老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「イラン油田から撤退へ」 

2010-09-30 23:54:23 | 安全・外交
「日本、イラン油田から撤退へ 米政府の要請受け」とアサヒコムは報じている。

http://www.asahi.com/business/update/0930/TKY201009300136.html

当時この油田の権益を得るために日本は官民一体で随分努力したはずである。また権益を取得したがために国際石油開発帝石(株)(東証1部上場)に投資した一般投資家もいたはずである。結果的に米国の国益のための行政をとりしきる菅民主党政権は、従米の自民党政権と何ら変わりなく、対等な日米関係は望むべくもない。

前原外務大臣は米国に太いパイプがあるらしいが、それならば対米外交でイランにおける日本の石油権益を守るべきである。これでは先日の日米外相会談で米国が尖閣の防衛を主張することとバーターでイランの石油権益を放棄したのでは、と勘ぐられてもやむを得まい。

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厚顔の美少年
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前原大臣は沈黙が金

2010-09-30 22:54:35 | 安全・外交
中国に逮捕されていたゼネコン社員3名が釈放された。これは明らかに細野議員が訪中したことに中国政府が対応したものであろう。この事実に対して今日の国会で前原外務大臣は、野党の質問に残る一人も至急釈放を求めると答弁している。

http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819481E1E2E2E2838DE1E2E2EBE0E2E3E2E2E2E2E2E2E2

それであれば外務大臣として訪中してこいと言いたい。これが出来なければ黙っておれ、前原大臣がしゃしゃり出ると釈放される者も釈放されなくなる。

米国の威を借りた前原外交では日中問題は何も解決しないことがはっきりした。彼には沈黙が金である。世界の外交は何も正規の政府・外務省ルートだけでは解決しないと言う何よりの証左であろう。外交はプロセスより、結果である。

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厚顔の美少年
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政治の司法への介入か、その逆か

2010-09-28 16:36:24 | 民主党政権
先日の那覇地検の中国人船長釈放の際の談話を巡って議論百出である。曰く、司法の越権行為だ、水面下で政府の司法への関与(指揮権発動)がなければ、あのような談話が出せるはずがない、等々である。

今後の日中関係を考慮して、良かれと思いやったことが、新たな波紋を生じさせてしまった。何れにしろこの様な失態を招いたことは政府の責任であろう。

釈放をすっきりしたものにするには、政府は弱腰と言われても、日中関係の重要性を盾に「戦略的互恵関係」に基づき、毅然として超法規的に解決した旨、発表すべきであった。しかし菅首相の優柔不断は今に始まったことではなく、そのような決断を望むべくもない。代表選で菅首相支持を世論操作したメディアの不明の致すところでもある。

一方検察庁が独自の判断で釈放したというのであれば、政治的色合いの濃い日中関係に言及せずに、純粋に法的判断に基づいて、「漁船の衝突は軽度で巡視船の乗務員の身体にも航行に支障はなかった。また船長には日本での前科もなく、船長の行動には計画性は認められなかった」という理由で、「犯罪の構成要件は不十分」として、違法性を阻却する形で釈放すれば、司法も行政側も曲がりなりにも筋が通り、ここまで議論百出しなかったであろに、後の祭りである。

検察はいま大阪地検特捜部でFD改竄という大問題を引き起こしており、一方でこのように政治的な介入が明白な釈放理由の発表はして欲しくはないというのが、国民感情ではなかろうか。繰り返しになるが、冒頭述べたとおり政府の超法規的な判断で釈放したとの弁明の方がベターであった。

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厚顔の美少年
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新ファッシズム社会到来の予兆

2010-09-28 16:10:54 | 民主主義・人権
郵便不正事件で大阪地検特捜部前田主任検事の「見立て捜査」によるFD改竄疑惑が話題を集めている。朝日新聞の報道がきっかけだが、なぜ裁判が終わってから(村木元被告の無罪決定)この報道がなされたのか釈然としない。

そもそも、村木元被告の郵便不正疑惑関与報道をスクープしたのも朝日新聞。そして、前田主任検事の証拠改竄疑惑をスクープしたのも朝日新聞。当然、このようなスクープ報道は、検察内部情報を得たからできる。と言う事は、朝日新聞と検察関係者との間にきわめて近い関係があると推察できる。

朝日新聞は、自分たちの調査報道が村木厚子氏の逮捕に結びついたと2010年版会社案内P5で自慢。
http://www.asahi.com/shimbun/honsya/?ref=6  
その事に何の反省も謝罪もなく、「村木氏無罪―特捜検察による冤罪だ」と主張。
http://www.asahi.com/paper/editorial20100922.html
これが報道機関としてのあるべき姿なのかすこぶる疑問である。

ここからは推測でしかないが、郵便不正事件裁判で明らかになったあまりに杜撰な検察の捜査、供述メモの紛失(※裁判長が激怒した)、証人たちが次々明らかにした検察シナリオに添った自供を強要する強引な取り調べ。(※検察調書の大半が不採用)これでは、検察そのものの信頼が根底から崩壊しかねない。

これに危機感を抱いた検察首脳が、以前から分かっていた「証拠改竄」問題を朝日新聞にスクープさせ、検察の信頼を取り戻すため、一気に前田主任検事逮捕、大阪地検幹部の取り調べを強行。原因を前田主任検事、大阪地検の特殊性に収斂させて、問題終息を図ろうとしたのではないか。

しかし、メディア報道では慎重に言及を避けているが、そもそもこの郵便不正事件の本来の目的は、当時、小沢幹事長の側近とされた石井一議員の立件にあった。石井議員を立件して初めて検察のシナリオは完結する。その為には、一人の人間(村木厚子氏)の官僚人生を終わりにしても何の痛痒も感じない恐るべき人権感覚の麻痺が見える。

メディアでは、成果主義の弊害などと論評しているようだが、もっと本質的な「人権感覚の麻痺」まで論及しないと、この国を蝕んでいる病巣は摘出できない。この視点がないからこそメディアは、ここ数年、「推定無罪」の原則を放棄して、逮捕=有罪(推定有罪)の大合唱を繰り返した。

このメディアの「人権感覚の麻痺」が、冤罪事件を引き起こす温床になった。だから、検察リークによる世論操作が行われる。この社会的風潮の中で「政治的思惑」が絡んだら、大きく国の方向が変化する。

この郵便不正事件でも、どんな手段を弄しても、小沢一郎や民主党政権に打撃を与えたいと考える実効権力・既得権益グループの巨魁である旧自民党政権中枢大派閥と検察との癒着の影が見え隠れする。具体的に言えば、小泉元首相秘書飯島勲氏の関与が取りざたされている。

http://ameblo.jp/prostaff-db95/entry-10537096602.html
http://voicevoice.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-fb06.html/
http://blog.goo.ne.jp/capitarup0123/e/c476467990fea1c45ed894837eed74a5

さらに9月23日の東京新聞が書いているように、特捜部が扱った案件には、数々の冤罪事件がある。・・・・・

(1)1975年に新潟で発生したひき逃げ死亡事件では、被告とされた男性のトラック後輪に付着していた血痕が、検問時には存在せず2日後に警察署へ行ってから発見されたとして、最高裁は1、2審判決を破棄して逆転無罪判決を出した。
(2)1950年に発生した「財田川事件」では、ズボンの血痕を根拠に一旦は最高裁で死刑判決を言い渡された故・谷口繁義氏の再審(1980年)で、血痕は事件後に付着したと認定。さらには谷口氏に有利な証拠を「紛失した」と偽って検察が意図的に隠蔽したとまで指摘され、1984年に無罪が確定した。
(3)1955年に宮城県で起きた放火事件の再審でも、掛け布団に付着した血痕を「捜査当局が押収後に付着したと推測できる余地がある」との判断で、死刑が確定していた故・斎藤幸夫氏に再審無罪が言い渡された。
(4)1969年の鹿児島夫婦殺人事件では、警察が被告に任意提出させた陰毛が、いつの間にか「被害者の遺体から検出された陰毛」として鑑定に回されていたことが発覚。86年に福岡高裁での差し戻し審で無罪が言い渡される。
(5)さらに1981年の短大生殺人事件では、被告とされた男性はパーマの短髪だったが、DNA鑑定された犯人の毛髪が長い直毛だったことが後になって指摘された。単純な証拠の取り違えだが、故意なのかミスによるものなのかは分らない・・・

http://ch10670.seesaa.net/article/163442719.html

これらを勘案すると、今回の前田主任検事の証拠改竄疑惑は、上記のような多くの冤罪事件を生み出した検察の体質・捜査手法がその大きな要因だと言わざるを得ない。同時に、その背後にある大きな政治的影響力を考えざるを得ない。

さらに問題なのは、このような体質を持った検察組織が、ウォルフレンが指摘する非公式権力=実効権力組織の代表組織であると言う事である。「何が罪なのか」を決定する「裁量権」と強制捜査権、身柄拘束できる逮捕権と起訴できる権利(訴追権)を持った検察組織は、「国家権力」そのもの。これだけ強大な権力を持つ組織が、特定の政党・政治家・個人をターゲットにした場合、これから逃れるのはほとんど不可能だと言って良い。これがメディアと結びついたら、強烈な影響力を発揮する。

ウォルフレンは以下のように書く。・・「検察とメディアにとって、改革を志す政治家たちは格好の標的である。彼らは険しく目を光らせながら、問題になりそうなごく些細な犯罪行為を探し、場合によっては架空の事件を作り出す。薬害エイズ事件で、厚生官僚に真実を明らかにするよう強く迫り、日本の国民から絶大な支持を得た菅直人は、それからわずか数年後、その名声を傷つけるようなスキャンダルに見舞われた。民主的な手続きを経てその地位についた有権者の代表であっても、非公式な権力システムを円滑に運営する上で脅威となる危険性があるというわけだ。」

・・「さて、この日本の非公式な権力システムにとり、いまだかつて遭遇したことのないほどの手強い脅威こそが、現在の民主党政権なのである。実際の権力システムを本来かくあるべしという状態に近づけようとする動きほど恐ろしいことは、彼らにとって他にない。そこで検察とメディアは、鳩山由紀夫が首相になるや直ちに手を組み、彼らの地位を脅かしかねないスキャンダルを叩いたのである。」・・カレル・ヴァン・ウォルフレン(日本政治再生を巡る権力闘争の謎・・中央公論)

実は、非公式権力=実効権力(官僚・財界・既得権益層など)は、今回の証拠改竄問題が、上記のような非公式権力システム全体の解体につながる危険性を持っている事に深刻な危機感を抱いているのだと考えられる。例えば、山本一太は、「今回の問題は、前田検事個人の問題と大阪地検の特殊な事例で、他の事件と関係ない」と力説していたが、彼や彼の属していた派閥(清和会)などが、これらの実効権力と深く結びついていた事を告白しているようなものである。

ここにきて、大林検事総長引責辞任の話がちらほら出始めている。この話もかなり疑ってかからなければならない。まず、今回の大阪地検特捜部の証拠改改竄事件と検事総長辞任の話とは、直線的には結び付かない。何故なら、今回の改竄問題は、前の樋渡検事総長の時に起きているからである。

さらに、大林検事総長は、「小沢氏を有罪とする証拠はない」と記者会見で明言したり、今回のFD改竄問題でも報道がなされたら即座に前田主任検事を逮捕、大阪地検幹部も事情聴取している。過去の検察捜査の常識からは考えられないスピードである。これから推測できる事は、相当以前から内偵を進めており、特捜部や検察のあり方を含めた確固とした方針のもとに捜査を進めているのではないかということである。

当然ながら、この背景には、小沢一郎の西松建設事件、陸山会事件の捜査手法などに対する批判があると考えられる。これを不都合と考える勢力が、早々と大林検事総長引責辞任を唱え、前田検事、大阪地検特捜部の特殊例外的事件として処理したいと主張していると考えられる。

最初に書いたように、非公式権力システムや検察当局の狙いは、問題を「前田検事や大阪地検特捜部の特殊例外的事例」として矮小化し、検察改革に結び付かせない点にある事は間違いないだろうが、大林検事総長自身は抜本的な検察改革を視野に入れているのではないかと思われる。これに危機感を抱いた勢力が、大林検事総長引責辞任で幕引きを図ろうとしているのではないか、という疑いが捨てきれない。

事ほど左様に、日本で起きる大事件の裏には、多くの政治的思惑がうごめいている。このような動きがある程度われわれの目に映るようになったのが、ネット社会のメリットであろうが、同時に自分自身の立ち位置を明確にしていないと、溢れかえる情報の渦に飲み込まれてしまう危険性が高い。何はともあれ、今回の前田検事の情報改竄事件の処理の仕方如何で検察の未来も決定される事は間違いない。

「護憲+BBS」「政権ウォッチング」より
流水
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歴史について

2010-09-27 10:26:42 | 社会問題
歴史というものは相当複雑怪奇で、パラドックスに満ちた代物で、ごく短い昭和前半の動乱期に関しても、それは変わりはない。学校なんどで簡単に教えられるものではない。学校で教えることができるのは、せいぜい歴史に対する謙虚な好奇心を持たせることぐらいであり、それで十分であって、軽薄な左右の歴史観を教えこむのは邪道である。
 
私自身、ある程度の反陸軍少年として過ごした昭和二十年までは、自分もそこにいたので相当の好奇心はあり、その頃の文献から明治維新の頃までの歴史書、文献は比較的読んでいる方なので、その関心は強い。
 
歴史を学ぶというのは、自分の狭い経験を正当化するために、ごく僅かな歴史上の事実の正確な日時を棒暗記することではない。私は歴史書を読むが、前後関係はまあ間違えないが、日時の暗記はしたことがない。
 
ちょっと参考のために、昭和史のなかの大事件、昭和十一年のニ・二六事件を取り上げてみても、立憲君主を自称した天皇が、軍がなかなか鎮圧しないので憤激のあまり(まあ、軍の統帥権は別ということになってはいたが)自分で近衛師団を率いて鎮圧に向かうと言い出した時、これを必死に止めたのは本庄侍従武官長である。
 
天皇にこんなことをされたら、軍はとても困ったはずである。これは軍が、自分が建前上は大反対のはずの天皇機関説を、実際上利用したといえるであろう。
 
実はこれは、満州某重大事件(張作霖爆殺事件)以来の軍の伝統であり、これから日中戦争の間ずっと、天皇に国の実情を知らせないようにしてきたのである。最後に東京が焼け野原になったときには流石に隠し切れなくなった。
 
以上の記述も、私の奇妙な歴史観かもしれないが、少なくも歴史がパラドックスに満ちていることは判ってもらえるだろう。
 
私たちが昭和初期の歴史から確かにいえることは、戦争とは人殺しを目的として、殺されることを当然含む大変厭なものだということである。私は死刑を含むあらゆる殺人に反対であるが、死刑反対の理由は別の機会に譲る。

「護憲+コラム」より
鈴木建三
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日弁連会長の発言は重い(検察官の資料改竄事件)

2010-09-26 20:25:27 | 民主主義・人権
26日の日経電子版は「改ざん事件、第三者加えた調査求める」と題して、宇都宮日弁連会長が次のように述べたと報じている。

『地検特捜部検事による捜査資料改ざん事件で、最高検が捜査に乗り出したことについて「組織内の不祥事を、その組織だけで解明できるのか疑問だ」と指摘。検察関係者以外の第三者も加えた調査により、真相の早期解明が必要との考えを強調した。』
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819695E0E7E2E09A8DE0E7E2EBE0E2E3E29191E3E2E2E2

宇都宮氏がイメージする「検察関係者以外の第三者も加えた調査」とは具体的にどのようなものか定かではないが、前に紹介した「検察官適格審査会」もその一つのはずである。何れにしろ法廷で検察官の攻撃と防御の関係で対峙する弁護士会の会長から「第三者による調査」の声が挙がったことは当然であり、その意味はより「公正な裁判」を維持する必要からも重くて大きい。

そしてウィキペディアを見ると、「検察官適格審査会」の構成メンバーに日弁連会長も含まれている。一方で三井環氏等市民約100名が「検察官適格審査会」に審査を申し立てると既に報じられており、日弁連会長が別な調査会を立ち上げることも不自然であろう。ここは構成メンバーの当事者として、検察庁法第23条にもとずく「検察官適格審査会」での審査に積極的に動いて欲しいものである。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A4%9C%E5%AF%9F%E5%AE%98%E9%81%A9%E6%A0%BC%E5%AF%A9%E6%9F%BB%E4%BC%9A

ところで、メディアも今回の検察官のFD改竄と冤罪とそれを引き起こした検察の体質は批判するが、前代未聞の事件に対する調査の在り方については最高検の動きをただ傍観しているのみで、「検察官適格審査会」という第三者機関でも審査すべきあることを全く報じないのは、「公正な裁判」を維持する意味からも、その見識と報道姿勢を疑わざるを得ない。これでは検察とメディアの癒着を疑われてもやむを得ないのではなかろうか。

「護憲+BBS」「裁判・司法行政ウォッチング」より
厚顔の美少年
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中国漁船の拿捕~船長釈放

2010-09-25 22:01:52 | 安全・外交
今回の中国漁船の拿捕、船長の勾留延長、そして昨日の那覇地検による船長釈放までの間に、両国政府間には自民党の小泉政権時代以上の緊張感が高まった。

そして那覇地検が政治的判断に基づき船長を釈放したことについて、日本政府の弱腰外交、中国の圧力に屈したとの非難が多いようである。それに対して菅政権は一様に検察庁が総合的に判断したことであるとして、三権分立を盾にダンマリを決め込んでいる。卑怯と言えばそうであろう。

しかし今回の一連の騒動は結果から判断するより、中国漁船の拿捕-船員全員の逮捕-船長のみの勾留(船員送還)-船長の勾留延長という一連の流れを見るべきであろう。この一連の流れの第二段階(船員全員の逮捕)で、前原国交大臣は何らかの政治的判断が可能だったにもかかわらず、中国側の感情を逆撫でするがごとく、国内法に準じて粛粛と進めることを宣言。これが起訴に向けての検察の勾留延長に発展し、ついに温家宝首相の逆鱗を呼び起こし、昨日の後味の悪い那覇地検の船長釈放発表となってしまった。今後ともこの後遺症は前原外相が続く限り無くならないであろう。

ところで今回の問題発生原因は、菅首相・仙谷官房長官、そして特に前原外務大臣・前国交大臣が自民党の福田内閣時代に日中間で締結された『「戦略的互恵関係」の包括的推進に関する日中共同声明』の内容をどこまで外務官僚からレクチャーを受け理解していたかに帰結するのではなかろうか。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/visit/0805_ks.html

外務省が掲示している上記の『日中共同声明』は2008年5月に胡錦濤中華人民共和国主席が訪日の際に、福田総理大臣と交わした二国間の「戦略的互恵関係」に関する公式声明である。日本側はそれから現在に至るまでの間に、内閣が麻生自民党内閣から民主党鳩山-菅内閣に短期間に3回転しているが、中国の体制は共同声明締結当時からずっと胡錦濤・温家宝体制である。中国側に比べて日本政府側は「戦略的互恵関係」についての理解と解釈が希薄化していることは否めないであろう。それに加えて前原大臣特有の属性(米国追従)バイアスが加わり、今回の日中間のトラブルに発展したのではないかと思われるのである。

確かに日中間の「戦略的互恵関係」とは具体的に何か捕らえどころのないファジーな概念であるが、要は過去の日中戦争の問題も含めて両国間の諸問題は平和的に話し合いで解決していこうというこであろう。そして鳩山前首相と温家宝首相間で尖閣諸島近海のガス田開発も話し合いの道筋が整っていた矢先に、前原大臣がどうして強硬手段に出たのか分からぬが、訪米前のタイミングで南シナ海で日中間の緊張関係を生じさせ、米軍の辺野古移設をより正当化するための道具にしようとしたのではないかと見る向きもある。しかし今回のトラブルは過ぎたるは及ばざるが如しのよい事例であろう。

ところで今回の日本政府の対処について弱腰だとか、中国の圧力に屈したとか与野党議員から様々な声が挙がっているが、その前に福田首相・胡錦濤主席間で交わされた二国間の「戦略的互恵関係」を熟読してから批判した方が良いと思う。そうすれば上記のような批判は妥当でないことも見えるはずである。そして両国間の「戦略的互恵関係」を、どのような問題でどのように具現化するか、を議論することの方がより建設的であろう。

何れにしろ、日本の弱腰、中国の圧力と、ただ批判するのであれば、「戦略的互恵関係」は不要であり、まず破棄することが筋ではなかろうか。その結果は日本経済の破綻であることは火を見るより明らかであり、議員たる者はそこまで洞察したうえで批判すべきであろう。

そのような意味では、かつて小泉首相は尖閣諸島に上陸した中国人を逮捕せずに強制送還したが、その超法規的な措置は日中国交回復時に周恩来首相と田中首相間で交わされた「小異を捨てて大同につく」日中互恵関係の意味をよく理解していたように思う。与野党の国会議員には、今後の現実の政治の中で、日中の戦略的互恵関係の深化には双方に超法規的な判断と措置が欠かせないことを理解し、前原外交の失敗を今後に生かして欲しいものである。

「護憲+BBS」「政権ウォッチング」より
紅顔の美少年
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検察官適格審査会とは(FD改竄事件)

2010-09-25 07:31:20 | 民主主義・人権
元大阪高検の部長であった三井環氏等市民約100名は、今回の大阪地検特捜部の主任検事のFD改竄事件に関連して、最高検察庁次長検事ら9名を懲戒免職処分にする審査を「検察官適格審査会」という所に申し立てるとアサヒコムに報じられている。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK201009240041.html

検察官適格審査会とは我々国民には聞き慣れない名前であるが、ウイキペディアを観れば、その構成メンバーも各界から11名が選ばれ、多士済々で成るほどと思わされる。さすがに三井氏、その道のプロで、昔採った杵柄というか、面目躍如である。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A4%9C%E5%AF%9F%E5%AE%98%E9%81%A9%E6%A0%BC%E5%AF%A9%E6%9F%BB%E4%BC%9A

今回のFD改竄事件は今までの新聞報道を見る限り、主任検事の前田恒彦容疑者の単独犯行のようであり、本人は起訴できたとしても身内が起訴するわけで何か釈然としないものを感じていた。一方大阪地検の直属上司や特捜部長や検事正までも立件、起訴することができるのか、例え起訴できたとしても個人的な犯罪は問えても組織的には何も問えないのではないかと見ていた人が多いのではなかろうか。最高検もそれを見越して、素早く大阪地検のかつての関係者も含めて事情聴取し、大阪地検内の事件と責任に止めたかったのではないかと思われる。

しかし「検察官適格審査会」に申し立てれば、組織としての監督責任、不作為責任も追及でき、報道にあるように懲戒免職処分も請求できるのであろう。今まで良く知らずに言われてきた「第三者機関」そのもののようである。よって国民の検察への不信を一掃するような、それなりの審議と結果が期待できそうである。

検察官出身の手負いの三井氏ならではの行動力である。メディアに登場する単なるヤメ検弁護士では検察庁法第23条4項にこのような規定があることは知っていたとしても、このような行動までは採れないであろう。

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厚顔の美少年
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面子を潰された前原外相(尖閣諸島沖衝突事件)

2010-09-25 07:27:28 | 安全・外交
24日のNHKニュースは『那覇地方検察庁は24日、船長を処分保留のまま釈放することを決めました。釈放の理由について那覇地検は「わが国の国民への影響や日中関係を考慮すると、これ以上、身柄を拘束して捜査を継続することは相当でないと判断した』と報じている。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100924/k10014188511000.html

前原外相は米国に行って向こうの政府高官にまで日本は国内法に則り粛々と手続きを進めると公言していたはずである。ところが外相も首相も未だ帰国していないのに、那覇地方検察庁は極めて政治的な判断のコメントを発し、釈放を決めたようである。もし谷啓が生きていれば「ガチョーン」とギャグを発する場面である。

まさにどちらが政治家か検察官かと見まごうばかりの、これまでの外相の言動と検察の判断である。国交相として衝突されたという巡視船の視察までして、政治的判断を下さず、面子を潰された前原外相には、那覇地検の次席検事の爪の垢でも煎じて飲んで貰い、地検の政治的判断のコメントを見習って貰いたいものである。法律原理主義者には外務大臣は務まらないという何よりの証左でもあろう。

何れにしろ今回の日中間の溝は、前原氏が外相に居座る限り直ぐには回復しないであろう。しかし那覇地裁の英断はかなり政治的な判断であったとしても、これにより計り知れない数の商工業者が胸を撫で下ろしたことは間違いない。

政治家である外務大臣が日米関係だけに囚われ、日中の戦略的互恵関係の意味を理解せず、複雑な外交問題に三権分立を持ち出して、政治は司法にはタッチしないとの自分の判断を正当化し、国民に多大な不利益をもたらしては外務大臣は務まらない。特に国交大臣の時に現場を視察しているのであるから、そこで政治的判断を下す裁量権はあったはずであり、大局的な判断ができなかったことは、永田偽メール事件以上の失態であろう。

「護憲+BBS」「政権ウォッチング」より
厚顔の美少年
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「民主党代表選をめぐる論調」9/23朝日新聞(3)

2010-09-24 09:33:38 | マスコミ報道
『「民主党代表選をめぐる論調」9/23朝日新聞』(1)(2)のご意見共感いたします。

私、朝日新聞購読昨年から止めました。購読中止の理由も新聞社にFAXで送りました。今は東京新聞だけですが、何の不便も感じません。朝日は都内のイベントなどの情報が充実していたのですが、ネットで検索すれば済むこと。朝日の記事もネットで読めますしね。

2社分の新聞購読料を1社にして、浮いた分を他の楽しみに充てた方がよっぽど生活が充実しています。

朝日の社説やその主張する所が変わって来たらまた考えてみます。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
パンドラ
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