無意識日記
宇多田光 word:i_
 



に顕著な様に、形式/形態に惑わされるからである。多分光はほぼ総ての音楽の"意図"を汲み取る事が出来てしまう為形式を軽く飛び越えて既存の音楽をなぞれるのだろう、ヒトコトでいえば"歌の心"を一切見失わないのだ。然し乍両刃の剣、即ち光自らは形式に頼らずに作曲可能な為曲に決まったフォームがない。能力の欠損、つまり突然変異が生物系進化の原動力であるならば、光はそのスタイルを後世に継承する事もなければ自らが音楽的パラダイムシフトを引き起こす事もない。この時代に生まれた奇跡の一期一会として語り継がれる存在になるだろう。兎に角我々は幸運なのよ。

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音楽は前世代の音楽を"カンチガイ"する事で生まれてきた。例として何かを出すのが憚られる為案外触れられない話題だが、ラップがPopsのスタンダードな世代にとって前世代の音楽は、至極乱暴にいえば"そういう風に聴こえている"訳なのだ。微妙なAメロの駆け引きは"何かブツブツ言ってるだけ"でサビ迄の時間稼ぎに過ぎず、ギターソロなんて完全に雑音である。決して揶揄している訳ではなく、メタラーにもメロデスやメタルコアで起こった事だ。しかし、光の様な"前世代のPopsを誤読せず完全に理解してしまう"才能の場合、逆に斬新な音楽性は生まれ難い。覿面に前世代のウケはイイけどね。(続)

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