一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

桜桃忌 その④

2020-06-27 09:25:36 | 読書


         他のテーマをはさみながら、
         太宰のつづきをボツボツ。

         太宰治は女性を道連れに自殺するなど、
         どうしようもなく救い難い人間(失格) 
         ですが、
         もうひとつの罪を犯しています。

         それが罪=咎(とが)といえるかどうか、
         みなさんと一緒に考えたいと思っています。

         津島佑子 と 太田治子。

         前者は妻・美知子の娘。
         後者は愛人・太田静子の娘。

         ともに同年齢、同性。
         1歳で父・太宰と死に別れ。
         (別の愛人・山崎富栄と入水自殺したため)

         これだけで充分、悲劇です。
         しかも2人とも、文学方面にすすむのですから、
         その茨の道は想像にかたくありません。

         しかしながら、2人は見事に才能の花を咲かせます。
         私は敬意を表して、
         ここに取りあげようと思ったのです。

         ※ 太宰が誕生した斜陽館
           一時は旅館になっていましたが
           現在は「太宰治記念館」になっています。