老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

桐一葉落ちて天下の秋を知る!

2020-08-31 20:58:57 | 安倍内閣
「桐一葉落ちて天下の秋を知る」
この言葉は、坪内逍遥が、戯曲【桐一葉】で豊臣家の没落を家臣片桐且元の目を通して描いて、人口に膾炙した。

本来は、「一葉落ちて天下の秋を知る」で、青桐(あおぎり)の葉は他の樹木よりも早く落葉して夏の終わりを告げるそうだ。だから、青桐の葉が一枚落ちれば、そろそろ秋の訪れも近いと想像できる、という意。

坪内逍遥は、これに、桐の一文字を付け加えた。桐の一文字には、豊臣家の家紋の「五三の桐」と青桐の二つの意が込められている。

安倍政権が倒れた。

七年半以上の悪政に苦しめられた日本国民にとっては、この上ない朗報である。ところが、メディアにも国民にも沸き立つような高揚感はない。

国民にとっては、自分たちの手(選挙)で安倍政権打倒を果たしたわけではない。メディア連中は、忖度する相手がいなくなり、一種の虚脱状態に陥っている。七年半にも及ぶ安倍政権の罪と罰を総括するわけでもなく、ひたすら安倍晋三の病状を忖度する体たらく。

まるで、「真空状態」ともいえるメディアや国民の思想状況こそが、安倍政権の七年半がもたらした日本国の劣化の象徴だと見なければ、新たな一歩を踏み出せない。

安倍晋三の退陣は、内政・外交全てで行き詰ったためであり、それ以上でもそれ以下でもない。

以下を見れば、一目瞭然。

【内政】
―歴代総理中一番のものー真実を探すブログ 山田久さんによる

〇GDP下落率
〇自殺者数
〇倒産件数
〇自己破産者数
〇生活保護申請者数
〇税収減
〇赤字国債増加数
〇国債格下げ
〇不良債権増加
〇医療費自己負担率
〇年金給付下げ率
〇年金保険料未納率
〇貧困率(世界のワースト4)
〇出生率戦後最低 ‥など。

こういう現実をしっかり見て、安倍政治を総括するのがメディアの仕事。それが全くなされていない。

もう少し、アベノミクスと呼ばれる経済のありようを見てみる。

アベノミクスの生命線は、株価。一体全体、世界の企業の中で日本企業はどうなっているのか。以下の記事の時価総額の表を見れば一目瞭然。30年前には、世界の企業の時価総額上位に日本企業が溢れていたが、今やトヨタのみという惨状である。

※平成最後の時価総額ランキング。日本と世界その差を生んだ30年とは?
2019.07.17
by STARTUP DB編集部
https://media.startup-db.com/research/marketcap-global

この日本企業の惨状をどう見るか。アベノミクスの評価をどう見るのか。メディアの仕事であろう。

●本来、安倍政権の経済政策の一丁目一番地は【デフレ脱却】。⇒未達成
●消費税増税 ⇒二度にわたり実施。(5%から8%、8%から10%)⇒13兆円の国民負担増
2012年の三党合意⇒「社会保障と税の一体改革」⇒完全に反故⇒社会保障4.3兆円の給付制限(社会保障の制度改悪)
●黒田日銀の「異次元の金融緩和」⇒じゃぶじゃぶのお金で市場を満たし、年金資金を株式市場に投じ、株高演出。⇒400兆円の内部留保。⇒大企業と中小企業の格差拡大。
●働き方改革⇒非正社員増加。 
●残業代0法案⇒雇用破壊  ⇒貧富の差拡大

🔷最大の問題点
法人税率⇒3回下がる 消費税率⇒2度上がる・・・・・・・⇒大企業と富裕層が儲かり、庶民生活は破壊され、生活は苦しくなる一方。  

🔷安倍政権の戦争法案と人権侵害法案=違憲立法の疑い
(1)2014年⇒「集団的自衛権」行使容認 閣議決定
(2)2015年⇒安保関連法案
(3)2013年⇒特定秘密保護法⇒国民の知る権利を侵害
(4)2017年⇒改正組織犯罪保護法⇒「共謀罪」を盛り込む(内心の自由を侵害)

🔷官僚統制
2014年⇒内閣人事局を設置して省庁の幹部人事を掌握⇒官邸に権限が集中⇒官邸官僚の跋扈⇒他省庁官僚の官邸に対する【忖度】が跋扈⇒森友学園問題、加計学園問題、イラク・南スーダン派遣部隊の日報問題、桜問題などの不祥事の大きな要因になる。⇒今や、公文書改竄、隠蔽、削除が日常になり、日本中枢組織の歴史に対する不誠実な態度が日常的になっている。

【外交】
🔷スローガン⇒地球儀俯瞰外交、戦後日本外交の総決算
🔷内実
★ロシア外交⇒プーチン大統領と20回を超える会談を重ねながら、北方4島の領土交渉は全く進展せず、ロシア側から北方4島を【支配領土】と認めろとねじ込まれている。⇒完全な失敗

★北朝鮮問題⇒政権の最重要課題と叫び、政権浮揚のために拉致問題を利用したが、一歩も進展しなかった。⇒完全な失敗

★中国関係⇒習近平の日本訪問は実現せず、米国の対中強硬姿勢や香港問題などを契機にした対中国問題は、きわめて難しい状況になりつつある。

★対米外交⇒トランプとの個人関係が良好だから、何か良いことがあったかと言うと、ほとんどなし。
ポンコツ武器を言い値で買わされただけ。⇒軍事費5.3兆円の理由。

【コロナ対策】

今回のコロナ禍。世界のリーダーたちの力量を白日の下にさらした。

もっとも評価を高めたのが、ドイツのメルケル首相。それと、ニュージーランドのアーダーン首相。彼女たちの共通点は、①女性 ②真摯に国民に自分の言葉で話しかける態度(特にメルケル首相の演説の評価が高い)③情報公開の徹底が素晴らしい(都合の悪い情報も積極的に公開)④国民の信頼に基づいてコロナ対策ができている。

それに対して評価の低いリーダーは三人。米国のトランプ大統領。ブラジルのボルセロナ大統領。いずれも強権的手法で知られた大統領。それと日本の安倍晋三首相。

特に安倍首相。緊急事態宣言の全面解除後の会見で「日本モデルの力を示した」と胸を張った。しかし、結果が示すように、実際は賢明で我慢強く規律を守る国民性が何とか感染爆発を制御したのであって、政府のコロナ対策のお粗末さは、この国が先進国から脱落している現状を露呈しているものだった。

これまで何度も指摘してきたが、コロナ対策で、安倍は失敗を重ね続けた。にもかかわらず一切の責任を放棄した結果、感染拡大に歯止めがかからない。

クルーズ船のデタラメ対応、科学的根拠に基づかない休校要請、役に立たないアベノマスク配布、電通による持続化給付金ピンハネ、感染拡大中の「Go To」強行。

野党が憲法53条に基づく臨時国会召集を要求しても、逃げ回り、引きこもっている。外国メディアからは、『職場放棄』とか『敵前逃亡』と蔑すまれた。

6月2日以降、国会には一切出ず、記者会見も数回。野党の臨時国会開催要求にも応じない。国家の最高責任者が3ケ月近く引きこもっている。その間、コロナ禍は第二波を迎え、沖縄などは医療崩壊寸前の状況まで追い詰められている。

東京はじめ各自治体の危機感は深く、東京都医師会の会長などは、悲鳴に近い言葉を吐いている。それでも国の動きは鈍く、ついには国に頼っても仕方がない、とまで言われている。

安倍首相や国家に対する『信頼感』や『求心力』は、零に近い。誰がどう贔屓目に見ても、『政権末期』だった。

【安倍首相の退陣戦略】

ここまで安倍政権の現状を見てきたように、今回の安倍退陣は完全な「行き詰まり」退陣。悪く言えば、「野垂れ死」退陣と言われても仕方がない。

しかし、そこは戦後ほとんど権力の座を死守してきた自民党である。安倍首相の退陣劇を「美談」に仕立て上げ、次期首相の求心力向上に役立たせようと画策している。当然ながら、「御用メディア」の提灯報道が激しくなっている。(背後に電通がいる)

冷酷な言い方をすると、これまで利用価値があった安倍晋三が辞める。次に利用価値のある政治家は誰か。そいつを徹底的に持ち上げ、馬鹿な国民を騙さなければ、うまい汁が吸えなくなる。このあたりが本音だろう。

先日、小沢一郎が野党幹部に安倍政権を甘く見てはならない、という警告を発していた。「安倍政権=自民党政権」の権力維持の執念を甘く見てはならない、という警告だ。

安倍首相の側近や取り巻きどもが知恵を絞ったのが、今回の『安倍首相の体調異変』騒ぎだと読まなければならない。

(1)体調異変を隠して慶応病院行きを隠した場合。
(通常の対応)⇒首相を辞めろ、という声に抗しきれない。
(理由)コロナ禍は戦後最大の危機。この冬をどう乗り切るか、が正念場。この危機に対応できる気力も能力もない、と烙印を押される可能性が大。⇒これまでうまい汁を吸ってきた側近や取り巻きは権力を失う。⇒それだけは避けなければならない。

(2)だから、安倍首相の体調不良を逆手にとる戦略が編み出された。
   ↓
まず、側近中の側近、甘利議員が首相が疲れているとメディアに漏らす。⇒何故休まさない、と首相官邸の官僚に噛みつく⇒安倍首相は責任感が強く、休まない、と官僚が嘆く⇒麻生財務大臣が首相は働きすぎ、と宣伝する。(140日以上休んでいないとその精励ぶりをアピール)⇒橋下徹などの安倍応援団がメディアで安倍首相を批判するのは、人道にもとる行為だなどと騒ぐ⇒こうして、安倍首相の臨時国会開催のネグレクトなどという行為をほっかむりする⇒安倍首相に対する批判のトーンをやわらげる。

(3)(1)の心配が払拭された時点で、慶応病院に検査するという名目で二日続きで出かける。⇒多くの国民、議員、メディアなどが騒然とする。(計算済み)⇒結果が出るまで会見をしない(名目)・・じらせばじらすほど、耳目を集める(安倍首相の存在感アップ=求心力アップ⇒じらすだけじらせて、首相会見を行う(8/28 金曜日)・・・・・⇒首相退陣を発表。コロナ対策を発表。
   ↓
日本国内騒然となる。⇒政権投げ出し批判を回避。安倍首相の次期政権への影響力保持。

🔷首相の次期政権への影響力保持⇒安倍首相の影響力の及ばない次期政権が成立すると、モリカケ問題、桜問題など一連の問題に対する検察の捜査も視野に入れなければならない。だから、退陣後の影響力の保持は、安倍首相の絶対条件。

これらが勘案されて、一連のバカ騒ぎが演出された。同時に、次期首相候補としてさりげなく菅官房長官が各TV局に出演。あの時点でメディアは一斉に菅官房長官を第一候補として認定した、といって過言ではない。

それ以降は、田崎寿司郎やフジテレビの平井など、菅の提灯持ち言論人がTVを席巻している。

さらにここへ来てコロナ報道が一気に減少している。これもまた、「Go T0 キャンペーン」を主導する菅官房長官に対する提灯持ちだろう。

ここまでくると、日本のテレビメディアは、もはや政権の宣伝機関以外の何者でもない。

今日(8/31)、田原総一朗がTV東京の昼のニュース番組に出ていたが、安倍ヨイショを連発。老残としかいいようがない無残な解説をしていた。日本メディアも落ちるところまで落ちたのだろう。

🔷桐一葉 落ちて天下の 秋を知る   

権力者だけでなく、メディアの無残な落日も詠んでいる、としか聞こえない。

「護憲+コラム」より
流水
コメント

安倍院政の始まり

2020-08-30 10:40:07 | 安倍内閣
昨日の安倍首相の辞任記者会見を見たが、過去に体調を崩し首相を辞任した時は辞任と同時に入院だったように思う。そのような意味では、大事を取って余力を残しての辞任であろう。会見では辞任後も積極的に政治に関わり、憲法改正への執念も垣間見えた。

後任の自民党総裁選びは、全党員による選挙か両院議員総会での選挙かは幹事長に一任のようである。それに対して、幹事長は総務会で決定すると言っているが、早く総裁総理を決め政治空白を避けたいとの理由で両院議員総会での選挙の意向のようである。総務会での賛否も折り込み済みなのであろう。

そうなると、一強と言われている安倍現総理総裁の下での総裁選である以上 、石破氏、岸田氏が立候補したとしても、自派閥だけの数となり勝負に成らない。結局安倍現総理が無念にもやり残したことを閣内で熟知して取り組んでくれる意中の人が断然有利である。これでは形式的な自民党総裁選であり、現総裁の任期が切れる来年10月までは、安倍現総理総裁の院政が敷かれる可能性が高い。

石破氏、岸田氏は、今回の総裁選が両院議員総会で議決されるのであれば、どうもがいても勝算はない様に見える。ならば今回は立候補を見送り、党員全員で行われる来年の総裁選で勝負すべきであろう。いずれにしろ安倍院政が続けば勝ち目は見えない。そして安倍院政の終わりは次期衆議院議員選挙で自民党が数を選らす時という皮肉な結果待ちである。野党次第であるが、しかしその可能性は高い。

「護憲+BBS」「政権ウォッチング」より
厚顔
コメント

安倍首相の辞任を擁護する人々

2020-08-29 05:48:01 | 安倍内閣
今日、ついに安倍晋三が総理の座を辞すると公言した。遅い!遅すぎる。責任感を頼りにされて疲弊した医療従事者も同じ憤りを感じているそうだ。

辞任の一報を受けて、立件民主党・石垣のりこ氏がツイッターで厳しい言葉をつぶやいた。
「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物」
私も大いに同意する。総理大臣とは日本のトップであり、強大な権力を行使する代わりに大きな責任を担う地位である。日本の安全保障にもかかわる重責ゆえ、過酷なプレッシャーを受けて相当なストレスが溜まる職務であろう。

その職責を第一次安倍内閣において同じ症状で投げ出した。普通の神経ならば恥ずかしくて、国民に申し訳なくて再登板など考えないと思う。

しかし、堂々と第二次安倍内閣として返り咲いた。当然、識者も世間も「健康は大丈夫なのか」「そんな重責を持病(難病)のある人に任せていいのか」と疑問の声を上げた。

すると、安倍応援団は同じ難病のグループを持ち出して「難病の苦しさを理解せず、差別するのか?」と議論をすり替えてしまった。安倍晋三自身も「難病は克服した」と宣言。健康な体に戻ったならば、誰も文句のつけようがなく、当時の私は「要領よく正当化したな」と感じていた。

その後の政権運営は既存のルール・常識・法令を捻じ曲げ、自分がやりたい事や自分に都合のいい事は率先して進めた。これならばストレスが溜まらないだろう。

一方、不都合なことは「責任はある」と言いつつ説明もせず、責任も取らずにプレッシャーから逃げ回ってきた。国難ともいえる新型ウイルス禍においてオトモダチや電通の利益を優先し、くだらないアベノマスク配付や給付金事業の丸投げを行った。急ぎ法制化すべき事案があるのに臨時国会を拒否。そして、この辞任劇である。

病状の辛さには同情するが、「2回も途中で政権を投げ出した」と厳しく叱責されて当然であろう。ところが、先に石垣のりこ氏のツイッターに対して批判が相次いでいるという。いわく、

●作家・乙武洋匡氏
「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物、というアクロバティックな表現にこそ、まったく危機管理能力を感じないのだが......」
●イスラム思想研究者・飯山陽氏
「安倍総理だけではなく、私を含む、持病を抱える全ての人に対するヘイトスピーチである」

不思議だと思う。なぜ、総理大臣と一般人を同次元で語るのだろうか。

※引用;JCASTニュース、2020年8月28日付
https://news.yahoo.co.jp/articles/01b4da0c933c7ddcc019caa593d7748d64718974

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
猫家五六助
コメント

なぜ君は総理大臣になれないのか

2020-08-24 20:33:15 | 政治
8月の初旬に大島新監督のドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」を見ました。

これは大島監督が17年間衆議院議員の小川淳也議員を追いかけ、32歳の国会議員立候補当時から現在までを描いた映画です。

小川淳也氏は立候補時32歳、イケメン、美しい奥様と可愛いお嬢さん、総務省官僚という、何もかも恵まれ、安定した身分を捨て、「この国を変えたい」という思いに突き動かされ「地盤」「カバン」「看板」無しの選挙戦を闘いぬきます。

殆ど人がいない農道で、田圃の向うにいる人に向かって、「本人」という旗を背負って自転車で声を張り上げ走ります。

小川議員の言葉で印象に残ったのは、「51対49」という言葉です。大島監督との会話の中で「何事も0か100じゃないんですよ。何事も51対49、勝った51は49の思いを背負っているのに、51のための政治しかやっていない。今は」という言葉でした。

インタビュー当時は小泉政権。正に勝った51のための政治真っ只中でした。

映画のなかで意外だったのは、小川議員、大島監督、秘書と、TVでお馴染みの田崎史郎氏が同席して会食する場面。一年に一回はあると云います。

映画では、小川議員が原議員の側近であるとか、玉木議員とのしがらみも語られます。そのしがらみを維持したまま、時代的は2009年の「政権交代」を迎えます。

小川議員は民主党の中で次世代のリーダーを目指すと自覚しますが、3年の後、民主党政権は崩壊し、民進党では前原議員の側近として動きます。「希望の党の」との合流事件がおき、小川議員は「希望の党」に所属し、苦しい、見方を変えれば滑稽な選挙戦を闘います。

比例復活を果たしたものの、カメラは小川議員の苦しむ姿を追いかけます。

「排除」発言で「希望の党」が崩壊した後、玉木代表の「国民民主」には所属せず小川議員は自分に落とし前をつけるために無所属で国会に立ちます。

小川議員は、「政策は下り坂のときは経済成長ではなく国民性の生活保証にターゲットを置くべきだ」と語っています。国民中心の政策に変えるべきだと。

熱く真っ直ぐに政策と経済を含めた日本のビジョンを語る姿をみて、私はこの人は政治家には向かないのではないか、と思いました。いや、そういう人だからこそ、総理大臣になって欲しい。政界を泳ぐ強かさだけで何もない小池百合子氏が総理になっても、国民は幸せになれるでしょうか。

小川議員は、今回「立憲」「国民」が合流する(玉木代表他は残りますが)新党に加わるそうです。新党の一員になってもその志を忘れずに、いつか小川新党を立ち上げ、「まさか、君が総理大臣になるなんて」という映画が実現するのを期待しています。

「護憲+コラム」より
パンドラ
コメント

村上敏明さんと伊藤詩織さん

2020-08-22 15:57:06 | 民主主義・人権
名無しの探偵さんのコラム「旧満州からの壮絶な引揚げ体験」の中で、引揚げ体験者・村上敏明さんを取材した「伊藤詩織さんのビデオ」への言及があって、最初は「あの伊藤詩織さんが引揚げ体験者にインタビュー?」とちょっと不思議な感じを受けました。

というのも、伊藤詩織さんについては、安倍首相に近いとされる元TBS記者による性暴力の被害者として、加害者に対する逮捕状が執行されないという不穏当な経緯や、セカンドレイプともいえる様々な誹謗中傷に対し、傷つきながらも決然と対峙している女性としてしか、メディアに登場するのを見たことがなかったからです。(勿論当初からその姿に共感し、心から応援しているわけですが。)

今回の名無しの探偵さんのコラムを読むと、村上さんが自身の壮絶な過去について、「政府による棄民政策」「医者としての倫理の欠如」と、問題の本質をしっかり指摘し、後世に毅然と警鐘を鳴らし続けておられることが、よく分かります。

その一方で、伊藤詩織さん制作のビデオを見ると、村上さんは壮絶な過去と共に、「過去を語ることによって、互いに尊重しあえる人間関係が増え、心が浄化されていく」という現在の心境を、穏やかな表情で語っています。

その優しい語り口、穏やかな表情と、伊藤詩織さんの作り出す繊細で美しい映像とが相まって、村上さんの生涯を貫く真摯な思いが、短いビデオ映像から、静かに伝わってきました。

そして、思ったのです。村上さんの壮絶な体験と、それを乗り越える過程で獲得した「心の浄化」は、伊藤詩織さんの体験と相通じるものがある、と。だから二人は出会ったのだと。

名無しの探偵さんによれば、村上さんも「伊藤さんにはジャーナリストとして大成してほしい。政権の犠牲になったとしても跳ね返してほしい」と願っているようだということですが、私自身、今回のコラムによって、一人の女性に対する新たな視点を獲得した気がしました。(有難うございました。>名無しの探偵さん)

是非皆さんもご覧になって見て下さい。

※ショートフィルム「僕は母と妹を殺した」(伊藤詩織)
https://creators.yahoo.co.jp/itoshiori/0200040539

「護憲+BBS」「コラムの感想」より
笹井明子
コメント

旧満州からの壮絶な引揚げ体験

2020-08-21 10:19:49 | 戦争・平和
表題にあるように満州からの引揚げ体験を持つ村上敏明さん(86歳)と、本年の2月頃にフェイスブックで知り合いになった。

村上さんの体験は最近では産経新聞で、昨年10月には伊藤詩織さんが制作したビデオで、数年前には朝日新聞で紹介されている。

私は村上さんご本人にお会いして、体験談の小冊子をもらったので、この冊子を基に、村上さんの引揚げ体験のことなどを書いていきたい。

(村上さんの体験談には少し不可解な箇所があるが、これは実は重大な意味があり、不可解に感じられるということで、後述する。)

冊子とはいえ、かなりな分量があり、後記にある「年表」が分かりやすいので、それを引用する。

〇1946年、5月末、中国正規軍、四平支配。
 村上さん一家は軍隊に召集された父親を除き、一家5人で暮らしていた場所が四平である。
〇この年の上旬、母と弟二人、他に数人の大人に囲まれて、母が抱く妹芙美子に僕は毒入りの水を小さな口に入れた。妹は目を開き僕を見てそのまま息を止めた。
 引き上げの窓口になった日本人会が、この子は殺しなさいという指示をしたのか、そのことに母も11歳だった僕も抗えなかった。
〇7月上旬から8月7日、母は治療のためコロ島近くの病院に収容された。その数日後の8月6日、いつも飲ませている薬と違う白い粉薬が私に手渡され、口に流し込んだ。すぐ泡を吹いて母は息を引き取った。母は34歳だった。
〇1948年夏父帰国

これが村上敏明さんの壮絶な旧満州からの引き上げ体験の概略である。

村上さんは、以上の「引き上げ体験」は日本政府による「棄民政策」の帰結であると語るが、その証拠となる文章を村上さんは次のように書いている。

「『(外地にいる)居留民はできる限り定着の方針を執る』(中略)満州にいる僕らはとにかく満州に定着しなさい、もう日本人でなくなってもいいよ、という方針を出したわけです。
(中略)ところが、日本政府はさらに棄民政策を強くします。『満州朝鮮に土着する者は日本国籍を離れるも支障なきものとす』これは8月26日に大本営が出した文章です。」

この冊子は村上さんの講演内容を記したものだが、講演会の「質疑応答」で、私が「不可解な箇所がある」と言ったことの疑問を解く回答があり、長くなるが引用する。

(村上さん)「(母は)、妹が死んだ時のショックと今までの疲れで歩けなくなって、結局、完全に治療もすることもなく、多分青酸カリを盛られて亡くなりました。僕は安楽死だと思っています。相談もなしに、医者が黙って違う薬を私に渡したことについては、医者としての倫理に欠ける。医者のモラルについて考えなければならないことだと思います。」

以上、村上さんの講演を要約して書いた。

最後に、私の感想などを述べよう。
村上さんと知り合ってから大分経過して、本人と直接会うことができた。村上さんは京都の関西電力の支社の前で「きんかん行動」(金曜の関電前での反原発運動)を長年されていて、出会いの日が遅れた事情があった。

村上さんを前にして、私は自分の話をしてしまい、村上さんを「聞き役」にしてしまったという反省がある。村上さんはかなり年下の私の話を、いつも(FBなどで)聞いてくれる心優しい人なのである。

一方、以上の体験談を村上さんが話し出したのは、実は5年くらい前からであり、本人の弁では「母と妹を手にかけた」(殺害した)というトラウマを70年近くも沈黙の中に潜めて、悲哀と罪悪感とで封印せざるを得なかったのである。その心の内を思うと言葉を失う。

「私の闘いは1945年の敗戦後から始まった」という村上さんの「体験」は、私にとって初めて聞く話であり、自分の無知に恥ずかしさを覚えたほどである。

今、現代史を再検証しているが、村上さんとの「出会い」は、自分の研究を中途で諦めてはならないという無言の使命を託されたのだと思っている。

村上さん、今事とも𠮟咤激励お願いいたします。

「護憲+コラム」より
名無しの探偵
コメント

玉木代表の誤算

2020-08-20 20:30:39 | 政治
立憲民主党との合流に際して、最終的に玉木代表は政策の一致を優先して合流に加わらないと意思決定したが、今の時局で取るべき選択ではないと観る。

玉木氏の政策は、消費税を5%に減税して自民党に対抗する旗のもとに結束しなければ政権は取れないとんとの主張であるが、これは昨年の参議院議員選挙の前に、れいわ新撰組の山本太郎氏が唱えていた政策で二番煎じである。

と同時に、現在の安倍政権の支持率は30%すれすれで、自民党に代わる野党勢力さえあれば政策は二の次で野党に投票することを暗示している支持率低迷である。

よってここは政策よりも先ず合流が優先であろう。合流後に5%への消費税減税を新党として掲げて欲しいものである。

新党も、立憲主義と敵失攻撃だけでは比較第一党にはなれても、今の与党勢力を上回って政権は望めない。自民党に消費税減税5%を先取りされたなら新党も政権奪取は危うい。よって玉木代表には合流に参加して5%減税を唱えて旗を建て直して貰いたい。

コロナ不況から脱却するには、先ず消費税を減税して、所得税の累進課税の強化、企業等の特別減税等の見直しで税収を計るべきである。どこかで聞いた内容であるが、れいわ新撰組の政策である。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
厚顔
コメント

報道1930の保阪正康氏について

2020-08-18 08:38:53 | 災害
8月6日の「報道1930」は、ノンフィクション作家の保阪正康氏がゲストとして出演していました。昭和の大戦とスペイン風邪と現代のコロナ禍についての議論でした。

番組の中で保阪氏は、スペイン風邪においても軍事中心の疾病対策が間違っていた、と述べていました。

日本が戦争に突き進んでいった時、当時の政権中枢にいた軍人達は、流水さんが先日書いておられたように「希望的願望を客観的事実とすり替えようとしていた」「それは現代のコロナ対策にも言える事ではないか」と述べていました。

当時日本の政権指導者だった東条英機は、後に保阪氏が秘書に取材したエピソードによると、巣鴨プリズンで20代の米国人からアメリカのデモクラシーについて説明を受け、秘書に「君、アメリカのデモクラシーというのは素晴らしいものだ!」と語ったそうです。

東条英機だけでなく当時の軍人は、アメリカの軍事力を冷静に客観的に見る事なく、戦艦一つ撃沈すれば「勝った」「勝った」と歓び、しかしその後次々と繰り出して来る戦艦と爆撃機の多さに打ち勝てず、最後には「特攻」という人間を武器にして闘わせる所迄行き着いてしまったのです。

今の時代も、為政者はコロナについて、毎日陽性者が何人とか身の回りの事ばかりを大きく扱い、指導者がコロナという21世紀の疾病にどう向き合い対峙して行くのか少しも見えて来ない。だから人々は様々な情報に振り回され、コロナ禍の中で無意味な中傷や排他をし続けている。

指導者はコロナはどんな疾病なのか国民に明らかにして、だから我が国はどのような対策を立てコロナに立ち向かっていくのか、国民に開示しなければならない。そのためには何が必要で何ができるのか、この国の国民と社会に向けて大局的見地に立って呼び掛け、実行しなければならない、と保阪氏は語っていました。

最後に「国民はコロナの時代にどう向き合って行けば良いのか」と司会者から質問されたとき、保阪氏は「スペイン風邪の後の世界恐慌は10年のタイムラグがあったが、今回は戦後初めての疾病と恐慌が両輪で来ている」「戦前の恐慌の後にはファシズムが台頭してきた。国民は今、冷静にものを考え、個人としての市民的自覚を持って、疾病と独り独りが向き合う事が必要」と述べていました。

保阪氏の話を聞いて私が感じたのは、コロナに感染しただけでネット誹謗中傷されたり都内では夜の接待を伴う店に立ち入り検査しようとする動きもあります。又他県ナンバーの車を傷付けたり帰省した人がいる家に心無い貼り紙をしたり…。

それに対して、仕方がないと言ったり、困った事だけど…と他人事みたいに思うのではなく、ダメなものはダメと小さくても声をあげて行かなければ、戦前の国民と同じ道を歩む事になるかもしれません。いや、更に過酷な厳しい道を歩むかも知れません。

自分達の生活を楽しむためにも、大きな事から目を背けてはならないのです。今日も、明日も、これからも。

これから日本の政権は、海外の製薬会社から大量にワクチンを仕入れ、マスコミもそれを煽り、国民は我先にワクチンを接種しようとするでしょう。

それはオリンピックのためかも知れない。アベノマスクの様に税金を中抜きするためかもしれない。実はたいした効果もなくて人によっては重篤な副作用を伴う可溶性があるワクチンで大量に余ったものを押し付けられるのかもしれない。それは、今の政権が信用できないからなのです。

社会は小さな個人が寄り集まって作っているのですから、私達個人が当事者意識をもって大きな力に立ち向かっていきましょう。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
パンドラ
コメント

日本の統治機構(政治家・官僚たち)は、何故軌道修正ができないのか!

2020-08-17 15:43:40 | 災害
【1】問題の所在

インパール作戦やガダルカナルの話を持ち出すまでもなく、日本では、失敗だと分かっていても、いったん動き出した政策は止まらない。今回の「GO TO キャンペーン」もその例に漏れない。誰がどう見ても失敗なのだが、止める気配はない。

それでいて、その失敗の原因を徹底的に検証するわけでもない。その政策の責任者や官僚たちが、本当の意味で責任を取った事もほとんどない。

しかし、当事者たちの多くは、自分たちが遂行している政策が失敗している事を知っていたし、このままやり続けたらまずいのではないか、と思っていた。しかし、勇気をもってその政策を辞めるとか中止するという選択肢は生まれなかった。それは何故か。

日本人論を考えるなら、研究しがいのあるテーマだが、そんな政治家や官僚たちを持った国民はたまったものではない。何故なら、その失敗のつけを直接受けるのは、国民だから。

インパール作戦のつけは、白骨街道を埋め尽くした兵の命が支払った。ガダルカナルのつけも見捨てられた兵士の命で支払った。ポツダム宣言の受諾が遅れたつけは、何十万に及ぶ広島・長崎の人々の命で支払った。

先日、一審で原告勝訴となった「黒い雨」訴訟。井伏鱒二の「黒い雨」が描くように、原爆投下後に降った放射能を帯びた「黒い雨」が広島県に広範囲に降ったことは多くの人が知っている。今回の判決は、当然なことを当然とした判決に過ぎない。

しかし、政府は、「科学的根拠」なる怪しげな論拠を持ち出して控訴した。原爆被害や黒い雨の降った範囲などを徹底的に調査検証するのが、本来の国の仕事。戦後75年も経っているのに、黒い雨の降った地域すら特定できないのか。一体全体政府は何をやってきたのか。国家として恥ずかしくないのか。

こう考えると、国の控訴は、裁判を延ばせるだけ引き延ばして、原告が死んでしまうのを待つ作戦だと思われても仕方がない。

少し、話は違うのだが、わたしは、【裁判員制度】の問題について、制度が確立する以前から、疑問を呈してきた。

「裁判員制度」を導入するのなら、いわゆる「行政裁判」に導入すべきなのに、「刑事裁判」に導入するのは、国民の処罰感情を利用して、量刑を重くしてしまおうとする当局の意図が隠されている。

もし、「行政裁判」に裁判員制度を導入すると、裁判時間が短くなり(裁判が長期化すると、裁判員の拘束時間が長くなり、彼らの生活を脅かす。だから裁判員裁判は裁判時間の短縮が必須条件)、裁判の長期化により、原告側が諦めたり、死亡したりして、国が有利になるような方法がとれなくなる。

同時に、今までのような裁判引き延ばしのための屁理屈が「裁判員」の不信を買う可能性が高く、国が敗訴する可能性が高い。だから、わたしは、「行政裁判」こそ、裁判員裁判がふさわしいと考えている。

しかし、そんな制度を官僚たちが作るはずがない。「民は寄らしむべし。知らしむべからず」の封建時代の政治原理がいまだ脈々と生きているのが、日本と言う国家。
※コトバンク 
https://kotobank.jp/word/民は由らしむべし%2C知らしむべからず-94398

国家が「責任」を取る事を異様なくらい拒否する官僚たちの姿勢が良く見える。

【国家無謬説】こそ、戦前も戦後も変わらぬ日本の官僚たちの姿勢である。要するに俺たちが間違うはずがない。お前たち国民は黙って言う事を聞け、という話である。

【2】厚生労働省の出自

(1)現状

では、現在最も問題になっている新型コロナ問題を担当しているのはどこか。厚生労働省である。
 
前の投稿で、PCR検査促進のための長崎方式(PCR等検査実施の委託契約を長崎大学を中心として一括集団契約を結ぶ)について触れた。

8月5日、日本医師会も『新型コロナウイルス感染症の今後の感染拡大を見据えた PCR等検査体制の更なる拡大・充実のための緊急提言』を提出。その中で「PCR等検査実施の委託契約(集合・個別)の必要がないことの明確化」を書いている。
※日医ONLINE
https://www.med.or.jp/nichiionline/article/009526.html

あまり一般には馴染みのない規定だが、PCR検査はあくまで『行政検査』。『行政検査』だから、現行の検査体制では、PCR検査を行っている病院・診療所、地域外来・検査センターは、地域の保健所と『委託契約』を結ぶことが求められる。つまり、PCR検査とはあくまで「行政検査」であって、医療機関はそれを代行しているという建て付けで、これが結構煩雑なため、PCR検査の数が増えない。長崎方式は、この現状に風穴を開ける試み。

『行政検査』の理由は明白。⇒ 新型コロナは「第2類相当の指定感染症」。⇒ポリオ。SARS・結核などと同等の感染症。
〇感染症の分類 日本看護協会共済
https://www.e-kango.net/safetynet/measures/page21.html
   ↓
感染症法に基づいて都道府県知事が定めた指定医療機関への入院、場合によっては隔離措置。⇒保健所⇒患者の情報を自分たちでしっかり把握したい。
⇒委託契約を結んだ医療機関にしかPCR検査をさせない。

🔷長崎方式や日本医師会の提言は、この【委託契約】それ自体が、PCR検査の拡大を妨げているとして、その【委託契約】自体の廃止を求めている。

🔷一番手っ取り早い方法⇒新型コロナを指定感染症から外せばよい⇒厚生労働省がうんと言わない。(感染者情報の独占)

(2)厚生労働省のはじまり

・1938年(昭和12年)厚生省(厚生労働省の前身)設立
・目的⇒最大の目的は、「結核撲滅」。
・設立の立役者⇒陸軍省医務局長小泉親彦を中心とした陸軍主導で設立

(A) これまでの衛生行政の中心⇒警察(内務省) 学童と学生の健康維持・増進⇒文部省・・・・・・・・
  ⇒縦割り行政を克服し、一元化する目的
(B) 徴兵検査の成績を上げる必要性⇒徴兵検査の最大の障害が『結核』
  1930年当時⇒日本の結核の死亡率は世界に比べて突出して高い⇒これを下げて、徴兵検査に元気な若者を多く合格させたい。⇒強い兵隊を育てたい。
   
※人口動態調査から見た結核の100年
 http://www.tokyo-eiken.go.jp/sage/sage2003/
※結核の歴史・結核の社会史 青木正和 青木純也
 https://www.seijo.ac.jp/pdf/faeco/kenkyu/172/omori.pdf

(3)強い兵士をつくり、軍に送り込む。⇒厚生省設立の最大目的

(A)1940年5月1日~7月31日 (3ケ月)⇒全国民対象の大規模健康診断
  ⇒結核及びそれに類する不健康者を根こそぎ調査
(B)1941年 小泉親彦 厚生大臣に就任 ⇒(A)の方針を強化
(C)1942年 「結核予防要綱」作成
   国民を「健康者」「弱者」「病者」に3分類し、「病者」は「結核病床に収容」というルールが定められている⇒現在のコロナ対策と酷似

※わが国の結核対策の現状と課題(1)「わが国の結核対策の歩み」 結核予防会青木正和
 https://jata.or.jp/rit/rj/2010_1.pdf#search=%271942年結核対策要綱%27

このように厚生省の始まりは、感染症対策(結核)のためだ、と言っても過言ではない。悪名高い731部隊のリーダー石井四郎陸軍軍医中将の軍医時代の上司は小泉親彦。731部隊は満州で結核菌の研究もしていた事が分かっている。小泉親彦は、BCGの研究もしており、陸軍で初めてBCG接種をしている。

これらの歴史的事実から類推できることは、日本の感染症対策の目的は、決して『国民の命を守る』という目的から始まったものではなく、【日本国を強くする】という国策的視点から始まっている、と言う事を忘れてはならない。これが、厚生労働省、特に、国立感染症研究所や厚生労働省の医系技官たちに脈々と受け継がれている【組織文化】だ。

(1)日本の医療行政は、厚生労働省が担う。(2)なかんづく、感染症に関する全てのデータ・情報・権限は、厚生労働省が握る。(3)医療や感染症対策の目的は、強い国民を作る⇒国家のための人材育成の一環 ⇒◆背後に隠れた思想=生産性の低い弱い国民の淘汰=優性思想が時折垣間見える。

21世紀の日本でこのようなアナクロニズムが通用するかどうか分からないが、今現在厚労省の医系技官や国立感染症研究所出身の旧専門家委員会(現分科会)委員などには、この組織文化が脈々と流れているように思われる。

例えば、新型コロナ対策の基本は、【集団免疫】理論ではないかと推察できる。当初、イギリスが行い、方針転換をし、スウェーデンが実践し、現在手直しをしている方法論。現在の政府の無為無策のやり方は、どうも、政府は【集団免疫】路線に方針転換をしたのではないかと思えてならない。羽鳥のモーニングショーで玉川キャスターが、現在スウェーデンより日本政府の方が何もしていない、と指摘していた。

※集団免疫とは ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%86%E5%9B%A3%E5%85%8D%E7%96%AB
※新型ウイルスの【集団免疫】は非現実的 BBC
https://www.bbc.com/japanese/53316709
※「新型コロナ集団免疫は期待できない」保健福祉部長官 KBS
http://world.kbs.co.kr/service/news_view.htm?lang=j&Seq_Code=76314

【集団免疫】は、国民の6割が抗体を持てば自然にコロナは収まる、という理論なのだから、裏を返せば、国民の6割が感染するのを待つと言う事を意味する。

と言う事は、重症化しやすい高齢者や基礎疾患を持つ人間は、死んでも仕方がないと考えている。それは、やむを得ない必要な犠牲だと言う事だろう。感染爆発が起きたイタリアでもフランスでもアメリカでも行われた【命の選別】が現実のものになるだろう。強い国民以外必要ない、と言っているようなものだ。

国民がよほどしっかりしないと、知らないうちに壮大な人体実験の道具にされかねない。

🔷厚生労働省の優性思想

先日、ALS患者に依頼されて、安楽死を手伝った嘱託殺人の疑いで、二人の医者が逮捕された。

この問題については、リテラの記事が詳しい。
・・・・
大久保容疑者は厚労省で医系技官を約7年半務めており、妻は2012年の総選挙で自民党から出馬し当選(比例復活)、衆院議員を1期務めた元“安倍チルドレン”議員だった。・・・(中略)・・・・
メディアではこの事件を「安楽死」と報じているが、そもそもこれは「安楽死」と呼べるようなものなのか。彼らは殺害したALSの女性とSNSで知り合った関係で、担当医師でもなんでもなかった。被害者本人の明確な意思表示に基づき他にとれる手段がなく安楽死に協力したのではなく、むしろ自分たちの殺人欲求が先にあり、安楽死をのぞむ人間を積極的に探していた可能性も考えられる。

 しかも、2人は高齢者や障害者は死んだほうがいいと主張する典型的な優生思想の持ち主だった。・・・・・
「安楽死」の名を借りてALS患者を殺害した元厚労省医系技官らのグロテスクな優生思想! 麻生財務相や古市憲寿も同類 (リテラ)
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0724/ltr_200724_9953603644.html

厚生労働省の医系技官の全てが優性思想の持ち主だとは思わないが、日本の医療行政に優性思想の影響がある事は、1948年に成立した「優生保護法」や「ハンセン病患者隔離」問題や「薬害エイズ問題」等で容易に類推できる。

・優生保護法 
第二次世界大戦直後の1948年に成立した法律である。1996年に、母体保護法へと改正されるまで、約50年間生き続けた。目的は2つあり、1つは優秀な子どもを産み、劣った子ども(不良な子孫)を産まないようにすることである。2つ目には人工妊娠中絶が許されるための条件を示すことであった。 中絶は刑法の罪に問われるものであった。しかし、この優生保護法の成立によってある条件が満たされれば中絶の違法性がキャンセルされ、犯罪とはみなされなくなったのである。
※中絶が認められるのは、妊娠22週未満(胎児が子宮の外へと取り出されたら生きていけない時期)に限られる。

http://kwww3.koshigaya.bunkyo.ac.jp/wiki/index.php/%E5%84%AA%E7%94%9F%E6%80%9D%E6%83%B3

※優性思想 ⇒身体的、精神的に秀でた能力を有する者の遺伝子を保護し、逆にこれらの能力に劣っている者の遺伝子を排除して、優秀な人類を後世に遺そうという思想。優生学の成果に立脚する。人種差別や障害者差別を理論的に正当化することになったといわれる。
https://ja.wiktionary.org/wiki/%E5%84%AA%E7%94%9F%E6%80%9D%E6%83%B3

「相模原障害施設殺傷事件」の犯人の極端な優性思想が多くの人に衝撃を与えたが、実はこの思想は、もっと薄めた形で、厚生労働省だけではなく、政治家や官僚、経済人、言論人などに幅広く存在している。わたしたち一般人にもかなりの数で浸透していると考えた方が良い。特に現代の「新自由主義的」思想は、せんじ詰めれば、優性思想の行きつく先と考えたほうが良い。

※「優生思想」は現代社会に脈々と息づいている
障害者施設殺傷事件が突き付けた問題
https://toyokeizai.net/articles/-/145061

【3】日本型組織の意思決定のメカニズム

わたしの大学時代の主任教授は、東大出身。戦争当時、総力戦研究所に勤務していた。彼の専門は、科学史。歴史学者でありながら、数理系に強く、きわめて合理的なタイプの人間だった。彼は、「太平洋戦争前に米国と戦争をしたら絶対負ける」という研究結果を提出していたのに、陸軍の指導部が聞かなかった」と述懐していた。

当時の総力戦研究所の分析では、米国の経済力は、日本の約50倍。戦争したら、絶対敗北する、という分析だった。陸軍の首脳たちは、この分析結果をよく知っていた。知っていながら、太平洋戦争に突入した。

何故、そんな不合理な選択(意思決定)をするのか。国民から言わせると、何故、そんな決定ができるのか。今でも、この問いは有効である。

コロナ禍で決定された“GO TO トラベル”キャンペーンのドタバタ劇をはじめ、初期の学校閉鎖問題、10万円給付を始めとする政府決定のドタバタとスピードの遅さ。安倍のマスクの頓珍漢さ。一体全体、この政権の意思決定の「不合理さ」、「感性のなさ」、「無責任さ」はどこから来るのか。

少し、満州事変当時の日本が直面していた問題について考えてみる。

(1)満州事変⇒米国をはじめとする諸国は、満州国を認めない。国際連盟は、鉄道爆破について、リットン調査団を派遣。日本政府の言い分の正当性を検証。⇒国際的孤立。
(2)米国⇒日本軍の中国本土からの無条件撤退要求。鉄などの主要な資源を禁輸。
(3)日本軍⇒欧州で始まった独ソ戦を利用⇒陸軍を北進(対ソ戦念頭) 海軍⇒南進
   ⇒南方の石油資源念頭
(4)海軍の南進策⇒米国の怒りに火を注ぐ結果⇒石油の全面禁輸

🔷日本のリーダーたちの直面した課題(ジレンマ)
 ▼米国の要求に屈する⇒〇石油は手に入る 
 ●中国の権益を手放す⇒明治以来の日本の努力が水泡に帰す⇒国内の強い反発を招く
 ▽米国の要求を無視⇒南方進出⇒〇石油は手に入る(石油資源の独自調達)
  ●米国の怒りに油を注ぎ、日米戦争は避けられない。(勝ち目なし)
      ↓
 【決定】時間経過とともに、石油備蓄はなくなり、じり貧状態に陥る。
 追い込まれ、かすかな可能性を信じて、南方進出・石油獲得・米国との戦争に突入。

🔷彼らの意思決定のメカニズムは何か
★組織は合理的に失敗する
当時の政治の指導層や官僚、軍の指導層、彼らは、ある種の合理性を備えていた。特に陸軍・海軍の指導層は、選りすぐりのエリート。頭脳明晰で合理的思考のできる人材が揃っていた。

がちがちの精神主義者のように見える東条英機だが、「カミソリ東条」のあだ名がつくくらいきわめて合理的思考のできる人間だった。【合理的思考】なくして国家経営、戦争遂行などできるはずがない。がちがちのイデオロギー論者では、そんな事は到底できない。

では彼らの合理的思考とは何か。基本的には、シンプルな【損得勘定】。

【行動原理】徹底的に状況分析⇒「損得計算」⇒+ならば前進。-ならば後退。
 問題点⇒コスト計算に、会計上の見えるコストと見えないコストが含まれる。見えないコストの計算が大問題。誰しも無意識にこの見えないコストを計算している。

例えば、この決定をすると、利害関係を持っている有力者Aさんのご機嫌を損ねる。Aさんのご機嫌を損ねたら、出来るはずの政策が出来なくなる。だから、Aさんの利害に関する事だけは、政策決定から外すか、それともできるだけ配慮する、という具合に。

こういう人間の思考過程を勘案した最新の取引理論⇒【取引コスト論】⇒すべての人間は不完全で限定合理的であり、スキがあれば利己的利益を追求する機会主義的な存在として仮定される。

 ※取引コスト論 
http://www.osamuhasegawa.com/%E5%8F%96%E5%BC%95%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%AD%A6/
     ↓
人間関係上の無駄な取引⇒「取引コスト」。これが、大になればなるほど非効率的な現状をより効率的な現状に変化させることが困難になる。
     ↓
現状維持勢力が強ければ強いほど、「取引コスト」が大きくなる。
     ↓
不条理な結論⇒コスト削減するための現状を変革するために膨大なコストがかかる。現状維持ならば、コストが少なくて済む。(しかし、将来的には危うい)⇒コストを考えると、現状維持を選択する方が一番コストがかからない。

※『合理的損得勘定』を積み重ねた結果、最も非合理なはずの現状維持政策が、最もコストが少ない方法であるという結論になる場合が多い。

◎日米開戦にいたる陸軍・海軍の思考過程

▽陸軍⇒総力戦研究所で日本とアメリカの戦力分析を徹底的に行い、日本の敗戦を予測している。しかし、中国大陸から引き上げるには、手ぶらでは帰れない。←(コスト)明治以来、中国大陸に進出しており、利害関係者が多数いる。彼らを説得できるだけの利権の確保は難しい。これに失敗すると、責任追及は必至。この「コスト」を考えると、日米開戦が合理的。

▽海軍⇒石油の備蓄=一年半程度 ⇒海軍は2年程度で自滅の運命
 自滅を避けるために南方侵略⇒米国との戦争必至⇒勝つ見込みなし
 石油禁輸を避けるためには、陸軍を満州から撤退させなければならない。
 ⇒陸軍の説得は至難の業。当時の陸海軍の仲を考えれば、限りなく不可能に近い。
 ⇒「取引コスト」が膨大。

結論⇒一筋の光明を信じて、米国と開戦をするのが合理的。

つまり、陸軍も海軍も政治家も合理的思考の限りを尽くして、最も非合理的な結論(日米開戦)に達した。

たしかに、日本は、明治以来、中国侵略には、多大な犠牲を払っており、中国に利権を持つ人間も多数いた。夢を求めて中国に渡った国民も多数いた。陸軍は、彼らを説得する必要性もあり、その交渉・取引コストはあまりにも膨大だったのである。こうして、陸軍も勝てない米国との戦争を行う方が合理的だという不条理に導かれた。

以前から、何度も『空気』を読み、『空気』に逆らわないのが日本人の行動様式の特徴だと書いてきた。この「空気」を読む基本の背後に、このような【損得を計算する】思考法がある。

『空気』の醸成は簡単にはできない。人は馬鹿ではない。『空気』の論理に、ある種の正統性がないと、人は付いて行かない。この正統性の担保に「取引コスト」論があると考えられる。「取引コスト論」自体は、新しい理論だが、日本人の思考法=処世術・生き残り術を説明する理論としては、きわめて有効である。

『損得を計算する=取引のコストを計算する』ことは、誰でも日常的に行う。指導者の本当の優秀さ、能力の高さは、この「取引コスト」を超えたトータルな思考にあるのだが、凡百の指導者は『取引コスト』の精緻な計算に固執する。『取引コスト』の損得勘定が行動原理になりがちである。

これが、合理性を突き詰めて、突き詰めて思考した結果、誰がどう見ても『不条理な結論』にいたるメカニズムだろう。

この結論は、誰がどう考えても非常識で非合理的結論。だから、保阪正康氏が主張する『主観的願望を客観的真実』に変容させる必要がある。合理的結論のように装う必要があった。

その為にどうするか。
(1)予想を支える数値を甘く見積もった。誰が考えてもそれしか方法がない。今でいうなら、『統計偽装』や『統計改竄』を行う事にならざるを得ない。この最たるものが、いわゆる『大本営発表』である。
(2)同時にプロパガンダを大々的に行う必要がある。(戦争標語、学校で軍国教育、戦争プロパガンダ映画、メディア統制、隣組制度の強化、歌謡曲、戦意高揚儀式など)
(3)それでも疑問を呈するものには、強権的対応を取らざるを得なかった。⇒メディア・知識人・共産党などの弾圧。⇒ファッショ体制の確立
(4)ポツダム宣言受諾決定後⇒『戦争責任追及』を免れるため、あらゆる文書を焼却⇒(例)内務省の文書焼却3日3晩、外務省文書8000冊など。満州や朝鮮、地方役所などの文書など⇒軍人・役人の戦争責任を灰燼に帰した。(★明治以降の日本の歴史が消え失せた)

この「責任回避」が、日本の政治家・官僚・軍人たちの悪しき伝統になっている。「従軍慰安婦」問題などは、『文書焼却』がなかったら起こりえなかったはず。この歴史に対する冒涜ともいえる蛮行が、歴史修正主義者の背景に横たわっていることを忘れてはならない。

現在の政権は、敗戦時の『歴史を消し去る』蛮行を良しとしているように見える。単純に言うなら、証拠さえなければ、どうとでも言いくるめる事ができる。出来るだけ、証拠を残すな! これが安倍政権の姿勢だろう。

だから、現在のコロナ対応でも、出来得るものなら、きちんとした文書は残したくない。『責任』を取るくらいなら、何もしない方が良い⇒典型的な政治家・官僚の『不作為の罪』。

厚生省を作った小泉親彦は、戦後自刃して果てている。せめて彼くらいの覚悟が現在の政治家・官僚たちにあれば、もう少しは違った対応が取れるはずだが、それもないものねだりだろう。

参考
※取引コスト論は、「現代ビジネス」の以下の記事を参照しています。
コロナ対策で日本のリーダーはあの戦争と同じく合理的に失敗している
開戦時の日本のリーダーたちと比較してみる
https://news.yahoo.co.jp/articles/bc1aa7bf519381223727af580e4a8c81a7c89d71

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
コメント

サーロー節子さんのメッセージとChoose Life Project

2020-08-12 13:28:09 | 民主主義・人権
「Choose Life Project」からサーロー節子さんが核兵器禁止条約を発効させたいと訴える映像を紹介します。

節子さんのことばも心に響きます。「理想主義者になってください。理想主義者になるということは非現実的になるということではありません。」

「全ての人のための核のない世界、公正な世界、生存権や尊厳が尊重される世界」という理想を持ちながら、学び、語り合い、政治家に働きかけ・・・と具体的な行動を示唆してくれています。

https://twitter.com/ChooselifePj/status/1292463340258619392

ちなみに「Choose Life Project」を知ったのは、都知事選の時でした。

テレビでは1度も候補者の討論会を企画・放映してくれませんでしたが、ここだけがインターネット中継で4人候補者の討論会をやってくれたのです。

調べたら、テレビ制作に携わっている有志が2016年から始めたプロジェクトだとのこと。その後もタイムリーな企画がいろいろあり、注目していました。

先日、政治・社会の問題をもっと自由に語れるために、ネットメディアとして本格的に始動したいとクラウドファンディングを立ち上げ、数日で目標額800万円の2倍を超える額が集まったそうです。
 ・まだ受け付けています⇒ https://camp-fire.jp/projects/view/305782 

今のマスコミの惨状、特にNHKが政府広報のようになってしまっている現状にため息しか出ない、という状況の私にとって、一筋の光を見る思いです。

8月9日は、核兵器についての討論。同時刻に見ることはできなかったので、そのうち可能ならアーカイブで見たいと思っていますが、その中でこのサーロー節子さんのメッセージが流れたとのことです。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
コナシ&コブシ
コメント