Seachang's room

見に行った展覧会の私的な感想です。皆様の展覧会行脚にお役立てください☆
コメントお待ちしてます。

江戸名所と風俗画

2012-04-20 00:11:49 | Weblog
国文学研究資料館 2012年3月28日~5月6日

 人間文化研究機構連携展示 都市を描く―京都と江戸― 第Ⅱ部である。京都編の第Ⅰ部は国立歴史民俗博物館(佐倉)で開催中。佐倉と立川って何の修業か。国文学研究資料館の展示室は鰻の寝床で使いにくそう。名所の型は中国にもあって、中国の山水と江戸の風景が重なるところもある。鍬形惠斎「隅田川春景図屏風」って誰が注文したんでしょうね。奥原晴湖「墨堤春色図屏風」の注文者新潟の長谷川家って歌麿とかも描かせてたあの家か。絵は中国風と言えなくもない。職人尽絵が江戸の都市を描くに出てくるのは国文研的である。珍しい本出てるな~。「名所図会」のまわりには名所図会と名乗らない、名所と山水と風景がごっちゃになったゾーンがある気がする。展覧会はちょっと各パートがばらけた感じでした。
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奥絵師・木挽町狩野家

2012-04-13 23:30:55 | Weblog
板橋区立美術館 2012年4月7日~5月6日

 板橋の江戸絵画館蔵品展。木挽町狩野を中心に狩野派展。探幽「富士山図屏風」は日本の風景を中国の風景のように描いている。雪舟の呪縛がある気がする。尚信「富士見西行・大原御幸図屏風」はある意味大河ドラマ関係。富士見西行は名所の雄大な景色と小さな人物という点で廬山(李白)瀑布と同じ構造だ。林和靖が鶴を連れてることから吉祥画題化、寿老人化していく場合もあるな。お座敷コーナーは下が畳、屏風の後ろは襖・障子風でそれらしくなっている(しかも快適)。
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生誕180年記念 河鍋暁斎展 幕末明治の天才絵師

2012-04-13 23:23:03 | Weblog
古美術長野 2012年3月31日~4月20日

 毎週展示替え!! 点数はそれほど多くありませんが暁斎愛を感じる良展示。
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毛利家の至宝 大名文化の精粋

2012-04-13 23:12:25 | Weblog
サントリー美術館 2012年4月14日~5月27日

 内覧会に潜入してきました。目玉は雪舟「四季山水図(山水長巻)」。サントリー美術館が今ある東京ミッドタウンは毛利家下屋敷跡というご縁ですか。目玉は全期間全面公開。副本は結構好きなことしてるな。毛利家に伝わった中国絵画も面白い。毛利隆元、この人も殿様芸だ。円山応挙「鯉魚図」も大名道具でみょーに立派だった。毛利博物館所蔵品が中心ですが、もと毛利家に伝わったものなど一部よそからも借用。展示替えはちょこっとだけど私は5月16日以降にもう一度いくつもり。
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洛中洛外図屏風と風俗画

2012-04-12 22:59:35 | Weblog
国立歴史民俗博物館 2012年3月27日~5月6日

 歴博が持ってるものを中心に洛中洛外図をじっくり見られる展覧会。アプローチは歴史だが展示からはちょっと前の美術史の展覧会のようにも見える。歴博甲本と乙本をまじめに見るだけで勉強にはなる。参考図版とか複製展示してる実物くればすごかったな。洛中洛外図と風俗図と南蛮屏風をまとめて取り扱ってみたいと思ったりして。松川龍椿の京都名所図屏風ってどうしてあんなに金雲の割合が高くて、景色が遠いんでしょうね。
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抽象と形態 何処までも顕れないもの

2012-04-12 22:39:45 | Weblog
DIC川村記念美術館 2012年1月14日~4月15日

 川村の所蔵品を主とした巨匠作品と現代美術を取り合わせた展覧会。取り合わせはうまく行ってるものもあればいまいちなものもあるように思いました。モネと野沢二郎はいい感じ。五木田智央ってちょっとイブ・タンギー風。フランシス真悟の名前を見るとなぜか楳図かずおを思い出すのは私だけ?
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絢爛豪華 岩佐又兵衛絵巻 (Ⅰ期)山中常盤物語

2012-04-02 01:06:10 | Weblog
MOA美術館 2012年3月3日~4月4日

 MOA美術館開館30周年 岩佐又兵衛絵巻全巻展示第一弾。ケースの都合でほぼ全画面出る巻とそうでない巻はありますがとりあえず全巻、かなりの場面を見ることができます。常盤は大河ドラマ「平清盛」では武井咲ちゃんがやるあれだな。常盤の道行が結構面白かった。それから牛若が復讐してたくさん死体が転がるところところどころに囲碁セットがあるの、あれなんだ?それから死体(人間の切り身みたいな断面してる)が大体同じ格好で場面ごとにしつこく繰り返されるんだが、場面によって微妙に移動してたり、建物の間口が違ったりして一場面ごとにみるときは問題にならない間違い探しをしてしまうのであった。秀衡の館が豪華なのと、復讐後死体を捨てる淵の水の表現が変わってて印象に残りました。あと牛若が変装して復讐に盗賊をおびき寄せるように噂を言いふらすところも面白かった。
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三都画家くらべ 京、大坂をみて江戸を知る

2012-04-01 01:44:12 | Weblog
府中市美術館 2012年3月17日~5月6日

 展示替えがあるので行ってきました。地域の特徴はもちろんあると思いますが、年代が離れてるものは時代性もあり(江戸時代後期になると三都の時差はかなり小さくなる)単純には比べられないと思いました。大坂画壇を京・江戸と同等のボリュームで、東京でやることは珍しいので貴重な機会でした。18秦意冲は若冲も学んだ陳伯冲「松上双鶴図」(大雲院)に学んでるんですな(参考 佐藤康宏『伊藤若冲』至文堂日本の美術 256 1987)20岸駒「牡丹に孔雀図」(大阪市立美術館)はいい絵だ。沈南蘋は中国絵画ならではの山水空間の広がりを取り入れていて、岸駒の方は孔雀やボタンは南蘋風だけど日本らしく余白が出てきてる。28 森徹山「狸図」 後ろ姿の動物って森派じゃなくてもよく書いてますよね 芦雪とかね。35椿椿山「鱖魚図」 藻魚図の伝統だ。長沢芦雪か長澤蘆雪じゃないと気持ち悪いのは私だけか。「山水すなわち風景」ですかね? 山水は当然中国的な枠組みだと思いますね。断ち切りのオシャレ図録で全図の左右が切れているものが多くて残念です。103 長沢芦雪「なめくじ図」は面白いし、かたつむりの類品もあるのでこういうのはあったんだと思うが、この「魚」円印は銅で印付き悪いですからね~122狩野山雪「寒山拾得図」(真正極楽寺)顔輝系ですよね。131若冲「垣豆群虫図」 『菜蟲譜』と結構感じ違うな~ 144武田護信「東都愛宕山図」新たな殿様画家登場だ。武田信明の子で妻が柳沢吉里の子というこどですが、この旗本武田家って柳沢信鴻の三男が養子にいってたのとおんなじ家ですかね。
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