政府は生活保護費を7パーセント引き下げると言っているが、その理由の筆頭は低所得層の所得を上回る金額だからという。
これでは「最低限度」の足の引っ張り合いになっているわけだ。低所得の労働者の給料が低いのは最低賃金があまりにも低すぎるからであり、この階層では子供の教育費も出せないであろうし、「文化的な最低限度の」生活も望みようがない。「低いレベル」に照準を合わせると「相対的な貧困」から抜け出せないことになる。そして、将来は「絶対的な貧困」へと落ちていくことにもなりかねない。
最低賃金をある程度上回る金額をこれまで(何十年も)生活保護費として国が給付してきた理由として、ある程度の保護費を給付することで生活保護世帯から抜け出せる機会を保障したからではなかったか。最低賃金でやりくりしてきた階層の人々でもそれまでの蓄積を持っているから「生活保護世帯」にならずに済んできたのであって、逆ではない。例えば、低家賃の県営住宅などに住んでいられたとかの理由が考えられる。
今回の政府の理由のように単なる「数値」だけで「事務的・機械的」に計算してしまうと、ここから漏れる諸事情が看過されてしまうのではないか。
経済学も色々あり得るし、単なる金額という数値だけで判断すると、生活保護の根底にある「生存権」の要請する「健康で文化的な最低限度の生活」の保障という憲法の規定の社会哲学的な意味を一切無視することになるのではないだろうか。
「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
名無しの探偵
これでは「最低限度」の足の引っ張り合いになっているわけだ。低所得の労働者の給料が低いのは最低賃金があまりにも低すぎるからであり、この階層では子供の教育費も出せないであろうし、「文化的な最低限度の」生活も望みようがない。「低いレベル」に照準を合わせると「相対的な貧困」から抜け出せないことになる。そして、将来は「絶対的な貧困」へと落ちていくことにもなりかねない。
最低賃金をある程度上回る金額をこれまで(何十年も)生活保護費として国が給付してきた理由として、ある程度の保護費を給付することで生活保護世帯から抜け出せる機会を保障したからではなかったか。最低賃金でやりくりしてきた階層の人々でもそれまでの蓄積を持っているから「生活保護世帯」にならずに済んできたのであって、逆ではない。例えば、低家賃の県営住宅などに住んでいられたとかの理由が考えられる。
今回の政府の理由のように単なる「数値」だけで「事務的・機械的」に計算してしまうと、ここから漏れる諸事情が看過されてしまうのではないか。
経済学も色々あり得るし、単なる金額という数値だけで判断すると、生活保護の根底にある「生存権」の要請する「健康で文化的な最低限度の生活」の保障という憲法の規定の社会哲学的な意味を一切無視することになるのではないだろうか。
「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
名無しの探偵