私も、政治家が千葉の菊さんのような論点でガソリン暫定税率を議論するならば、税率が維持されても撤廃されても実りある方向に向かうと思います。
しかし、昨晩(3/29)のニュースで福田首相の「ガソリン単価を25円下げるのは、『もっとガソリンをどんどん(ムダに)使え』というようなもの。だから下げない・・・」という趣旨の会見を見ていて、この人は(他の政治家も)バッカじゃないの?と思いました。
なんという浅はかな発言。暫定税率の本来の目的・用途と外れている現状は棚上げし、おそらく「税収が減ると困る」ことの言い訳に終始しているのが日本の政治家のトップなのですから。
リッターあたり、たかが25円。されど25円。10~100台の運送車両を毎日走らせる運送業者にとっては、顧客に転嫁(値上げ)できず死活問題です。私の関わる業界でもルート集配車の燃料代が工場原価を大きく圧迫しています。それから福祉車両を運行する会社、介護サービス事業所でもガソリン代の経費増が人件費を圧迫(削減)していることでしょう。
一方、(TVニュースで知りましたが)ガソリンスタンドでは25円値下げか否か、政治決着の行方が不透明なことに振り回されています。ガソリンは仕入れた時点で課税されるそうです。すなわち、数十~数百キロリットルの「割高な」在庫を抱えているのに、一時的な税率撤廃で「ガソリンが○月×日から25円値下げ」と報道されたら、課税されたままの在庫品を安く売らないと客離れが起きる。しばらくして暫定税率が復活し、ガソリン単価を値上げしたら「便乗値上げ」といわれる。そのための説明ポスターやスタッフ教育等の準備にも大きな経費がかかるわけです。
そういう暮らしの事情を考えずに「たかが25円」と、机上論でもて遊ぶ政治家たち。国民の代表が徒党を組むと、徒党同士の掛け合い・バランスにばかり時間を使い、肝心な政策を役人任せにしているのが「美しい」日本国なのでしょう。そのうち、コイズミ劇場ばかりか安倍っちまで復活するのやら・・・。
千葉の菊さんの意見でもう一つ思い出したのが、「地方の公共交通機関の慢性的な赤字」と「鉄道の駅直近に駐車場をつくるパーク&ライド構想」です。
地方のローカル・バスやローカル電車は運賃収入よりも運行経費(維持費を含む)が常に上回り、第3セクターの運営または廃線に追いやられています。ムダで億単位の建設費がかかる道路ではなく「乗降客は少ないけど、学生や高齢者に欠かせない交通機関」の維持に暫定税率の25%分を使うならば、国民も納得するでしょう。(1%だけそのように使い、99%は裏でムダ使いする、というフェイクも考えられますが。)
次のパーク&ライド構想は、八王子でも実践しています。八王子インターから都心までクルマで通勤するのをやめ、駅直近につくった数百台分のパーキングへクルマを停めて電車通勤をする。他の都市では郊外に大型ショッピングセンターくらいの駐車場をつくり、そこから乗り合いバスで駅へ向かうというスタイルもあるようです。
いずれも、クルマという個人の利便性を犠牲にして公共の利便性を図る手法ですが、道路族・自動車メーカー・損保会社が黙ってないでしょうね。それらのロビーストたちが政治家を支援し(実は政治家がロビースト?)、優柔不断で無責任な日本の政治にしているのでは、と。
国防とか国民を御する政策は、あれよあれよという間に決まってしまうのに・・・。
「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
猫家五六助
しかし、昨晩(3/29)のニュースで福田首相の「ガソリン単価を25円下げるのは、『もっとガソリンをどんどん(ムダに)使え』というようなもの。だから下げない・・・」という趣旨の会見を見ていて、この人は(他の政治家も)バッカじゃないの?と思いました。
なんという浅はかな発言。暫定税率の本来の目的・用途と外れている現状は棚上げし、おそらく「税収が減ると困る」ことの言い訳に終始しているのが日本の政治家のトップなのですから。
リッターあたり、たかが25円。されど25円。10~100台の運送車両を毎日走らせる運送業者にとっては、顧客に転嫁(値上げ)できず死活問題です。私の関わる業界でもルート集配車の燃料代が工場原価を大きく圧迫しています。それから福祉車両を運行する会社、介護サービス事業所でもガソリン代の経費増が人件費を圧迫(削減)していることでしょう。
一方、(TVニュースで知りましたが)ガソリンスタンドでは25円値下げか否か、政治決着の行方が不透明なことに振り回されています。ガソリンは仕入れた時点で課税されるそうです。すなわち、数十~数百キロリットルの「割高な」在庫を抱えているのに、一時的な税率撤廃で「ガソリンが○月×日から25円値下げ」と報道されたら、課税されたままの在庫品を安く売らないと客離れが起きる。しばらくして暫定税率が復活し、ガソリン単価を値上げしたら「便乗値上げ」といわれる。そのための説明ポスターやスタッフ教育等の準備にも大きな経費がかかるわけです。
そういう暮らしの事情を考えずに「たかが25円」と、机上論でもて遊ぶ政治家たち。国民の代表が徒党を組むと、徒党同士の掛け合い・バランスにばかり時間を使い、肝心な政策を役人任せにしているのが「美しい」日本国なのでしょう。そのうち、コイズミ劇場ばかりか安倍っちまで復活するのやら・・・。
千葉の菊さんの意見でもう一つ思い出したのが、「地方の公共交通機関の慢性的な赤字」と「鉄道の駅直近に駐車場をつくるパーク&ライド構想」です。
地方のローカル・バスやローカル電車は運賃収入よりも運行経費(維持費を含む)が常に上回り、第3セクターの運営または廃線に追いやられています。ムダで億単位の建設費がかかる道路ではなく「乗降客は少ないけど、学生や高齢者に欠かせない交通機関」の維持に暫定税率の25%分を使うならば、国民も納得するでしょう。(1%だけそのように使い、99%は裏でムダ使いする、というフェイクも考えられますが。)
次のパーク&ライド構想は、八王子でも実践しています。八王子インターから都心までクルマで通勤するのをやめ、駅直近につくった数百台分のパーキングへクルマを停めて電車通勤をする。他の都市では郊外に大型ショッピングセンターくらいの駐車場をつくり、そこから乗り合いバスで駅へ向かうというスタイルもあるようです。
いずれも、クルマという個人の利便性を犠牲にして公共の利便性を図る手法ですが、道路族・自動車メーカー・損保会社が黙ってないでしょうね。それらのロビーストたちが政治家を支援し(実は政治家がロビースト?)、優柔不断で無責任な日本の政治にしているのでは、と。
国防とか国民を御する政策は、あれよあれよという間に決まってしまうのに・・・。
「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
猫家五六助