老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「安保法制違憲訴訟・第6回国賠訴訟期日」傍聴報告

2018-01-28 14:02:52 | 集団的自衛権
1月26日午後1時半から東京地裁で行われた「安保法制違憲訴訟・第6回国賠訴訟期日」に原告として傍聴参加しました。今回も傍聴希望者が定員を超し抽選となりましたが、幸い私は当選、傍聴席に着くことができました。

今回は原告本人尋問で、7名の原告が、夫々の立場やこれまでの体験、「安保法制」に対する思い、裁判官に訴えたいことを語りました。

最初の証言者、横湯園子さんは、「5歳の時に体験した沼津空襲が今もフラッシュバックすることがあり、安保法制により戦争ができる国になることに不安と恐怖がある」「これを止めようと『女の平和』を立ち上げたが、その意志が踏みにじられたことに深く失望している」と語り、裁判官に「法治国家を守る役割をしっかり果たして欲しい」と呼び掛けました。

清水民男さんは、障害を持つ子の親として、「安保法制によって日本に戦争状態が生じた場合、障碍者も強制作業に就かされるのではないか、また有事の際、障碍者は逃げることが困難だ」と不安と苦しみを語り、裁判官には「「すべての人と平和に暮しなさい」という聖書の教えと憲法が通じていることを述べて、「平和な暮らしを守る判断をして欲しい」と訴えました。

長崎の原爆被害者で間もなく90歳になる平原ヨシ子さんは、過去に戦争を「正しい戦争」と信じた小国民だったことを後悔し、現在は被爆者歌う会「ひまわり」の会長として平和と核兵器反対の活動を継続中とのこと。「主権者国民の声を無視した『安保法制』の強行採決に、『戦前に戻った』と底知れない不安を覚えた」「主権者として自分で考え自分で決める大切さをこれからも伝えていきたい」と原告になった動機を語りました。

横須賀基地近くに住む新倉裕史さんは、「横須賀は米海軍の重要な海外基地であり、海上自衛隊の最大拠点。原子力空母の原子力災害とも隣り合わせにある。普段は米兵や自衛隊員とその家族に『戦場に行かないでください』と訴え、横須賀の平和化に取り組んでいる」「しかし、『安保法制』により横須賀は一層危険な町になってしまった」と訴えました。

元原発技師の渡辺敦雄さんは、OHPを使って原発の構造を説明。「日本の原発は自然災害に対しては一定の対策を打っているが、テロ対策は脆弱」「安保法制は日本に破滅の危機をもたらす」と強い危機感を訴えました。

障害者施設職員の若者、菱山南帆子さんは、「祖母から戦争体験と『今は憲法があるから大丈夫』という話を聞いて育った。憲法を無視した安保法制成立の過程では「9条壊すな!総がかり行動」に参加。「国会を囲む大勢の市民の声を無視して強行採決されたことに怒りと苦しみを感じている」と語り、傍聴席から共感の拍手が起きました。

最後の証言者、キリスト教牧師の安海和宣さんは、「戦争は人の命が失われる極みである。その戦争に向かって権力と武力が結合し、言論、思想の統制の方向に進んでいる。そのことへの胸騒ぎ、危惧・恐怖がある」「安保法制の強行採決により、日本の民主主義は終わってしまった。日本人としての誇りを壊された思いだ」と語り、裁判官には、「内閣が暴走し、国会が制御できなくなっている今、三権分立の最後の砦として、適正な判断を下して欲しい」と訴えました。

1時半に始まった尋問は15分の休憩を挟んで、5時まで続く長丁場でしたが、傍聴席の人たちは、原告の訴えに自分の体験と重ね合わせるように聞き入り、深い共感の空気の中、尋問は終了しました。

次回は5月11日の予定とのことです。原告の心からの訴え、司法への期待が、裁判官の良心に届くことを強く願っています。

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子
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「安保法制違憲訴訟」-差止請求訴訟・第2回期日

2016-12-21 23:42:42 | 集団的自衛権
今日は、今年9月から始まっている「安保法制違憲訴訟」の「差止請求訴訟・第2回期日」が東京地裁でありました。今回も傍聴希望者が多く(1.5倍位)抽選となりましたが、私は何とか当選し、無事傍聴席に座ることができました。

最初に代理人から、被告答弁書の中で「行政処分性」を争い、「安保法制の違憲性を認否しないように求めていること」について、古い認識と批判。平和的生存権、人格権、憲法改正決定権は具体的権利であり、それを侵害している行政と国会の暴走を司法が食い止めるよう、裁判官に訴えました。

次に裁判長から裁判の進め方について、「被告は意見陳述に反対と主張しているが、裁判所としては、一回に2人程度、短時間なら認める方針」と説明があり、原告の意見陳述が始まりました。

今回意見陳述をした原告は、長崎の被爆体験者の田中煕巳さんと、原発施設で技術者として働いていた小倉志郎さんの二人でした。

田中さん:
長崎で被爆。自分たち母子は無事だったが、5人の親戚が犠牲となった。爆心地の悲惨な状態を見て衝撃を受けた。当時アメリカはABCCを設置したが、被爆治療ではなく被爆傷害の調査が目的だった。国内では被爆者に対する差別が根深くあった。一旦戦争を始めたら必ず核戦争に向かう。安保法制により、日本がこれに加担することは耐え難い。

小倉さん:
大学で原子力について学び、技術者の立場で柏崎や福島の原発施設で安全管理責任者として働いていた。スリーマイル、チェルノブイリ、退職後には福島の事故を目の当たりにして、原発の脆弱さを思い知った。海岸線に原発を50基以上持つ日本は、原発への武力攻撃を受けたら、ひとたまりもない。炉心や電気系統へのテロ攻撃でも原発事故は起き得る。平和でなければ、原発の安全性は確保できない。安保法制は戦争への加担を許し、戦争は憎しみを生み、将来に亘って日本に暮す人々への平和的生存権を毀損する。

原告の陳述の後、裁判長・原告・被告の間で次回以降の進行が話し合われ、閉廷しました。次回は4月14日ということです。

今のところ、裁判長は中立的な立場で原告の主張に耳を傾ける姿勢を見せていますが、「少人数」「短時間」といった言葉がでてきたところが少し気になります。私も原告の一人として、これからの成り行きをしっかり見守っていきたいと思います。

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子
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南スーダンでの犠牲者はどこへ

2016-11-27 19:46:30 | 集団的自衛権
安倍内閣はついに南スーダンでの自衛隊のPKO活動に、緊急事態が発生した場合には武器の使用を許可し、派遣した。

常在戦場の地域で武器を保持し敵に発見されたり、遭遇すれば、どちらからともなく発砲が始まり戦闘になることは必至である。戦闘になれば崇高な政治目的より、保身から目の前の敵を殺戮することが最優先で、人間の本能であろう。

派遣された自衛隊員もそのような場面に遭遇しないとは断言できない。むしろ遭遇は時間の問題であり、戦後初めて戦闘で自衛隊員に犠牲者が発生することも予想できる。それは、武器使用を許可した政府には想定内かも分からない。

万一その場合、国のために犠牲になった自衛隊員はどこに祀られ葬られるのであろうか、千鳥ヶ淵の戦没者墓苑なのか、靖国神社なのか。いずれにしろ世論は賛否両論に沸くことであろう。

安倍内閣は靖国神社に葬り、以後公然と靖国神社参拝を実施したいであろう。そうなればA級戦犯が靖国神社に葬られて以来、昭和天皇が靖国神社参拝を中止されてきた伝統も保持できなく成るのではあるまいか。今上天皇の退位が話題になるなか、天皇陛下の新たな苦悩になるような事態にならないことを願いたい。

「護憲+BBS」「政権ウォッチング」より
厚顔
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駆けつけ警護付与、自衛隊南スーダンへ

2016-11-21 23:24:03 | 集団的自衛権
南スーダンのPKOに新たに参加する陸上自衛隊の先発隊120人が、20日、青森空港を出発した。南スーダンの首都ジュバに21日に到着し、12月12日から活動を開始するという。

11月19日東京新聞「こちら特報部」によれば、南スーダンは現在内戦状態(「カオスに陥りつつある」・・国連報告書)にあり、首都ジュバでも今後、何が起こるかわからないと言う。その上、今回から新たに「駆けつけ警護」の任務が付与されて、派遣隊員が戦闘に巻き込まれるリスクは格段に高まった。

21日の新聞各紙には、別れを惜しむ隊員と家族の写真が掲載され、朝日新聞には、「不安で胸が張り裂けそう」「殺されたり、相手を殺したりするようなことになったらと、やりきれない」の心配の声や、「使命感から行くのなら、気持ちは大切にしたい」「不安は感じるけど、誇りに思う」など勤めて前向きになろうとする家族の声が紹介されていた。

IWJの当日の動画では、家族や自衛隊の仲間に見送られて出発する隊員たちの様子が映し出されていたが、彼らの表情は一様に明るく晴れやかで、自分達は覚悟を決めた上で、見送る家族を気遣い励ましているようにも見えた。

こうした人としての優しさ、温かさがにじみ出た姿は、東日本大震災の被災地で直向に救援活動をしていた彼らの姿とダブって見えた。実際、朝日の記事の中でも「(自衛隊を)やめたいと繰り返していた息子が、東日本大震災の被災地で救援活動を経験して変わった。人の役に立ちたいと、目覚めたのだと思う」という母親の言葉も紹介されていた。

恐らく彼らは被災地救援と同様、政府が命じる任務を「人の役に立つ」ものと純粋に受け止めて赴任先に赴くのだろう。しかし、そこで待ち受けるのは、「いつ銃撃戦が起きても不思議ではない情勢」(こちら特報部)であり、場合によっては自衛隊が民間人に銃を向けることになりかねない事態だ。

しかも、「こちら特報部」内の飛内悠子さん(日本学術振興会特別研究員)の言によれば『「駆けつけ警護」の最大の問題は、南スーダン人の役に全く立たないことだ』という。

大義もあいまい、違憲の疑いが濃厚という状態の中で、「永田町よりは危険」などの軽口を叩きながら、日本の心優しい若者達をわざわざ危険に晒すような政府のやり方を、私は理解することができない。

「こちら特報部」のデスクメモで『仮に派遣隊員が「衝突」で死亡した際(略)政府は戦死と呼べないのは憲法九条があるためと釈明する。ならば改憲せねば「英霊」は浮かばれないと騒ぎになる。そんなシナリオが脳裏に浮かぶ。』と書かれていたが、確かにその疑念を拭うことができない政府の一連の対応だ。

もし万一のことがあったら、安倍晋三という人間と現政権の非道は、長く日本の歴史に刻まれるだろう。だが今は、現に今家族と共に生きている隊員の皆さんの、ご無事を祈るばかりである。

「護憲+コラム」より
笹井明子
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自衛隊、「お国のために散華・・・」でよいのか?

2016-10-28 15:51:52 | 集団的自衛権
南スーダンへ自衛隊の海外派遣準備が着々と進められています。「日本刀を抜刀」陸自のエンブレムが物議をかもしていますが、当の自衛隊が幹部候補生へどのような思想教育を行っているか・・・噴飯どころか背筋が寒くなります。

 まとめサイト「NAVERまとめ」から
陸上自衛隊の幹部候補生学校の公式サイトがすごい件、そして「陸自の歌姫」の件も
http://matome.naver.jp/odai/2145294579886791801

結局、相変わらず「お国のために死んで来い」なのです。南スーダンでは現地武装勢力と自衛隊の武力衝突も予想されています。身を守るための反撃にとどまらず、「作戦」と称して先制攻撃に至ることはないのか。

自衛隊は軍隊であり、自衛隊員は誰のための正義か、何のための正義か・・・など考える必要もなく、政府や統幕が決定した命令を忠実に遂行し、「敵」を殺し、一歩間違えば殺される。

その心構えの根底が「先の大戦でお国のために散華した英霊を敬う」、そんな自衛隊でよいのでしょうか?100歳で他界された三笠宮さんが実体験された中国・南京での日本軍の蛮行を批判し、戦後の右傾化を憂いたお気持ちを、安倍政権と統幕は重く受け止めるべきです。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
猫家五六助
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どーぞ、どーぞ!

2016-10-16 14:35:22 | 集団的自衛権
ヤスベ政権はPKO活動に積極的で、南スーダラでの駆けつけ警護を実現するため、すでにジェイ隊員の実戦訓練を支持しているらしい。「専守防衛」のために日々命がけで任務につくジェイ隊員にとっては、勝手に「死んで来い!」という看板に書き換えられては納得できない。

そのジェイ隊員たちのつぶやきを察知した超人ネコヤは一計を案じた。それは、懐古主義でエエ格好しいのヤスベ首相にはピッタリの作戦であった。作戦名は「どーぞ、どーぞ!」。

まずは、PKOに召集されそうなジェイ隊員1万名を「ヤスベがみんなを励ます会」へ招待した。司会は超人ネコヤ、壇上にはヤスベ首相とそのオトモダチ大臣・議員が列席している。

まずはヤスベ首相のスピーチ。彼はお決まりの積極的平和主義を唱え、背後のオトモダチを振り返って、言った。
「皆さん、この勇気あるジェイ隊員たちを称えようではありませんか!」
すかさず、ヤスベ首相とオトモダチ一同は拍手しながらのスタンディング・オベーションを演じた。

すると突然、一人の若者(超人ネコヤの助手)が壇上へ駆け上がり、マイクを取り上げて叫んだ。
「会場の諸君!君たちに必要なのは安っぽい拍手じゃない!PKO派遣先がどれだけ危険かを身を以て知るため、現地で先頭に立つリーダーだ。オレがその役目を引き受ける!」

司会の超人ネコヤはマイクを奪い返して、叫ぶ。
「おいおい、勝手なことを言うな!そんな勇ましくてカッコイイ役目を持っていく気か?それなら、このネコヤが命にかけて先陣を切ろう!」
「司会者ふぜいが、なにを言うか。オレが行くんだよ!」
「オマエこそ飛び入りのくせに。私が行くんだから!」

その様子をイライラしながら眺めていたヤスベ首相、たまらず2人の間に割って入った。
「きさまら、私を差し置いて失礼じゃないか。そんな大役は私が担う!」

間髪入れず、司会者と飛び入りは言った。
「あっ、どーぞ、どーぞ!」

会場は割れんばかりの拍手、1万人がスタンディング・オベーションでヤスベ首相を称賛した。一瞬何が起こったか理解できなかったヤスベ首相は、言葉の重さをかみしめながら後ずさりし、よろめいた。

翌日のトーキョ新聞1面には「ヤスベ首相、PKOで現地指揮官に」の見出しが躍った。同じ紙面には小さく、「ヤスベ首相、体調不良で緊急入院」の小見出しが。本当の病気か、いつもの手段か、真相は不明だが・・・おあとがよろしいようで。テケテン、テケテン・・・

「護憲+BBS」「どんぺりを飲みながら」より
猫家五六助
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「安保法違憲訴訟、国が却下求める」(9/30東京新聞)

2016-09-30 21:44:51 | 集団的自衛権
「安保関連法は憲法に反し平和的生存権などを侵害するとして、戦争体験者や学者、ジャーナリストらが安保法制に基づく自衛隊出動命令の差し止めを求めた訴訟の第一回口頭弁論が29日、東京地裁で開かれ、国側は請求の却下を求めた。
国側は、出動命令は首相が自衛隊に出す命令で、原告らの権利や義務に直接影響を及ぼさないと主張。集団的自衛権行使の違憲性は認否の必要性を認めないとし、争点化を避けた。・・・」(9月30日東京新聞)

9月2日の「国家賠償訴訟」に続き、昨日は「差し止め訴訟」の第一回口頭弁論がありました。

私は今回も傍聴参加したいと東京地裁にでかけましたが、残念ながら今回は抽選で「落選」。(倍率は二倍弱だったと思います。)

原告側にとって、国側の主張は、最初から予想していることで、それに対し「具体的にどう権利侵害を受けているか」を、裁判官に届くように訴えていけるかどうかが、最大のポイントとなっています。

昨日は、東京大空襲で孤児になった女性、ジャーナリストの志波玲さん、自衛官の息子を持つ男性の3人が原告として意見陳述。

それぞれに、
「孤児の苦しみは私たちで終ると思っていたのに、自分の身が引き裂かれそうな思いだ。」、
「安保法制が通り、これまで以上に取材が難しくなった。現場で取材している人間には、ダイレクトに危険が及ぶ。」
「専守防衛が役目と考えていたが、安保法制により、息子が戦場に行くことが現実のものとなった。息子が海外で殺し殺されることになるのかと思うと胸が潰れる」と訴え。

自衛官の父親の陳述のときには、息子を案じる親の心に法廷内に咽び泣きが聴こえたということです。(ツイッターの報告から)。

こうした原告の心からの訴えに、裁判官がどう応えるか。原告の1人として、一縷の期待を持って、今後の成り行きを見守っていきたいと思います。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
笹井明子
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安保法制違憲訴訟裁判・第一回口頭弁論

2016-09-02 22:38:44 | 集団的自衛権
私も原告になっている「安保法制違憲訴訟」裁判がいよいよ今日から始まり、午後2時から東京地裁で行われた「第一回口頭弁論」に傍聴参加してきました。

傍聴席100席に対し2倍以上の傍聴希望者が押しかけ、抽選となりましたが、幸い私は当選。無事傍聴席につくことができました。

写真撮影の後、裁判開始。まず寺井一弘氏や伊藤真氏ら5名の代理人弁護士が違憲訴訟の趣旨、当訴訟の原告の規模や全国的な動向、原告1人1人が具体的な損害を蒙っているという事実、過去の違憲訴訟の判例などを説明。

その後原告代表5名が意見陳述をしました。最初の原告は自らの戦争体験を経て憲法教育に携わる研究者・教育者の立場から、今回の憲法を無視した安保法制が研究活動や教育活動に支障を来たしていることを訴えました。

次の原告は若い女性で、子供の頃祖母から戦争の悲惨と憲法9条への希望を聞かされ、平和が何より大切だと身に沁みて育ってきた。多くの人の反対をよそに行われた安保法制の強行採決の様子に愕然とした。憲法違反を平気でする安倍政権を司法の力で裁いてもらいたい、との思いを語りました。

次は二人の子供を持つ「ママの会」の女性。戦争にやるために子供を産み育ててきたわけではない。平和な社会を次の世代に繋いでいくことを願っていると、真剣な表情で語りました。

次の原告は東京大空襲訴訟の原告でもある女性。彼女は母親と2人の弟を東京大空襲で亡くし、生き残った父親は顔中ケロイドで奇異の目に晒されながらも懸命に自分を育ててくれた。辛く苦しい戦争被害を一生背負って生きているが、今回の安保法制によって、改めて自分の人生の全てが侵害されていると感じると、時に声を詰まらせながら訴えました。

5人目は横須賀住民の男性で、アメリカの同時多発テロの際、米軍基地では土壌が積まれ、銃口がこちらに向けられた。湾岸戦争のときも横須賀が米軍の先制基地となった。自衛隊と米軍が一体化することで新たなテロが起きる可能性を身近に感じ、不安に思っていると語りました。

被告側の意見陳述は今回はなく、裁判長から次回は11月5日と告げられて閉廷。

今回の裁判長は、原告の礼には礼を返すなど、物腰は柔らかく、原告の訴えにもしっかり耳を傾けているような印象がありました。

私自身は、原告の訴えを聴きながら、自分自身祖父や母の戦争体験から引き継いだ自分の人生観や、「集団的自衛権行使容認」の閣議決定から安保法制成立に至るまで、多くの人と共に国会前等で反対行動をしてきたことなどに思いが巡り、皆さんの訴えはまさしく私自身の訴えでもあることを実感。今回の裁判で私たちの願いが司法に届くことを心から願わずにはいられませんでした。

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【追記9/3】
今朝(9/3)の東京新聞によれば、
『国側は答弁書で、原告側が侵害されたと訴える平和的生存権や人格権について「抽象的であいまいなもの。国家賠償法で反故された具体的な権利ではない」などと主張した』とのことです。

昨日は冒頭の打ち合わせのような時間帯に、国側の人も何か短くぼそぼそ言っていました。傍聴席からは全く聞き取れませんでしたが、上記の趣旨を言っていたのかもしれません。
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「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子
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「アメリカの夜」

2016-07-03 10:24:12 | 集団的自衛権
70年代にフランスの映画監督が上記のタイトルで撮った映画でしたが、その意味は昼間の撮影なのに夜間のシーンを技術的に作り出す映画技法のことです。(フランソア・トリュフォー監督、この映画の主演女優ジャクリーン・ビセットと監督は愛人関係だったと言われている。)

「アメリカの夜」という映画技法から連想されるアメリカの軍事政策;外交政策の基本的なパターンは、軍事政策を具体的に実現するための大義名分として、「仮想敵国」の創造が最初のシナリオなのではないか、という仮説(私の推論ですが)です。

ソ連が仮想敵国だったことは周知の事実ですが、ソ連が崩壊して冷戦構造がなくなってしまうと、アメリカ軍産複合体は軍事政策を維持・継続するためには次の標的を発見しなければなりませんでした。

それが中国だったのでないか。この仮説がふと浮かんだのは「デモクラシーナウ」という独立メディアの放送を観ていたら、メディアの主催者エイミーとナオミ・クラインの会話の中に、アメリカの中国への武器輸出の問題が取りざたされていたからでした。

「アメリカの夜」というタイトルから連想されることは、アメリカの軍事政策が「戦争のための戦争」を、フィクションともども演出しているのでないかという疑念です。

ナオミ・クラインの書いた「ショック・ドクトリン」(岩波書店刊行)を読むと、チリでのクーデタはアメリカの経済学者(シカゴ学派)がCIAを焚きつけて行った偽装の反乱であることを暴き出しています。

火事場泥棒の経済政策と翻訳されていますが、「仮想敵国」という演出技術も「ショック・ドクトリン」の延長線上に求めることができるのではないでしょうか。

「集団的自衛権」という矛盾した戦争正当化手法も、アメリカの傀儡政権に成り果てた安倍政権が採用する戦争技法なのではないか、という疑念が湧いてきました。

「護憲+BBS」「どんぺりを飲みながら」より
名無しの探偵
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「4.20安保法制違憲訴訟・提訴決起集会」参加報告

2016-04-21 23:25:54 | 集団的自衛権
4月20日午後6時から参議院議員会館講堂で行われた「安保法制違憲訴訟・提訴決起集会」に参加しました。

集会は、「安保法制違憲訴訟の会」共同代表各氏による趣旨や内容の説明でスタート。まず寺井一弘氏から【違憲訴訟の意義と現状】が報告されました。それによると、最初の訴訟は4月26日に東京地方裁判所に提起。「差し止め訴訟」と「国家賠償訴訟」を起こし、「差し止め訴訟」は原告50名以上、代理人弁護士600名以上、「国家賠償訴訟」原告は500名以上、代理人弁護士600名以上になるとのこと。また原告申請は全国で2000人以上あり、東京地裁の後、福島県いわき市、札幌、仙台・・・と続く予定とのことでした。

今回600名以上の弁護士がこの裁判に関わろうと名乗りを上げていることに、法律家たちの強い危機感が感じられますが、それについて、伊藤真氏は、【なぜ今違憲訴訟か】の中で、政権が主権者国民の意志を問うことなく憲法破壊という前代未聞の事態を引き起こしている。これに対処するためには、自分達も前例を見ない方法で行うしかないとの認識を示し、①弁護士としての職責を果たし、司法の役割を問う ②安保法制廃止に向けての国民運動の一環を担う との強い決意を語りました。

福田護氏、田村洋三氏の【提訴内容】の説明によれば、「差し止め請求訴訟」の請求内容は、①存立危機自体に於ける自衛隊の防衛出動の差し止め ②重要影響事態・国際共同対処事態に於ける後方支援活動・協力支援活動としての自衛隊の物品又は役務の提供の差し止め の2点。そして、「差し止め請求訴訟」「国家賠償訴訟」ともに「慰謝料10万円の支払い」を国家に求めるとしています。

【請求の原因】は、①新安保法制の違憲性とその制定行為の違憲性 ②新安保法制制定行為による原告らの権利侵害 の2点。侵害される権利としては、「平和的生存権」「人格権」「憲法改正・決定権」を上げています。

最後の「憲法改正・決定権」とは、「憲法制定・改正権を有する主権者として、憲法の条項と内容を自らの意思に基づいて決定する根源的な権利」ということで、これを侵害されているという認識には、「わが意を得たり」の思いがしました。

各共同代表の説明に続き、差し止め訴訟の原告を代表して、憲法学者、在日外国人、宗教者、障がい者、若者、母親、基地周辺住民の方たちから発言がありましたが、夫々にとって新安保法制は直接的な脅威であることがよく分かりました。これらの訴えを聞けば裁判官の中には心を動かされる人もでるのではないでしょうか。

野党各党の挨拶では、どの党の代表も野党共闘の必要性の認識と決意を語り、会場から拍手を受けていましたが、中でも私は、社民党党首・吉田忠智氏の「市民・党派を超えた総がかり行動、野党共闘での選挙、違憲訴訟の三位一体で、安保法制を廃止しよう」という言葉に説得力を感じました。

この日の参加者は400人以上。私もかなり早い段階で原告登録をし、今回の決起集会で「ようやくこの時が来た」との感慨と気持ちが引き締まる思いを持ちましたが、会場に詰め掛けた参加者も同様だったのではないかと思います。会場は明るい熱気と共に真剣かつ冷静な空気が流れていました。

裁判は代理人によって進められて行くことになりますが、私自身も当事者意識を持って、今後真剣にこの訴訟に関わっていきたいと思っています。

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子
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