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てらまち・ねっと



 先に、山口電子計算センターから流出した情報は愛媛県愛南町や対馬市、山口市、北秋田市の4市町とされてきました。
    5.22 愛媛県愛南町情報漏えい。山口市と対馬市も
    5.27 対馬・・・情報漏えいで、てんやわんや 
 さらに福岡県飯塚市の内部文書情報が同じルートから流出したようです。
 前回と同じNEC九州支社に委託し、山口市の情報処理会社「山口電子計算センター」が下請け。

 ひとつの原因は「自治体合併」の際のことが原因のようにされています。
 しかし、次のような指摘もあります。

 「自治体や請負企業」が把握していないけれども、「住民の個人情報のコピー」
は、請負業者や技術者個人の無数のパソコンなどに確実に存在している、これらの「管理されていない個人情報のコピー」の実態を自治体が把握して回収する(コントロール下におく)ことは、とても重要な緊急の課題だと指摘する人もいます。
 ただし、「法的責任追及」が過剰に厳しく行われた場合、かえってこの「調査・回収」は困難になるかも知れないとも。
 「個人情報保護」は、業者と自治体の対等の信頼関係の中で実現できるのではないか、と言うわけです。

 日経も詳しいコラムを出しました。
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●  飯塚市 合併時内部文書流出か 下請け元社員パソコンから 市民へ実害はなし 
5月31日 西日本新聞
 飯塚市が合併した際のシステム統合に関する内部文書が、下請け会社元社員のパソコンから、インターネット上に流出している可能性があることが30日、分かった。個人情報は含まれておらず、市民への実害はないという。だが、隣の嘉麻市でも、合併に伴う事務処理システム統一の際、軽自動車などの6年分の課税データが流出していたことが明らかになったばかりで、合併時の情報管理が問われている。

 飯塚市によると、同市は合併時の事務処理統合システムの開発をNEC九州支社に委託し、山口市の情報処理会社「山口電子計算センター」が下請け。同センターの元社員が、同市の文書データを自宅に持ち帰り、私用パソコンに保存していたという。ところが、元社員のパソコンからファイル交換ソフト「ウィニー」を通じて、愛媛県愛南町や山口市など5つの自治体の個人情報が流出していたことが判明。飯塚市の文書も流出している恐れが出てきたという。

 17日に同支社から市へ流出の可能性が報告された。文書の内容は、合併前の旧5市町の住民基本台帳や税金などの事務処理システムを統合する手順書などで、A4用紙数百枚分とみられる。同市は「悪用される恐れはほとんどない。委託先に再度、情報管理の徹底を求めていく」としている。


● 個人情報漏えい事件を斬る(92) 再発防止策見えない情報流出後の自治体発表  5月31日 日経
前回は,化粧品業界を事例に,顧客情報流出事件発覚後の危機管理広報を取り上げた。販売チャネル形態に関わらず,データベース・マーケティングを重視する企業にとって,個人情報漏えいは事業継続(Business Continuity)上の危機である。特に個人情報保護法施行後,経営者が「知らなかった」「知っていたが手を打たなかった」では済まされない事例が続出している。

 しかしながら,リスクに対する認識や緊急時対策の準備体制には,企業によって,まだまだ差が見られるのが現状だ。今回は,「官」で起きた個人情報漏えい事件について,危機管理広報の視点から取り上げてみたい。

1台のPCが発端だった同時多発の情報流出

 2007年5月16日,山口県山口市は,合併した旧秋穂町の住民記録および税に関する情報が電算保守の外部委託先から流出したことを発表した(「個人情報漏えいについてのおわび」参照)。電算保守受託業者である山口電子計算センターの元社員が契約に違反して,情報を保存した社用パソコンを持ち帰り,ファイル交換ソフト「Winny」をインストールしている自宅パソコンにデータを複写。ウイルス感染によりデータが流出したという。

 住基情報の他,住民税,軽自動車税,固定資産税,税引き落とし口座,税収納などに関する情報が流出し,そのうち住民税,固定資産税,税引き落とし口座については個人情報が含まれていたという。

 しかしながら,山口電子計算センターの元社員のパソコンに保存されていたのは,山口市の住民の個人情報だけではなかった。

 同じ16日,愛媛県愛南町は,市町村合併に伴う統合電算システム構築の外部委託先から住民の個人情報が流出したことを発表した(「愛南町の住民の個人情報の流出に関するお詫びとお知らせ」参照)。この日の発表によると,流出した住民情報は約10万件で,住所,氏名,生年月日,性別,転入転居などの履歴,金融機関の口座番号などが含まれていたという。

 その後の調査で,愛南町では住基情報の他,選挙資格,国民年金,老人保健などの情報合計約14万件(実人数5万4850人)の流出が確認された。さらに,愛南町の外部委託先であるデンケンが,自治体の承認を得ずに山口電子計算センターへ再委託していたこと,同センターで作業にあたった元社員が自宅にデータを持ち帰り,自分のパソコンに保存していたデータが,ファイル交換ソフト「Winny」を介して流出したことも判明したのである。

 16日には,長崎県対馬市も,6町合併に伴う電算システム統合の外部委託先から,公営住宅に関連する住民の個人情報が流出したことを発表し,22日に市長のコメントや流出状況説明を発表している(「業務情報流出に対するお詫び」参照)。対馬市の場合も,外部委託先であるBCCが山口電子計算センターへ再委託しており,流出元が同じパソコンであることが判明した。流出した情報には,公営住宅保証人1132人分,入居人152人分の個人情報の他,氏名,住所,生年月日が推測可能な住民記録情報128人分が含まれていた。

 加えて5月22日,秋田県北秋田市が,合併当時の旧鷹巣町と旧森吉町の住民記録の一部がファイル交換ソフト「Winny」を介して流出したことを発表した(「個人情報の漏えいについてのお詫びとお知らせ」参照)。北秋田市の場合,旧鷹巣町と旧森吉町の電算システム統合業務を受託したNEC秋田支店が,山口電子計算センターへ再委託していた。北秋田市も同センター元社員の自宅パソコンに,北秋田市の住民の個人情報が保存されていたため,ファイル交換ソフトを介して情報が流出したのである。

カネをかけなくても,過去の事例に学べば対策は見えてくる

 以前,第47回で取り上げた京都市立病院のケースのように,個人情報流出の発覚をきっかけに,自治体の承認を得ないまま外部委託先が業務の再委託を行っていたことが判明して問題化したことがある。地方自治体の個人情報保護条例は,個人情報保護法に比べて処罰対象の範囲や罰則規定の内容が厳しくなっている。それだけに,住民に対する危機管理広報体制も整備されているかと思ったら,そうでもなさそうだ。

 情報流出が発覚した各自治体がホームページで発表したプレスリリースを読み比べてみてほしい。例えば,山口市のホームページでは「社用パソコンを持ち帰り,ファイル交換ソフト(Winny,ウィニー)をインストールしている自宅パソコンにデータを複写」と経緯を説明している。だが,愛南町のホームページでは「自宅にデータを持ち帰り,自分のパソコンに入れていたデータが流出した」と説明している。これが北秋田市では,「重要データをファイル交換ソフトWinny(ウイニー)の入った自宅のパソコンに保存した」,対馬市では「USBメモリーへのコピーが可能な環境であったため,個人情報の持ち出しを禁止されていたにもかかわらず複写し持ち出していた」となっている。

 肝心の山口電子計算センターはというと「弊社としては,今回の件を真摯に受け止め,今後このような事態が発生しないよう情報管理の更なる徹底と再発防止に万全を期して参る所存です」とあるだけ。具体的な経緯説明や再発防止策に関する記述はない。

 個人情報漏えい事案発生後に事業者が対外公表を行う理由は,二次被害の防止と類似事案の発生回避にある。だが,これらの発表からは,地域住民の安全・安心を確保するためにどのような措置を講じるのか見えてこない。カネをかけなくても,過去の事例に学べば答えは見えてくるはずだ。次回も,この事件について考えてみたい。

  →「個人情報漏えい事件を斬る」の記事一覧へ
個人情報保護法の施行後も,個人情報漏えい事件は相変わらず頻発している。万全に対応していると思われた大企業や官公庁でも不祥事が続出しているが,中堅・中小企業にとって教訓とすべき点は多い。このコラムでは個人情報保護法に基づく是正勧告の事例を題材に,日常的な業務の中にどんな落とし穴が潜んでいるのか紹介していく。
(・・・・全部の特集へのリンクあり)


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 ここのところ、ウツギの写真つづき。
 俗に「ウツギ(空木)」の仲間といっても、いろんな違いがあるようです。それが、遺伝的にもまったく違うことが判明、名前は変えないものの、「分類」が変ってきているらしいことも分かりました。
   ex. バイカウツギの分類 = ユキノシタ科 ⇒ アジサイ科
      バイカウツギ 6月1日

 ところで、5月10日過ぎに岐阜市の長良公園に言った時のタニウツギをまだ載せていなかったので、続きで・・・(なんか、ピントが合ってないなぁ)
(どの写真もクリックすると拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大


    

  




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