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1年に亘り過去の基準温度より1.5℃を毎月継続して上回るという年を我々は経験した

2024-02-23 13:45:13 | 環境問題
『1年に亘り過去の基準温度より1.5℃を毎月継続して上回るという年を我々は経験した』
AlJazeera、2024年2月8日

表題の報道が欧州のコペルニクス気候変動サービス(Copernicus Climate Change Service、C3Sと略称される)から発表され、一方NASAは、海洋と大気に関する情報を従来を量的・質的に大幅に上回り供給することが期待される気象衛星を、発射している。

記録を取り始めて以降で初めて、地球の気温が12カ月間(2023年2月から2024年1月の1年間)に亘り継続的に1.5℃を超えて上昇した、とコペルニクス気候変動サービス(C3S)が発表している。人類への警告と受け止めるべきと科学者らは述べている。

気候変動につれて暴風・日照りや山火事が世界各地を襲い、エルニーニョにより太平洋東部海域の海洋表面温度を温めている。その結果、1850年以降の記録の中で2023年が最も暑い年だった、と記録されることとなっている。

C3Sは2023年の1年間が19世紀の基準温度に比して1.52℃温暖だったとした上で、2024年もこの極端な気象状況は続いているとしている。

ただし、科学者らは、約200カ国の政府が署名した2015年のパリ合意で設定した温暖化の上限値1.5℃を永続的に上回っている訳ではない、としている。

パリ合意において各国は2050年までに化石燃料の使用を段階的に廃止の方向に進め、代わりに再生可能エネルギー利用を進めるとしているが、実態としては、世界は温暖化を1.5℃以内に抑制することを含めて合意目標に向かっての軌道には達していないと国連は見ている。そして科学者の中にもパリ合意の目標達成は最早現実的には無理だとする意見があり、彼らは少なくとも目標値の上振れを最小限にすべく温室効果ガスの排出削減の努力を迅速に進めるべきと強調している。因みに2024年1月の気温は2020年に記録した過去最高を更新している。

米国宇宙局(US Space Agency)NASAが木曜日に最新人工衛星を発射している。目的は、従来得られていた以上に詳細な世界の海洋及び大気の観測情報を得ることである。

9億4800万ドルをかけ打ち上げられた人工衛星は、少なくとも3年の期間、地上676kmの高さから地表を毎日スキャンすることを使命としている。観測項目はプランクトン(Plankton,P)、エアゾール(Aerosol,A)、雲(Cloud,C)及び海洋生態系(ocean Ecosystem,E)。頭文字を取ってこの人工衛星はPACEと呼ばれる。

この人工衛星プロジェクトの科学者Jeremy Werdellさんは、「我々地球に住む者にとって今まで見たことのない光景をもたらしてくれるだろう」と話している。

今までの地表観測衛星では、7から8種類の色の情報が送られて来ていた。今回の新しい衛星では200種類の色の情報が送られてくることになり、科学者らは海洋中の藻類(Algae)の種類や大気中の粒子の種類が特定できることになると期待している。

新人工衛星からの情報は1~2カ月で始まる予定とされ、ハリケーンやその他の異常気象予報の精度向上に繋がることや、地表温度上昇のような気候変動の詳細情報や、有害藻類の繁殖の予測精度の向上に繋がることが期待されている。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
yo-chan

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