一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

桜桃忌 その2

2020-06-19 13:52:14 | Weblog



          太宰治は子どもの頃から成績優秀であったが、
          若くして文学にとりつかれ、
          東大仏文科に入学するものの、
          故郷で親しくなった芸者を呼んで同棲するなど、
          次第に乱れた生活に。

          第1回芥川賞の候補となるも、落選。
          (このときは石川達三の『蒼氓』が受賞)
         
          選考委員の川端康成に、
          「作者、目下の生活に嫌な雲あり」
          と評され、激怒して反論文を掲載した。

          その後、どうしても賞が欲しくて、
          懇願したのは有名な話である。
          (そのとき太宰は実家から送金をとめられ、
           金と名誉も欲しかったが、
           さいごまで賞とは縁がなかった)

          やがて井伏鱒二の紹介で 石原美知子と結婚。

          この頃が最も安定した時期で、
          『女生徒』『富嶽百景』『走れメロス』など、
          数々の名作を書いている。

          一方、次第に薬物中毒におちいり、
          数回の自殺未遂をおこす。

          うち、3回は女性を道連れにして、
          女性だけ死亡。

          さいごの5回目は、
          愛人の山崎富栄とともに玉川上水に入水し、
          太宰も死亡した。

          (太宰には妻子があり、おまけに
           別の愛人・太田静子にも私生児が生まれている
           というのに!!)