老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

コロナ後の社会と政治:「パフォーマンス」から「実直」へ

2020-06-23 14:36:47 | 政治
東京を中心に、今なお新型コロナ感染者が連日50人近く発表され、コロナ感染の不安が拭えない中、政府は5月25日に緊急事態宣言を解除し、東京でもいくつかのステップを経て、6月19日に自粛要請が全面解除となりました。

思えば、この3か月間は、コロナ感染の恐怖と行動の不自由さの中で、自分にとって譲れない大切なものとは何かを否応なく自問する日々でした。

それと同時に、医師、看護師、介護士、流通や販売、ごみ収集に携わる人々など、命や暮らしに欠かせないエッセンシャルワーカーの存在に気づき、休業要請等で収入の糧を奪われ生活が成り立たなくなった人たちの存在を身近に感じるなど、今まで余り意識していなかった社会の現実や、政治が果たすべき役割について、自分事として考えた人も多かったのではないでしょうか。

そんな中で、投開票日7月5日の都知事選がスタートしました。巷では現職知事の小池百合子氏が露出度を含め、断然有利とされ、早くも圧勝が言われています。

しかし、コロナ禍対応に於ける小池氏の言動を思い起こすと、「ロックダウン」から始まり、「東京アラーム」「夜の街」「ウィズコロナ」など、キャッチ―な言葉と、レインボーブリッジや都庁を赤や虹色にするなどのパフォーマンスが目立ち、結局は人心を煽り、都民の自己責任と自粛警察による半強制にお任せ、だったという感想が残ります。

そして、「東京大改革2.0」なる立候補の決意を見ても、『都民の命を守り「稼ぐ」東京の実現』『「人」が輝く東京』他、一見華やかで積極的なイメージのタイトルが並ぶものの、中を見ると従来と変わらない施策が細かく羅列され、コロナ後の東京で働き、暮らす人たちに、どのように安心、安全を提供するかの抜本的ヴィジョンが見えてきません。

https://www.yuriko.or.jp/policy

それに対し、今回3度目の都知事選立候補を表明した宇都宮けんじ氏の場合、公式サイトでは『都民一人ひとりのいのちとくらしを大切にする都政へ転換を』『~新自由主義からの大転換が都政の課題~いまこそ世界と連帯して「グリーン・リカバリー※」を!~』と、コロナ後社会への「転換」を明確に打ち出しており、日々の街宣のスピーチからも、都民のいのちと暮らしを守り抜く決意の本気度、真剣さが伝わってきます。

※グリーンリカバリー:気候危機に対する経済政策を基本にした経済復興

http://utsunomiyakenji.com/
http://utsunomiyakenji.com/policy/introduction

巧みな「自己アピール」と派手な「パフォーマンス」から、現実を直視し、苦しむ人に寄り添う「実直」「誠実」へ。

3か月間コロナ禍の苦しみを体験し、今もなお体験し続けている私たちは、連帯・共生の社会、人に優しい政治を作り上げていくための第一歩を踏み出せるのか。今回の都知事選は、私たち自身の本気度、真剣度が問われる選挙と言えるのではないでしょうか。

「護憲+コラム」より
笹井明子
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検察庁法の改正問題を再考

2020-05-19 10:02:49 | 政治
市民がネットでの抗議活動で安倍政権の強行採決を撃退し、今国会での法改正を見送りにしたので、詳しいことは書きません。

ただし、安倍政権は野党の弱腰と異なり(野党議員は安倍の恫喝にひるむな、弱すぎる)相当にしつこいので、今国会で引いただけです。

黒川東京高検検事長の定年延長という「閣議決定」では支障があると見えて、検察庁法の改正法案を国会で成立させたいということに尽きますが、この検察庁法の改正という問題には日本の刑事司法独特の問題が背景にあります。

元検察官の郷原弁護士の解説を聞いていて同感しました。以下はその日本特有の刑事司法の問題点を検証します。

何が問題なのかですが、まず三権分立制度です。具体的には「司法権の独立」ということです。

司法権の独立と言っても、問題なのは誰かが犯罪を行ってもそれを起訴する権限は検察官にあります。(刑事訴訟法の起訴独占主義)そして、欧米の司法と異なり、こうした強大な権力が検察官に法律で与えられている。これは大きな問題です。

なぜなら、検察官は法務省の官僚に過ぎず、一応内閣の支配下にあることになっているからで、そこを安倍政権が司法の「盲点」として衝いているということです。

しかし、これは憲法の趣旨(原則)に反します。刑事訴訟法で検察官に起訴の権限を与えたからといって、内閣が検察官の起訴権限(「裁量」という)に介入することは許されません。

なぜなら、検察官に起訴する権限がある(裁量に委ねている)のは、憲法の基本原則である「司法権」の行使に基づいているからです。内閣といえども、司法権の独立を侵害することはできません。

黒川氏の今までの「忖度」は憲法訴訟の対象になるはずです。(国民も弱すぎる。特に弁護士会)

こうした前提問題が重要であり、今回の検察庁法の改正は、一部の検察官の定年延長を認めるという恣意的な法律であり、「司法権の独立」という憲法の原則に反します。検察官は公務員なので、内閣の指示に従うというのは通らない理屈です。

刑事訴訟法(この法律も憲法に違反する規定が多いことも確かです)により起訴の権限は検察官にあるといっても、それは司法権の行使であることに間違いはなく、憲法の原則である「司法権の独立」に沿うものでなければならないのです。

安倍の提出した「検察庁法の改正」は端的に言って、憲法違反です。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
名無しの探偵
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桜疑惑:カジノ利権逮捕:コロナウイルス騒動の影で進行する独裁国家への布石!

2020-02-10 10:47:33 | 政治
先日、多くの人が耳を疑う検察人事が発表された。

『安倍政権は1月31日、2月7日に定年退官する予定だった黒川弘務・東京高検検事長(62)の定年を8月7日まで半年間、延長することを閣議決定した。
 検察庁法は、検事総長の定年を65歳、その他の検察官の定年は63歳と定めている。国家公務員法は、1年を超えない範囲での勤務継続を認めているが、定年が延長されるのは、異例のこと。黒川検事長は、2月8日に63歳の誕生日を迎える。検事長が定年を超えて勤務を続けるのは戦後、初めてのことだ。
 前代未聞の人事を発令してまで定年が延長されたのは、黒川検事長が安倍官邸と極めて近いからだ。安倍政権は、官邸に近い黒川検事長を検察トップである検事総長に就け、検察組織を官邸の支配下に置くつもりだ』
・・・・・日刊ゲンダイ

定年を一週間後に迎える黒川氏の定年延長を決定する。この人事については、立憲民主党の枝野党首などを始めとして、自民党内からも、さすがに「やりすぎ」だという批判が噴出しているが、安倍政権は強行するつもりだ。

公務員の定年制は、組織の新陳代謝を図るために設けられている。どんなに優秀な人材でも、権力(国家公務員組織の長は、それ自体が権力)に長く居座る事は、必ず腐敗を招く。定年制は、この権力の腐敗にも一定の歯止めをかける意味がある。

元東京地検特捜部検事だった郷原宏氏(弁護士)は、今回の定年延長決定は、違法行為だと書いている。枝野幸男氏は脱法行為だとしている。

郷原氏の主張は以下の通り。

『・・・察庁法22条は、「検事総長は、年齢が65年に達した時に、その他の検察官は年齢が63年に達した時に退官する。」と定めている。
 国家公務員法第81条の3で、「任命権者は、定年に達した職員が前条第1項の規定により退職すべきこととなる場合において、その職員の職務の特殊性又はその職員の職務の遂行上の特別の事情からみてその退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる十分な理由があるときは、同項の規定にかかわらず、その職員に係る定年退職日の翌日から起算して1年を超えない範囲内で期限を定め、その職員を当該職務に従事させるため引き続いて勤務させることができる。」とされており、この規定を根拠に定年後の「勤務延長」を閣議決定したものと思われる。
 しかし、この「前条第1項」というのは、同法81条の2第1項の「職員は、法律に別段の定めのある場合を除き、定年に達したときは、定年に達した日以後における最初の3月31日又は第55条第1項に規定する任命権者若しくは法律で別に定められた任命権者があらかじめ指定する日のいずれか早い日(以下「定年退職日」という。)に退職する。」という規定であり、この規定で「法律に別段の定めのある場合を除き」とされている「別段の定め」が検察官の場合の検察庁法22条である。検察官の場合、定年退官は、国家公務員法の規定ではなく、検察庁法の規定によるものであり、81条の2の「第1項」の規定によるものではない。
 したがって、国家公務員法81条の3による「勤務延長」の対象外であり、今回、検察官の定年退官後の「勤務延長」を閣議決定したのは検察庁法に違反する疑いがある。
 検察庁法22条は、検察官の定年の年齢を定めただけで、検察官も国家公務員である以上、定年による退職は、国家公務員法に基づくものだという解釈をとったのかもしれないが、検察庁法が、刑訴法上強大な権限を与えられている検察官について、様々な「欠格事由」を定めていることからしても、検察庁法は、検察官の職務の特殊性も考慮して、検事総長以外の検察官が63歳を超えて勤務することを禁じる趣旨と解するべきであり、検察官の定年退官は、国家公務員法の規定ではなく、検察庁法の規定によって行われると解釈すべきだろう。』
・・・・黒川検事長の定年後「勤務延長」には違法の疑い
https://news.yahoo.co.jp/byline/goharanobuo/20200201-00161318/

桜疑惑、カジノ利権による逮捕者、公職選挙法違反による現職議員の捜査など、安倍政権関係者は、まるで犯罪者の巣窟ではないかと疑われる状況の中で、取り締まりを統括する検察庁の人事に露骨に介入する今回の発表は、安倍政権の危機感の深刻さを物語っている。これがまかり通るようなら、日本は【無法国家】と評価されても仕方がない。

枝野立憲民主党党首が、「総理大臣を逮捕する権限を持った検事総長の役職に政治が介入するのは間違い」だと評していたが、その通りだと思う。

今回定年延長された黒川弘務・東京高検検事長(62)と菅官房長官との親密さは、つとに有名である。

『黒川検事長と菅官房長官が親しいのは、省内では誰もが知っている話です。黒川検事長を法務省の事務次官に抜擢したのも、東京高検検事長に就けたのも“菅人事”だとみられています。本来、事務次官には、黒川さんと同期の林真琴・名古屋高検検事長(62)が就任するはずだったのに、ひっくり返した。よほど菅長官は黒川さんのことを気に入っているのでしょう。そのうえ、定年延長だから露骨です。これで検事総長の人事も大きく変わる。予定では、黒川さんが2月に定年退官したあと、林真琴さんが東京高検検事長に栄転し、8月に検事総長に就くことになっていた。でも、異例の定年延長によって、もはや黒川さんが検事総長に就くことは確実です。』
・・・日刊ゲンダイ

小渕優子、松島みどり、甘利明、下村博文や森友問題で佐川宣寿元国税庁長官を始め役人38人が不起訴になっている。 黒川は安倍政権下で不起訴の連続の中枢にいた人物である。

政治との距離の取り方を間違えた検察など、誰にも信用されない。そうでなくても、日本の検察のありように対しては、様々な批判がある。カルロス・ゴーン氏の逮捕・勾留・保釈・逃亡などの一連の問題で日本検察の人質司法や自白偏重・人権無視の取り調べなどは、世界の知るところになった。

こんな人事を許すようでは、検察は、ゴーン氏の主張「日本では、正しい裁きを受けられない」に抗すことができない。要するに、人によって「法の適用」が変わるのである。「法の下の平等」が守られない。こんな検察を誰が信用するのか。

IR汚職も秋元議員一人の逮捕で幕引きになるのではないか、と噂されている。桜疑惑に対する国民の関心をそらすために、秋元議員逮捕を行ったのではないか、と囁かれている。

リテラは、検察官僚のクーデターに対する官邸の報復と書いている。

『検察の反乱が官邸に潰された! 安倍内閣が“官邸の番犬”黒川弘務・高検検事長を違法に定年延長、検事総長に就任させIR捜査潰し』
https://lite-ra.com/2020/02/post-5238.html

韓国の文政権と検察との暗闘でも見られたが、権力と司法機関の関係は、どの国でもいつの時代でも、常に微妙な力関係のバランスの上に立っている。

今回の黒川氏の定年延長は、このバランスを大きく変えかねない。政治側(官邸)の圧力に屈してしまったら、日本の検察は、完全に国民から見放されてしまう可能性が高い。

しかし、日本のメディアは、韓国法務省と文政権の暗闘は微に入り細をうがって報道したが、今回の黒川氏の定年延長問題はほっかむり。韓国文政権をあれだけ批判したのである。文政権と同様かそれ以上の権力の司法への介入を批判しなければ、メディアの論理的整合性が疑われる。もはや、ジャーナリズムは滅んだ、と言わなくてはならない。

今や、立法府の国会もほとんど抜け殻のような存在になり、その上、司法も行政に膝を屈してしまうと、三権分立など絵に描いた餅。本当に日本は安倍晋三独裁国家になってしまう。

新型コロナウイルス騒動と緊急事態条項必要発言」で指摘した独裁国家(ファッショ国家)への道をひた走りに走っている。このまま進めば、これ以降、安倍晋三とその一味たちが何をしようと、誰にも止める事が不可能になる。

実は、コロナウイルス狂騒曲の間に安倍四選の準備が進みつつあるとも囁かれている。徹底的な石破外しが進行しているらしい。

それでいて、野党が本当の意味での大同団結ができない。京都市長選での反共ビラのような「もの言えば唇寒し」状況を後押ししている。

このように、八方ふさがりの真っ暗闇状況だからこそ、逆に、市民の連携と団結が一気に状況を変える可能性がある。絶望的状況だからこそ、希望が持てると考える必要がある。

「朝の来ない夜はない!」

「護憲+コラム」より
流水
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「生活の実利」か「自由と民主主義の選択」か

2020-01-11 14:21:24 | 政治
明日(11日)の台湾総統選挙のことである。

香港市民の独自行動と、中国共産党の圧政による暴動を、横目で見ての選挙だけに、政治へのリアリティのレベルが違うと思う。

まして日本国内の権力者に対する自由と民主主義の戦いとは次元が違う。

まさに人間として、台湾人としての価値観(生きる道)を懸けた、民進党と国民党の選挙戦ではなかろうか。投票率も高率が予想される。

民進党が勝利すれば、生活の実利より自由と民主主義の選択となり、国民党が勝利すれば中国寄りとなり、この逆の選択である。

日本人にも無関心では居れない選挙ではなかろうか。

自由と民主主義が人間最高の価値観と思うのだが、行方を見守りたい。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
厚顔
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2020年の初夢

2020-01-05 14:31:29 | 政治
皆さん、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

わたしのような高齢になると、新しい年と言っても、特別な感慨はありません。文字通り、馬齢を重ねたなあ、という想いしかないのですが、それでも今年は何か起きるという予感がしてなりません。

そういえば、今年は子年。過去の悪をご破算にして、新しく物事を始める年でもあります。

安倍政権下の7年ほど日本と日本人のモラルが崩壊した時代はありません。様々な危機が喧伝されていますが、国民や社会の「モラル崩壊」以上の大問題はありません。このモラル崩壊に危機感を抱かない政党や政治家、メディアなどは、信頼するに値しません。何度も書きますが、「魚は頭から腐る」のです。

歴代最長政権などと持ち上げる馬鹿なメディアもいるようですが、最大の問題は安倍首相が「嘘つき」だということ。嘘をついても良心が咎めないのです。

元教師の立場で言えば、教師が教壇で嘘ばかりついて、どの生徒が学校や教師を信用するのでしょうか。間違いを認めず、言い訳ばかり繰り返す教師を、どの生徒が信用するのでしょうか。誰が考えても当たり前の常識が通用しないのが安倍政権と安倍晋三総理大臣なのです。

2~3年前、わたしは彼を「サイコパス」だと書きましたが、現在この意見に同意する人が増えているように思います。その結果、日本人が日本人である事の証明みたいな「真面目で、正直で、礼儀正しく、一生懸命働く」という道義心・倫理観が否定され、破壊されてしまいました。

元TBS記者山口某と仲間たち(月刊HANADAに集まる連中)のように、卑劣な性犯罪を犯しておきながら、自分は無罪だと居直り、徒党を組んで性犯罪者を擁護し、弱者を居丈高に威嚇し、蔑み、足蹴にする心貧しい連中の跋扈が目に余りました。これをセカンドレイプというのですが、彼らは居直ったように地裁の判決後も恥ずかし気もなくこういう言説を繰り返しています。

こういう恥ずかしい言説を掲載している雑誌に安倍首相が出ているのですから、彼の道徳観や倫理観はどうなっているのか、疑わざるを得ません。こういう連中が「美しい国」だの「道徳教育」だのと嘯くのですから、話になりません。

7年にわたる安倍長期政権の結果として、昨年末一気に噴出した「桜疑惑」を始めとする権力機構(政・官・財)の腐敗堕落も顕在化しました。こんなぼろぼろの支配階級の腐敗堕落の連発は、戦後初めてと言っても過言ではありません。

少なくとも、人の上に立つ立場の人間なら最低限持っていなければならない倫理観のかけらもない人間たちの醜態ばかり見せられました。これまでの日本人の常識から言えば、「最低の人間」と指弾されても仕方がありません。

ここまで知性も理性も欠如、良心やモラルも節度も欠落し、行政の私物化に狂奔する政権を許し続けた最大の戦犯は、メディアにあります。権力に阿り、権力を忖度する、ジャーナリストとしての気概も覚悟もないメディアは、もはや報道機関ではありません。権力の広報機関にしか見えません。一言で言えば、ただの「プロパガンダ」機関に成り下がっています。

同時に、われわれ日本人は、こんな政権を許容してきた事を心の底から恥じなければなりません。日本人がもう少し賢かったら、こんなメディアを許さなかったでしょうし、こんな政権を長続きさせなかったはずです。何度も書きますが、日本は、もはや、先進技術も社会体制も教育も文化も人間としても「後進国」だと言う認識から再出発する以外ありません。

では、どうすれば良いのでしょうか。

会津藩に伝わる―「什の掟」―があります。幼い子供をしつける掟です。中身については以下のところで見てくだされば分かります。
https://aizumonogatari.com/yae/material/367.html

読んでもらえば分かるように、封建的とも思われる様々な教えを説いているのですが、最後に「ならぬことはならぬものです」と、厳格に教戒しています。元教師の立場から言えば、この「什の掟」は、教育ではなく「しつけ」だと思います。

以前、「闇の恐怖」という一文を書いた事があります。わたしの幼少期、悪いことをするとよく「蔵」に入れられました。真っ暗の蔵の中に押し込められ、扉を閉められると、漆黒の闇に包まれます。幼い子供にはこの「闇の恐怖」は耐えがたいものです。もう二度としないから許してください、と泣きながら哀願します。

長じてもこの恐怖は心に沁みついているので、悪いことをしようとすると、折に触れてその「恐怖心」が蘇り、踏みとどまるのです。道徳観とか倫理観と言うものは、このように身に沁みついているものです。頭で理解した道徳観とか倫理観などと言うものは、あまり役には立ちません。

会津藩の「什の掟」は、このようなものだと思います。武士としての「学問」とか「武術」とか「武士のありよう」を学ぶ以前の、人としての心のありようをしつけているのです。それがなければ、真の意味で「学問」とか「武術」とか「人としてのありよう」などは身に付かないと考えているのでしょう。

「ならぬことは、ならぬものです」という言葉は、理非を超えたそんな心構えを説いたものでしょう。

安倍政権のありように、「ならぬことはならぬものです」と厳しく教戒を与えるのがジャーナリズムの存在価値です。そして、何より国民が、選挙で「ならぬものはならぬものです」という審判をくださなければなりません。

しかし、四分五裂の野党の現状では、いくら国民が「ならぬことはならぬものです」とお灸をすえようと思っても、どこに投票すれば良いのか、途方に暮れてしまいす。

ところが、昨年半ばごろから、立憲民主党と国民民主党の合流が現実味を帯び始め、どうしようもなかった野党の変化が視野に入り始めています。

さらに共産党の変化は顕著で、かっての頑なさから、かなり柔軟になっています。もし、今、仮に共産党と言う名前を捨て去れば、一気に野党第一党になる可能性も秘めています。

そして、何をさておいても、最大の希望は、「れいわ新選組」の台頭です。山本太郎の類まれな演説力と彼の弱者に寄り添う政治姿勢が、既成政党の網の目から漏れた非正規労働者、障害者、無党派層、少額年金生活者などの希望を結集しつつあります。

特に、既成政党がなかなか大声を出して主張できない、<「消費税廃止」が理想だが、野党結集のためなら「消費税5%」>という主張は、かなりのインパクトがあります。

山本太郎が言うように、ただ野党が集まるだけでは政権は取れません。「消費税廃止」か「消費税5%」のような「パワーワード」をスローガンにしなければ、勝つことは難しいと思います。

野党が一番考えておかねばならないのは、正義とか理念とか道徳とかばかりを主張してもなかなか票にはならないという現実です。一番票になるのは、「生活」の問題なのです。「明日の飯をどうするか」の問題をストンと胸に落ちるように話し説得出来て、初めて票になるのです。山本太郎の言う「パワーワード」とはそういう事です。

しかし、立憲民主党の枝野党首は、「消費税5%」にあまり積極的ではありません。民主党の失敗原因は、党内の「国民の生活が第一」と考える勢力の消費税凍結と、野田元首相に代表される「消費税10%」値上げ組勢力との確執にありました。この失敗原因を反省するかしないかが、新たな野党勢力の勢力を拡大させるかどうかの最大の問題点になります。

立憲民主党と「れいわ新選組」との間には、この問題を巡って微妙な亀裂があるようで、連合関係を結ぶのにはかなりハードルが高そうに思います。両党の支持者の間でもかなり激しいやり取りもあるようで、折角訪れ始めた大チャンスを無にしかねません。

両者の姿勢の違いは、現在の世界や日本をどう考えるかについての理念や思想の違いがあります。枝野党首率いる立憲民主党は、保守やリベラルの違いに重点を置いています。つまり、現在の政治状況をみるために、「横の関係」に重点を置く見方をしています。

これに対して、山本太郎率いる「れいわ新選組」の発想は、25%の支配層とその支持層に対して、75%の支配される被支配層という「縦の関係」に重点を置く政治姿勢にあります。つまり、保守とかリベラルなどという区分けに重点を置いていないのです。

現在の新自由主義的思想が席捲する世相では、枝野党首型の「横」の視点では、なかなか多数派を形成する事が難しいのです。何故なら、現実には、支配者側にも「リベラル」と「保守」が存在し、被支配者側にも「リベラル」と「保守」が存在しています。ですから、本当なら立憲民主党などに結集できるはずの75%の被支配層の人々の支持をなかなか獲得できないのです。

さらによく考えておかねばならないのは、トランプ大統領の出現で、米国のリベラルと思われた人々の主張が、世界の分断と波乱要因を拡大してきた、という事実です。

例えば、リベラルと思われた米国の民主党が、強固な「軍産複合勢力」の代弁者で、ヒラリー・クリントンがその代表的人物だったのです。今や、米国が叫ぶ「自由」と「人権尊重」のスローガンで、他国の破壊と他国民の殺害が正当化されている、という事実が隠せなくなっています。

同時に、米国の叫ぶ「自由」は、大資本が無制限に稼ぐ「自由」を意味しているのではないか、という疑問を世界中にまき散らしています。現実に、米国内の貧富の格差は世界一です。華やかで豪勢な生活をしている1%の富裕層に対して、ホームレスの数は増加の一途です。

だから、米国では、こういう現実を直視して、強欲資本主義に根本的疑問を申し立て、サンダース議員に代表されるような被支配者階級のための「社会民主主義」的政治思想を語ったりするのです。

つまり、米国の民主党の混乱は、保守・リベラルの「横関係」の思想を重視する勢力と、富裕層と貧困層という「縦関係」の思想を重視する勢力との混在が、最大の要因なのです。

左右イデオロギーの発想の中での「貧困問題」という視点で考えている限り、立憲民主党の思想にもこのような矛盾が存在する事も事実です。

一方、山本太郎にはこのような矛盾は存在しません。彼にはイデオロギーの違いなど大した問題ではないのです。彼にとっては、「富の公平な分配」が全てです。支配者側が独占している「富」を、大多数の被支配者に公平に分配する。それが最大の課題であって、その他の違いなど、大した問題ではないのです。ただの「貧困問題」と言う視点で捉えないで、支配と被支配の視点で考えているのです。

だから、「立憲民主党」と「れいわ新選組」との共闘関係がなかなか進展しないのです。

このハードルを越えるためには、やはり小沢一郎の政治力が必要でしょう。小沢一郎が日刊ゲンダイのインタビューに答えて、「消費税5%」問題をクリヤーするためには、知恵を出さなければならないと語っています。例えば、消費税引き下げのための「景気条項」の付帯条件を付けるとか、そういう知恵が必要だというわけです。

立憲民主党の場合、消費税10%はかっての野田政権時代に掲げた政策であり、支持母体である連合も許容しています。(※私自身は、これもおかしなことだと思っていますが。)だから、簡単に消費税5%などと言えないのでしょう。この辺りが、旧民主党連中の奇妙な矜持なのです。

当時と現在の経済状況が変化しているのだから、以前の消費税10%上げるという政策は撤回すると言えば良いのです。さらに言えば、当時の野田首相と自民党・公明党との三党合意の条件を安倍政権はほとんど守っていません。三党合意を守っていないのは自民党です。だから、三党合意は破棄する、と言えば良いのです。

政治の世界では、「君子は豹変する」というのはしばしばある事です。旧民主党は、わずか3年の政権しか持っておらず、残りはほとんど自民党政権です。戦後政治の大半の責任を負うのは自民党です。「悪夢の民主党政権」などと言われる筋合いはないのです。

この辺りの図太さが立憲民主党も国民民主党の連中も足りません。だから、折角のチャンスにも関わらず、つまらない面子にこだわったり、好きだ、嫌いだなどというくだらない理由で、もめるのです。自民党の連中を見てごらんなさい。責任を取らないのが政治家だと言わんばかりの振る舞いです。この辺りの図太さは見習わなければなりません。

何度も言うようですが、「権力を狙わない政治家は、ネズミを捕らない猫」より劣ります。何故なら、猫は人を癒しますが、権力を狙わない政党や政治家は、人を苛立たせるだけでなく、国民にとって迷惑でしかないからです。(※政権交代が起こらず、政治が緊張感を失い、反国民的政策でもすんなりと国会を通過するからです。)

「政治は妥協」というのは、どちらにも正統性がある主張の違いに対して、どういう「知恵」を出せるかにかっているということです。消費税を下げる時の「景気条項」などという発想は、落としどころとしてはかなりなもので、そんなものかもしれません。

これからも紆余曲折はあるかもしれませんが、多くの人が「これ以上安倍政権を放置していたら本当に日本沈没が避けられない」と感じ始めています。そして、政治を馬鹿にしていたら(投票しない連中)、最後は取り返しのつかない結果を招くと言う事を薄々感じ始めています。

このような政治環境の違いを敏感に感じ取り、行動を起こすのが政党であり、政治家なのです。

子年の今年は、このような政治的大変動を起こすにふさわしい。これがわたしの初夢に終わらない事を切に願っています。

「護憲+コラム」より
流水
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令和の変はいつか

2020-01-04 10:59:16 | 政治
「変」と言っても心配ご無用、衆議院解散時期のことである。

次の通常国会開催は1月20日と言われているが、巷間安倍首相は通常国会での冒頭解散をするのでは、とも言われている。

その理由は、「桜を見る会」の不明朗さを臨時国会で野党に追及されるのを極力避けてきたのに、通常国会で追及されたのでは、「臨時国会を延長せず」との国会運営対策との辻褄が合わない、ということにある。

また野党連合、特に立憲民主党と国民民主党間の合流が成立する前が、選挙戦術としてはベターとの思惑もあろう。

しかし臨時国会閉会後、IR汚職が発覚し、現職自民党議員が逮捕されるまでになっている。ここで解散したのでは自民党不利との判断が働いても不思議ではない。

それでも通常国会を開けば、桜を見る会問題に加えて、IR汚職追及国会になることは必至であろう。森友・加計問題のようになっても何とか耐え抜いて、オリンピック終了後の臨時国会解散も予想される。しかしこれでは野党合流に時間を与えることにもなる。

はたして正月休みに安倍首相はどのような戦略戦術を練ったのであろうか。通常国会冒頭解散は五分五分ではなかろうか。

その理由は
・先ず野党合流に時間を与えない、合流しても選挙戦術までの時間を与えない。
・通常国会での野党の桜を見る会問題、加えてIR汚職の追求を避け、追い込まれ解散を避ける。
・解散はIR汚職関連議員の職を解くことにもつながり、選挙に勝利すれば特別国会での野党の追及を個人的汚職に転化したりして何とでもなる。
との見方である。

「護憲+BBS」「政権ウォッチング」より
厚顔
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れいわ新選組、山本太郎出演番組のご案内

2019-09-30 14:16:43 | 政治
先の参議院選挙で政党となったれいわ新選組の山本代表は、その後も9月28日の朝日新聞朝刊11面や文藝春秋十月号に大々的に取り上げられ、また先週の北海道内の街宣では、選挙期間でもないのに札幌駅前に5千人の聴衆が集まったと報じられている。

そして今日(9月30日)午後7時半からの衛星放送BS-6の番組「報道1930」では、明日からの消費税10%を前に、消費税廃止を訴える山本代表が1時間半に亘って出演する番組が組まれている。

問題は先の参議院選挙中には大手メディアの話題に全くならなかった、れいわ新選組の山本太郎が今になって何故脚光を浴びてきたのかと言うことである。やっと大手メディアや一部の経済評論家にもれいわ新選組の経済政策が理解されつつあるからであろう。

端的に言えば、れいわ新選組の内政八策が施行されれば、その相乗効果で自民党・民主党政権で解決できなかった次のような問題の解決策が地平線のかなたに見え、国民の為のビジョンを与えつつあるからであろう。

・消費税廃止の需要効果と財源対策
・20年に亘るデフレ原因と脱却対策
・莫大な国の借金の原因と対策
・少子化の原因と対策
・地方疲弊の原因と創生対策
・大企業の莫大な内部留保と海外進出の原因と国内へのシフト対策等

今晩の番組では、上記に関連した司会者の質問に、山本代表の論理的説明が聞けるのではないかと思う。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
厚顔
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いよいよ、日本型棄民政策の始まり!

2019-09-22 10:41:32 | 政治
(1)棄民政策の実態

千葉県の電力不足は深刻。今回の事態ほど、現代の社会生活は、電力によって支えられているという実態を浮き彫りしたものはない。電気が無くなれば、人々はただちに【生存の危機】に陥る。その事を象徴的に示してくれたのが、今回の千葉県での電力危機だ。

「先憂後楽」という言葉がある。
※(北宋の忠臣范仲淹の「岳陽楼記」の「先二天下之憂一而憂、後二天下之楽一而楽」によることば) 憂うることは人に先だって憂い、楽しむことは人に遅れて楽しむ。忠臣の国を思う情。・・・精選日本国語辞典

要するに、君主は民が心配する前に心配し、民が楽しんでからその後に楽しみなさい、という君主の心構えを説いた教え。東京の「後楽園」、岡山県の「後楽園」(日本三名園の一つ)、いずれも、この言葉より採っている。

江戸時代以来、日本の政治家は、建前であったとしても、「先憂後楽」の精神を口にし、実践しようと心掛けてきた。こういう教えは、口にする事が重要。なかなか実践できなくても、日ごろから口にしておけば、自らの言動に対する「歯止め」にはなる。

ところが、「先憂後楽」の教えの正反対の行為をするのが、安倍政権とその仲間たち。千葉県を中心に甚大な台風被害が深刻化するなか、災害対応そっちのけで改造人事にウツツを抜かしていた。

昨年7月の西日本豪雨災害の時も、「赤坂自民亭」での飲み会に興じていた。結果、初動が遅れ、大方の批判を浴びたが、今回も同様。気象庁からは、「世界が変わる」ような被害が出る可能性があるという警告が何度も出されていた。それにも関わらず、能天気な判断で、内閣改造を行い、小泉進次郎フィーバーを政権浮揚に徹底的に利用した。

メディアもメディアで政権の思惑を承知の上で、進次郎フィーバーを演出した。それでいて、関東への台風直撃に対して、官邸での対策委員会すら設置していない。

菅官房長官は、17日の定例記者会見で初動の鈍さを指摘されると、「政府一体となって警戒態勢を確保し、対策を進めている。台風上陸前から迅速、適切に対策を行った。(上陸後は事務レベルの)関係省庁災害対策会議を5回も開催している」と強弁した。彼には反省の二文字はないようだ。

たしかに「先憂後楽」の言葉は、儒教的で古いかもしれないが、その精神は古びていない。為政者は、民の心配を先取りし、民の幸福を希求しなければ、為政者としての資格も存在価値もない。TBSの報道特集で金平記者は、【棄民政策】だと批判していたが、当然だと思う。

国民の命と安全を軽視する安倍政権の体質は一向に変わっていない。これがファッショ政権の特徴だ、と言えば、そうなのだが、いよいよ後戻りできない地点まで来たな、というのが率直な感想である。

実はこの体質は東電にも色濃く表れている。危機管理の鉄則は、「最悪を想定して準備する」ことにあるが、今回の千葉県の電力復旧の遅れは、東電の「危機管理」の認識の甘さを如実に示している。

福島原発事故の時も東電の事故想定の甘さが問題になったが、今回もその体質は全く是正されていない事が明らかになった。

日本を代表する企業から次々と噴出するあまりにもお粗末な対応を見れば、弱者の声を真摯に聞こうという姿勢が、完全に欠落している事が良く見える。現在の日本を象徴する「病根」である。

それは、安倍が改造内閣の最重要課題と位置付ける「社会保障改革」にも如実に表れている。

・・・安倍は11日の組閣後会見で、社会保障改革の司令塔として新設する「全世代型社会保障検討会議」の設置を表明していたが、さっそく20日に初会合が開かれる予定だ。

 検討会議では、「全ての世代が安心できる社会保障制度」のあり方を議論するというが、読売新聞(12日)によれば、主な検討課題には年金、医療、介護の分野で苛烈な国民いじめメニューがズラリだ。

▽年金受給開始年齢引き上げの選択肢を拡大
▽短時間労働者の厚生年金加入
▽後期高齢者の窓口負担引き上げ
▽少額の受診でも一定額の負担を求める「受診時定額負担」の導入
▽介護保険サービスの自己負担引き上げ
▽軽度の要介護者に対する保険給付抑制

 これだけざっと並べてみても、社会保障改革の実態が、国民負担をいかに拡大させるかという一点に尽きることが分かる。各分野の負担を引き上げる一方で、給付は抑制するという話でしかないのだ。・・・・日刊ゲンダイ

要するに「全世代型社会保障」などという口当たりの良いネーミングを持ち出したと言う事は、その内容はろくでもない事の裏返し。

この政権は、言葉で国民を騙すことに専念している。政権幹部は、官僚の存在意義は、いかにして国民を騙す手口と言葉を編み出すかにある、と考えている。

戦後すぐの官僚たちには、自分たちが国を背負っているという気概が感じられたが、そのような骨のある人材は、安倍政権下では決して出世しない。

(2)米国の日本収奪計画の歴史的経緯

歴代自民党政権、特に、小泉政権以降の【清和会】政権、なかんずく、安倍政権下で、米国が、どのように国民を貧困化し、奴隷化し、日本を後進国に転落させる政策が実施されたかを検証すれば、この政権が国民生活の向上や安寧のために存在するのではなく、米国支配のために日本の国富を提供している真の意味での【売国奴政権】である事がよく理解できる。

① 1985年 プラザ合意 
(原因)米国の双子の赤字 (財政収支、経常収支)
(解消)円の切り上げ 1$=235円 ⇒ 1$=120円台
このため、日本経済は一時的に円高不況に陥る。
対処方法として、日銀が低金利政策などの金融緩和を打ち出す。結果、投機が加速。空前の財テク・ブーム。
(結果)1980年代後半のバブル経済や、その後の長期間におよぶ景気低迷のきっかけになったと言う説もある。

② 包括貿易法スーパー301条 =貿易制裁を決めている法律
※通商法301条 
https://kotobank.jp/word/%E9%80%9A%E5%95%86%E6%B3%95301%E6%9D%A1-1822622

プラザ合意にも関わらず日米の貿易不均衡は解消しなかった。パパブッシュ大統領は、スーパー301条適用をちらつかせて、日本の構造改革、内需拡大、市場開放を迫った。⇒基本的に言えば、米国の日本に対する【内政干渉】

●1989年9月  日米構造協議
●1990年6月  日米構造協議最終決定
当時の海部内閣⇒米国の内政干渉に屈服⇒
🔷10年間に430兆円の公共投資⇒関西新空港、東京湾横断道路、東京臨海部開発など
🔷大店法改悪⇒トイザラスをまもるため ⇒ 後にシャッター商店街を作る最大の原因になる
●1994年 村山内閣時 ⇒米国の要求で 公共投資200兆円積み増し

この一連の外圧に負けた日本政府の対応は、これ以降の日本経済に大きな影響を与える。

🔷財政赤字の拡大⇒10年間で630兆円に上る財政出動を行うためには、どうしても財源が必要になる。
ところが、日本は、バブル崩壊後、財政逼迫に直面する。財務省や政府は、上記の対米公約実現のため、「景気刺激」の口実で地方財政を使うことを考えた。特例枠を設け、地方の借金を奨励。単独の公共事業を乱発させた。
⇒この結果、大阪府のような放漫財政に陥り、地方自治体が借金漬けになり、地方の疲弊が決定的になった。

現在でもそうだが、財務省や政府の言い分を聞いていると、いかにも「財政赤字」は国民全ての責任であるかのように語るが、そんな事はない。これは、米国の「内政干渉」に負けた政府や官僚の失政が原因。太平洋戦争に負けた時、国民の手で「戦争責任」の追及をしなかったばかりか、「一億総懺悔」のスローガンのように、国民に責任を拡散する日本の支配層の無責任体質そのものである。

🔷一連の貿易摩擦交渉で日本が失った最大のものは何か
日米構造協議で失った日本の国益で最大のものは何だったか。これこそ、米国の最大の狙いだった。
現在ファーウェイ問題で露呈している、次世代をリードする技術開発を巡る激しい主導権争いが象徴しているように、米国の最大の狙いは、日本の国家予算をIT技術をはじめとする技術開発や普及に使わず、「箱もの」を中心とした公共事業に使わすことで、日本の最大の強みである「モノづくり」「技術開発」にストップをかけ、国際競争力をダウンさせるというものだった。

日米構造協議で同意したものをチェックするために、三年ごとにフォローアップ会議をすることも決まっていた。米国は、この会議を通じて、日本が米国の深刻な競争相手にのし上がらないように監視していたと言って良い。

この決定には、公共事業を地元に誘致する事により、自らの地位と権力とお金を手にできる政治家どもの賛成が背後にあった。

悪名高い【土建屋国家】の成立は、同時に日本経済が国際競争力を失い、世界の【後進国】に転落する最大の要因でもあったのである。

③ 年次改革要望書による日米規制改革会議

1993年 宮沢・クリントン会談で決定
【表向きの内容】
日米双方が「要望書」を提示し、それを話し合う形態になっている。
【実態】
米国が一方的に日本に押し付ける政策命令。
米国の要求は、通信、医療機器・医薬品、金融、エネルギー、流通などほとんど日本の全分野を包含するほど多岐にわたっていた。しかも、法律業務や、競争政策の変更など、完全な内政干渉とも受け取れるものが多く含まれていた。

🔷90年代⇒「商法」改正を要求
・米国型企業統治の導入(現在、日本の会社でも社長と言わずにCEOなどと呼んでいる)
・株式交換型(M&A)の解禁⇒日本企業の買収をやりやすくする
・独占禁止法の罰則強化 ・公正取引委員会の権限強化 ⇒NTTなどの巨大企業を規制し、米国企業が参入しやすくする
・郵政民営化
・司法制度改革     
     ↓
🔷日本政府が行った改革
・97年 独占禁止法の改定 持ち株会社解禁
・98年 大規模小売店舗法(大店法)廃止⇒大型店出店野放し⇒地方の小売店が倒産⇒地方の疲弊化促進
・98年⇒建築基本法抜本改正⇒災害大国日本の建築基本法は、諸外国より厳しい。⇒仕様規定から性能規定へ⇒災害における家屋被害増大の一つの要因
・99年⇒労働者派遣法改悪で人材派遣を自由化⇒非正規労働者を増大⇒終身雇用制度崩壊⇒不安定雇用拡大⇒若い世代の貧困化⇒技術伝承の断絶⇒少子高齢化の大きな原因になる。

🔷米国は、「年次改革要望書」の実践過程に厳しく目を光らせ、日本が米国の要求に沿うような顔をして、ネグレクトする事を許さなかった。

🔷郵政民営化
・2001年⇒小泉―ブッシュ間で、今後「日米規制改革イニシアティブ」の名で年次改革要望書の発行を継続すると決定
当時、小泉首相は、【聖域なき構造改革】を絶叫していた。要するに、米国さんの要求通りにしますという意思表示。⇒米大統領と親密な関係とはそういう意味。これは現在の安倍首相も忠実に実行している。
・2003年段階⇒日本郵政公社発足
・2003年の年次改革要望書⇒04年までに郵政民営化計画を作成するように要望
⇒小泉政権は郵政民営化の制度構築に狂奔
・2004年6月 【骨太の方針】(経済財政諮問会議)発表⇒郵政民営化盛り込む
・2004年9月 郵政民営化閣議決定
・2005年8月 郵政民営化法案⇒参議院で否決
     ↓
・小泉首相⇒「自民党」をぶっ壊す、と叫び、郵政解散を決行⇒反対者に刺客を投入、メディアの関心を引き、郵政民営化反対勢力を【抵抗勢力】と位置づけ、メディアと一体で、選挙に勝利した。
     ↓
米国の要求を忠実に実行する事により権力を維持する【隷属構造】が定着した。

🔷次のターゲット
・農協・漁協などの相互扶助組織がおこなってきた金融・共済の解体
・日本の医療制度や国民皆保険制度の破壊

🔷さらに、安倍政権への要望
・2016年3月 「アベノミクスの中心転換経済成長に不可欠な新しい構造・規制改革」という提言発表=米日経済協議会(USJBC)
 ↓
・関税・非関税措置の撤廃 ・法人税率25%へ引き下げ
・働き方改革 ・統合リゾート推進法(カジノ法案)

④ 軍事・政治問題の対日要求(系統的、段階的要求)
   
●アーミテージレポート(全4回)
🔷2000年 第一次レポート
 ・集団的自衛権の行使容認 ・有事法制の国会通過 ・米軍と自衛隊の施設共用と訓練の統合・PKF本体業務への参加凍結解除・ミサイル防衛に関する日米協力の拡大・秘密保護法制定 などの要求
http://www.asyura2.com/07/war88/msg/830.html

☆日本の実行
・2001年⇒PKF本体への参加凍結解除 ・2003年⇒弾道ミサイル防衛システム導入決定 ・2004年⇒有事関連七法決定

🔷2012年 第三次レポート
・原発再稼働・TPP推進・日韓「軍事情報包括保護協定」(GSOMIA)締結・新たな安保法制の制定・武器輸出三原則の撤廃などを要求
※ 日本国憲法の改正も要求している

第三次レポート邦訳全文
https://ch.nicovideo.jp/iwj/blomaga/ar90847

☆日本政府の政策
・特定秘密保護法の成立・武器輸出三原則の撤廃・原発再稼働・安保関連法成立・TPP関連法成立・日韓GSOMIA締結(2016年)など
 ↓
米国の要求を完全に丸のみ

🔷第四次レポート アーミテージ・ナイレポート
・日米統合部隊の創設・自衛隊基地と在日米軍基地を日米が共同使用可能にする基準緩和
 ↓
自衛隊を丸ごと米軍参加に組み込む。日本全土を米軍基地化する目的
http://www.nd-initiative.org/research/6411/

(3)結語

ざっと俯瞰してみただけだが、小泉政権以降の「構造改革」と言う名で日本を米国の属国にする米国の戦略は、このように最初は強引に、日本国民の反発が強まると、日本政府が自主的に「改革」を進めたと見えるように秘密裏にそれでいて着実に行われてきた。例えば、「年次改革要望書」の存在そのものすら秘密にされていた。

このように、「年次改革要望書」や「アーミテージレポート」に代表される米国の内政干渉そのものと言って良い要望が着実に実行され、日本の富の収奪が行われてきたのである。

米国の日本に対する「改革要望」は、読んでもらえば一目瞭然。「新自由主義的改革」の押し付けに尽きる。

ベネズエラ問題:中南米の歴史(特にチリ)で触れたように、米国は中南米経済を新自由主義経済に染め直し、その富を収奪してきた。
※ベネズエラで進行している米国によるあからさまな政府転覆計画

小泉政権以降の日本は明らかに米国の収奪の主要ターゲットにされ、その結果、貧富の差、貧困化の進展が加速してきたのである。

現在の日本で安倍首相や小泉純一郎のように【改革】【改革】を強調する政治家は、99%米国の提灯持ちだと考えて間違いない。

小沢一郎や鳩山由紀夫が失速したのも、上記の文脈で見れば、当然だと言える。彼らは、「米国の隷属化」を拒否した政治家であり、米国から見れば「敵性政治家」と言う事になる。だから、彼らは嵐のような攻撃を受けたのである。

何故、安倍晋三のような政治家が権力を持ち続けられるのか。彼らは、民主党政権の失敗から深く学んでいる。米国の意図に逆らうと権力の座から追い落とされる。どれほど、国民から恨まれても良い。宗主国米国のご機嫌さえ損なわなければ、権力の座に座り続けられる。

米国からすれば、安倍晋三のように自ら進んでポチになる権力者ほど都合が良い。なんでも言う事を聞くのだから、何も気を使う必要もない。能力がないのだから、こちらの意図を見抜かれる危険性は少ない。おまけに度胸もないのだから、気づかれても脅しあげればどうにでもなる。

日本国民の事などどうでもよい。米国の言う事さえ聞くのなら、権力の座に据えておこう。おそらく、米国の腹はそんなところだろう。

両者の思惑が一致して、6年の長きにわたる安倍政権の存続があった。この結果、日本は、見事に先進国から滑り落ち、先輩たちが営々として築き上げた国富も米国に根こそぎ収奪されている。

今や安倍政権には、【棄民政策】を取る以外方法が残されていない。メディアは、「大本営発表」をするどころか、国民騙しのニュースを流す以外能がない。戦前のメディア以上の骨のなさ。大メディアの現状は救いがない。

もう数年もすれば、日本はぺんぺん草も生えない国家に成り下がる事は明らかだろう。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
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政治を私達の手に取り戻そう!

2019-09-11 21:02:18 | 政治
今週のコラム「政権交代への道」は、私が思っている事そのままのコラムでした。

安倍総理は内閣改造で頭が一杯で、一昨日も昨日も19時過ぎには官邸に帰ってしまったようです。形だけでも復興に努力する姿勢さえ見せません。未だ電気復旧していない地域も何万件あるというのに。

これから毎年海水温も上がって洪水、大型台風が日本列島を襲い居座る可能性もあるというのに、今までの風水害を教訓に対策を立てようとはしないのでしょうか。

マスコミ、特にTVが嫌韓番組後は内閣改造ニュース。内閣改造なんて2、3日遅れても誰も死なないでしょう。病気が悪化したりしないでしょう。

やはり政権交代しかありません。

そのためには、野党がお互いの粗を感情的にぶつけるのではなく、共闘できる所は共闘して、大きな固まりにするしかないのです。

私達国民もせっかちに直ぐに答を求めるのではなく、折角芽生えた野党共闘という種を育てて行こうではありませんか。自戒を込めてそう思います。

お任せではなく「⚪⚪に全てを託す」でもなく、批判する所は批判して、失望しても、絶望する事なく、失望と希望の間を揺らぎながら、政治を私達の手に取り戻す事が大事だと思います。

「護憲+BBS」「コラムの感想」より
パンドラ

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政権交代への道

2019-09-11 12:52:40 | 政治
安倍首相は、大型台風が千葉を始め全国各地に大きな被害を齎している只中に、災害対策の指示や被災地へのコメントを出すこともなく、内閣改造人事に没頭し、見事な極右政党としての布陣を完成させ、その一方で小泉進次郎氏を閣僚として迎えることで、マスコミや国民をバラエティショウ的関心に誘導することに、とりあえず成功したようだ。

国民の生活や命に無関心。マスコミを牛耳り、司法を手なずけ、今回は萩生田氏を文科相に任命して、教育に露骨な国粋主義を持ち込む構え。

こうした権力保持と、日本を自分のイデオロギー一色に塗り替えることに、並々ならぬ執念を持つアベ氏が、最高権力の座に長期間居座りけた結果、今や日本の文化や知性、教養はズタズタにされ、ヘイトを公然とまき散らすことを恥と思わない人物たちが跋扈する世の中になりつつある。

最近「首相が馬鹿すぎて困っています。どうしたらいいでしょうか。(XX県在住 YY歳 男性)」という人生相談風のツイートがタイムラインに流れてきて、苦笑いしつつ私も心から同感の「いいね!」を押した。

私も日々「どうしたらいいか」と当惑しているというのが正直なところだが、ここで何とか「回答」を考えてみたい。

まずは、「政権交代を実現すること」。それには野党第一党である立憲民主党が軸になってその態勢を作れるか、がひとつの鍵となる。

過日、長妻昭さんを囲む懇親会があり、立憲民主党の基本姿勢を確認したいと思って参加した。期待どおり会の冒頭で長妻さんの「国政報告」があり、その中で彼は、民主党政権の失敗の要因を「与党である最中に二つに割れてしまったこと」「日米同盟・財界・官僚を一気に改革しようとして、反発を招いたこと」とし、その反省に立って、野党統一会派の確立と、官僚の力を抑えるのではなく生かすこと、を基盤として、骨太の政治勢力を再構築し、早期の「政権交代」を目指したいと語った。

成程、最近の枝野代表のある種茫洋とした言動の中には、政治のリアリズムを踏まえ、多少の批判を覚悟の上で大きな勢力を作ろう、という決意が見て取れる。

私を含むリベラル志向の人間は、期待する政党や政治家に「寸分たがわぬ正しさ」を求め、少しでも違和感があると、声を荒げて批判する傾向がある。

勿論、政党組織の健全性を保つ上でも、主権者の妄信や丸投げはあってはならないが、批判が非難に転じ、真っ当な(現政権よりはましな)政党や政治家の力を削いで潰してしまっては元も子もない。

現在立憲民主党は、若い人たちがパートナー事務局のスタッフとなって、随時メルマガやアンケート調査を送ってくる。現政権の非道によって多くの国民が精神的、経済的に押しつぶされそうになっている現状を見るにつけ、彼らの報告や問いかけは、何やらゆったり穏やかで、まどろっこしい、と感じることも多々あるが、社会が荒んでいる今こそ、国民との相互信頼を根底に据え、明るい未来のための設計図を一緒に作っていこうとする若いスタッフたちの基本姿勢は好ましく、この方向で大きく育って欲しいと思う。

「どうしたらいいか」に対するもうひとつの答えは、一人ひとりが「自分にできることをあきらめずにやり続ける」である。

例えば、昨今の嫌韓ムードにあって、テレビや週刊誌の「嫌韓まきちらし報道」に対するNOの意思表示や抗議行動、「日韓の友好」を示す両国国民レベルの色々な形のデモンストレーションは、香港民衆の圧倒的パワーに比べれば、ささやかで穏やか過ぎるかもしれないが、内なる声に従った自発的な行動ひとつひとつが、社会の閉塞感を打破し、清浄な空気を送り込み続ける大切な行動だと思う。

「政権交代」の中心的役割を担う野党を育てること。現状下でも自分のできることをやり続けること。そして、政権交代が実現した暁には、自民党政権の「負の遺産」解消への努力に、自分たち自身も参加し、忍耐を持って共に歩んでいく覚悟を持つこと。

以上が、かつてなだいなださんが発した「とりあえず政権交代」の呼びかけに応じて集ったメンバーと共に、長きにわたり政治や社会を見つめてきた私の、自らの反省を含めた、「どうしたらいいでしょう」に対する回答、あるいは提案である。

「護憲+コラム」より
笹井明子
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