Sunday Songbook Playlist

2006年07月02日 | Sunday Song Book

<07月02日プレイリスト>
[棚からひとつかみ]
MIDAS TOUCH/FRIED PRIDE "MUSICREAM" '06
GLAD ALL OVER/THE DAVE CLARK FIVE '63
WHAT IN THE WORLD'S COME OVER YOU/
THE ROCKIN' BERRIES '65
WHAT IN THE WORLD'S COME OVER YOU/THE DOVELLS '64
LOVE MINUS ONE/THE SOFTONES
"THE SOFTONES & FIRST CLASS TOGETHER" '80
A RAY OF HOPE/THE RASCALS "FREEDOM SUITE" '69
SCARBOROUGH FAIR/THE LETTERMEN
"PUT YOUR HEAD ON MY SHOULDER" '68
RIDE ON TIME/FAKiE "TO THE LIMIT" '06
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■内容の一部を抜粋
・FRIED PRIDE
女性のヴォーカリストと男性のギタリストのユニット。先日6月21日リリースされた6枚目のアルバム『MUSICREAM』に「MIDAS TOUCH」のカヴァー・ヴァージョンが収録されている。
「私のカヴァーしてくれる人は大体昔の曲が多いんですけど、最新新譜からカヴァーしていただいて、珍しいパターンでございます。ギターの方がとても上手です。女性の方もすごくキュートな声で、いい演奏だと思います」とタツローさん。

・GLAD ALL OVER
デイヴ・クラーク・ファイブの出世作。1963年全英NO.1、1964年アメリカでのデビュー作で全米6位。デビュー当時はビートルズのライバル・バンドとして位置づけられていたが、デイヴ・クラーク・ファイブのほうが圧倒的にクラブ・バンドとしての色彩が強い。演奏は本当にロックンロール、そしてヴォーカルのマイク・スミスの超絶的な力量もあったが、総力戦でビートルズに及ばなかった。
「そういうことは何十年も経つと関係ない、音楽さえよければいい。わたし、20数年ラジオのレギュラー番組をやっておりますが『GLAD ALL OVER』をかけるのははじめてなんです(笑)、意外ですけれども」とタツローさん。

・WHAT IN THE WORLD'S COME OVER YOU
ロッキンベリーズは60年代中期、バーミンガム出身の5人組のヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ。かなりポップなテイストを持った5人組で、ハーモニーのきれいなグループ。リード・ヴォーカルのジェフ・タートンは後に「ジェファーソン」という名前でソロに転向した。1965年全英24位になった「WHAT IN THE WORLD'S COME OVER YOU」はアメリカのグループ、ダベルズのカヴァー。
ダベルズはフィラデルフィア出身の4人組のヴォーカル・グループで、「YOU CAN'T SIT DOWN」とか「BRISTOL STOMP」で有名な後期ドゥーワップに属するグループ。「WHAT IN THE WORLD'S COME OVER YOU」は1964年のシングルで典型的なフィリー・サウンド。曲を作っているのは名アレンジャーのジミー・ワイズナーとウイリアム・ジャクソン(「SO MUCH IN LOVE」の作曲者として有名)。「ワイズナー/ジャクソン」のコンビでつくられた一作。
ちなみにダベルズはAメロという地味なメロディーからはじまるが、ロッキンベリーズは"WHAT IN THE WORLD'S COME OVER YOU"というフックのいちばんオイシイ部分からはじまる。

・LOVE MINUS ONE
1980年のソフトーンズとファーストクラスのジョイント・レコード『THE SOFTONES & FIRST CLASS TOGETHER』に収録されている。プロデュース&アレンジはジョージ・カー。
ソフトーンズはボルチモア出身の3人組のヴォーカル・グループ。フィラデルフィアで成功したが、このアルバムに関してはジョージ・カー、ニュージャージーのプロダクション。
「若い頃はソフトーンズなんてあまくてあまくて、『なんでこんなにあまい歌い方するんだろう』って思ってましたが、やっぱ年のせいか『こういうのも結構いいな』なんて思うようになってきてしまいました(笑)」とタツローさん。

・ARIF MARDIN
アリフ・マーディンが先日亡くなった。享年74歳。1932年トルコ生まれでアメリカに渡りバークリー音楽学校で学んだ。アトランティックのスタッフに参加し、アレンジャーとしてスタートし、その後プロデューサーに。プロデューサーとして12回もグラミー賞を獲った。最近ではノラ・ジョーンズのデビュー・アルバムをプロデュースしグラミーを獲得したことが記憶に新しい。トム・ダウドと並びアトランティックの屋台骨を支え続けた。あまりにも偉大なアレンジャー、そしてプロデューサー。

・A RAY OF HOPE
アリフ・マーディンはヤング・ラスカルズのスーパーバイザーで最初の成功を収めた。ヤング・ラスカルズはニューヨーク出身の白人の4人組ロック・グループ。タツローさんの中学、高校時代のアイドル・グループだった。
ラスカルズにとってのアリフ・マーディンは、ビートルズにとってのジョージ・マーティンと同じ位置を占める人であった。ラスカルズのアレンジメント、オーケストレーションの素晴らしさはどれだけ言葉を尽くしても語り足りない。
今は時間が足りないので何週間か後にアリフ・マーディン追悼特集を是非やってみたいということでした。今日は1曲だけ、ヤング・ラスカルズ1969年全米24位の「A RAY OF HOPE」。ヴェトナム戦争真っ盛りの時代のメッセージ・ソング。エンディングのコーダのところで聴けるブラスのアレンジが素晴らしい、とタツローさん。

・ビートルズ特集
来日40周年ということでリスナーから「ビートルズの特集をやってほしい」との要望が来ている。しかし「他でいくらでもあるでしょう」とタツローさん。でも、もし自分で選曲するとしたら、タツローさんはジョン・レノン派なので初期のビートルズばかりになるだろうとのこと。

・レターメンの「SCARBOROUGH FAIR」
シンコー・ミュージック社のディスク・ガイド・シリーズ「ソフト・ロック」の36ページに「彼らのアカペラ・コーラス『SCARBOROUGH FAIR』は山下達郎さんに絶賛されたこともあり...」と書いてあるらしい。
「レターメンはヴォーカル・グループでございますけれども、アカペラのレコーディングが意外と少ないんです。そんな中でいちばんよく出来ているのが1968年のアルバム『PUT YOUR HEAD ON MY SHOULDER』のB面の最後にサイモン&ガーファンクルのSCARBOROUGH FAIRのアカペラ・ヴァージョンが入っています。なかなかよく出来たアカペラ・ヴァージョンだと思います。まだCD化されておりませんので板起こしですので若干スクラッチがございます。お許し下さい」とタツローさん。

・FAKiE
アコースティック・ギターの男性と女性ヴォーカリストのユニットFAKiEのアルバム『TO THE LIMIT』にタツローさんの「RIDE ON TIME」のカヴァー・ヴァージョンが収録されている。ダイズ・レコードというインディー・レーベルから6月28日リリースされた。
「この女性もすごく表現力がある歌ですし、このギターの男性もFRID PRIDEのギターに負けず劣らず。みんなテクニックあります、今の若い人は」とタツローさん。

・「ARIF MARDIN」の画像がオフィシャル・サイトにアップされています。また、先週告知した「山下みらいちゃんを救う会」のバナーが貼ってあります。


■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
07月09日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」

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2 コメント

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「スカボロ・フェア」 (ロージー)
2006-07-05 14:34:40
シンコー・ミュージックの"ソフト・ロック"の本、うちにもありました。オリジナル・ラブの田島貴男さんがアマチュア時代にバイトをしていた中古レコード店の店長さんの大江田信さんが文章を書かれていました。

レターメンのア・カペラ、よかったですね!
返信する
Re: 「スカボロ・フェア」 (どい)
2006-07-06 20:06:15
シンコー・ミュージックのディスク・ガイド・シリーズ「ソフトロック」。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4401616863/qid%3D1152183414/sr%3D1-1/ref%3Dsr%5F1%5F2%5F1/249-4126181-9735546



僕は持ってないんです。。またCD店の書籍売り場をのぞいてみます~。



レターメンはベスト盤『SUPERNOE / THE LETTERMEN』を昔購入しました。目当ては「Put Your Head On My Shoulder(肩にほほをうずめて)」でした~。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005GL05/qid%3D1152182931/sr%3D1-2/ref%3Dsr%5F1%5F10%5F2/249-4126181-9735546



レターメンの「スカボロ・フェア」もCDで聴きたいですね。東芝EMIさん、リストラでそれどころじゃないかもしれませんが(苦笑)、アルバム『Put Your Head On My Shoulder』をCDで再発したくださ~い。
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