラカワハギ科

前線の通過後に少々北風が厳しくなった本日のやんばるです。

青空も見えるのですが、大部分がドンヨリ系の雲…。

季節が確実にワンステップ前進したなぁ…って感じです。

そろそろ長いズボンをはかないとなぁ……。

風は北~北東。曇。

〈モンガラカワハギ科ムラサメモンガラ属タスキモンガラ Rhinecanthus rectangulus 15年9月15日 沖縄島安和〉

画像は、まあまだ幼魚かな。

本種はハワイ州の州魚で、ハワイの神話にも登場する魚なのだそう。

当然現地での名前を持っています。

それが『フムフムヌクヌクアプアア』という名前。

呪文みたいですが、もちろん意味のある名前で『豚のように鳴く角張った魚』という意味なのだそう。

実際に、興奮するとブーブーと鳴いたり…。

ハワイでは州魚を州議会での投票で選ぶらしくて、だから本種も選出されたわけです。

しかも期限が来て再び州魚の投票がおこなわれたときにも、圧倒的多数で再選出されたのだそう。

ハワイでは大人気の魚なのでしょうか。

こういうエピソードを持っていると知ると、俄然興味が出てきたりしませんか。

まあ…被写体としては人気ないですけど……。

ところで学名種小名は『直角の』の意。

身体のどこかに直角がありますかね。

画像を見る限り、どこにも見当たりませんが。

あるいは、フムフムヌクヌクアプアアの『角張った』と何か関係ありますかね。

 

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moonset…(マダラタルミ)

2015-10-27 18:29:24 | フエダイ科

気持ちのいい秋晴れの空だった本日のやんばるです。

水温はゆるやか~に下降気味ですが、今はまだ26℃~27℃。

晴れていればエキジット後すぐに心地いい感じになるこの頃です。

だんだんと日が短くなって、早起きするとまだ暗い…。

けれど今朝はちょうど水平線のすぐ上に月を見られたり。

赤橙色のいわゆるタンジェリン・ムーンってやつ。

あまりにも綺麗で、水面下に還っていく様子に見とれてしまったり…。

風は西。晴天。

〈フエダイ科フエダイ亜科マダラタルミ属マダラタルミ Macolor niger 15年9月7日 沖縄島安和グスク〉

画像は幼魚。

学名種小名は『黒』の意。

確かに成魚は黒い、というか黒っぽい。

マダラタルミ属は本種とホホスジタルミの2種のみですが、この属名が『斑』の意。

合わせると黒斑。幼魚のことを表してるのかな、とも思えたり。

和名の方の斑は、幼魚の体色に由来するようですし。

タルミの方はフエダイ類の別名なのだそうで、つまりはマダラのフエダイってことですね。

まあなんにしてもこのパンダ的配色が、間違いなく可愛さを増強してる被写体です。

 

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涼風湿潤(ミナミイソスズメダイ)

2015-10-24 18:50:24 | スズメダイ科

ここ数日雨交じりの空模様が続いてますやんばるです。

本日は北寄りの涼風がやや強め。

ただ空気がムシムシしていて、それがなかなかに心地よかったり。

明日からはまた気持ちいい晴れ空が続きそうです。

風はやや強めの北~北東。曇ときどき雨。

〈スズメダイ科ソラスズメダイ亜科ソラスズメダイ属ミナミイソスズメダイ Pomacentrus sp. 15年9月7日 沖縄島安和グスク〉

画像は幼魚。

一昨日の夜、四色型色覚保持者が登場するドラマを見ました。

で、人間にも四色の色覚を持つ人がいるのだと初めて知りました。

両生類や爬虫類、鳥類や昆虫、そして魚類は(これらのすべての種がそうなのかは知りませんが)、四色型色覚であることは知っていたのですが。

そもそも哺乳類を含むこれらの共通の祖先が四色型色覚を持っていたのですが、哺乳類は夜間の活動に適応するため、二色型色覚になったのだそう。

そしてそこから枝分かれした霊長類の一部(もちろんヒトを含む)が、三色型色覚になったのだとか。

イヌやネコなんかは二色型色覚だそうで。

僕の知り合いにも赤と緑の区別が苦手な人がいますが、これは二色型色覚に近い感覚なのだそう。

先祖返りっぽい感じかな。

色彩に関しては、イヌやネコと共感できるビジョンで世界を捉えているのでしょうか…。

で四色型色覚保持者。

超先祖返りって感じか。

こういう方が潜れば、魚と同じビジョンで水中世界を認知できるということですよね。

どんな風に見えるのでしょう…。

例えば画像のような地味~な感じの幼魚も、違った姿に見えるのでしょうか。

できるならば、四色型色覚を体験してみたいなぁ…。

四色型色覚保持者は、世界に2~3人しか見つかっていないそうですが…。

 

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流星群(ケラマハナダイ)

2015-10-21 18:26:35 | ハタ科

曇の予想に反して、十分な陽光を浴びられた本日のやんばるです。

台風24号は熱帯低気圧に変わりましたが、週末にかけて沖縄島の南の海上を大東島の方へと進むよう。

沖縄島への影響は、どうかな…。特にないような気が…。

南部の方はともかく、本部海域は今も台風の影響は受けてませんし、たぶん今後も影響は出ないと思われたり。

まあ、雨が降るくらいかな。

さて…

今夜はオリオン座流星群が極大を迎える夜なのだそう。

さっき空を見たらガッツリ曇ってましたが、流星観賞できるかなぁ…。

それ以前に眠気との戦いに負けそうですが…。

風は北東。晴れときどき曇。

〈ハタ科ハナダイ亜科ナガハナダイ属ケラマハナダイ Pseudanthias hypselosoma 15年9月7日 沖縄島安和グスク〉

画像は幼魚。

そして当然雌個体。雌性先熟ですから。

学名種小名は『高い身体』の意。

背が高いってこと、というか体高が高いってことでしょうね。

で、何より高い、あるいは誰より高いのか。

アカオビハナダイよりってことなのでしょうね。

本種とアカオビハナダイは隣り合う種。つまりは近似種。

二種の違いの一つに、側線下方横列鱗数というのがあって、本種は18~19、アカオビハナダイは16~17。

体高に関わる鱗の数が多いわけですから、自然体高も高くなるはず。

2枚分ですけど。

 

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急かされてる感…(イロブダイ)

2015-10-16 18:39:40 | ブダイ科

日差しを浴びていれば快適快適…な本日のやんばるです。

ダブル台風のうち、24号の今後が気になりますが、近づくとしても来週らしいですから…。

さて、いつもいくコンビニで…

いつものようにレジにいったら、「今年もよろしくお願いします」ってクリスマスケーキのカタログを差し出されました。

もうですか…。

かと思ったら、年賀状の話題をテレビで見かけたり。

なんか急かされてる感が…。

風は北東。晴れ時々曇。

〈ブダイ科イロブダイ属イロブダイ Cetoscarus bicolor 15年9月7日 沖縄島安和グスク〉

画像は幼魚。

学名種小名は『二色』の意。

成魚はどう見ても二色ではなく、とくに雄なんかは派手なマルチカラーって感じですから、この『二色』は幼魚からきてるのでしょうか。

しかしこの体色・模様から成魚雄の体色・模様に変化するのですから、ものすごい変化率ですよね。

変化型の魚の極北では、とか思えたり。

最近ハロウィンハロウィンと騒がしいですが、それを過ぎるとすぐクリスマス一色になるんだろうなぁ…。

なんて、画像を見つめてると思えてきたりして。

 

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深まってます…(アカエソ属未同定種)

2015-10-13 18:28:22 | エソ科

風は冷ややか、でも日差しはタップリ…な本日のやんばるです。

二十四節気の寒露を過ぎたとたん、急激に秋が深まってる感じのここ数日。

先週末にはミーニシ(新北風)も吹き、季節が着実に一歩進んだようで…。

まあ、ポイント的には北風大歓迎ですが。

渡りの鷹サシバの声も響きだしてて、ホント秋が深まってるなぁ…。

と思ってたら、南の海上には熱帯低気圧が二つ。

明日にはダブル台風が発生するような雰囲気だったり…。

風は北~北東。晴れ時々曇。

〈エソ科アカエソ属未同定種 Synodus sp. 15年8月11日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

さてアカエソか、ミナミアカエソか、たぶんどちらかの幼魚。

と思って多数の画像を見てたら、ニテンエソやヒトスジエソにも見えてきたり…。

同定のポイントは例えば前鼻孔の皮弁の形だったり、背鰭の軟条数だったり。

画像からは分かりません…。

色彩や模様も成魚についての情報なので、幼魚にはどこまで反映されるのやら…。

もっとも、あーだこーだと考えるのが楽しくて、結論を強く求めたりしてなかったりもするのですが。

インスピレーション的には、ミナミアカエソかなぁ…。

 

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ノーベルな日々…(サンゴトラギス)

2015-10-08 18:17:09 | トラギス科

後半はドンヨリ系な空模様だった本日のやんばるです。

まあ、過ごしやすい天気だったということですが…。

風は北東~北。晴れのち曇、のち小雨。

〈トラギス科トラギス属サンゴトラギス Parapercis multiplicata 15年8月11日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

学名種小名は『多数のひだ・折り目のある』って感じの意。

数学には『巨大分数定理』と呼ばれる定理があるのだそう。

その証明はとても大規模で、この証明を理解している現存の人物は、世界に4人しかいないのだとか。

失礼ながらこの人物たちは高齢で、証明の継承が危惧されているのだそう。

一度確立された定理の証明が、失われることもあるのですねぇ…。

もちろん、僕には継承することはまったくもって不可能ですが。

この定理は、対称性に関する数学なのだとか。

対称性といえば…

この何日かノーベル賞の話題で賑わってますね。

確か7年前にノーベル物理学賞を受賞したのが、南部陽一郎博士。

その受賞理由が、『自発的対称性の破れ』の発見。

この対称性とは…

何かが一連の変換を経た後に、もとと同じに見えること、なのだそう。

一連の変換というのは…

回転、折りたたみ、鏡映、直線移動など。

で……、折りたたむということは、折り目があるのだろうなぁ…、と思ったしだいです。

さて何の話か…。

学名種小名の話ですよ。

つまりすべては、学名種小名からの連想なわけです。

ところで、今夜はノーベル文学賞の発表ですね。

3人目の日本人受賞はあるかなぁ…。

 

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マッタリ…(ダルマハゼ)

2015-10-06 18:33:03 | ハゼ科

日差しは相変わらず強いですが、雲量多めな本日のやんばるです。

日陰にいると涼風が心地よくて、マッタリと過ごせる一日でした。

海は少々うねりあり。

台風の影響なのかなぁ…。

風は北~北東。晴れ時々曇。

〈ハゼ科ハゼ亜科ダルマハゼ属ダルマハゼ Paragobiodon echinocephalus 15年8月11日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

和名のダルマは達磨からでしょうね。

正面から見るとまんま達磨ですから。

本種の特徴の一つは、頭部のひげが長いこと。

形状だけじゃなく、このひげもまた達磨っぽいかな。

学名種小名は『棘のある頭部』の意。

これもひげのことを指しているのでしょうね。

 

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神無月(カミソリウオ)

2015-10-02 18:31:28 | カミソリウオ科

昨日までは8月並みの天候だった沖縄島、いやホントに暑かった~。

今朝の前線通過後は涼しくなるという予報だったのですが…。

まあ、確かに風は北寄りで涼しくなりました。

ただ日差しは相変わらず強烈で、まったくもって暑かった~。

結局今日も夏だったやんばるです。

でも蝉の声が…

クロイワツクツクにオオシマゼミの鳴音が重なって聞こえてきたり。

そういうところには少しだけ秋を感じてみたり…。

風は北~北東。雨のち晴天。

〈カミソリウオ科カミソリウオ属カミソリウオ Solenostomus cyanopterus 15年8月11日 沖縄島安和〉

学名種小名は『青い翼を持つもの、あるいは青い翼状のものを持つもの』って感じかな。

青といってもシアンですから、青緑色もっと正確には藍緑色ですか。

もっとも、藍緑色は一般的にはアクアマリンをさすそうですが。

画像の個体は違うけど、緑っぽい色の個体もいますもんね。

もちろん環境が重要で、この子の場合は目の前の海藻とほぼ同じ色ですから、この体色がベストなのでしょう。

和名の方は薄い体型が由来だとか。

英名はゴーストパイプフィッシュ。ユーレイみたいにユラユラしてるからかな。

ところで…

翼を持っていて、薄っぺらくて、ユラユラしてる感じ。

何故か『忘れっぽい天使』を連想してしまったり。

パウル・クレーの『忘れっぽい天使』がどんなのかはセルフで検索してもらうとして、ユーレイとは真逆なのにどうも浮かんできたりして。

翼、薄ペラ、ユラユラ感……。

ちなみに、『忘れっぽい天使』は一度見たら忘れられなくなる天使です。

たぶん……。

 

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