一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

霍乱

2014-12-14 15:16:36 | 雑記


   今朝、どうしても進まない調べ
   物をしようと5時に起きた。

   ところが床から出たとたん吐き
   気と目まいに襲われ、再び床に
   もどった。
   充分寝ているので眠いわけでは
   ない。夕べは食欲もあり、普通
   に寝酒のワインを飲んで寝た。

   おかしい。なぜだ?
   布団の中で1時間ほどじっとし  
   ていて、少し落ち着いたような
   ので起きて洗濯をはじめた。


   とっさに思ったのは霍乱である。
   ところが調べると、
   霍乱は「暑気あたり」のことで、
   つまり熱中症のことをいうのだ
   そうだ。

   俳句でも霍乱は夏の季語となっ
   ている。

   「霍乱に町家ひた待つ草家かな」
              (久女)

   資料ではないが、先日来、久女
   の伝説を読んでいたので、
   ここではそれに触れたい。

   杉田久女(1890~1946)
   は明治の半ば、お茶の水(東京
   女子高等師範)を出た才媛。
   夫が小倉の中学校教師として赴任
   したので、田舎教師の妻として
   生涯、小倉で過ごす。

   折も折、高浜虚子が女性への俳句
   の道をひらき、
   虚子門下からは長谷川かな女、
   阿部みどり女などを俳壇に押し出
   した。
 
   中でも、とりわけ優れた才能を 
   発揮し、俳句の新しい可能性を
   もたらしたのが杉田かな女で
   あった。

  「花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ」
  「谺(こだま)して山ほととぎす
           欲しいまま」
  「足袋つぐやノラともならず
             教師妻」

   久女の好きな句を出すと切りが
   ない。


   久女は、外ずらは良くてウチで
   は横暴な夫との仲は良くない。
      

   それに俳句に熱中するあまり、
   というか、ちょっとした誤解が
   もとで、虚子にうとまれ、
   破門されてしまう。

   虚子も大人げないが、久女の才能
   を認めながらも、破門の理由も
   語らず、スパッと切ってしまった
   のだ。

   
   それでも久女は句集を出すことを
   夢見て、精神錯乱のまま生涯を
   終える。

   (久女死後、娘の昌子さんの尽力
    で句集ができ、
    墓碑銘も虚子に書いてもらった)

   
   ああ、私の体調だった。
   選挙は期日前投票をしていたので、
   今日はちょっと20分ばかり用事
   で外に出ただけ。
   でも、何だかすっきりしない。