蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

しあわせの隠れ場所

2010年11月23日 | 映画の感想
しあわせの隠れ場所

昨シーズンのNFLレイブンズの試合はプレーオフしか見れてないけど、その数少ない試合でもマイケル・オアーの活躍はめざましいものだった。
彼は恵まれない家庭環境にあったが、裕福な白人ファミリーの養子となり有名大学に進学してスター選手となった、というエピソードはアメリカでは大変有名らしい。本作品は養子になって以降のサクセスストーリーを描くもの。

すばらしい運動神経と体格をかわれて高校に進学したものの、寄宿先に疎まれて寝る場所をさがしてさまよい歩いているところを、車で通りかかった養父母に家に来るように誘われる。
養父母は外食チェーンのオーナーのスーパーリッチ。そうは言っても子犬を拾うような気楽さで見ず知らずの見かけは相当こわもての黒人青年を養子にしてしまうというのは、養子制度が根付いているアメリカ社会ならでは(?)。
映画の中では、オアーの素朴で純真な性格にファミリーが魅せられて養子にしたことになっているが、これはちょっと美談すぎる筋立てで、オアーが天才的なプレーヤーでなかったらやっぱり養子にまではしなかったんじゃないかと思ってしまう(のは日本人の邪推にすぎないのか?)。

ラスト近くで、養父母の出身大学に進学しようとしたオアーに対し、大学スポーツの管理機構?みたいなところから横槍がはいる(熱心な大学の後援者である養父母が大学のアメフトチームを強くしようとして養子にしたのではないかと疑われた)。これも日本では考えにくいことで、フェアネスを重視するアメリカらしいなあ、と思えた。

邦題はなんとかならなかったのだろうか・・・。原題の“Blind side”がシャープでセンスいいだけに、そのイメージが伝わってこない。
コメント
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