蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ザ・万遊記

2012年06月26日 | 本の感想
ザ・万遊記(万城目学 集英社文庫)

著者の朝日新聞のコラム(作家の口福)がとても面白かったので「ザ・万歩計」を読んだところ、これも良くて、本書も文庫になってすぐ買った。(文庫になって・・・というところがセコイが、文庫版で追加されたエッセイがとっても良かったので、お得感があった)

第1~3章はイマイチだったが、北京オリンピック、プレミアリーグ、スペインリーグのクラシコの観戦記である第4章は楽しく読めた。特にサッカーの観戦記はイギリスとスペインのリーグのムードの違いを際立たせるように書いてあって良かった。

文庫版で追加された「眉間にシワして、北朝鮮」がさらに良い。平壌で公式のガイド付添の外国人ならではなのだろうが、かの国の意外なまでの落ち着き?の描写が意外だったし、ラストの日本の税関におけるエピソードも(作り話めいていたが)印象的だった。

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