老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

拉致問題解決、トランプ米大統領よりプーチン露大統領との面会が有効では

2017-10-16 10:51:52 | 北朝鮮問題
先日安倍首相は新潟県新発田市での演説で、11月に来日予定のトランプ米大統領と拉致被害者家族の横田夫妻との面会を調整中であると明らかにした。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171012/k10011175721000.html
安倍首相 トランプ大統領が横田夫妻と面会で調整、10月12日
「安倍総理大臣は新潟県新発田市で演説し、アメリカのトランプ大統領が来月、日本を訪れた際に、北朝鮮による拉致被害者の横田めぐみさんの両親の、滋さん、早紀江さん夫妻など、拉致被害者の家族らと面会する方向で調整していることを明らかにしました。」

面会が事実であれば、拉致被害者家族の求めている「被害者の帰還」にどれほど効果があるのであろうか。現在米国と北朝鮮は敵対国関係にあり、トランプ大統領と金正恩は個人的にも互いに罵り合っている関係である。

かつて横田早紀江さんはホワイトハウスでブッシュ大統領にも面会して、拉致被害者の帰還を要請しているが効果はなかった。当時ブッシュ大統領は演説で北朝鮮を悪の枢軸と呼んだが、大統領と北朝鮮との緊張関係を比較すれば、今のトランプ大統領より遙かにましであった。今はいつ戦争が勃発しても不思議ではない状態と言えよう。

このような状態の中で横田夫妻をトランプ大統領に面会させて、拉致被害者が無事帰還できる見込みがあるのであろうか。逆にトランプ大統領に政治的に利用されて、ツイッターでの北朝鮮口撃の口実にされかねないのではあるまいか。

仮に今、外国の要人に拉致被害者の家族を面会させて、被害者の帰還を要望するのであれば、むしろ先般安倍首相が地元山口県に招待したプーチンロシア大統領の方がベターで効果的だったであろう。なぜならロシアの方が米国より北朝鮮との関係は強く、交渉ルートも太いと観るからである。

今回のトランプ大統領と拉致被害家族の面会は、米朝が完全な敵対関係にあり何かチグハグで、安倍内閣が拉致被害者のために動いているという、あまり実効性の期待できない、単なる政治的パフォーマンスにしか見えないのである。

「護憲+BBS」「政権ウォッチング」より
厚顔
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北のミサイル発射に頓珍漢な対応の安倍首相

2017-09-17 13:43:27 | 北朝鮮問題
北朝鮮のミサイル発射は今に始まったことではない。しかし、これに対する安倍首相の対応は、いつも初めてミサイル(攻撃?)を受けたような憤りを示す頓珍漢な答えに終始している。

日米同盟の下で100パーセント一致した協力体制と、国際社会への働きかけで、さらる圧力をかけていくという。北朝鮮と話し合いで事を解決する政治的な動きは全くない。

結論を先に言うと、核武装している国に対し軍事的対応一辺倒では、日本が危ないだけである。世界一の軍事大国の「核の傘の下に」あるので大丈夫というのは、素人的でなんの説得力も持たない意見にすぎない。

日・米・韓と北朝鮮が再び戦火にまみえるときは、日本列島と韓国が最初の戦場になることは予測できる。(そのためのミサイル発射である。)また、一旦核戦争を始めたら地球自体が持たない。

こういう簡単な理屈が理解できないのが、今の日本の政治的指導者であり、それに票を投じてきた大多数の日本国民である。

恐怖を通り越して、滑稽でもある。(こちらは老い先短い身なので。)

「護憲+BBS」「どんぺりを飲みながら」より
名無しの探偵
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北朝鮮危機再考

2017-09-16 13:24:51 | 北朝鮮問題
早朝から、Jアラートが鳴った。朝から脅された県の人はいい迷惑だったに相違ない。羽鳥のモーニングショウで長嶋一茂が「通勤中だったらどうするんだ」と叫んでいたが、見え見えの危機を煽るやり口にかなりの人が怒りを隠せないでいた。

事実、ミサイルなどの軍事専門家は、日本を標的にしたミサイルと上空を飛ぶミサイルとでは、軌道も違うし、発射角度も違うと指摘。その数値をJアラートに組み込めば、今回のように馬鹿馬鹿しい騒ぎをすることはないと指摘していた。

そもそも、日本を標的にしたミサイルなら、撃ち落とすというのが、日本の基本戦略だったはず。それを可能にするのが、撃たれたミサイルの軌道計算。それができないというのなら、撃ち落とせない装置に大金を払ったのかという責任問題になる。

要するに、Jアラートの警報音は、国民を戦争の恐怖に陥れ、パニックを起こさせ、国民の冷静な判断力を奪い、政府の言いなりにする「魔法の音」なのだ。安倍内閣にとっては、「内政の危機」を「外交の危機」にすり替えて、支持率を回復する決め手なのだ。

このような視点を忘れたTVの大騒ぎは、日本のメディアの度し難い退廃を示している。

名無しの探偵さんが指摘されているように、安倍首相の危機を煽る言動は常軌を逸している。トランプの尻を叩いて、さらなる強硬な措置を促したいに違いない。日本や日本国民にとっての真の危機は、安倍首相個人の資質と判断力にあるといって過言ではない。そもそも安倍首相が現在の北朝鮮問題の歴史的経緯をきちんと認識しているかどうか極めて疑問である。

安倍首相がどうあれ、わたしたちが正確で冷静な北朝鮮危機の認識を行うためには、北朝鮮問題の歴史的経緯をある程度把握しておかねばならない。

〇朝鮮戦争休戦協定遵守の問題。

わたしたちは、現在の朝鮮半島が「休戦状態」であることは知っている。38度線(軍事境界線)をおおよその境界として、南北朝鮮に分かれている。ところが、多くの日本人は、なぜ未だに朝鮮戦争が「休戦状態」のままなのか、という真の理由は知らない。

作家山田順は、「そもそも朝鮮戦争が終わらないのは、アメリカが1953年の「休戦協定」を破っていることが根本原因である。 」と指摘する。https://news.yahoo.co.jp/byline/yamadajun/20170915-00075794/

彼がこのように指摘するのには、理由がある。

「朝鮮休戦協定第60項」に「朝鮮問題の平和的解決を確保するため、双方の軍司令官は、双方の関係国の政府に対して、休戦協定が署名され、効力を生じた後3ケ月以内に、これらの国の政府がそれぞれ任命する代表により一層高級な政治会談を開催してすべての外国軍隊の朝鮮からの撤退、朝鮮問題の平和的解決その他の諸問題を交渉により解決するよう勧告する」という文章がある。

ところが、米国は、この3ケ月以内の政治会談をサボタージュし続けたのである。理由は明白。すべての外国軍隊の撤退要項に、在韓米軍が抵触する。そのため、停戦協定調印後1ケ月もたたない8月8日「米韓相互防衛条約」に調印していたからである。

米韓両国の一国が侵略された場合には共同で対応し、米軍の南朝鮮駐留を認める、とする内容。この防衛条約は、米国の南朝鮮永久占領を現実化していた。この結果、未だに朝鮮半島は、「休戦状態」のまま放置され、現在の危機に象徴されるような緊張状況が続いたのである。

もし、休戦協定に書かれている会議が招集されたら、北朝鮮は必ずこの問題を持ち出し、米国の非を責め立てるだろう。米国がそれを甘んじて受け入れるなら、この会談は成功するだろうが、現在の米国を見ればそれは難しい。つまり、現在の北朝鮮危機の淵源は、米国の覇権主義的思考にある、ということである。

〇北朝鮮の核開発は、すべて北朝鮮の責任か。

1994年に北朝鮮の核開発を止める「枠組み合意」が米朝の間で結ばれた事を記憶している日本人は少ないだろう。評論家と称される連中も、現在のような北朝鮮の核開発が推進される要因になったこの合意について語らない。

Independent紙によればこの合意の内容は、以下のようになる。
・・・・
1994年の合意では、北朝鮮は米国との政治経済関係の完全正常化と引き換えに“核開発計画”を凍結、最終的に廃止することを同意した。
この事は以下の四つの条件を意味していた。
1. 原子力の喪失を補う→米国が率いるコンソーシアムが、2003年までに北朝鮮に二基の軽水炉を建設する。
2. 2003年まで、米国は、年間5000,000トンの重油を提供する
3. 米国は北朝鮮をテロ支援国家から外し、経済制裁を解除、1953年の休戦協定に記載されている政治関係の正常化を図る
4. 双方が“核兵器使用の脅威”に対する“正式な保証をすること”
・・・・

現在ほとんど語られることはないが、この協定はよくできている。北朝鮮側は「体制の保証」といくばくかの経済的利益を得、米国は、あらゆる核施設を監視でき、核開発を制御できる。基本的には、WINWINの関係のはずだった。

では、なぜ失敗したか。アメリカが協定を守らなかったからである。軽水炉は基礎段階以上には進まなかった。重油供給もまれになった。それに比べ、北朝鮮は、協定をよく遵守した。先のIndependent紙によれば、“米国も国際原子力機関”北朝鮮による“枠組み合意”のあらゆる点で根本的な違反はないということになる。単純に北朝鮮は約束を守り、米国は守らなかった、という話である。

以上の論は、下のブログを参照してまとめた。
“トランプが北朝鮮と戦争を始めない理由” http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2017/09/post-0c3e.html

◎現在問題になっている二点。①なぜ、未だに休戦状態なのか。②なぜ、北朝鮮は核開発をやめないのか、を子細に検討すると、双方とも、米国の責任が浮かび上がってきた。

これは、米国が絡む国際問題の常識だが、“悪の象徴”とされた国家、個人などが本当に“悪”だったのか、ということをまず疑わなければならない。イラクのフセイン、リビアのカダフィ、シリアのアサド等々。枚挙に暇がない。

一言でいえば、米国が敵と認定した国家、個人には、ありとあらゆるメディアを使い、「濡れ衣」を着せて排除する、というのがアメリカの常套手段。現在進行形の“濡れ衣作戦”の標的は、北朝鮮の金正恩であり、ロシアのプーチン大統領。忘れてならないのは、田中角栄と小沢一郎両名も、この「濡れ衣作戦」の標的にされた。わたしたちは、まずこの事を念頭に置いて、問題を考えなければならない。

現在、日本のメディアは、北朝鮮・金正恩「悪党説」で一致している。安倍政権の圧力一辺倒政策を支持し、まるで、戦争前夜の大騒ぎである。

しかし、かって、「話し合い」が成立した時もあったのである。これは、話し合いは決して不可能ではない、と言う事を証明している。問題は、説明したように、米国政府が真摯に協定を履行しなかった点にある。そして、その裏切りから、北朝鮮政府が徹底的に学んでいる点である。

北朝鮮は、力(核兵器保有)なしに話し合いを行っても、米国は平気で反故にする。リビアのカダフィもイラクのフセインも核兵器を持たない事を米国と約束し、約束を履行したのに殺された。北朝鮮との1994年の約束も守らなかった。だから、米国に約束を守らせるのは、力だけだ、と認識している。この不信感はちょっとやそっとでは解消しない。

以前から、何度も指摘しているが、米国という国は、「弱い者いじめ」が国策。北朝鮮の反撃能力がなければとっくの昔に攻撃されている。アフガンしかり、イラクしかり、リビアしかり。これらの国は、徹底的に破壊された。

しかし、反撃能力の高い相手には、常に苦戦している。(朝鮮戦争、ベトナム戦争が代表) 戦後一番多く戦争を行い、世界で一番人を殺したのも米国。そのため、世界中から恨みを買っている。北朝鮮の疑念も理由があるのである。

◎では、米国(トランプ大統領)は、北朝鮮を攻撃するか
まず、米国から攻撃する筝はない。理由は単純。
1. シリア・ロシア・北朝鮮の三正面作戦を遂行できない。
2. 北朝鮮と戦うには、かなりの数の地上軍が必要。それがない。
3. 北朝鮮の戦いの戦略的メリットなし。→韓国軍は米軍の支配下。経済・金融体制も欧米体制に組み込まれている。(中露を包囲し、戦うために必要な兵器システムを配備する重要拠点→日本も同様)
4. アジアの外交政策を担っている軍の将軍たちは、何をするかわからないトランプの性格的欠陥をうまく利用し、中ロを引き込み、北朝鮮との対立を自国の戦略的立場の強化に利用している。

●今回の北朝鮮危機を利用した本当の米国の狙い→日韓両国の「核武装化」ではないか?

評論家田中宇は、「北朝鮮と日本の核武装」の中でぎょっとするような記事を書いている。

・・・
9月4日には、大手紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の社説欄に、日本人の多くをぎょっとさせる提案が掲載された。「トランプは日本の核武装を望んでいるか」と題し、日本が自前の核兵器を持つ可能性が増していると指摘している。筆者は、タカ派の定期コラムニストで国際政治学者のウォルター・ラッセル・ミードだ。この論文で、私が重要と思ったのは以下の点だ。

http://www.wsj.com/articles/does-trump-want-a-nuclear-japan-1504549899

Does Trump Want a Nuclear Japan?
「北の核ミサイル危機を機に、日本の支配層は、独自の核武装をしたいと考える傾向を強めている」「核武装すれば、対米自立した大国になれる。日本の保守派は、そうなりたいと考えている」「一般の日本人は従来、核武装に対して深く懐疑的だったが、北のミサイルの脅威の拡大を受け、考えを変える人が増えている」

「日本が核武装すると、韓国や台湾も核武装する。日本はこっそり台湾(や韓国)の核武装を支援する」

「日本の核武装に対する米政府内の意見は分裂している。日本の核武装を阻止した方が米国の覇権を維持できると考える人と、日本が核武装し、つられて韓国や台湾も核武装した方が、中国の台頭を抑止できるし、日韓から米軍が撤退できて防衛費を節約できるので好ましいと考える人がいる。トランプ自身は後者だ。覇権維持に対する米国民の支持も疑わしくなっている」

「北の核ミサイルの出現は、米国に、北との戦争か、アジア覇権の放棄か、どちらかを選ぶことを強制している」
・・・
https://tanakanews.com/170910japan.htm

この記事は、現在の世界情勢、日本の立ち位置などを理解するのに非常に役立つ。

米国の覇権力の後退が、「米国ファースト」というトランプ大統領を生み出した。トランプ大統領は、辞任した側近バノンの戦略通り、世界の警察を辞め、覇権を縮小し、文字通り「米国ファースト」の政策を行おうとしていた。当然ながら、世界の警察役を務めることで、莫大な利益を得ていた軍産複合体の利害と激しく対立。トランプ政権の混乱は、米国の覇権力の後退局面での国内の覇権争いの側面が大きい。

ロシアとの融和を目指したトランプ流外交も、軍産複合体の影響が強い議会やCIAなどの諜報機関が主張するロシアゲート疑惑で頓座。ロシアとの関係がきわめて憂慮される状況である。

米メディアの政権批判は、日本メディアよりはるかに健全だが、同時に軍産複合体の利益代弁者としての側面も見落としてはならない。特に、ロシア批判の異常さは、ネオコン連中のロシア戦略と軌を一にしており、きわめて危険性が高い。

このような状況下での北朝鮮危機なのだから、トランプの強硬発言もかなり割り引いて考えるのが至当。できうれば、韓国も日本も核武装し、対米自立を果たしてもらえば米国は手を引けると考えているだろう。米国覇権力の後退局面ならではの発想である。 

※ここで注意しておかねばならないのは、「米国の核の傘にいる戦略」=「米国隷従政策」は、日本の官僚機構の方針でもある。過去、日本は、国内世論が反対の政策を米国の圧力を理由に、政策変更してきた。これは米国の「核の傘」で守ってもらっているのだから、米国の言う事を聞かなければならない、という理屈で、国内政治家たちを抑えてきた官僚たちの知恵である。

それに対して、「核武装」論は、日本自立論とリンク。同時に、政治家主導の政策である。つまり、「核武装論」VS「米国の核の傘論」は、「政治主導」VS「官僚主導」の構図である事を知っておかねばならない。

つまり、今回の北朝鮮危機は、世界の「戦後レジーム」の変換点で起きており、それは日本の戦後体制の変換点でもあるという認識が必要である。

◇護憲派やリベラル派は、これらの流れを読み込んで、きちんと対峙できる主張を再構築すべき。⇒例えば、今回の北朝鮮危機を考えたとき、「米軍基地」の存在自体が日本の存立危機をもたらしていると言う事。軍事力や核兵器が平和をもたらすのではなく、トランプ大統領や金正恩個人への不安が象徴するように、それを使う人間の理性が平和をもたらすのだという単純な事実を確認しなければならない。

◆日本の安倍政権の方針⇒きわめて危険
(1)北朝鮮危機は、絶好のチャンス→支持率回復・政権浮揚の大チャンス⇒危機を煽れるだけ煽る⇒国民をパニックに落とし込む⇒国民を思考停止状態にする⇒政府に頼るしかないという状況にする⇒森友・加計問題追及を忘れさせる⇒国家的危機を理由にメディア支配を強める(※すでに北朝鮮ミサイル発射時の放送は、戦時色いっぱい)

(2)北朝鮮危機対応を理由に防衛予算を拡大。⇒来年度防衛費は、8兆円を超えるだろう⇒米軍産複合体の高笑いが聞こえる。⇒その反面、医療・年金などの社会福祉予算の削減は、高齢者など弱者を直撃している。

(3)北朝鮮危機をできるだけ引き延ばす必要がある。⇒、おそらくトランプ大統領の尻を叩いて、できるだけ北朝鮮を刺激する強硬方針を打ち出させ、北朝鮮のさらなる反発を引き出そうとしている。⇒この道は、非常に危険な道=米国・北朝鮮双方の不測な事態を招く危険性がある。※特に、トランプ大統領の性格。

(4)安倍政権はそれでも良いと考えているふしがある。⇒※ 名無しの探偵さんが危惧されているように、安倍政権には、何をどうしたいという本当の意味での権力保持の理由がない。政権維持が至上命題。権力保持のためなら、戦争もいとわない、というのが安倍政権である。この危険な性格を国民がどう見抜くかが今後の日本の運命を決める。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
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北朝鮮の脅しは危険な領域に達した

2017-09-15 09:38:52 | 北朝鮮問題
14日の朝鮮中央通信によると、
『北朝鮮の朝鮮アジア太平洋平和委員会は、13日、報道官声明を出し、国連安保理での対北朝鮮制裁決議に関し、「日本は米国の制裁騒動に便乗した」と非難した。その上で「日本列島4島を核爆弾で海に沈めなければならない」と威嚇した。(以下略)』
とのことである。

こうした危険な北朝鮮の威嚇であるが、先日の「流水さんの冷静な分析」もおそらく当たっているように思えるふしがあり、この威嚇が実際の交戦権の発動を直ちに意味するものではないと解される。

しかし、北朝鮮の歴史的な成り立ちを考慮すれば、現在の国際情勢だけで判断するのは妥当性を欠く。なぜなら、北朝鮮という国は旧ソ連が急造した国家であり、金日成はアジア系のソ連人だったのである。

そうだとすると、(国際政治の常識でもあるが)朝鮮戦争は終了しておらず、現在は停戦状態のままであり、その意味で「冷戦構造」は北朝鮮とアメリカ、それに韓国との間では凍結状態にあると観なければなるまい。

ここで思い起こされるのは、旧ソ連とアメリカとの間で核戦争の一触即発の状況を招いた「キューバ危機」である。

アメリカは、第二次世界大戦後もアメリカ大企業を通じてキューバの植民地支配を継続し、特に大土地所有による小作農などの支配は、キューバ国民の解放意識を高めていた。その結果「キューバ革命」が起こったのである。

この革命はアメリカ政府の共産主義への危機感を招き、キューバの革命政府を潰す政策が発動される。そして、このタイミングとあわせ、ソ連の軍事介入があり、核戦争の一触即発状態になったわけである。(とはいえ、ソ連は軍隊の派遣ではなくミサイルの配備を革命政府に融通しただけであるが。)

この核戦争の危機に際して、ソ連の党首フルシチョフとアメリカ大統領のケネディとの間のホットラインで、核戦争の危機は回避された。危ない状況だった。

この歴史的な状況と、現在の北朝鮮対米・日・韓の有事情勢は、類似しているとも言えるのではないか。軍事的な衝突になれば東アジアの平和どころか、全世界に及ぶ核戦争に直結する危機的な情勢である。

確かに、流水さんの分析のように、金正恩はアメリカの軍産複合体と通じている側面もあるにしても、究極的にはアメリカ政府と北朝鮮の軍事的衝突に至らない「話し合い」による決着が、多分落としどころになると予想できる。

しかし日本の安倍政権は、こうしたアメリカと北朝鮮の思惑を超えて、終始、軍事的衝突しか残されていないような外交を取り続けてきた。これは非常に危ない外交であり、安倍首相は「キューバ危機」の教訓すらもきちんと理解できていないのではないか。(知性が低すぎる懸念もある。)

アメリカも最期には軍事的衝突を回避する意図で、現在の対北朝鮮外交を取っているのに、そうした意図も理解できない安倍政権が暴走すると、北朝鮮の脅しがリアルに実行される危険も大きいのである。

安倍が北朝鮮と本格的な軍事衝突も辞さないという首相であるなら、日本と日本国民は崖プチに立たされていると言えるのではないだろうか。

「護憲+コラム」より
名無しの探偵
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北朝鮮危機の読み方!

2017-09-08 11:07:42 | 北朝鮮問題
今の日本は、まるで戦争前夜である。安倍晋三は、北朝鮮危機を煽れるだけ煽って、自らの政権基盤を安定化させようとしている。

「内政の危機を脱するために、外政の危機を利用する」というのは、昔から政治の鉄則で、何も珍しい話ではない。ただ、今回の金正恩のやり口は、従来の北朝鮮のやり口と異なり、多少度が過ぎている。

以前にも書いたように、北朝鮮と米軍部やCIAとは、かなり平仄を合わせて動いていたと思われる。当然、米軍産複合体から派遣されていたジャパン・ハンドラーたちは、北朝鮮危機を日本政治を動かす重要な要因として使ってきたと思われる。

この時、最も重要な役割を担っているのが、横田基地の存在である。たとえば、先日、北朝鮮から解放されたカナダ人宣教師が乗り込んだ飛行機がピョンヤン空港を出た後、最初の行く先が横田飛行場だった事を見れば、横田基地を通じて北朝鮮と米軍の関係はかなり密接だと考えて間違いない。

自民党清和会を中心とした政権、森・小泉・福田・安倍政権は、特にジャパン・ハンドラーたちと親密な関係にあった。そうでない民主党政権の時、彼らが民主党打倒のために陰で活躍していた事も明らかである。小沢一郎が、「駐日米軍は、第七艦隊だけでよい」と語った時、訳知りメディアのいくつかは、「小沢は虎の尾を踏んだ」と語っていたのは、この事情による。

だから、安倍政権が危機に陥る度に、北朝鮮がミサイルを発射していた。民主党政権の時は、一桁の発射回数だったが、安倍政権になって、50発以上発射している。どう考えても、安倍政権にとって、都合のよすぎる発射である。
http://www.asyura2.com/17/senkyo224/msg/384.html

国家のやる事は、全て「費用」がかかる。国力は経済力に比例する、というのは、冷厳な事実だ。では北朝鮮の国家予算はといえば、諸説あるが、年間4,500億円程度と言われている。日本で言えば、島根県の県予算程度。東京都の予算などと比較にもならない。軍事費は、2,500億円程度。イージス艦2隻分にも満たない。

こんな貧乏国家が、核実験をし、ミサイルを何度も発射している。軍人は150万もいる。国民を食わさなければならない。一体全体どうやってミサイル開発や核実験費用、その他の軍事費を用意できるのか。

タイなどの北朝鮮クラブで稼いでいるなどと報道されているが、巨額な費用を必要とするミサイル開発費、核実験をする費用を考えれば、雀の涙であろう。普通に考えるならば、国家ぐるみで犯罪行為をするか、誰かにもらっているとしか考えられない。

北朝鮮のIT能力はきわめて高く、世界の金融機関をアタックして、お金を取っているとも言われている。(例:バングラデシュの中央銀行をハッキング。資金を抜き取ったとも言われている。)しかし、国家がいつまでもそんな犯罪行為を行うとも考えられない。

次の情報の真偽は分からないが、如何にもありそうな話ではある。

日本で活躍する有名な建築家トム・ヘネガン氏によれば、金正恩は裏でアメリカの支配層とつながっており、アメリカと戦争ごっこをするために、たっぷり裏金をもらっている。一説には、30億ドル(約3000億円)。

賄賂を贈る米側の中心人物が、クリントン政権時代の米高官だったビル・リチャードソンだという。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%BD%E3%83%B3
(ウィキペディア)

いろいろ検索して見ると、あながち与太話とも思えない。

http://japanese.joins.com/search/japanese.php?pageNum=&order=&query=%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%BD%E3%83%B3

今日のニュース(9/8)(TBS)で、金一族の隠し財産がおよそ30億ドルと報じられていた。この金で一族支配を支えているというわけだ。問題は、この金の出所を報道しなければ、真相は分からない、と言う事である。

ヘネガン氏によれば、金正恩の役割は、金融市場に影響を与えるブラック・オペレーション(自作自演戦争危機)を煽る役目だという。事実、アメリカのマーケットでは、今回の危機が表沙汰になってから、株価の乱高下が激しかった。これをあらかじめ知っておれば、どれだけ儲かるかと言う話になる。

さらに、戦争危機を煽れば煽るほど、日韓両国は軍事費を使う。トランプ大統領がツイッターで、「日韓両国に武器を売ってやる」と嘯いていたが、これが本音だと思って過言ではない。

堤未果という評論家が、「お金の流れを見れば全てが理解できる」と言っていたが、今回の振ってわいたような北朝鮮危機。一体全体、お金がどう流れたかを検証すれば、この危機を演出した連中の真の狙いが明らかになる。

http://blog.livedoor.jp/wisdomkeeper/archives/51921303.html
https://blogs.yahoo.co.jp/pongisayoku/28909485.html
https://blogs.yahoo.co.jp/pongisayoku/28834236.html?__ysp=aHR0cDovL3d3dy5qY3Aub3IuanAvYWthaGF0YS9haWsxMS8yMDEyLTAzLTE5LzIwMTIwMzE5MTVfMDFfMS5odG1s

わたしは、金正恩は、オサマ・ビンラディンだと考えている。周知のように、ビンラディンは当初CIAとの関係が深かった。ビンラディン一族とブッシュ大統領一族との関係も良く知られていた。彼が、アフガニスタンでソ連と闘っていた時は、彼とアメリカの関係は親密だったのである。

その彼が突如反米に転じたのである。どうも私にはその当たりの事情が判然としない。そして、9・11である。米国はすぐビンラディン一派が犯人だと断定したが、本当にそうだったのかについては、おそらく謎のままだろう。

わたしは、ネオコン連中(産軍複合体)が、どうしても戦争したかったのだと考えている。その為、9・11という通常では考えられないテロ攻撃を仕組んだと考えている。そうでなければ、テロ組織がああやすやすと行動し、米国の航空機が乗っ取られたりするはずがない。痩せても枯れてもアメリカは、世界一の情報組織を持っており、盗聴など朝飯前の国家である。そんなアメリカ本国で、あんなテロが簡単に出来るはずがない。

ビンラディンというのは、その為の重要な駒だったに相違ない。そして、ビンラディンはその役割を見事に果たした。結果、軍産複合体は、望み通り、アフガン戦争、それに続くイラク戦争へと突入した。軍産複合体は、大儲けをしたのである。そして、役割を終えたビンラディンは、米軍によって殺された。しかし、その証明は永遠に出来ないだろう。

金正恩は、ビンラディンと同じ役割を担っているとわたしは考えている。危機を煽れるだけ煽って、軍産複合体を儲けさせ、そのおこぼれが賄賂として金正恩に入る。この構造はビンラディンと同じ。違う所は、金正恩は曲がりなりにも北朝鮮の支配者であると言う事実だ。

いくら、金の独裁体制だといっても、有能な部下がいなければ支配できない。そして、中には本気で米軍と渡り合う事を考える部下がいても不思議ではない。人間、ある程度成果を挙げると、自分が全能な人間だと誤解する奴が出てくる。今回の北朝鮮の挑発が過去と少し違う感じがするのは、その所為だと思う。そうだったら、危ないかも知れない。

ただ、トランプ大統領が議会で「戦争を匂わすような事をいっているのは、話し合いするためだ」という趣旨の発言をしているので、そう簡単に戦争にはならないと思う。

善意で考えれば、トランプは、今軍産複合体に抵抗をしているのだろう。彼の腹心の部下であるバノンを辞めさせざるを得なかったのは、それだけ軍産複合体の抵抗が激しいからであり、トランプは本当に戦争を起こしかねないと思わせて、軍産複合体が「話し合い」路線に戻るように画策したと思える。過激に出る事によって、「話し合い」外交の価値を高めていると読むのは、褒めすぎか。ツイッターで「日韓両国に武器を売るのを許可した」などと嘯いているのは、軍産複合体にこれだけ儲けさせてやったぞ、と言っているのだろう。

問題は、日本政府と安倍首相である。彼らには、金正恩やトランプの芝居気も、プーチンの冷静さもない。軍産複合体の冷徹な計算も、習近平の忍耐強さもない。あるのは、政権延命のために如何にこの危機を利用するか、であり、軍備増強と危機拡大にどう利用するか、というよこしまな動機しかない。

一言で言えば、北朝鮮情勢の緊迫化は、アメリカ・トランプにとって日韓への絶好のセールス・チャンス。北朝鮮を煽れるだけ煽り、軍事品を売りつける。まあ、日本で言う「やくざ商法」そのもの。ヘネガン氏流にいうならば、米朝の出来レースに翻弄される日韓両国という構図である。

その第一が、使いようのない陸上の「イージス・アショア」の購入だ。東京新聞(9/1)によれば、「イージス・アショアは陸上型であるため攻撃の対象にしやすい上、設置までに5年以上はかかると言われている。レーダーが作動する際にはかなり強力な電磁波が放出されるため、周辺住民の健康への影響を心配する声もある」となる。

要は、北朝鮮危機に対応するための方策が、「圧力強化」一辺倒で、何の成果がもたらされるのか。冷静に考えなければならない。安倍首相のように、危機を煽れるだけ煽り、自らの政権延命に利用する、という邪な動機で危機に対応されたら国民はたまったものではない。

・・韓国の軍事専門家で有名なキム・ジョンデ議員は、韓国紙ハンギョレの取材に対し、こんな意見を述べている。
「兵器導入だけで安保は解決されない。むしろ、さらに悪化する可能性さえある。政府は軍事力だけで現在の状況を管理することができるという考えを捨てるべきだ」
「軍事力は対話を促進するための手段として使わなければならないが、対話はしないとしながら軍事的対応をするだけでは、緊張局面をさらに悪化させる恐れがある」
・・・リテラ http://lite-ra.com/2017/08/post-3387.html

日本より危機が深刻な韓国ですら、こういう冷静な意見が新聞に掲載されている。安倍政権のような圧力一辺倒では、結局危機管理のコストは、ウナギ登りになり、歯止めがかからない。冷戦時の米ソの軍拡競争の教訓を学ばなければならない。

ドイツのメルケル首相は、「要は、戦争と平和の問題」と喝破し、「対話以外に方法はない」と述べている。国民の生命と生活を預かる一国の首相たるもの、せめてこの程度の意見を吐いてもらいたいものだ。

いずれにしても、「感情に任せた政治」を行っていては、「国家百年の計」を誤る。国民は冷静にこの危機に対処しなければならない。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
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北朝鮮弾道弾発射、戴けない政府とマスコミの騒ぎ様

2017-08-29 21:29:34 | 北朝鮮問題
今朝 北朝鮮の弾道弾発射を受けての、安倍政権と各マスコミの騒ぎ様はどうも戴けない。
  
1.Jアラートとかは何の役に立つのか。発射後15分もして「発射数分後に日本上空を通過した模様。地下など安全な場所に待機して、不審な物を発見したら触らずに警察などに連絡するように」って、もう既に太平洋に落下している頃ではないか。
  
2.安倍は「米国と連携を強めて、国民の安全、安心確保に万全を期す」などと、さんざん北朝鮮を追い詰めるようなことを言って煽り立てておきながら、安全を確保できる根拠とは何か?期に乗じて軍事費増強を目論んでいるとしか思えない。

3.マスコミの報道・論評も「市民の恐怖」と「北朝鮮の国連制裁無視」を批判するばかりで、米韓の合同演習(斬首作戦を高言している)を冷静に批判しているのは寡聞にして見あたらなかった。
  
4.確かに、米中ソの大陸間弾道弾はもう何年も前に盛んに飛ばしていたが、こんな調子では騒いでいなかったと記憶する。

安倍一派が益々頭に乗りやすい状況になっていることを危惧します。

「護憲+BBS」「マスコミ報道を批評する」より
tetsujinn
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玉石混淆の橋下発言

2017-04-29 22:35:31 | 北朝鮮問題
元大阪市長の橋下氏の発言には石もあれば、たまには玉もある。下記はYAHOOニュース(産経新聞発)のウエブニュースに掲載の橋下発言記事であるが、今回の発言はまあ正当な分析で玉と言えるものであろう。また韓国訪問中の発言らしいから、韓国の国民感情のとらえ方は当たらずといえども遠からずではなかろうか。

韓国から帰国したらお友達の安倍首相へこのことを直訴して欲しいものである。

橋下氏が安倍首相に呼びかけ「米朝我慢比べ止めて」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170429-01815461-nksports-soci

>橋下徹前大阪市長が29日、北朝鮮のミサイル発射を受け、ツイッターを更新し「トランプ氏と金正恩とのチキンレース(我慢比べ)を止めることができるのは、安倍首相しかいない」「一時沸き起こる弱腰批判に耐えてでも、トランプ氏にチキンレースを止めさせるべき」と訴えた。

>橋下氏は韓国・ソウルに滞在中とみられ、この日の朝の状況を「皆、普通」ともツイート。「ソウル市民は、北朝鮮のミサイル発射実験を脅威に感じていない。アメリカの攻撃による北朝鮮の暴発だけを脅威に感じている。ワシントンや永田町だけで判断すると間違う。トランプ氏も安倍首相もいったんクールダウンすべきだ」とした。

>また、「今回のチキンレースでは北朝鮮の勝ちだ。政治家はメンツにこだわるべきではない。いったん負けを認めて次を考えるべき」とも記している。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
厚顔
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中国、北朝鮮への制裁(年内の石炭輸入停止)を即実行

2017-02-19 14:13:35 | 北朝鮮問題
17日に続き、今日(19日)の朝日デジタルニュースでは下記のニュースが報じられた。

北朝鮮への制裁「徹底的な履行が必要」 中韓外相一致
http://www.asahi.com/articles/ASK2L6TKWK2LUHBI02C.html

中国、北朝鮮石炭の輸入を停止 国連制裁決議を執行
http://www.asahi.com/articles/ASK2L6SVVK2LUHBI02B.html

兵糧攻めゆえ即効性は期待できないが、1年後には北朝鮮の財政が窮状に陥り、核・ミサイル開発にも支障を来たし、窮鼠猫を咬む行動に出るのか、白旗を揚げ核・ミサイルの開発中止のテーブルに付くのか、見物である。

しかしかつて日本を真珠湾攻撃に追い込んだようになっては、またも国連制裁の失敗である。そのような意味での、『リメンバー・パールハーバー』を6カ国協議メンバーには留意して貰いたい。

17日のNHKwebニュースは、「日中外相会談 北朝鮮制裁決議の着実履行で一致」と報じている。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170217/k10010880981000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_025

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
厚顔
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拉致問題解決のネックは何か

2014-10-27 09:47:03 | 北朝鮮問題
年当初は北朝鮮の出方から今年こそ拉致問題が解決するのではとの期待を持たせられたが、次第に雲行きが怪しくなり、直近の日本政府の訪朝団も成果が見通せない状況が報じられている。

いつも最初は期待させられ、最後は失望で終わるパターンである。なぜ同じパターンが繰り返されるのであろうか。この根本問題について日米政府は分かっているはずなのに、解決には消極的なように見える。一方北朝鮮は日米の対応が意に添わず、拉致問題を解決するように見せかけては、解決を引き延ばしているように見えてならない。

それでは日・米・北朝鮮間に横たわる、北朝鮮から見た根本問題とは何なのか、これまでの6者協議や個別会談を見れば自ずと明らかであろう。先ず米国との朝鮮戦争の休戦協定を講和条約に変更することである。次に、拉致解放と引き替えの日本の植民地政策に対する戦後賠償金の支払いではないかと思われる。この北朝鮮側の要望に対して、米国は核開発の中止を、日本は拉致被害者の解放を要求するのみで、日米と北朝鮮の要望が全く噛み合っていない。

それなら日本は独自に拉致被害者の解放と賠償金の支払いを北朝鮮と直接交渉すればよさそうであるが、賠償金の支払いは北朝鮮の核開発促進に繋がり米国が許さないのではないかと見て取れる。これが拉致問題が解決しない最大のネックではなだろうか。要は三国間の要求の内容がそれぞれ違い、さらに日米対北朝鮮間の不信感がその交渉を妨げている。

よって日本が北朝鮮に拉致被害者の解放をさせるには、急がば回れで、日朝の二国間交渉で拉致解放と戦後賠償金の支払いを米国に認めさせるか、それが認められないのであれば、先ず米国に対して北朝鮮の核兵器開発中止を条件として北朝鮮との講和条約締結を説得することではないかと思われる。核開発中止で米朝講和条約が成立すれば、日本から拉致解放を条件として賠償金が支払われても問題は無いはずである。(しかし米国の産軍共同体が講和条約締結を許すかの疑問はのこる。)

ここで思い起こされるのは、小泉元首相が突如北朝鮮を訪問しての金正日主席との会談である。どうしてあの会談が実現したのか想像するに、小泉元首相とブッシュ米大統領との親密な関係に北朝鮮は着目して、北朝鮮と米国との講和条約締結の打診を小泉首相に要請したのではないかと思われる。おそらく小泉・ブッシュ会談でも内々で語られたと思うが、しかし北朝鮮を『悪の枢軸』と演説でののしったブッシュ大統領にはとても受け入れられなかったと思われる。

いずれにしろ北朝鮮に拉致カードを切らせるには日本が賠償金を支払うことを米国に説得するか、米朝間の平和条約成立を働きかけそれを待つしか方法はないのではなかろうか。仮に今回の日朝会談で拉致解決が不調に終わったならば、拉致被害家族会は今後日本政府に拉致解放と引き替えに戦後賠償金を支払うことを米国に認めるよう要請することと、米朝間の講和条約の早期締結を米国に要請することに戦術変更した方が良さそうである。

米国へ上記の要請をできない政府にいくら拉致問題解決を訴えても百年河清を待つが如しで、回答はいつも「対話と圧力」と「安倍内閣で拉致は必ず解決します」とのお題目だけで、逆に北朝鮮の脅威を利用して日本の軍備増強を進める姿を観せられるだけではないか危惧する次第です。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
厚顔
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飯島参与の単独北朝鮮訪問に思う

2013-05-18 13:28:47 | 北朝鮮問題
安倍内閣の飯島参与が単独で北朝鮮を訪問し、幹部と会談する姿が北朝鮮側から一部報道されたが、会談終了後も双方からその詳細は発表されず不明である。

北朝鮮から何らかの条件提示のもと、拉致被害者の帰国が示されたことは容易に想像できる。北朝鮮からの提示は日朝国交回復と植民地時代の賠償問題(金銭))であろう。仮にそうだとすれば、安倍首相は拉致問題は安倍政権で必ず解決すると豪語してきており、最終、日朝二国間交渉に持ち込んででも解決すべきであろう。

しかしこれまで歴代の内閣と首相はこの問題解決を米国頼みにしてきた経緯もあり、米国の頭越しには決断できないであろう。ならばどうするか、朝鮮戦争は現在休戦協定中であるが、それを当事国で講話平和条約を結ぶことを米国に進言し、同時並行で日朝間の拉致問題と賠償問題及び北朝鮮の核廃絶を解決するよう、オバマ大統領に進言すべきである。

しかし一方でブッシュ大統領時代に拉致被害者の横田さきえさんとご子息がホワイトハウスに招かれた際、大統領に拉致被害者の救済を直訴したが、結局ブッシュ政権は解決できなかったことを忘れてはならない。オバマ大統領もブッシュ大統領も同じではないかと思われる。また米政府も容易に受け入れられないであろう。仮にそうなった場合には拉致問題と賠償問題は日朝間の独自懸案問題として、二国間で解決すべきであろう。

なぜなら米国には中東の緊張関係と朝鮮半島の緊張関係は国益と思う団体やロビイストがあり、この壁は厚く、大統領や政府に対して影響力をもっているからである。いわゆる産軍複合体の存在である。共和党の大統領は軍需産業の経営者から支持され、民主党の大統領はその労働者や労働組合から支持を受け、軍産も労使も一体でメリットを享受している構図である。これは日本の政官業の利権関係と同じである。

北朝鮮が休戦協定から講和条約の締結を米国に発信しているにも関わらず、時の大統領と国務省がそれを無視している背景はそのような事情からであろう。産軍複合体の支持を失ってはねじれ国会では政権運営もまま成らず、次期大統領選にもその党は不利になることは明らかであるからであろう。

日本の外務省もそのことは百も承知でありながら、日朝二国間交渉に踏み出すべきことを時の政府に進言せず、拉致問題を米国頼みにすることを政府に踏襲させていることは、拉致被害者への不作為であり、不誠実といえる。そのことは時の外務大臣も総理大臣も承知しているはずであるが、拉致被害者に空手形を発し続けている厚顔さはもう改めて欲しい。

外務省にとって今回の飯島参与の訪朝は頭越しで不愉快であろうが、米国務省の顔色を伺うのではなく、拉致された人と被害者家族の心痛と高齢化に目を向けるべきである。そのような意味で安倍首相は今回の飯島参与が持ち帰った課題を米国にも開示して、最後は日朝二国間交渉で解決する覚悟を米国に示すべき時であろう。それができなければ拉致被害者に謝罪し、二度と安倍内閣で解決しますと約束しないことである。

「護憲+BBS」「政権ウォッチング」より
厚顔の美少年
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