一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

やりきれない話(続)

2013-12-15 07:32:24 | 雑記

   

     新聞のタイトルはこうだった。
    「身元判明、印鑑が手掛かり。パプアで戦死の
     旧日本兵遺骨ーー71年ぶりに遺族に・高知」

     太平洋戦争中にパプアニューギニアで戦死し
     た旧日本兵甲藤由雄さんの遺骨が71年ぶり
     に、高知県南国市岡豊町に住む遺族の元へ
     届けられた。

     
     遺骨の近くに埋まっていた「甲藤」の印鑑が
     身元確認の手掛かりとなった。遺族は「印鑑
     を持っていたのは奇跡。帰りたいという気持ち
     があったから戻ってこられたと思う」
     と言葉を詰まらせた。

     南海支援戦友遺族会によると、上等兵だった
     甲藤さんは1492年、25歳の若さで戦死。
     (※ 横にそれるが筆者の叔父2人もパプア
      ニューギニアで戦死している)

     遺骨は2010年、同国イオラクリーク村で
     トレッキング中のオーストラリア人が見つけ
     た。遺骨の近くに豪州軍の靴があったことか
     ら、当初は豪州軍兵士と考えられていたと
     いう。

     ところが翌年、豪州軍が遺骨を掘り起こすと、
     ほぼ全身の遺骨と一緒に「甲藤」と刻まれた
     木彫りの印鑑が見つかった。
     旧日本兵が駐屯していた地域だったことも
     あり、交流のあった同遺族会に連絡が入った。

     同遺族会が戦死者名簿と照合したほか、豪州
     軍が遺影と頭蓋骨の形状を比較した結果、
     遺骨は甲藤さんである可能性が高まった。
     最終的には、厚生労働省が遺族とのDNE
     鑑定をおこない、今年10月に本人と確認
     された。

     甲藤さんの甥の妻・百合子さん(71)は、
     「写真が2階の床の間に飾ってあってずっと
     気になっていた」
     と話す。
     「食べたいものは何ですか、と仏壇に話し
     かけていたけれど、これで大切に供養できる」
     と涙ぐんだ。

     以上、新聞記事より。
     やりきれない話。