「
世界を巻き込む中国と米国の貿易戦争の真の狙い!」でも指摘したが、米中の貿易摩擦(もはや貿易戦争)の本質は、米中間の覇権争いである。特に、ハイテク分野における覇権争いが中核にある。
何度も指摘して恐縮だが、世界が一番危険になるのは、覇権国家の力が衰え、次の覇権国家が台頭し始めた時。両者の力は拮抗しているが、勢いは次の覇権国家候補に分がある。となると、現在の覇権国家は自らの地位を守るためにあらゆる手段を講じる。手段の当否を問う余裕がない。
今、世界の状況は、新旧二大勢力の覇権争いのただ中にある。これが現在の世界のカオスの根源にある。「
世界の未来は?」でも指摘したが、米国主導の「新自由主義的経済体制」は終焉を迎え、中国主導の一路一帯経済(一種の国家資本主義的形態を持つ)へと世界経済は移行しつつある。
ただ、新しい経済体制がどのようなものになるかは、即断できない。欧州を中心に徐々に存在感を持ち始めている展相(Potenz)経済学がどのように展開するか、予断を許さない。
ただ、明確に言えることは、グローバル企業が各国の地場産業を潰し、富を独占する体制は、変化せざるを得ない。極端な【富の分配】の不公平は許されない時代に入る事は、間違いない。
さらに、金融制度も大幅な変更を余儀なくされるだろう。「
複雑怪奇な世界情勢と右顧左眄する日本!」で指摘した米国の世界支配の根底的システムである【ペトロ・ダラー体制】は早晩崩壊せざるを得ないだろう。
元世界銀行で働いていたスイス人のエコノミスト、ピーター・ケーニッヒは以下のように主張する。
・・国際金融と貿易の主要三悪党、IMF(世界通貨基金)、WB(世界銀行)とWTO(世界貿易機構)が、インドネシアのバリ島の豪華なリゾートで会合し、トランプ政権によって始められ、扇動された拡大しつつある貿易戦争の結果、国際投資の減少や世界経済成長の下落という怖しい結果を警告した。彼らは、各国の繁栄を凋落させるかも知れない保護貿易主義を批判した。IMFは今年と2019年の世界経済成長予測を引き下げた。
これは何の根拠もないただの人騒がせだ。実際、彼らが主張する貿易と投資の増加から生じた過去の経済成長もごく僅かな少数にしか役立たず、開発途上国、先進国双方の金持ちと貧しい人の格差を拡大した。GDP成長の内部分配について、今まで誰も話をしないのは興味深い。・・・(中略)・・・・経済的低迷から回復する必要があり、そう望んでいる国が、外部からの干渉を最小にとどめ、自身内部の社会経済的能力に集中し、促進する事で、大変うまくいくことは何度となく証明されている。
最も顕著な例は中国だ。何世紀もの欧米の植民地化と圧迫から、1949年10月1日に中華人民共和国として毛主席が作り出した中国が出現した後、毛主席と中国共産党は、まず病気や、教育の欠如によって破壊された国、欧米植民者による恥知らずの搾取の結果、絶望的な飢饉で苦しむ国を整えねばならなかった。
その為、中国は1980年代半ばまでほとんど国を閉ざしたままだった。蔓延する飢饉と病気に打ち勝ち、全国的教育制度を整え、穀物や農産品の純輸出国になって初めて国際投資や貿易のために国を開いたのだった。
そして今中国はどうなっているか、ご覧願いたい。わずか、30年後、世界第二位の経済大国で、欧米帝国主義によって侵略される事のない世界の超大国だ」・・・・
カナダの雑誌Global Research 「IMF-世界銀行―WTO-脱グローバリゼーションと関税の脅威で人騒がせー主権国家への回帰」
https://www.globalresearch.ca/imf-wb-wto-scaremongering-threats-on-de-globalization-and-tariffs-the-return-to-sovereign-nations/5656922
欧米のエコノミストでさえも、IMF、WB、WTOを国際金融における三悪党と呼んでいる。これら国際機関は、すべて米国の影響下にあり、米国流新自由主義(グローバリズム)の宣伝・広報・推進機関と考えて間違いない。
世界銀行などから借金をし、彼らの指導の下、新自由主義的経済政策を押し付けられ、経済変調をきたした国の代表が韓国。その他、中南米諸国、マレーシア、ギリシャなど枚挙に暇がない。
さらにこの論文で重要な事は、「外部からの干渉を最小にとどめ、自身内部の社会経済的能力に集中し、促進する事で、大変うまくいくことは何度となく証明されている。」点を明確に指摘している点にある。
まず、独立した経済、自立した経済を目指すことが重要であり、グローバル・スタンダードだといって、発達段階の違う国々に一律のやり方を強制する事は間違いだと言っている。
グローバル・スタンダードと言うのは、比喩的に言うならば、欧米、特に米国など先進国は、100M競走をする時、80Mから出発し、他国(経済後進国)は、100Mのはるか後方からスタートさせ、これが自由でフェアーな競争だと主張しているようなものだ。
この理不尽な競争の審判役が、WTO・IMF・WBと言う事になる。欧米諸国(特に米国)の自由でフェアーな競争と言う主張は、経済後進国にとって、いかに理不尽な主張かが分かる。
さて、米中の貿易戦争の結末はどうなるのか。世界中が固唾をのんで見守っている。少し詳細に検討してみよう。
(1)金融面での影響
これまで、中国は世界の製造業の下請けの役割を果たしてきた。米国も日本も欧州も安い労働力を求めて中国に工場を建設してきた。
中国は、米国などに輸出したドル建ての代金で米国債などの金融商品を買って保有してきた。(米国債の保有率は世界第一)
ここが重要だが、米国が中国に対して持つ貿易の赤字分の多くが、米国債購入を通して、米国に還流していた。(この構図は日本や他の国も同じ。)その為、米国の政府や金融界がどんどん借金を増やしても、金利が低く維持されて破綻しない構図が維持されてきた。(※米国は、印刷機でドルを刷れば儲かる、という構図)
合わせて考えておかねばならないのは、米国の世界支配のためのもう一つの金融政策であるペトロダラー・システム。つまり、エネルギーの中心である石油取引をドル決済で行うというルール。これがドルを世界の「基軸通貨」にした最大の理由。
しかし、現在、中国・ロシア・イラン・ベネズエラなどドル決済に従わない国々が多く出始めている。つまり、ドル支配体制に対する挑戦が拡大しているのである。ベネズエラ問題は、米国のペトロダラー・システムに挑戦している国に対する米国の報復・懲罰の意味合いが大きい。
※参照 「
複雑怪奇な世界情勢と右顧左眄する日本!」
ところが、トランプは、この構図を無視して貿易戦争を仕掛けている。と言う事は、中国から米国への輸出が減少する。そうなると、中国の米国債の保有率が減少する。当然、日本もそうなる。 ※ここが重要だが、米国債の半分は、外国が買っている。
米国債を外国(中国・日本など)が買わなくなると、米国の長期金利が上昇する。膨大な額の米国債だから、長期金利が1%上がるだけで、米国の財政に与える影響は甚大。財政破綻や金融危機を引き起こす可能性が高い。
これまでの米中関係は、中国は製造業、米国は金融業で儲けてきた。この棲み分けがうまく機能していたが、おそらくこれからはそうはいかない。
中国は棲み分けを止めて、「自立」する道を選択した。「
世界を巻き込む中国と米国の貿易戦争の真の狙い」で指摘した【製造2025】は、中国の自立宣言と読まなければならない。
現在、米国債の10年物の金利が3%を超え始めている。米中貿易戦争が長期化すると、中国はおそらく保有する多額の米国債(世界一)を売り出すに違いない。この時、米国債の長期金利の上昇がどれほどになるか。その結果いかんでは、米政府の財政破綻、米国発の金融危機が勃発する可能性が高い。
(2)貿易面での影響
米国が中国製品の関税引き上げを表明しているのは、対米輸出総額(2017年=5056億ドル)の枠内。第一弾⇒340億ドル 第二弾⇒160億ドル 第三弾⇒2000億ドル まで発動済み。第四弾⇒3000億ドル を発動すると、対米輸出の全てに関税引き上げを発動する事になる。
〇一言で言うと、世界最大の貿易赤字国(米国)が、世界最大の貿易黒字国(中国)に俺の国の商品をもっと買え。買わないのなら、関税を上げるぞ、と脅している構図。それに対して中国側がそんな事をするのなら、米国商品の関税も上げてやると言っている。まるで、子供の喧嘩だが、世界第一位、第二位の経済大国の喧嘩だから、その他の国々にかかる迷惑は半端でない。
しかし、上記の関税引き上げをよく見てほしい。米国は、中国が言いなりにならない場合、次の打つ手にはたと困る。つまり、これ以上、関税引き上げという手(脅し)が打てなくなっている。
ところが、中国には、米国債売却という奥の手がある。もし、中国が米国債売却に踏み切った場合、米国債が暴落する可能性が高い。そうなると、米国債の長期金利が一気に上昇する可能性が高い。長期金利の上昇は、米財政の破綻と金融政策の破綻につながる。世界第一位の経済大国の財政破綻、金融破綻は、即、世界的な経済恐慌につながる可能性が高い。
中国もその事をよく知っているので、どこまで踏み切るかは疑問だが、世界各国は薄氷を踏む思いで見つめている。
トランプ大統領が13日ツイッターで「中国は報復すべきではない--(報復すれば)もっと悪い状況になる!」と書いたのは、中国に対する脅しというより、上記の事を心配しているからだろう。
そんなに心配なら、外交交渉で決着を付ければ良いのだが、対中国問題では、国内にタカ派が多数存在し、超党派の様相を呈しているので、そう簡単に妥協できない。
(3)対中貿易戦争の最大の被害者は誰か(被害が国内へ回帰するブーメラン現象)
中国がアメリカに輸出する製品⇒スマートフォン、パソコン、家具、衣料品など多岐にわたる。⇒これらの製品が25%も値上がりすると、それは即米国民の生活を直撃する。
ある評論家は以下のように書いている。
・・・中国商品輸入5000億ドルに対して25%の関税というトランプの案が丸ごと実行されれば、3人家族のアメリカ人の負担は約2,200ドルになる。
「5月末までに発効する、2000億ドルに対する、最近の10%から25%への15%追加関税に関しては、直接経費は300億ドルで、より高いアメリカ生産者価格からくる、ありそうな間接経費で、更に300億ドルある。合計で600億ドル、一家族当たり550ドルだ。」 中国は関税の「5%以上」を吸収しないだろう・・・・中国との貿易戦争のプロパガンダ激化
Moon of Alabama マスコミに載らない海外記事
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-8eb9bf.html
大豆など米国から中国への農産品の輸出⇒25%の関税をかけられると、売れなくなる。⇒米国農家を直撃する。現在、日本のスーパーで、米国産牛肉を買えば良く分かるが、米国産牛肉の値下がりは半端でない。すでに、米国農産品が中国で売れなくなっている現状があるため、価格を安くして日本で売らざるを得ないのである。当然だが、中国の人口は日本の10倍以上。市場規模は比較にならない。
さらに中国へ進出している米企業は多い。ここで作られた製品が米国へ輸出されているのだが、これらの商品にも関税引き上げが重くのしかかる。そのため、リストラや給与カット、生産拠点の変更などの対応が迫られる。これも米国民の生活を直撃する。
このように関税引き上げ25%の影響は、ブーメランのように、米国民や米企業などに返ってくる。これにいつまで耐えられるか。米中双方の我慢比べの様相を呈している。
(4)習近平政権の核心的利益
習近平政権の推進するいわゆる【国家資本主義】的政策の根幹に位置しているのが、【補助金政策】である。IT産業に補助金を投入して景気にてこ入れし、国内不満を抑える事は、習近平政権の核心的利益である。この政策を止めろ、という米国の要求には、決して応じないだろう。
米国の要求にも無理がある。そもそも、重要産業育成のために補助金を投入するのは、各国政府の内政問題。それを止めろ、などと言う要求は、【内政干渉】と言われても仕方がない。米国も、農業にかなりの額の補助金を投入している。自国の投入は良くて、他国の投入は駄目だというのは、完全なダブルスタンダート。論理的に破綻している。
(5)世界貿易の現状 (米国凋落の現状)
世界の貿易額 2000年当時 約13兆ドル(1430兆円)規模
2017年 約35兆ドル(3850兆円)規模⇒約2.5倍に拡大
貿易額における国別構成比
2000年当時 米国15%以上 中国4% 米国独り勝ち
2017年 中国・米国とも12%前後
※貿易額=輸入額+輸出額 貿易収支=輸出額-輸入額
問題なのは、貿易収支。
米国 =2000年以降、毎年大赤字。
2000年⇒5000億ドル(約55兆円)
2015年⇒7619億ドル(約83・8兆円)
2017年⇒8075億ドル(約88・8兆円)
中国⇒ 徐々に貿易黒字を拡大
2016年 ⇒5107億㌦(56・2兆円)⇒世界最大の黒字国
トランプ大統領にはこの現状が我慢ならない。米中の貿易戦争の直接的要因である。
冷静に考えるなら、この現状を招いた最大の原因は、米国にある。自国産業の競争力が衰退した結果、製造業などが衰退し、輸入が拡大したのである。
もう一つは、金融産業での独り勝ちが、楽して金儲け精神を植え付け、健全な資本主義の発達を阻害している。
トランプ大統領がやらなければならないのは、こういう米国内部の矛盾の解決のはずだが、そうはならないところが、「覇権国家」の「覇権国家」たる所以なのだろう。
Paul Craig Robertsは以下のように語る。
・・・アメリカ人は、常にそうなのだが、「グローバリズム」と呼ばれるいんちきにだまされているのだ。グローバリズムは、労働組合を破壊し、アメリカ労働者から中産階級の仕事を奪い、彼らから交渉力を剥奪するために使われるペテンなのだ。それは同様に、自給自足の第三世界の人々を土地から追い立て、国の農業を単一作物輸出商品生産に変換するため、多国籍農業関連企業に利用されるペテンなのだ。
グローバリズムによる悪事は、先進国と第三世界の双方に犠牲を強いた。それは全く先進国の資本主義者連中による利益最大化の結果だ。それは中国とは無関係だ。
中国産業がアメリカ産業より安く生産するからではなく、アメリカ・グローバル企業こそ、アメリカ雇用喪失の原因である事実を見えぬよう隠すため、身代わりに中国が非難されているのだ。・・・「関税問題」-マスコミに載らない海外記事
http://www.asyura2.com/19/kokusai26/msg/461.html
トランプ大統領は、中国に対して、何が何でも米国製品を買え、と言っている。「買いたくなるような製品を作れ」というのが、他国の本音だが、寅さんではないが、覇権国家米国に対して「それを言っちゃ、終しめーよ」というのが、現状だろう。
(6)米国の通商政策
※基本方針⇒トランプ大統領の就任演説での【アメリカ・ファースト】⇒米商品を買い、米国人を雇う。
↓
米通商代表部の方針(2016年)
A.アメリカの国家主権を優先(通商政策)
B.アメリカの通商法の厳格適用
C.海外市場開放のため、あらゆるレバレッジ(梃子)を活用(簡単に言うと手段を問わない)
D.主権国家と新たな通商関係を設立
↓
●多国間交渉から、二国間交渉へ
TPP離脱。NAFTAの再交渉。米中包括経済会話。米韓FTA再交渉。
⇒他国の事情を考慮しない強引な交渉
◎トランプ流交渉の負の側面
★米国の要求を一方的に押し付ける。合意を拒めば、経済制裁をかける。⇒この方法では、二国間交渉もまとまらない。
特に、同盟国以外の国々との確執は酷くなる一方である。
・17年6月 ⇒2国間取引でキューバへの制裁強化
・17年8月 ⇒ロシアへの制裁強化
・18年4月 ⇒シリアへの空爆
・19年1月 ⇒ベネズエラへの制裁強化
しかし、制裁強化と恫喝を武器にした外交に簡単に屈服する国は、そんなにはない。かえって、態度を硬化させ、徹底抗戦の態度を醸成するだけである。米国の経済交渉は、常に制裁と軍事力による脅しの二本立て。これは、どう見ても、正常な交渉とは言えない。悪く言えば、まるで、やくざか暴力団の手口。これでは、決して尊敬を勝ち取れない。
その為、現在のベネズエラ・イランとの一触即発の関係、中東の危機、ロシアとの関係、中国との貿易戦争と南シナ海問題と台湾問題を梃子にした緊張関係、中南米諸国の移民問題、EUやNATOとの関係など、米国発の世界を揺るがす問題が目白押しである。
このように現在の世界の諸問題の大半は、米国が意図的に作り出しているといって過言ではない。かってのような世界の警察官としての存在感などどこにもない。あるのは、世界の鼻つまみ者としての米国である。
以前から何度も指摘してきた【覇権国家】が「覇権」を降りなければならなくなる過程が一番危険。現在の世界情勢はまさにこの状況であるといって過言ではない。
さらに危険なのは、米国は1992年以降、ウォルフォウィッツ・ドクトリン(世界覇権の確立)にこだわっている。(特にネオコンなど)覇権を手放さなければならないかも知れないという焦りと自分たちの最終目標を実現しようという戦争勢力内の二つの心理的要因が、現在世界の緊張の背景にある。
この状況を冷静に眺めると、米国はもはや強硬手段に訴えるしか方法がなくなっていると思える。
例えば、カナダ政府に頼んで、ファーウェイの副会長を逮捕させる。
19年8月から米政府はファーウェイなど特定5社の機器やサービスの利用を禁止。
20年8月から、5社の機器やサービスを利用している企業との取引を禁止する。
背景には、5Gの技術開発で中国に後れを取り、5Gの基地局市場をファーウェイに奪われるのを恐れている。
どう考えても米国のやり口はフェアーではない。あれだけ企業活動の自由を叫び、他国市場の閉鎖性や関税を非難しておきながら、自国の企業が負けそうになると、相手国の企業活動を国家の力で制限したり、その活動を受け入れた企業も処罰する。どこが「自由」なのか、と言われても仕方がない。
これが意味するところは、実体経済の中では、もはや米国企業は国際競争力を失っているという事実である。
何度も言うようだが、貿易収支を黒字に転換させるためには、顧客がどうしても買いたくなる商品や製品を市場に送り出すことが大前提。その為には、低コストで質の高い製品だとか、誰もが驚く最先端の技術を用いた商品を作るとか、企業努力が重要。
ところが、米国製品のお粗末な事。農産品で言えば、農薬まみれの農産物。成長ホルモン剤を多用した牛肉。遺伝子組み換え商品。健康に留意した欧州では、輸入禁止にしている国もある。
現在日本でも問題になっているグリホサート殺虫剤(モンサント社)(発がん性が疑われている)などきわめて危険な製品が多い。
※反証にもかかわらずグリホサートはOKと言うアメリカ環境保護庁
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-5920f8.html
マスコミに載らない海外記事
その他、家電製品や自動車などの技術力の低下が顕著。先日、F35が墜落したが、世界最高水準を誇った飛行機、戦闘機でも事故が続発している。余談だが、米国製航空機のエンジンの多くは日本製。航空機エンジンといえば、航空機の心臓。それを他国に依存しているようでは、米国の技術力もたいしたことはない。
こう見てくると、まともな商取引では、米製品はあまり相手にされていなくなっている。では、どうやって商売敵に勝つのか。
編み出した戦術が、相手の商品を売れにくくする。その為の妨害行為を編み出す、という方法。これが、関税引き上げ。ファーウェイのように米国との取引停止。米国の同盟国や他国にもそれを強制するという方法。
これはどう見ても、正当な商取引ではない。こういうやり口しかできないとなると、どう見ても、これが米国の強みだとは言えない。むしろ、逆に米国の弱みを示していると考えるのが至当。
中国と習近平政権は、この争いが長く続くと予想しており、一時的な経済の低迷は覚悟しているようだ。しばらく我慢をすれば、必ず勝利できると考えている。何故なら、トランプ政権の狙いは、来年の大統領選挙に勝利するための材料づくりと言う事がはっきりしている。かりにトランプ大統領が再選されても、2年たてば、レームダックになる可能性が高い。この2~3年を我慢すれば、何とかなる、と考えているに違いない。
こうなると中国と米国の政治制度の違いが大きな要素になる。習近平政権は、長期政権なので、この程度の我慢はすることができるが、トランプ大統領はそうはいかない。どうしても、成果を急がざるを得ない。
この彼我の違いが、今回の米中貿易戦争の帰趨を分けるような気がする。長期になればなるほど中国が有利、米国が不利になるだろう。
「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水