老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

日本全国沖縄化の可視化

2018-10-12 22:27:10 | 安全・外交
先日、TV朝日の羽鳥モーニングショーで、首都圏の【横田空域】の問題を取り上げた。沖縄国際大学の前泊教授が解説していたが、これはTV番組では近来にない快挙だった。この問題は一種のタブーのようになっていて、TVで報道されることはほとんどなかった。羽鳥たちの度胸を褒めなければならない。

この問題は、東京オリンピックに向けて、羽田空港へ北側(内陸部)から着陸できるようにするため、米国と交渉していたが、米軍側が難色を示している問題の本質にかかわる。

首都圏空域の大半を他国の軍隊が自由に飛行でき、しかも空域の管制権も米軍が持っている。自国の飛行機が自由に飛行できないなど、他の先進国では考えられない。

具体的に言うと、東京~大阪(伊丹空港)は現在の空域では50分。横田空域を取っ払うと30分になる。しかも、横田空域を避けるためには、7、000mまで上昇しなければならない。この燃費も馬鹿にならない。このように様々な不都合が存在する横田空域の問題をそろそろ正面から考えなければならない時期に日本は来ている。

※横田空域の地図
https://search.yahoo.co.jp/image/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=%E6%A8%AA%E7%94%B0%E7%A9%BA%E5%9F%9F+%E5%9C%B0%E5%9B%B3

※横田空域(解説)
http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2006/2006/html/i42c5000.html

・・「横田空域は、新潟県から東京西部、伊豆半島、長野県まで広がり、12,000フィート(約3,700m)から最高23,000フィート(約7,000m)の高度に上る空域であり、現在、この空域においては米軍が管制業務を行っています。この空域内には、米軍の横田をはじめ、空自の入間、海自・米軍の厚木などの飛行場があり、これらの飛行場を利用する航空機に対する進入管制業務(航空機に対し出発・進入の順序、経路、方式の指示などを行う業務)を行うための空域として利用されています。」・・・

前泊氏の解説では、「信号のない交差点に米軍が交通警官の役でたっている。自由に車で走ってよいが、事故を起こしたら自己責任ですよ。それを覚悟で走ってください。それが厭なら、米軍の指揮に従いなさい、というようなものだ」と言う事になる。

トランプ大統領訪日の時にも指摘したが、彼は横田空港に着陸し、米国大使館に入った。彼は、日本国に来たのではなく、米国領に着陸した。うがった見方をすると、彼は、【日本の現実はいまだに占領国だよ】という事を形で示したのである。

今年、横田空港にオスプレイが配備されたというニュースが流れていたが、米軍は、日本の空を自由自在に飛んでもよい、というのが、「日米地位協定」なのである。だから、日本の市民が反対と言っても、法的には何の障害もない。

オスプレイの飛行については、米国国内では厳しい規制がある。(オスプレイの安全性についての疑問が払しょくされていない。)しかし、日本ではそんな制限もない。何の杞憂もなく、訓練ができる。もし、事故を起こしても、米軍が調査し、日本側の調査を拒絶することができる。(地位協定。)米軍が問題ないと言えば、問題ないのである。

ただ、あまり露骨にそんな事をすれば、日本国民の怒りを招く。だから、時々、米軍は日本国民への謝罪とか反省の弁を語り、日本政府の抗議を聞きいれるふりをして、一週間くらいの飛行自粛などでお茶を濁す。

さらに言えば、米軍兵士の犯罪も日本が裁くことができない。米軍の軍法会議で裁く。こういう植民地的ありようも【地位協定】で定められている。沖縄では、日常的に起きている現実。この問題は、最も人々の怒りを呼び起こしやすい。現に沖縄では、何度も県民総決起集会が開かれ、米軍に対する抗議が行われている。

米軍も基地住民の怒りは無視できない。反米軍、反基地に燃えた住民に取り囲まれた【基地】はその機能が半減する。その為、いくばくかの譲歩をしたり、反省の弁を述べたり、外出を自粛したり、様々な手立てをして、【反米】【反基地】感情の懐柔に努めざるを得ない。

その為、日米安保条約締結後、結ばれた【日米地位協定】の細かで具体的な運用に関して、【日米合同委員会】が開かれて協議している。当初は、【日米地位協定】の具体的運用などについての会議だったようだが、今や政府も憲法も超える存在だとも言われており、そこでの協議内容は国民にはほとんど知らされていない。この会議に出席しているのは、主に米軍と日本の官僚(外務省中心に各省庁)で驚くべき広範囲な内容が離されている。

※日米合同委員会出席者 (外務省のHP)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/sfa/pdfs/soshikizu.pdf
※【憲法を超える存在!】日米合同委員会という密室で日本国民の主権が奪われている。・・・(お役立ち情報の杜)
https://useful-info.com/explaining-japan-us-joint-committee

・・・月に2回行われている『日米合同委員会』。全て非公開のため内容はほとんど知ることができない。
我々はアメリカで日米合同委員会に関する資料を発見。
ここには、会合は隔週木曜日11時に開かれること、公式な議事録は両政府にとって公式な文書とみなされ、相互の合意なしには公開されないものとすること、合意に達した事項は拘束力を持つ、などとされている。
さらに、ウィキリークスが公開した外交資料には、アメリカ側が議会で合意内容を公表したことに対して日本政府が抗議したことが明らかにされている。
「日本政府が過敏な反応を示すのは、国会での野党への対応のため」、「もし、公開されれば、政治的に大変なことになるだろう」、とある。・・・・

ここに書かれている内容が戦後日本官僚の典型的やり口。日本や日本国民にとって都合の悪い決定は、【公開しない】。米国側から言わせると、われわれは公開しても構わないが、日本政府に頼まれて非公開にしている、と。

メディアで報道される解説では、米国からの圧力でしかたなく決定したと言われる政策で、日本側が圧力をかけてくれと依頼した事項がどれだけあるか分からない。日本の官僚は米国からの【圧力】を大義名分にして自分たちに都合の良い政策を吸い陣してきたのだが、その淵源はこの「日米合同委員会」にある。

・・・2009年、政権交代で総理の座に就いた鳩山氏は…。
「秘密裏に月2回ほど、米軍のトップクラスの方々と日本の高級官僚の方々が議論しているという実態は、総理の私にも一切知らされていませんでした。」・・・

民主党政権の実態が良く分かる。総理大臣に重要な決定事項がほとんど報告されない、というより意図的に報告しない。鳩山政権が辺野古基地移設について、【最低でも県外】と言明したことに対する日本の官僚たちの抵抗意識の高さが見て取れる。【日米合同委員会】で、日本の官僚たちが、鳩山政権の意図の説明などしなかったのであろう。彼らは、民主党政権を日本政府として認知していなかったと言って良い。

鳩山政権が官僚・メディアバッシング(官僚たちからのリーク;鳩山由紀夫に対する母からの資金提供問題など)・政治(自民党)・財界(経団連など)と米国(ジャパンハンドラーやこの委員会)などの圧力により退陣したのも頷ける。わたしは、当時、政・官・業・メディア・外国(アメリカ)による民主党潰しだと何度も指摘した。

このように、「日米地位協定」とその具体的適用や問題点などを協議する【日米合同委員会】の存在こそ米国の日本支配の「奥の院」だと言う事が理解されるだろう。

では日米地位協定とは何か。
※日米地位協定
http://worldjpn.grips.ac.jp/documents/texts/docs/19600119.T5J.html
※沖縄県 地位協定 ポータルサイト
http://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/kichitai/sofa/jp-us.html

日米合同委員会での密約が時折姿を見せるときがある。前泊氏が勤務する沖縄国際大学に、2004年米軍の大型ヘリが墜落・炎上した。当時日本の新聞も大騒ぎした。この時、大型ヘリが墜落したのが、公有地と私有地であるにも関わらず、米軍は周辺を閉鎖。警察やメディアの立ち入りを許さなかった。

この時の米軍の行動を許しているのが、日米合同委員会で決定された密約。

・・・「合衆国財産の保護をなすため、事前の承認なくして公有または私有の財産に立ち入ることが許されるものとする」
、という1953年の合同委員会の合意。
日本政府は60年経った2013年、初めてこの合意を公表しました。」・・・
【憲法を超える存在!】日米合同委員会という密室で日本国民の主権が奪われている。・・・(お役立ち情報の杜)
https://useful-info.com/explaining-japan-us-joint-committee

これはどう考えても独立国家のありようではない。1953年当時は、まだ戦後13年。米軍統治下の延長線上だと考えれば、やむ負えない面もあっただろう。しかし、その後に何の改定も行われなかった、という点に戦後日本の政治家や官僚たちの意識の問題が透けて見える。

国際法では、公務中の軍人の地位というものは、他国の裁判の対象にならないというのが原則。特に外国に駐留する機会が多い米軍は、駐留する国に【裁判権】があるのを嫌う傾向が強い。米軍がイラクを完全撤退したのは、イラク側が自国の裁判権を譲らなかったためだとされている。

最大の問題は、【公務外】の犯罪の裁判権の問題。沖縄ではこの種の【公務外】の犯罪が頻発している。

沖縄ポータルサイトでは、次のように書いてある。

・・・「昭和47年の本土復帰から平成29年12月末までに、米軍人等による刑法犯が5967件、航空機関連の事故が738件発生している」とのべ、最近も米軍属による強姦殺人事件、オスプレイ墜落や普天間第二小学校への窓落下等事件が絶えないことを指摘した。また今年2月に三沢基地(青森県)のF16戦闘機が燃料タンクを投棄し、同基地近くの小川原湖でシジミやワカサギなどの全面禁漁に追い込まれたことにも言及し「日米地位協定の見直しについては、米軍基地が集中する沖縄という一地域だけの問題ではなく、我が国の外交・安全保障や国民の人権、環境保護、そして何よりも、日本の主権についてどう考えるかという極めて国民的な問題」とした。・・・

沖縄県 地位協定 ポータルサイト
http://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/kichitai/sofa/jp-us.html

沖縄ポータルサイトでは、この問題を深く考察。他国(ドイツ・イタリア)との比較を行っている。主に、「米軍に対する受入国の国内法の適用」「基地の管理権」「訓練・演習に対する受け入れ国の関与」「航空機事故への対応」を中心項目として、日米地位協定、ボン補足協定(ドイツ)、米伊の了解覚書(モデル実務取極)の条文を比較している。

【分析結果】

【ドイツ】
米軍に国内法適用。基地内すべての区域に自治体や司令官が立ち入ると明示してある。米軍の訓練や演習も全て事前に通知し許可がなければ実施できない。
警察権は、ドイツ警察が権限を行使すると明記。

【イタリア】
米軍に国内法適用。基地内すべての区域に自治体や司令官が立ち入ると明示してある。米軍の訓練や演習も全て事前に通知し許可がなければ実施できない。
警察権は、イタリア軍司令官が権限を行使すると明記。

日本
●【地位協定】に国内法を適用する条文がない⇒在日米軍に日本の国内法は適用されない。
●基地内の立ち入り権限⇒【地位協定】に明記されていない。⇒ない。
●米軍の訓練や演習⇒規定がないため、【規制する権限なし】
●警察権⇒「施設・区域内のすべての者若しくは財産、施設・区域外の米軍の財産について、日本の当局は捜索、差押え又は検証を行う権利を行使しない」と書かれている。

ドイツもイタリアも日本も第二次世界大戦の敗戦国。戦後、米軍基地が置かれたのも同じ。しかし、現在では、「地位協定」の内容が全く違う。こういう【権利】は条文に書き込まないと本当の意味で獲得したことにはならない。【権利】の獲得は、権利回復を願うほうが主張しなければ、決してできない。

ドイツ・イタリアと比較すれば、如何に日本政府と官僚たちがその事をネグってきたかは、一目瞭然。官僚たちは、「日米合同委員会」で何も主張してこなかった、と言われても仕方がない。

「日米地位協定」を読めば、日本の領空は、米軍の自由だと言っても過言ではない。世界有数の大都市東京の空を日本の航空機が自由に飛べず、米軍の官制を聞かなければならないというのが、日本の置かれている現実。しかも、横田基地があり、相模原にも基地がある。横須賀には米海軍の基地がある。自国の首都圏に他国の広大な軍事基地があり、首都の上空すら自国の飛行機が自由に飛べないというのがリアルな現実。

視点を変えてワシントンの上空を米国の飛行機が飛べないとか他国の軍が官制権を握っていると仮定すれば、米国がどう出るか。火を見るより明らかだろう。ましてやワシントン近郊に他国の軍事基地があるなど、米国が許すはずがない。これは米国だけではなく、近代国家ならば、当たり前の考え方である。

戦争に負けたとは言え、日本も近代国家の端くれ。独立国家としての矜持にかけても、横田空域の撤廃と官制権の奪還に努めなければならないはずだった。ところが、戦後日本はそうしなかった。それより、タイラントである米国の力を国内統治に利用しよとした。

口の悪い評論家から言わせれば、日本政府などというものは、横田幕府(米国)の出先機関に過ぎないと言う事になる。それも【藩】ではなく、【天領】。藩ならば、自藩の都合を最優先し、粘り強く抵抗する。

ところが「天領」だから、幕府の都合を最優先し、統治に臨む。安倍政権が良い例。安倍首相は、「天領」を支配する悪代官という役回りだろう。彼がトランプ大統領のポチの役割しか果たせないのも当然と言えば当然。トランプ大統領とマイアミの私邸で会談した時、傲然と立ちはだかるトランプ大統領の前で立ちすくんでいる安倍首相の姿が、象徴しているように、日米の構造的問題なのかもしれない。

しかし、日本が現在置かれている位置について、日本の未来について、本当に真剣に向き合おうとするならば、この【日米地位協定】の問題と【日米合同委員会】の問題を避けては通れない。

・・・米軍上層部から見た【日米合同委員会】は、日本における米軍特権を維持するためのリモコン装置のようなもの。占領時代からのフリーハンドの基地使用・軍事活動の特権を維持するとともに、変化する時代状況に応じて新たな特権を確保していくためのリモコン装置です。そのような政治上の装置が、日本政府の機構の中枢に埋め込まれているのです。・・(「日米合同委員会」の研究』の著者・吉田敏浩)

安倍首相のいう「日本を取り戻す」のが真剣ならば、まずこの「日米地位協定」の改訂に政権の運命を賭ける覚悟がなければならない。彼が叫ぶ「憲法改悪」など後回し。まず、【日本の主権】を取り戻す戦いをすべきだろう。

かっての日本右翼ならば、こんな不平等な【地位協定】を糾弾してやまなかったはずだが、今や米軍ヘリコプターが校庭に窓枠などを落とした小学校に、文句を言うなと抗議を集中するあり様。彼らの思想など右翼にも値しない。所詮【意匠】に過ぎない。思想も信条もなく、ただ権力保持が自己目的と化した集団の醜悪な姿だけ目立つ。

わたしたちは、沖縄問題は、沖縄独自の問題だと勘違いしがちだが、【地位協定】を読めば読むほど、これは日本国全ての問題だと読まざるを得ない。

羽田空港へ陸地(北側)から着陸する問題で顕在化したように、独立国家日本と言う国の未来をどう考えるか。首都圏の領空を支配され、首都圏に他国に巨大な基地を提供し、事実上の占領状態を是認するのか。横田幕府と呼ばれるような主権喪失の自体をどう克服するのか。このタブーに挑戦した政治家たちは、メディア挙げてのバッシングで潰される。こんな日本で良いのか。

このままいくと、安保法制が現実化し、米国の戦争に自衛隊が参加する事が現実化すると、日本全土が【沖縄化】するのは、確実。今回の羽田空港の領空問題は、「沖縄問題」が全国問題である事を国民の目にはっきり見せてくれた。

それを承認し、宗主国に対する忠誠のみに狂奔し、日本国民の命や富を宗主国に売り渡そうとしている「売国奴政権」を是認するのか。日本国民は正念場に差し掛かっていると思わなければならない。

「護憲+BBS」「安全・外交政策を考える」より
流水
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日米安保条約に代わる日本の平和と安全保障への道(永世中立国)

2018-09-16 16:20:40 | 安全・外交
日本は戦後の平和と安全保障を米国との安全保障条約に依って維持して今日に至っていますが、安倍内閣が集団的自衛権の行使容認を解釈改憲で閣議決定してから、米国の戦争に巻きこまれる可能性があり得るようになり、これまでと比較にならないほど、日本の平和と国民の安全は不安定な状態になったと言えます。

即ち、安倍内閣の集団的自衛権行使容認の閣議決定により、日米安保条約は両刃の剣と化し、時の政府の集団的自衛権行使の判断によっては米国の戦争に巻き込まれ、日本が直接攻撃される可能性が想定されます。

果たしてこのままで戦後73年間続いてきた日本の平和と国民の戦争からの安全は引き続き守れるのか、私たちは日本の将来のために安全保障政策を見直してみるべき時期にあると思われます。まさにここに表題の意味があります。(続く)

「護憲+BBS」「安全・外交政策を考える」より
厚顔
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「永世中立国」スイスに於ける「軍隊廃止」是否議論

2018-09-15 17:18:28 | 安全・外交
厚顔さんが、「日米安保条約はこれからの日本の安全保障たり得るか」の記事の中で、「日米安保条約」に代わるこれからの日本の安全保障政策として「永世中立」という選択肢があり得るのではないかという提起をされています。

「永世中立」と言われて私たちが最初に想起するのはスイスですが、そのスイスで実際に行われた「スイス軍廃止」の是否に関する「国民発議」の議論が中々興味深いので、紹介させていただきます。
(情報は「国民投票の総て」(今井一さん編著)を参照しました。)

ご承知のように、スイスは第二次世界大戦勃発と同時に「武装中立」を宣言し、今も「国民皆兵・武装中立」を国是としています。(「良心的兵役拒否」は認められている。)

一方、世界情勢が変化し、東西冷戦が終わる1980年代後半には、「軍隊なきスイスを目指すグループ(GSoA)」が、「もはやスイスはどこかの国と交戦する可能性はなく、軍隊を廃止すべきだ」として1989年に「スイス連邦軍の廃止」の「国民発議」を議会に提出。結果は、投票率69.18%、(軍隊廃止に)賛成35.59%、(廃止に)反対64.41%でした。

その後、EUが発足し、加盟国が増えて欧州同士の交戦の可能性がほぼなくなったと思われる流れの中で、「軍隊なきスイス」という市民グループが、2001年に再び「軍隊廃止」の改憲を発議。この時は、投票率は37.93%と低迷し、廃止賛成票は22%弱に止まりました。

結果は結果として、ここで注目したいのは、「国民投票」に向けた市民グループGSoAと連邦評議会の言い分です。(「国民投票」では、賛否両派の言い分、投票結果によって法律や制度がどう変わるかの説明の解説書が届けられるが、解説書の中では当該案件についての連邦評議会の立場(このケースでは、「この発議に同意しない」)を明記しています。)

1989年の例では、GSoAは
『ヨーロッパでひとたび大きな戦争が起これば、スイスが生き延びることはありえない。戦争の勝者も存在しない。「軍事的防衛」によって我々はすべてを失う。
連邦憲法に定められた国家目的(平和、自由、自主独立)への努力は今後も続けるべきである。しかし、軍隊は平時にはこの目的を推進することはなく、有事にはこれを守らない。現実はその反対で、軍隊は有事に守ろうとするものを、平時に破壊しようとする。
我々の時代の課題は、国家間紛争解決のパターンとして定着している戦争を克服することである。スイスもまた全世界的な軍備縮小に貢献しなければならない。
スイスは軍事的にはもう誰からも脅かされない。私たちの暮らしの本当の脅威は、自国内にあるか、地球規模かのどちらかである。これに対しては、軍隊は無力である。』

と「軍隊廃止」の論拠を述べ、

『我々は、重くのしかかる幻影に負けて戦争を肯定することをやめ、戦争回避に全力を注ぐべきである。軍隊を廃止することによってのみ、スイスは平和政策の可能性を最大限に利用することができる。
「軍隊なきスイス」は毎年、環境保全の拡充、国内や第三世界における貧困等の戦いのために、何千フランかの支援を得ている。包括的な平和政策は世界の可能な限りの多くの地域で、可能な限りの多くの人々に生きる機会を与える。本発議によって、GSoAは連帯感のあるスイスの構築に寄与したい。』
と結論付けています。

これに対し、連邦議会は、
「軍拡競争は続いており依然として脅威は存在する」「武装中立によってヨーロッパの安定に寄与し、他国の利益に貢献している」「純然たる防衛軍であり、軍隊の存在は「牽制作用」として、戦争防止に役立っている」「軍隊は、災害その他の非常事態の救助活動、国際会議での警護、安全保障、世界中の平和維持活動に貢献している」などの理由から、「軍隊は我が国の独立を守り、安定性を維持し、ヨーロッパ内の平和を促進することにつながる」として、GSoAの発議に「NO」とすることを有権者に勧めています。

「国民投票」の結果は先に述べた通りですが、夫々の論拠は日本を取り巻く状況にも重なるものがあります。私たちは、直面する「9条改憲」の賛否選択や「日米安保条約」からの脱却の可能性を考える上でも、スイスの議論から学び、「嘘」や「煽り」ぬきの、論理的で冷静な議論を重ね、判断することを、真剣に考えたいと思います。

「護憲+BBS」「安全・外交政策を考える」より
笹井明子
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日米安保条約はこれからの日本の安全保障たり得るか

2018-09-14 09:43:27 | 安全・外交
記事「「沖縄・辺野古共同声明2018」に賛同署名を!」で紹介された 「辺野古の海への土砂投入計画並びに新基地建設計画の白紙撤回を求める共同声明文」を読み署名しました。
http://unite-for-henoko.strikingly.com/

しかしながら、共同声明文には物足りなさがあります。

在日米軍基地は日米安保条約がある限り存在しつづけると思いますので、沖縄の在日米軍基地に反対しても、日本のどこかにたらい回しされるだけで、危険なオスブレイヘリコプターが沖縄県から山口県の基地や佐賀県に配置換えされるようなものです。よって日米安保条約を黙認しながら在日米軍基地、まして沖縄の米軍基地に反対しても限界がみえています。

また昭和35年の日米安保条約改定反対運動に失敗して以来、今更日米安保反対運動をする政党もなく民衆の気力もないのが現状です。ならば日米安保条約に正面から反対するのではなく、21世紀のこれからの日本の安全保障を見直し、安倍政権が集団的自衛権を解釈改憲し、また憲法9条に自衛隊を明記する動向がある中、日米安保条約が最上の日本の安全保障たり得るのかを国民に問うことが必要ではないかと思う次第です。

具体的には、永世中立国を目指すことと日米安保条約と、どちらがこれからの日本の安全保障たり得るか、両方のメリット、デメリットを公正評価するなかで在日米軍基地の存在意義を検討する必要があるように思います。仮に永世中立国を目指すのであれば、必然的に日米安保条約は破棄することになり、全ての在日米軍基地は撤去となります。普天間基地の辺野古移転も国内防衛事情でどうするか自己完結可能です。

また今般ロシアのウラジオストックで開催された東方経済フォーラムで、安倍・プーチン首脳間でジャブの打ち合いがあった北方領土返還問題も、日本が永世中立国となればロシアも返還に応じやすくなると思われます。なぜなら以前プーチン大統領は北方領土返還に消極的な理由として、日米安保条約の存在をほのめかしたことがあるからです。ロシアとしては北方領土返還後米軍基地が建設されることを危惧していることが伺え、日米安保条約が存続する限り北方四島返還は難しいことは明らかです。

よって日本が永世中立国となれば在日米軍沖縄基地も北方領土問題も一石二鳥で解決できる可能性があり、なおかつ日本の安全保障の観点でも、今より安全が保障されるのではないでしょうか。

因みに日米安保条約第十条後段には条約の破棄について次のように規定されており、中立国宣言をすれば日米安保条約終了意思の通告は安保反対運動より容易では ないかと考えられます。

第十条
  この条約は、日本区域における国際の平和及び安全の維持のため十分な定めをする国際連合の措置が効力を生じたと日本国政府及びアメリカ合衆国政府が認める時まで効力を有する。
  もっとも、この条約が十年間効力を存続した後は、いずれの締約国も、他方の締約国に対しこの条約を終了させる意思を通告することができ、その場合には、この条約は、そのような通告が行なわれた後一年で終了する。

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
厚顔


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21世紀を読む;米覇権の後退と多極化世界へ(1)

2018-08-01 13:45:35 | 安全・外交
1、転形期から争乱期へ(覇権の交替期へ)

以前からこの掲示板で何度も指摘してきたが、現在の世界は【転形期】であり、当分の間は、この転形期の混乱が続く。現在の世界の混乱は、世界が転形期から争乱期に入ったためだと認識できる。

※転形期から争乱期に入った世界
https://blog.goo.ne.jp/rojinto_goken/e/0de8de0783ebcf51c18cda07a1ed6ec6

歴史認識の違いはあるが、世界は、【覇権】の交替期に入ったと考えてそんなに間違いはないだろう。

※覇権⇒覇権とは「武力を使わずに他国に影響力を持つこと」である。支配という言葉から思い起こされる、武力によって他国を傘下に置く植民地、保護国、傀儡政権などは、覇権の範囲に入らない。・・・(田中宇 覇権の起源)・・

★覇権の本質

実は戦後日本のありようが、アメリカの「覇権の本質」の最も典型的な事例である。昨今はいささか変わってきたが、以前の日本人の大多数は、米から抑圧されているという自覚を全くと言って良いほど持っていなかった。

戦後の日本人にとって米国という国は、まばゆいばかりに輝く自由で豊かな国だった。戦前の抑圧された社会とは全く異なる社会の存在を国民に教えてくれたのが、アメリカという国家だった。かく言う私自身もアメリカが大好きで、野球、映画、音楽(ジャズやポップスなど)に血道をあげていた。アメリカの政治制度、歴史などもかなり勉強した。

このような日本への影響力の行使それ自体が、まさに【覇権】そのものなのである。

つまり、傀儡政権それ自体が、「覇権の結末」だともいえるのである。その場合、その影響力行使に武力を背景にした脅しが存在するかどうかは、覇権国の指導者の個性にもよるし、傀儡国家の指導者の個性にもよる。さらに傀儡国家の国民の【反米意識】の濃淡にもよるので、微妙な点である。

最近では、G7の会合やNATOの会合におけるトランプ大統領の振る舞いが、覇権国家としての米国の抑制した礼儀正しい振る舞いとあまりにもかけ離れた非常識で無礼なものであるため、トランプや米国に対する不満が噴出している。「覇権国家」には、「覇権」を受け入れている国家やその国民を納得させるだけの説得力と相手国を尊重しているというそれなりの礼儀が求められる。それを欠くと、「覇権国」は、覇権から降りなければならない。

よくよく世界を見ていると、明確に反米を掲げている国以外のあらゆる国の政府は、米政府からの注文や忠告を無視する事はしない。日本政府が米国政府要人の発言に一喜一憂している姿を思い出してほしい。これが「覇権国」とそれを受け入れている国家の「覇権の関係」を象徴している。

★覇権国の必要性

では、何故世界は、「覇権」という形式を必要としたのだろうか。簡明直截に言えば、圧倒的な武力があるから「覇権国家」になれるのであって、武力の弱い国は決して覇権国家にはなれない。だから、武力で支配すれば良いのに、何故回りくどい「覇権」のような方法を採るのか。

それは、七つの海を支配した大帝国【覇権国家】だったイギリスの植民地支配の方法論にその淵源がある。イギリスの植民地支配の方法論が、現在の【覇権】のありようの骨格を作った。

イギリスは君主制を採りながら、「歩きながら考える」というきわめて穏健な民主主義国家である。これは、主権在民という民主主義が国家の理想の姿だという近代国家の理念があるからである。

その建前を維持するためには、二つの点が重要になる。

①圧倒的な武力が必要⇒その武力を維持する圧倒的な経済力が必要。
②支配する国の内情を徹底的に調査し、把握する必要⇒【諜報活動】が必要⇒【諜報】は最も重要な覇権の手段⇒イギリス=M16 アメリカ=CIA

★諜報組織の重要性

経済力がさほど強くないイギリスが米国を支える「覇権国家」として世界に君臨できたのも、M16という諜報組織の力が大きい。イギリスが「覇権」をアメリカに譲ってもM16が米国のCIAを指導し、米国と一体となって諜報活動を行い、アメリカを助けてきたから、イギリスは影の覇権国家として存在し続けたのである。現在のイギリスはEU離脱などで経済的に困難な状況に陥るかもしれないが、世界に冠たる諜報機関が健在ならば、必ず生き残るだろう。

覇権国だったイギリスは、MI6(軍事諜報部、SIS)など世界最強の諜報機関を持ち、今もその「諜報力」はイギリスの国力の最重要の部分である。他の大国から機密や技術を盗み出し、それを金儲けに変えて国家の生き残りを画策できる。

「覇権国家」というものは、建前とは違うこのような隠された錬金術を持っている。それが覇権国家の所以であり、覇権国家以外ではなかなかできる技ではない。

★イスラエル諜報組織(モサド)の影響力拡大

ところが9.11以降、その役割はイスラエルの諜報機関(モサドなど)が担っている。イスラエルの諜報機関は中東情勢に精通していたからである。現在のトランプ政権の中東政策を仕切っているのはイスラエル。周囲が敵ばかりのイスラエル。彼らが生き残れてきたのは、【情報収集能力】。モサドはその中核である。彼らの諜報能力は半端ではない。同時に、要人暗殺など汚れ仕事も厭わない。米国の手法がだんだん荒っぽくなっているのもイスラエルの影響かもしれない。

ここまでは、現在起きている世界の混乱の最大の要因は何かを理解する前提である。

2、軍産複合体とは何か

なぜ、詳細に「覇権」の在り方を書いたかというと、現下の国際情勢を理解するキーワードが【軍産複合体】だからである。

・・「軍産は、米国の諜報界を中心とする「スパイ網」で、第2次大戦後、米政界やマスコミ、学術界、同盟諸国の上層部に根を張り、冷戦構造やテロ戦争(第2冷戦)の世界体制を作って米国の覇権体制を維持してきた。」・・田中宇 (軍産の世界支配を壊すトランプ)・・・

つまり、【軍産複合体】というのは、アメリカの【覇権】を支える中枢であり、頭脳であり、手足であり、富を生み出す魔法の杖でもある。これなくして米国の【覇権】は成立しない存在である。

また、イスラエルのロビー活動の影響も無視できない。アメリカ政府の政策決定に甚大な影響力を行使している。莫大な資金を使い、多くの議員に献金している。さらに、9・11以降、イスラエルの諜報機関がアメリカ諜報機関に影響力を増している。現在のアメリカ政府の政策決定におけるイスラエル・ファクターを無視してはアメリカ政府の方向性が理解できない。

★メディアに対する影響力(フェイク ニュースの存在)

現在日本で流されている世界のニュースの大半は、これら様々な国や機関の利害が集中している軍産複合体の見方にそって流されている、と理解しなければならない。なぜなら、欧米メディアの大半は軍産複合体の影響下にあり、多かれ少なかれ、アメリカ「覇権体制」の維持発展に資するニュースを流している。

トランプ大統領がアメリカメディアとの関係が非常に悪いと言う事は、彼が「軍産複合体」の意向にそぐわない人物だと言う事を示している。トランプ大統領のロシアゲート疑惑も、元をただせば、ヒラリー・クリントンが私用メールを公的な仕事に使った、という疑惑に端を発している。この疑惑がヒラリーの得票を減らし、トランプ大統領の当選を促した結果になった。この疑惑を拡散するのに、ロシアの関与があった、というわけである。

そして、ヒラリー・クリントン女史は人も知る典型的新自由主義者でネオコン。「軍産複合体」の強い影響下にある人物。この一事をもってしても、トランプ大統領と軍産複合体の確執が理解できる。トランプ大統領は軍産複合体の星を落選させたのである。

この視点から米国政治事情を見ると、日本国内で流布されているアメリカ政治のありようがかなり変わって見えてくる。ロシアゲート疑惑もトランプ大統領の致命傷にはならない可能性が高い。

3、アメリカ国内の政治的立場の相違

米国内には、二つの立場がある。
(1)唯一の【覇権国家】あり続ける。
(2)米国が唯一の【覇権国家】であり続ける戦後の世界体制の変革を考える⇒覇権の一部を米国以外の国に譲り渡す⇒覇権の多極化

軍産複合体は当然(1)の立場である。この軍産支配が続けば、BRIC’Sと呼ばれた新興国などの経済発展が「経済制裁」の名のもとに阻害される。世界の健全な経済成長を図る立場から言えば、(1)のアメリカが唯一の覇権国家である立場から脱却する以外ない。

日本では無批判に報道されているが、アメリカ主導の【経済制裁】の下でどれだけの国家が成長の目を摘まれたか。トランプ大統領の出現で、アメリカの「経済制裁」というものの本質が明確に見え始めた。

具体的に言うと、北朝鮮への制裁は曲がりなりにも国連安保理決議を経ているが、イランへの制裁は、安保理決議を経ていない。それどころか、多くの国が反対である。それでもアメリカはイランへの経済制裁を実行しようとしている。これが覇権国家のやり口。一言で言えば、アメリカの覇権を維持することに邪魔な国家に対して発動されたり、反米国家に発動されるものだと言う事である。

「唯一の覇権国家」アメリカを維持する立場から言えば、アメリカ以外の世界の全ての国家が経済的に貧困国であるのが理想。そうすれば、アメリカの立場を危うくする国は出てこない。全ての国がアメリカを頼り、アメリカの顔色を窺う。そうなると、常に米国の主張が世界の主張として通る。これが軍産の利潤を最大化する最善の方策。つまり、世界に冠たる「経済国家」建設がその要諦になる。

その最大の強みである経済強国の立場を脅かししているのが、日本やドイツ。そして、BRIC’Sなど新興諸国。今や米国は国内の製造業などは壊滅状態。米国経済はIT産業と軍需産業、基軸通貨としてのドルの威力で持っていると言っても過言ではない。

だから、製造業や農業などの国内産業の不満はたまる一方。覇権国家でない普通の国家は、血のにじむような企業努力でその危機を乗り切ろうとするが、アメリカは違う。覇権国家としての強みを生かし、他国の些細な非違をあげつらい「経済制裁」を課して競争相手を潰す。

今、トランプ大統領がなりふり構わずやろうとしている「貿易戦争」は、これまでのアメリカのやり口の総集編的方法である。アメリカが主導して作り上げた国際貿易のルールや機関(WTOなど)を無視して、自国の都合を押し付ける。覇権国家でなければ、そんな無茶で理不尽なやり口を強行する国は、国際社会によって潰される。アメリカだからできる。

このやり口を見れば、アメリカという国家は、民主主義国家などではなく、本質的にタイラント(暴君)だと言う事がよく理解できる。

★ロシアの立場

ところがソ連時代からそうだったが、ロシアは「覇権の多極化」にきわめて積極的。特にプーチン大統領になってからのロシアは、ゴルバチョフやエリチン時代に失った旧ソ連の栄光の回復に積極的。

簡単に言うと、ゴルバチョフもエリチンもアメリカに良いように騙された。旧ソ連邦諸国にはNATOの影響力を拡散しないという約束を反故にされ、今やロシアの喉首にまでNATOのミサイル基地が建設されている(東欧各国で行われたカラー革命など)。

KGB出身で、アメリカの凄さも狙いもよく知っていて、旧ソ連時代の栄光もよく知っているプーチン大統領には、それは我慢できない屈辱である。その為、プーチン時代のロシアは、軍備力を整備し、その力を増している。はっきり言うと、覇権の多極化こそプーチン大統領の究極の目的だろう。

★軍産複合体とロシアの確執

と言う事は、軍産複合体にとって、きわめて不都合で不愉快な存在。軍産はロシアに対し厳しい敵視政策を行っている。以前にも書いたが、2014年のウクライナ危機は米諜報機関がウクライナ国内のネオナチと結んで起こした政変。資金は、ジョージ・ソロスが出したとされている。(わたしの読んだ資料では約10億ドル)

同様なことをクリミア半島(ロシア海軍基地がある)で行おうとしていることを事前に察知したプーチン大統領が、国民投票を経てクリミアをロシアに併合した。

クリミア危機は、その背後に米軍産複合体とロシアの【覇権】をめぐる対立がある。一方的にロシアを悪者にする見方は、軍産複合体のプロパガンダに乗せられる危険性が高い。

★軍産の得意技=濡れ衣作戦

わたしたちがよく知っておかねばならないのは、軍産や諜報機関が得意な方法に、【濡れ衣】作戦というプロパガンダの手法がある。イラクのフセイン大統領やリビアのカダフィやシリアのアサド大統領などに浴びせられた極悪非道な独裁者という【濡れ衣】が、彼らを国際的に孤立させ、米国の侵略行為を正当化した。

米軍産の力は非常に強く、欧米各国や日本メディアなどに強い影響力がある。それらをフル稼働させて、軍産複合体の利益を最大化させる戦争の正当化を行ったのである。(イラク戦争前のフセイン悪人説キャンペーンを思い出してほしい)

※つまり、現存する世界の危機の大半は、軍産の利益を最大化するためのプロパガンダの一環だという事を冷静に認識し、対処しなければ、国の方向を誤る。覇権国家でない国の指導者は、覇権国家の指導者以上の知性と理性と冷静な判断力が求められる。

★覇権の多極化

覇権の多極化を考える(2)の立場は違う。米国内では、軍産のふりをして、軍産内に入り込み、ベトナムやイラクのような無謀な戦争をしかけ、破滅的な失敗を行い、軍産複合体の弱体化を図る。当然だが、このために数百万規模の人命が失われた。それでも、米国内の軍産の勢力はなかなか弱体化しない。

一説によると、軍産複合体企業から献金を受けている政治家の数は、アメリカ国内でも優に400人を超えているそうである。さらに、彼らが影響力を行使できるNATO諸国、日本、韓国などアジア諸国、中南米諸国などの政治家などを加えると膨大な数に上るはずである。

アイゼンハワー大統領が退任するとき、軍産複合体の危険性を予言し注意を喚起したが、時すでに遅し。彼の危惧がそのまま具現化しているのである。

「護憲+BBS」「安全・外交政策を考える」より
流水
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百の説法 屁一つ!

2018-06-15 15:28:26 | 安全・外交
6・12の歴史的米朝首脳会談以降、多くの評論がなされてきた。時代を変えるこの種の会談の評価は、必然的に語る人間の歴史認識・時代認識を否応なく露呈させる。さらに言えば、歴史認識・時代認識を形作る【哲学】が浮き彫りになる。

では、今回の会談の肝は何か。

◎朝鮮半島の戦争状態を終わらせ、【平和と安定】の時代を齎すことにある。

トランプ・金正恩会談は、北朝鮮・米国両国の指導者が、この認識を共有できるかどうかの確認が最重要だった。それができたからこそ、あのような歴史的和解ができた、と考えるのが筋。

非核化のプロセスが細部にわたって詰められていないとか、どちらが勝利したかとか重箱の隅をつつくような議論などは、こういう歴史的な「パラダイムチェンジ」の意味を全く理解していない。

◆共同宣言にCVID(complete, verifiable, and irreversible dismantlement=「完全な、検証可能で、不可逆的な核廃棄」)が盛り込まれなかったことを批判する言説

以前から何度も主張しているが、CVIDという方法論そのものが、米軍産複合体が敵と認定した相手国の政権転覆を正当化するためのもの。(リビア・イラクなど)

と言う事は、CVID理論を持ち出す事自体が、和平成立を妨害する目的だと考えられる。

日本で考えれば、安倍内閣成立以来、【北朝鮮の脅威】を口実に【軍備拡大】路線をひた走っている。⇒国難解散を強行したり、防空演習まがいのJアラートを鳴らしたりする⇒今や、GDPの2%を超える軍備増強が叫ばれている。

【朝鮮半島の平和と安定化】は、この安倍内閣の軍備増強路線に対する根本的疑義を生じさせる。小野寺防衛相が、軍備増強の必要性は低下していない、と強弁しているのはこの文脈による。

この事情は、米国の軍産複合体も同様

軍産複合体は戦争が飯のタネ。⇒ ※【平和と安定】は、軍産複合体にとって【悪夢】

◆つまり、「平和と安定」に反対する論理を展開している連中は、人の命より金儲けと考えている、と思われても仕方がない。

よく考えてみればすぐ分かる。圧力を強化すればするほど相手国の態度の硬化を招く。戦後、米国はこの手法で相手国の反発を意図的に作り出し、戦争に持ち込み、体制転覆を何度も行ってきた。CVIDはそのための便利なツールなのである。

ところが、北朝鮮は、背後に中国・ロシアが控えているため、しぶとく抵抗してきた。そうそう簡単に屈服する相手ではない。

◎トランプ大統領はこの状況を変えるための手を打った。つまり、朝鮮半島の「平和と安定」を最優先課題にし、それ以外のこまごまとした理屈は後回しにしたのである。

◎ここを最大限に評価すべきである。

トランプ大統領がなぜこのような発想ができたかを考えれば、現在の日本の政治状況や言論状況の閉塞状態を突破できる可能性がある。

トランプ大統領が意識しているかどうかは判然としないが、今回の会談で示された彼の思考法は、【演繹法】である。【演繹法】というのは、「××だから、○○である」という論理を数珠つなぎにしていき、結論を引き出す方法。三段論法ともいわれる。

トランプ大統領は、【朝鮮半島の平和と安定】こそが【覇権から手を引き、軍産複合体の力を削ぐ】という彼の命題に最も効率的な方法である事を認識していた、と思われる。

それを実現するためには、北朝鮮の金正恩委員長を動かす必要がある。

その為、最大限の圧力をかけると称して、戦争前夜とも思わせる【瀬戸際外交】をおこなった。⇒同時にそれは核戦争間際の恐怖を軍産複合体にも与え、彼らの北朝鮮敵視政策(儲けるための方便)をひるませた。

そして、金委員長との会談では、【朝鮮半島の平和と安定】を最優先し、会談の成功を導いた。

◎会談の成功→北朝鮮を取り巻く環境が「劇的に変化する(現に、ウランバートルでの国際会議では、西側諸国が北朝鮮外交官との名刺交換に狂奔していた)
◎この変化が、朝鮮半島の【平和と安定】をそれこそ【不可逆的な】ものにするのである。

それに対して、日本や米国の軍産複合体の代弁者、政治家、学者、評論家、メディア関係者などの論理のほとんどは、【帰納法】によっていた。帰納法とは、多くの観察事項(事実)から類似点をまとめ上げることで、結論を引き出すという論法。

彼らの立論の大半は、過去の北朝鮮政府の裏切りを指摘し、だから北朝鮮は信用できない。そんな政府と合意するなど正気のさたではない。さらに、激しい弾圧などを行う金正恩委員長のもう一つの顔を指摘し、そういう人間と会談する事自体が間違いだと主張している。

しかし、今回の会談についての彼らの議論は、おそらく敗北するだろう。なぜなら、彼らの議論では、世界の人々に【希望】を与えることができない。【希望】こそ、時代を変革する最大の動力である。

トランプ大統領と金正恩委員長の会談は、彼らの思惑、様々な計算を超えて、現実に世界の多くの人々に「希望」を与えた。この「希望」をなえさせ、消しさる言説は、人々の心の琴線に触れることはない。文字通り、【百の説法 屁一つ】の状況になる。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
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米朝会談・東アジア戦後体制崩壊の第一歩

2018-06-12 21:47:12 | 安全・外交
6月12日。おそらくこの日は、世界に唯一残った冷戦体制の終焉と同時に東アジア戦後体制(米国覇権体制)の崩壊の第一歩として歴史に記録されるだろう。トランプ大統領と金正恩委員長と会談は、きわめて歴史的な意義を持った会談だった。

では、これからの米朝関係、東アジアの体制はどのように変化するのか。それを読み解くカギは、今回二人によって調印された「合意文書」にある。

・・・12日、シンガポールで開かれた米朝首脳会談で、米国のドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が会談後、共同声明に署名した。

共同声明によると、両首脳は1.米朝関係の正常化、2.韓半島(朝鮮半島)の平和体制保障、3.韓半島の完全な非核化、4.韓国戦争(朝鮮戦争)の遺骸送還--など4項目に合意したことが分かった。・・YAHOOニュース 
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180612-00000051-cnippou-kr

この後のトランプ大統領の記者会見を見ると、どうやら非核化について以前の米国のように、CVIDの適用を厳密に求めなかったようだ。

イラクのサダム・フセイン、リビアのカダフィーに行ったように執拗な査察・検証を繰り返し、完全に武装解除をさせておいて、その後体制崩壊を行うという米国方式は、北朝鮮の厳しい拒絶にあったと考えられる。このあたりの知恵は、中国側から与えられたのであろう。

ましてや、イランと非核化の合意を破棄したトランプの米国である。米国の口約束など信用できない、という北朝鮮側の言い分は一定以上の説得力を持ったはずである。

実は、トランプ大統領は、メディアのプロパガンダほど「非核化」に対して情熱を傾けていいなかったと考えられる。それより何より、北朝鮮との歴史的会談を行った大統領という名誉が欲しかったのだろう。わたしはその動機を不純とは思わない。そんな動機の詮索より、北朝鮮のトップとの直接会談を行い、膠着した朝鮮情勢や東アジア情勢の変化や流動性をもたらした結果の方が重要だと考える。

そういう意味で、1.米朝関係の正常化、2.韓半島(朝鮮半島)の平和体制保障、は、トランプ大統領の狙いを見事に具現化している。

わたしが考えているトランプ大統領の世界戦略は以下のようになる。

※米国は覇権国家から手を引く
※軍産複合体を弱体化する

トランプ大統領の一見奇矯な政策を「世界覇権」から脱出のための手段という視点で俯瞰すると、きわめて一貫性に富んでいる。同時に、トランプ大統領の過激な、過激すぎる発言(特に北朝鮮などに対して)を軍産複合体を弱体化するという視点で見ると、過激すぎる発言で本当に戦争が近いのではないかという危機を煽る。本当に戦争になったら儲からない軍産複合体は、トランプ大統領を説得する。

そうしておいて、軍産複合体の邪魔を排除して、北朝鮮との融和交渉に入る。

表面上の強面とあまり上品ではない物腰と、強引な物言いでトランプ大統領の「戦略」など軽視してしまいがちだが、なかなかどうしてトランプ大統領は強かでやり手の大統領かも知れない。

貿易の不均衡是正を名目にして、EUや中国、日本などに関税をかけるという誰がどう見ても国際ルールを無視した強引な手法をとるのも、「覇権国家」からの脱却という視点で見るときわめて有効な手法である。

EUなどから言わせると、米国の強引な手法にはついていけない。となると、必然的に米国をあてにできなくなる。こんな無茶苦茶な議論を振りかざす国を「覇権国家」として認められない。トランプ大統領はここでも「覇権国家」から抜け出し、世界の「多極化」を促している。

エルサレムをイスラエルの首都として認め、米国大使館を移転させたのも同じ文脈で説明できる。

昔から米国議会は、エルサレムをイスラエルの首都として認めている。ただ、パレスチナをはじめとするアラブ諸国の反発を考えれば、それを行う事は火に油をそそぐようなもの。イスラエルとパレスチナの仲介者としての米国の立場を考えれば、できない。だから、過去の大統領は理屈をつけては引き延ばしてきた。

トランプ大統領は、過去の大統領ができなかった原因を米国が「覇権国家」である事に求めている。「覇権国家」であると思うから、様々な国に配慮して思い切った政策が打てない。ならば、「覇権国家」であることを辞めれば良い。これがトランプ流政策決定の思想であろう。

もはや米国は、アラブの仲介者としての立場を完全に放棄したのである。要するに、覇権国家を辞めたというわけである。

今回の米朝会談。日本のメディアは、「完全で検証可能な不可逆的な」非核化などという軍産複合体の論理を、さも正義の議論のように主張してきた。同時に安倍首相の口車に乗って、「拉致問題」の解決などというおとぎ話を主張してきた。

CVIDの論理は、核保有国には適用されない。これらの国は、国連の非核化の動きに対してきわめて非協力的というより、敵対的ですらある。核保有国以外が核を所有すると、CVIDを厳しく適用し、査察をし放題。挙句の果てには、政権転覆も辞さない。CVIDの適用を声高に主張する論者は、この矛盾を説明しなければ説得力を持たない。

「拉致問題」についていえば、基本的に日朝二国間の問題である。蓮池透氏が指摘するように、安倍政権下の五年間拉致問題はほとんど進展していない。「拉致問題」の解決には、それこそ話し合いしかない。それを圧力一点張りでは解決したくても、その方策が見つからない。

まして、金正恩委員長は、軍部の反対を押し切って「非核化」に舵を切った。不倶戴天の敵である米国との交渉に踏み切った。文字通り、彼は今回の会談に命を懸けている。拉致問題の解決など、思案の外だろう。

トランプ大統領だって同様。今回の会談に失敗すれば、軍産複合体の力を削ぐどころか、トランプ大統領の権威失墜は必至。この失敗は、秋の中間選挙に直結する。そんな彼らが、他国の問題である「拉致問題」を必死に議論するわけがない。まあ、議題の一つに挙げた程度になるのは最初から分かっている。

そんな事のために、数千億単位の買い物を米国からすると安倍首相はトランプ大統領に言ったそうだ。その程度の批判すらできない日本メディアは、死んでいると言わざるを得ない。

では今後の朝鮮半島はどうなるのか。東アジア情勢はどうなるのか。今回の会談では宣言されなかったが、おそらく次回かその次ぐらいの会談では、朝鮮戦争の終結が宣言される可能性が高い。

もし、朝鮮戦争終結が宣言されると、国連安保理が安保理決議83の状態(韓国を侵略した北朝鮮の脅威を抑えるため、国連加盟国が派兵して韓国軍を助ける必要がある状態)の終了決議をするだろう。そうなると、在韓米軍の駐留の国際法的根拠がなくなる。

トランプ大統領は今日の記者会見でも、在韓米軍約3万の撤退について否定しなかった。ただ、この米軍の撤退については、米軍や韓国内で米軍によって利益を得ている人間たちの強い反対もあるので、すぐ実現はしないかもしれない。

もし、米軍が撤退すると、韓国の米国従属は終わる。韓国と北朝鮮の統一はすぐにはできないだろうが、経済的な一体化はかなりの速度で進むだろう。特に北朝鮮の地下資源は世界有数のもので、米国・中国・EU・ロシアなどの企業が虎視眈々と狙っている。

以前にも指摘したが、ロシアのプーチン大統領の提案(韓国と北朝鮮を鉄道で結び、それをシベリア鉄道や中国の鉄道に連結する。ロシアからガスのパイプラインを引くなど)に代表されるように、朝鮮半島とロシア・中国・モンゴルなどを包摂した一大経済圏ができる可能性が高い。

つまり、今回の米朝会談は、このような「地政学的大変動」をはらんだ会談なのである。

トランプ大統領の大目的である「覇権からの撤退」は、世界の「多極化」を推進し、21世紀世界の大変動をもたらす可能性が高い。

日本の政界、日本メディアが世界性を失って久しいが、今回ほど彼らの時代遅れが際立ったイベントはない。TVで「らしい」発言をしたのは、原田武夫(元六ケ国協議に参加した外務官僚)だけである。(あべまTV)彼は、今回の米朝会談の目的は、非核化などではなく、「朝鮮戦争の終結宣言と朝鮮半島の平和宣言」だと断言していた。現実に彼の予言通りに事は動いた。

「拉致問題」のみにこだわった報道をしている日本メディアの世界性のなさにあきれ果てている。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
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明日の米朝会談は合意かパールハーバー再来の選択かだ

2018-06-12 02:27:58 | 安全・外交
いよいよ明日は21世紀最大の会談といってもよいであろう。世界のメディアは会談成功か否かで固唾をのんで見守っている。過去の米朝会談とはプロセスもトップのキャラクターも違うゆえ、過去の米朝会談での経緯や経験は常識として通用しないのではなかろうか。

先ず今回の会談までのプロセスであるが、両国は一時一触即発の戦争直前まで行き、一瞬地獄の釜の底を覗いて観ている。このインパクトは両首脳にとって会談を成功させたいとの心理に繋がっていると思われる。また両首脳とも会談を成功させねばならない国内事情を抱えていることも共通しているように思われる。

かつて米国は日本を追い込んで真珠湾攻撃を誘発して、結果的に日米は悲惨な戦災を経験した。しかも今回は核戦争になる可能性もあり、その戦災の影響は在韓在日米軍、韓国、日本、北朝鮮に及ぶことは必至で被害甚大である。このような状況をトランプ大統領と金委員長がイメージできないはずがない。

次に二人のキャラクターであるが、トランプ大統領は歴代大統領と違い国防省や国務省のテクノクラートを信用しない政治スタイルである。このことは会談成功にプラスにはたらく。テクノクラートこそ軍産複合体と与して戦争慣れして感覚が麻痺し、適時どこかで戦争をすることが米国が世界一のステイタスを維持し続ける方法だと信じている。

一方金委員長は祖父や父とは違い、物心ついた頃には東西冷戦は終了し、各国で共産主義経済は破綻しており、イデオロギー戦争に固執する必要もない。またスイスに留学し、自由、民主主義の空気も吸っている。青春時代の良き想い出は誰しも忘れられないものであり、それに近い国体にしたい感情があるやも知れない。しかし祖父と父が築いた旧体制は簡単には変えられない。絶対的権力が必要である。今その時が来たと思っての今回の行動とも考えられる。その意味では両首脳とも機を見るに敏な処は共通している。

先ほど米国側から明日のトランプ大統領のシンガポールからの帰国時間も発表されたが、これはほぼ両国の事務方でトップ会談の合意が整ったことを意味しているのではなかろうか。

その内容は朝鮮戦争終結、北朝鮮の体制保障、核廃棄と経済制裁解除の段階的な推進が合意点ではなかろうか。核廃絶は物理的にみても一気には無理で、期限を決めて段階的にしかできないであろう。例え米国に一任すると言われても段階的にしか廃絶できないはずである。

しかし既に所有する核爆弾数が正直に報告されるかは疑問であり、他国には分からない。例えば全核保有国が核廃絶に合意したと仮定しても、各国が正直に保有数を申告し、廃棄するとは思われない。人間に猜疑心と疑心暗鬼はつきものであるからである。よってこの問題は相手を信用するしかない。こだわりすぎては会談は失敗する。

一方拉致問題は、日朝両国で交渉することが打ち出されれば上々であろう。トランプ氏から安倍氏へ拉致のことは伝えたとの電話報告が落ちとなる可能性は十分にある。しかし安倍首相もこれは想定内で、国民向けのパフォーマンスを意識してのトランプ頼みのジェスチャーに見えて成らない。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
厚顔
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あら!「護憲+ブログ」を見てたのね?!

2018-06-04 14:09:34 | 安全・外交
小生は昨年2月の『新聞記事などの紹介』で、北朝鮮問題について6カ国協議メンバーとトランプ米大統領を意識して、下記のような投稿を2回行っている。いずれも1年4ヶ月程前の投稿であるが、今になってその期待が現実のものになりつつある。

まさか[「護憲+」ブログが読まれているとは思わないが、しかし誰が観てるか分からないのがイントラネットの世界である。まさに「家政婦はみている」という文言は当たらずとも遠からずの感がする。

「中国、北朝鮮への制裁(年内の石炭輸入停止)を即実行」(2017.2.19)
https://blog.goo.ne.jp/rojinto_goken/e/61761e620a57c0df5ecada09469b7d7a
===
17日に続き、今日(19日)の朝日デジタルニュースでは下記のニュース(url)が報じられた。兵糧攻めゆえ即効性は期待できないが、1年後には北朝鮮の財政が窮状に陥り、核・ミサイル開発にも支障を来たし,窮鼠猫を咬む行動に出るのか、白旗を揚げ核・ミサイルの開発中止のテーブルに付くのか見物である。しかしかつて日本を真珠湾攻撃に追い込んだように成っては、またも国連制裁の失敗である。そのような意味での、『リメンバー・パールハーバー』を6カ国協議メンバーには留意して貰いたい。
===

「日中外相会談に対する下衆の勘ぐりとトランプ大統領への期待」(2017.2.18)
https://blog.goo.ne.jp/rojinto_goken/e/4c973d3bfb2beab2e8e51c012f0a3eff
===
17日のNHKwebニュースは、「日中外相会談 北朝鮮制裁決議の着実履行で一致」と報じている。

この報道による中国外相の北朝鮮への対応は、これまでより厳し内容である。これまで中国は6カ国会議の再開に重点を置き、国連安保理の常任理事国として、北朝鮮への制裁措置には消極的であった。何が中国の変化をもたらしたのか、以下は下衆の勘ぐりと予想である。

先ず北朝鮮の金ジョンナム氏の暗殺と、米トランプ新大統領の中国の北朝鮮政策に対する不満発言であろう。

巷間、金ジョンナム氏はマカオに定住し、中国政府に保護されていたと言われている。また暗殺後の民放番組では、保護していた理由は北朝鮮政府に対する何らかの大きな交渉のカードであったらしい。誰が暗殺を指示したのかはまだ闇の中であるが、中国としては北朝鮮への交渉カードを失ったことは事実であり、今後北朝鮮への発言、政治的プレッシャーは大幅に低下せざるを得ないであろう。

一方トランプ米大統領は最近一つの中国制度を是認したものの、国連常任理事国としての中国の対北朝鮮制裁には不満を公言している。そして中国が北朝鮮への圧力カード(金氏の存在)を失った現在、今後の米中外交でトランプ大統領の北朝鮮制裁強化要請には応えられない。

この突然の外部環境の変化と中国の対朝・対米外交のジレンマが、ドイツでの日中外相会談で、王毅外相が国連安保理の北朝鮮への制裁決議を履行することを示した理由であろう。

岸田外相は自分の外交の成果の様に喜喜とした表情であったが、中国のこの素早い外交の変わり身は春秋戦国時代以前からの中国の歴史と経験則がなせる技であろう。

これを奇貨としてトランプ大統領が6カ国会議再開に同意し、北朝鮮の核開発中止と引き替えに米朝の朝鮮戦争終結・米朝平和条約が締結されれば、日本人拉致問題の解決、日朝平和条約締結にも好影響が期待でき、ひいては日ロ間の北方領土返還・平和条約締結も促進される日もくるであろう。そして日本海に面した各国の港が貿易で栄える日を夢見たいものである。

この大胆な策は軍産複合体(下記url)に与してきた歴代の米大統領(政治のプロ)には不可能で、ビジネス出身で意外性のあるトランプ大統領であれば可能ではないかと淡い期待を持つ次第である。是非トランプ大統領には現在の悪評を覆して北東アジアの平和というレガシィを遺して欲しいものである。
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「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
厚顔
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米朝シンガポール会談中止!

2018-05-25 16:07:19 | 安全・外交
深夜にトランプ大統領が米朝会談中止を北朝鮮に通告したとのニュースが報じられた。核廃棄プロセスの実務上の問題が詰め切れず、両国の部下間の口論にトランプ大統領の瞬間湯沸かしがスイッチオンしたようだが、しかし真相は不明。最大の課題は、会談場所のシンガポールまでの金氏の身の安全が保障されていないことが北朝鮮の不安をかき立てたのではあるまいか?

最近まで米側の斬首作戦がマスコミでは吹聴されていただけに、それを実行されないようにするにはシンガポールは遠すぎる。板門店(韓国案)で仕切り直しではあるまいか。一呼吸おいて頭を冷やすがよい。

「護憲+BBS」「マスコミ報道を批評する」より
厚顔
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