Motoharu Radio Show #116

2012年06月06日 | Motoharu Radio Show

2012/06/05 OnAir - 1st. Week - 「SOMEDAY」30周年アニバーサリー
Joe Jackson:Steppin' Out
John Cougar:Jack & Diane
Keane:You Are Young
Keane:Silenced By the Night
佐野元春:シュガータイム
佐野元春:真夜中に清めて
佐野元春:サムデイ
山下久美子 feat. 佐野元春:A Silver Girl(ずっと昔から)(Re-Mix2005)
伊藤銀次:そして誰のせいでもない
佐野元春:ロックンロール・ナイト
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■内容の一部を抜粋
・「SOMEDAY」30周年アニバーサリー
番組後半は元春が1982年にリリースしたアルバム『SOMEDAY』をめぐる話。

・Steppin' Out
・Jack & Diane
1982年のヒット曲。1982年というと元春にとって思い出深い年。デビューから2年目、アルバム『SOMEDAY』を出した年。ちょうど先月の5月でリリースから30周年を迎えた。番組後半ではアルバム『SOMEDAY』を振り返る。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月6月の「3PICKS!」はキーン『Strangeland』、ジャック・ホワイト『Blunderbuss』、そしてボニー・レイット『Slipstream』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はキーン『Strangeland』。

・キーン
英国出身の3人組のバンド。キーボード、ドラムス、そしてヴォーカルというちょっと変わった編成のバンド。地元英国ではとても人気が高い。これまで出したアルバムは全てチャートNO.1になっている。キーンの4作目のスタジオ・アルバム『Strangeland』が出た。
「キーンの音楽を聴いていいなと思うのはヴォーカルのトム・チャップマン、彼のソングライティングです。特にメロディが素晴らしいと思います。とても聴き応えがあって魅力的なメロディですね。よいメロディというのは自然に詩が持ってるストーリーやイメージを大きく広げます。今回のアルバムでもそんな魅力的なメロディの曲が多くあります。現在のメインストリームの音楽というと、どちらかというとリズムが強い音楽が多いです。そんな中でこのキーンのようによいメロディを書き続けるということは、とても貴重なことではないかと思います」と元春。
新しいアルバム『Strangeland』から「You Are Young」と「Silenced By the Night」の2曲。

SOMEDAY

佐野元春 : さて僕にとって思い出深い年1982年。デビューから2年目、この年僕は新しいレコードを出しました。アルバム『SOMEDAY』。自分にとってデビュー以来はじめてのベスト10ヒットになりました。そのアルバム、ちょうど今年先月の5月でリリースから30年目を迎えました。番組後半でこのアルバムについて思い出を語ってみたいんですが、まずは1曲。アルバムの1曲目に添えた曲です。最近出したリマスター盤で聴いてください。

・シュガータイム

・GreenPeople
環境問題に取り組むユースたちを紹介するレポート「GreenPeople」。毎週このコーナーでは環境を巡る社会活動を通じて様々なアクションを起こしている人たちを紹介。このコーナーの協力はNHKの環境特集番組「エコチャンネル」。
http://www.nhk.or.jp/eco-channel/

今週は「根っこネット」。自分たちが出来る範囲で環境問題について考えようと1999年から東京都を中心に活動してきた市民団体。

・真夜中に清めて

佐野元春 : 僕の曲で「真夜中に清めて」。最近出したリマスター盤で聴いてもらいました。アルバム『SOMEDAY』ですね。このアルバムが出たのは1982年5月21日。リリースからちょうど30年目ということになります。アルバム『SOMEDAY』、僕はデビューして2年目でしたね。この頃というと初期のバンド、ザ・ハートランドと一緒に全国をツアーして廻っていました。それまでにすでに2枚アルバムを出していたんですが、そんなによく売れたということはなかったと思います。売れても売れなくても大好きな音楽を仲間のバンドと一緒にやれるというだけでうれしかったというそんな感じでした。そして3枚目のスタジオ盤として出したのが『SOMEDAY』というアルバム。幸運なことにこのアルバムの評判がとてもよくて、ちょうど全国をサーキットしていた矢先でしたので、全国多くのファンの人たちがコンサートホールに集まってくれました。とてもうれしかったのを覚えてます。このアルバム『SOMEDAY』では個人的に試したいことがありました。まず、それまで日本にあまりなかったようなポップソングを作りたい、そしてそのサウンドもユニークなものにしたいということでした。このアルバムと前後して僕と大滝詠一さん、そして杉真理くんと3人で『NIAGARA TRIANGLE VOL.2』というアルバムを出していました。大滝さんといえばみなさんも御存知の通りシンガーでもありソングライターでもあり、またレコーディング・プロデューサーでもあるという、僕の世代からすると国内のポップ音楽の道を切り開いてきた尊敬できる先輩ということになります。その大滝さんのレコーディングの現場に遊びに行ったとき僕はとても感動しました。そこでレコーディングのノウハウ、というものを見学することになります。そんなこともあって試行錯誤の中それまで日本にあまりなかった広がりのある、言ってみればシンフォニックなポップ・サウンドを作ろうということで、試してみたのがこの曲「SOMEDAY」です。この「SOMEDAY」という曲の中には欧米のソングライターたちも影響を受けてると思いますが、'50年代、'60年代のポップソングのいろいろなエッセンスが詰まっています。そしてロックンロールというと僕の中では街の中で少年少女たちが成長してゆくことを歌った音楽ですね。「SOMEDAY」この曲の詩の内容もそうしたことをテーマにして自分が過ごしてきた東京の街を舞台して書いてみました。1982年の僕のレコード聴いてください。「SOMEDAY」。

・SOMEDAY

佐野元春 : 先月の5月でリリースから30年目を迎えたアルバム『SOMEDAY』。今夜はこのアルバムを出した1982年の思い出を聞いてもらってます。自分は1980年にレコーディング・アーティストとしてデビューしました。当時は自分の曲だけではなく、よくほかのシンガーにも曲を書いていました。その中の一人沢田研二さん。曲の依頼があったときはうれしかったですね。とにかくタイガース時代のシングル曲を全部聴いて、沢田さんにぴったりのいい曲を書こうということで相当はりきってました。沢田さんには何曲か書いたんですけれども個人的には「すべてはこの夜に」という曲が気に入ってます。この曲はたしか後に吉川晃司くんが歌ってヒットしたと思います。それからデビューが同じ年、山下久美子。彼女にも何曲か書きました。「So Young」という曲がよく知られてると思いますが、個人的には彼女に書いた「A Silver Girl」という曲が好きです。この曲は山下久美子をイメージして書いてみました。街で生きてる自立心の強い女の子の歌です。そしてもう一人。'80年代ハートランドの初代ギタリスト、伊藤銀次ですね。彼は僕より年上ということもあってデビュー当時にいろいろと面倒を見てもらいました。僕の兄といっていい存在です。その銀次がソロ・デビューするということで何曲か曲を書きました。だいたい銀次の音楽の好みは知っていたのですんなり曲が書けたのを覚えています。ではここで1982年当時、僕がほかのシンガーに書いた曲を聴いてください。2曲とも僕の作詞作曲。レコードではヴァッキング・コーラスもやりました。山下久美子「A Silver Girl」、2005年のリミックス・ヴァージョンで聴いてみます。もう1曲は伊藤銀次。曲は「そして誰のせいでもない」。2曲続きます。

・A Silver Girl(ずっと昔から)
・そして誰のせいでもない

佐野元春 : 先月の5月でリリースから30年目を迎えたアルバム『SOMEDAY』。今夜はこのアルバムを出した1982年の思い出を聞いていただきました。1982年、今から30年前ですよね。今番組を聴いていただいてるみなさんはどんなふうに過ごされていたでしょうか。時代的にはバブル経済がはじまる前。何か自分たちはこれから豊かになってゆくかもしれない、そんな漠然とした柔らかい思いのようなものがあった時代だと思います。戦後間もない頃のような貧しい時代でもなく、その後にやってくるバブルのような金ピカな時代でもなく、そして現在のような長い不況の時代でもなく、この'80年代前半というのは、もしかしたら戦後日本の人々にとってはいちばんおおらかな時代だったんじゃないか、僕はそんなふうに思います。'80年代の前半、未来に思いを馳せることができた時代ですよね。いつかきっとという希望が持てた時代。今夜はそんな時代のことを少し懐かしく思いながら当時の音楽を聴いて来ました。お別れの曲はアルバム『SOMEDAY』からこの曲を聴きたいと思います。「Rock & Roll Night」。

・Rock & Roll Night

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/
コメント (4)
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