一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

進化する美術館

2008-09-22 16:26:04 | 芸術
  

     台風接近のニュースを気にしながら、先日、六本木の
     国立新美術館に行ってきた。
     「新制作展」で、出品作は絵画、彫刻、スペース
     デザインの各種。
     今回が72回目で、その名の通り「その時代の美術界 
     に新風を送る」ものだという。

     実は、私、何の予備知識もなく出かけた。
     案内してくれた知人(この人は各方面の造詣に深い人
     なのだが)と2人、絵や彫刻の前で首を傾げながらも、
     いくつかの作品に共感をもつことができた。
     しかし分からないなりにも、どの作品にも共通したエネ
     ルギーに興味をそそられずにはいられない。
     この発想はどこからくるのだろう。
     意図するものは?
     作者はなぜ、このテーマに惹かれたのか、等々。

     ゆきつくところは、作者の中に、この作品を創らな
     ければならない必然があったのだろう、ということ。
     そしてそれは、分野がちがっても、例えば文学の
     世界でも同じであることに気づいた。
     自分の内部の必然性なくして、単なる興味、手先だけ
     を駆使した作品など、とても人を感動させることは
     できないのだろう。

     ともあれ、上野の杜の美術館とはちょっと趣のちがう
     ゆったりしたスペースは落ち着く。
     (昨年1月のオープンで、六本木ヒルズの高層建築
     も近くにあるが、隣は青山墓地で「森の中の美術館」に
     ふさわしい)
     次回からいくつか、その写真だけでも載せることにします。