Seachang's room

見に行った展覧会の私的な感想です。皆様の展覧会行脚にお役立てください☆
コメントお待ちしてます。

名所絵から風景画へ―情景との対話(二回目)

2017-06-07 23:52:22 | Weblog
宮内庁三の丸尚蔵館 2017年3月25日~6月25日

 前期中期後期の後期を見てきた。三の丸尚蔵館には名品だけでなく珍品や迷品もあるのだなあ。「『写意』ではなく『写実』を重視し現実の風景を見たまま描く真景図」と図録にあるけど、画中に画家が「真景」と書いてて、あんまり現実の風景ぽくないのも出てた。耶馬渓って頼山陽が中国の文人画家を持ち出して褒めてるのか。野村文挙「北海道忍路高島真景」は画中には真景って書いてない。箱かなんかに書いてあるのかしら。ちょっと雪舟「秋冬山水」ぽい。児玉果亭「石脳油産地之真景」は石油会社が描かせて献上した作品。南画の山水図に石油掘りの様子が入ってて、しかも画家が石油産地名を挙げて~之真景って書いてる。日本人画家が朝鮮半島の名山金剛山を中国由来の文人画風に描くという福田眉仙「金剛秋色図巻」のねじれ感。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする