Sunday Song Book #1243

2016年08月07日 | Sunday Song Book

2016年08月07日プレイリスト
「納涼リクエスト大会」
1. THEME FROM BIG WAVE / 山下達郎 "ビッグ・ウエイブ" "オーパス" '84
2. YOU NEVER CAN TELL / CHUCK BERRY '64
3. STAGE FRIGHT / THE BAND "STAGE FRIGHT" '70
4. GEMINI LADY / RON HENDERSON & CHOICE OF COLOUR '82
5. BRAZIL / ANTONIO CARLOS JOBIM "STONE FLOWER" '70
6. SOMETHING ELSE / EDDIE COCHRAN '59
7. LOVE IS A WONDERFUL THING / DANN PENN '15
8. TARNISHED ANGEL / ANITA MAY '67
9. CHEER UP! THE SUMMER (TV SIZE) / 山下達郎 09月14日発売ニュー・シングル
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■内容の一部を抜粋
・近況
8月の第一週は休んでちょっとのんびりしたと達郎さん。番組は前倒しで収録しているという。「シングルの制作が終わりまして、今週からのんびりとですね、アルバムをいろいろとやってみようと思っています。新曲、それから今までの曲のちょいとチェック、そういうのをですね、踏まえまして、うまくいけば10曲入りのアルバムになるかなという感じがいたしますが。まぁ、のんびりと行ってみたいと思います。あとは今年は『POCKET MUSIC』の30周年でございますので、それのリマスターの準備もそろそろしなければなりません。いろいろとやっております。それの前哨戦で、ちょいとお休みをいただきました(笑)」と達郎さん。

・納涼リクエスト大会
先週に引き続いて毎年恒例「納涼リクエスト大会」。

・THEME FROM BIG WAVE
1984年のアルバム『BIG WAVE』から「THEME FROM BIG WAVE」に多くのリクエストが集まった。

・YOU NEVER CAN TELL
チャック・ベリーの1964年のアルバム『ST. LOUIS TO LIVERPOOL』からのシングル・カット「YOU NEVER CAN TELL」は全米14位。チャック・ベリー自身は少女淫行の罪で服役していたが、ムショ帰りで出したアルバムが、折しもブリテッシュ・インベージョン、ビートルズをはじめとするイギリスのミュージシャンのチャック・ベリー讃歌で人気が復活して、このアルバムはよく売れたという。日本では発売が覚束なくて、達郎さんの世代は手に入りにくくて苦労したとか。「YOU NEVER CAN TELL」は人気の曲でティーンネイジ・ウェディングの、十代の二人が結婚して生活してゆく、でも先は何が起こるかわからないという歌。「ブルース・スプリングスティーンがライヴで、なんかキーを確認しながらやってる、アレ素晴らしく楽しい映像でしたけれども」と達郎さん。

・STAGE FRIGHT
ザ・バンドの1970年のサード・アルバム『STAGE FRIGHT』のタイトル・ソング「STAGE FRIGHT」。「リック・ダンコの歌が映えます」と達郎さん。

・GEMINI LADY
リクエストはロン・ヘンダーソン&チョイス・オブ・カラーの『SOUL JUNCTION』から一曲というもの。ロン・ヘンダーソンは誰だか全くわからない人。彼らの名義によるアルバムはヨーロッパだと6万円くらいするそうだ。最近の資料によればロン・ヘンダーソンはワシントンD.C.生まれで録音されたのはノース・キャロライナのスタジオ。チェルシーというレーベルから出たアルバム『SOUL JUNCTION』からシングル・カットされた「DON'T TAKE HER FOR GRANTED」が、このグループの唯一のヒット曲で、1977年、全米ソウル・チャート76位。2005年に未発表テイクが入ったCDが出てて、その中から達郎さんのいちばん好きな曲をかけようと思って持ってきたが、実はこのアルバムの曲ではなかったそうだ。1982年のシングル「GEMINI LADY」は2000年代にノーザン・ソウルで人気が出てシングルになった。達郎さんはそのときに買ったそうだ。
曲をかけ終えて。この曲は番組で2011年にかけていたとか。ロン・ヘンダーソンはワシントンD.C.時代にトゥルー・トーンズというドゥーワップのグループで活動していたと資料に書いてあり、達郎さんはトゥルー・トーンズは2,3枚持ってるので今度機会があればオンエアするとのこと。

・達郎さんがレコーディングで使用するドラムの機材について
リスナーからの「達郎さんがレコーディングで使用するドラムのメーカー、シンバル、スティック、キックのペダル等、機材について教えて」という質問。
「ドラムは私も久しく叩いてませんがですね、もう年ですので、なかなか辛くなってきまして(笑)。レコーディングでさすがにもう自信がなくなりましたが。ドラムはラディックのですね、'60年代中期のツータムのやつを使っています。シンバルはもうジルジャン一辺倒です。パイステもちょっとあるか。スティックはいろいろですがなるべく重めのやつ。やまきしさんのスティック・モデルを使っております。キックのペダルはスピードキングです。二十代からずっと。高くって十代の頃は買えなかったのでスピードキング夢でした。そんなこと訊いてどうすんでしょうね(笑)。ヘッドが何かとかやめてくださいね、そういうの。恥ずかしいですから」と達郎さん。

・BRAZIL
リオのオリンピック絡みでブラジル音楽のリクエストが増えてるとか。今日はそのままズバリ「BRAZIL」という曲。とても古い曲で1938、9年に書かれている。その後、アメリカに渡って歌詞が付いてアメリカで有名になった。今日はアントニオ・カルロス・ジョビンが1970年のアメリカでレコーディングしたアルバム『STONE FLOWER』に収録されてる「BRAZIL」。

・納涼夫婦放談
8月21日、28日は竹内まりやさんをゲストに迎えて「納涼夫婦放談」。「今回は本人からの要望で、普段あまりかからないアルバムの曲でありますとか、地味な存在の曲、あるいは今までにオンエアした洋楽カヴァーとかレア音源、そうしたものの普段あまりかからない曲をリクエストしていただけるとうれしい、というコメントでございますので、何卒よろしくお願いします」と達郎さん。

・新曲「CHEER UP! THE SUMMER」
フジテレビの木曜の午後10時「木10」は「営業部長 吉良奈津子」(主演は松嶋菜々子さん)がオンエア中。このドラマの主題歌を達郎さんが担当している。タイトルは「CHEER UP! THE SUMMER」で9月14日発売予定。3年ぶりのシングル。9月14日だと秋にかかってしまうので、今回は先行して8月18日からダウンロード配信を行う予定。初回プレス盤は7インチ・サイズのジャケット仕様で、アナログのドーナツ盤にCDが封入されている感じ。カップリング曲は昨年から今年にかけての最新ライヴのソースから選んだとか。今回の40th Anniversary Tour(デビュー40周年ツアー)でいちばん受けた曲がなんとフランキー・ヴァリのカヴァーで「CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU」(邦題「君の瞳に恋してる」)。この曲のライヴ・ヴァージョンを収録することにしたそうだ。詳しくはワーナーミュージックの山下達郎特設サイトにて。
http://wmg.jp/tatsuro/

・SOMETHING ELSE
リスナーから「達郎さんにとってロックとは何ですか? リクエストはこれぞロックンロールという一曲をお願いします」という質問とリクエスト。
「ロックンロールというのはすごく雑駁な音楽です。ロックンロールというジャンルは実はありません。ロックンロールという言葉はアラン・フリードという有名なDJが作った言葉なので。簡単に申しますとそれまでの白人の聴衆には無縁だった黒人の音楽、ブルース・ベーシックなですね、黒人のハーレムで行われていた、そうした音楽を白人の子ども向けにですね、提供しようというところでできた言葉がロックンロールでありますとか、リズム&ブルースでありますとか、そういう言葉でございますので。でもロックンロールはできた当初は、こんなものは雑音と同じで二三年でなくなるといわれておりました。ラップもそうです、ヒップホップもそうでしたが、それが何十年も残っております。ロックンロールとは何かといいますと、自分にとっては根性です。えー、ガッツです。常に申し上げておりますが。あとは寛容さです。どんな音楽の要素もごった煮のごとくですね、貪欲に吸収する寛容な表現力、それがロックンロールというものだと思います。人それぞれの解釈で、ロックンロールとは何かというのは厳密にはないので定義が。ですので人それぞれの解釈が生まれるということです(笑)。私にとってこれぞロックンロールという曲は枚挙に暇がございませんけれども。夏ですので、これぞロックンロール。エディ・コクラン、1959年のSOMETHING ELSE」と達郎さん

・LOVE IS A WONDERFUL THING
ダン・ペンは南部マッスル・ショールズの偉大なソングライターでシンガー。「LOVE IS A WONDERFUL THING」はプリンス・フリップ・ミッチェルが1968年に発表した曲のデモ。先日、発売されたエース・レーベルの未発表デモを中心としたCD『CLOSE TO ME 〜MORE FAME RECORDINGS〜』から。

・TARNISHED ANGEL
アニタ・メイの1967年の「TARNISHED ANGEL」。1961年のバーサ・ティルマンの「OH MY ANGEL」にひじょうによく似た曲で、ここからインスパイアされたものと思われる。この曲は達郎さんが1970年代にニューヨークへ行ったとき、ラジオのドゥーワップ・チャンネルで聴いて、偶然にレコード・ショップで見つけて買った一枚。アニタ・メイ&インターステイト・ファイブという名義のシングル。

・楽器屋で試し弾き
リスナーから「達郎さんはどんな曲を楽器屋で試し弾きしますか?」という質問。
ギターのチェックなら「WALK DON'T RUN」でフレット音知がわかり、後はジェームス・ブラウンの「DOING IT TO DEATH」で自分のカッティングのやり方がわかり、後は自分の曲「SPARKLE」で完璧、自分のスタイルに合わせるので、とのこと。

・CHEER UP! THE SUMMER (TV SIZE)
ドラマ「営業部長 吉良奈津子」の主題歌で9月14日発売の新曲「CHEER UP! THE SUMMER」。今日はTVサイズ。

●営業部長 吉良奈津子
http://www.fujitv.co.jp/kiranatsuko/index.html

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2016年08月14日は、引き続き「納涼リクエスト大会」
http://www.tatsuro.co.jp
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