老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

すでに危険領域、体制翼賛的国会

2016-02-24 10:52:58 | 安倍内閣
探偵さんが「相次ぐ自民党議員の失言の大元を探る」の中で例示されたように、あれだけの暴言を公の国会・個別の委員会・審議会で言えば、以前の自民党政権時代ならばたしなめられ、報道によって失職しているはずです。それは少なからず、「国民の視線」を意識していたからでしょう。もちろん、野党の追及も厳しかったですが。

今の安倍政権下では全くそうならず、最高「責任者」の安倍首相が「自らの責任はある」といいながら「責任をとらない」結果が「オレが、アタシが好き勝手言っても大丈夫」という政治家の気の緩み・サイフの緩みを招いていると思います。

こうなると、野党や知識人が何を言っても馬耳東風、聞き流して済ませる政治を決め込んでいます。戦前戦中の「声がでかい者、強がる者が幅を利かす」方向へ進んでいきます。外務省の官僚が国際会議の場で朝日新聞を名指しして批判できるのですから、そのうち国連もユニセフも「脱退してやる!」と大見得切るんじゃないか、と。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
猫家五六助
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平和を唱える日本だからこその「自衛隊」の在り方

2016-02-24 10:43:08 | 安全・外交
「自衛隊:「普通の軍隊化」と「軍隊らしくなさ」の潮流の狭間で」を拝読いたしました。世界の中にあって「平和を唱える日本だから自衛隊」なのであって、「米軍と肩を並べて強くなるのが自衛隊」ではないのですね。

ところが、ネトウヨ、新興宗教、日本会議、こぞって「強い国・神の国」を目指しています。「自分たちの主張を通すには力が要る。強くなければ!」ということでしょう。

しかし、結局は戦国時代や第2次世界大戦の頃と同じ考え方です。東西冷戦やキューバ危機の危うかった頃を繰り返したいのか、ただのバカなのか、核武装論を唱え、そのために原子力発電所(=プルトニウムの宝庫)を温存したい輩たちがいます。

経済面では株価下落で大慌てしていますが、その元凶は安倍政権。「トリクルダウン」とか都合のいい仕組みを唱え、「大企業が儲かれば中小企業・零細企業・生活者が潤う」・・・はずだったのに、そんな好都合な動きをしないのが資本主義の自由経済ですから。

結局、安倍首相は「大企業を儲けさせ、下々に恵んでやる」という強者の論理なのです。言い換えれば、政官財が率先して「勝ち組・負け組」の状況をつくろうとしている。それが「アベノミクス」の正体です。

だから、自衛隊も「軍隊」となって世界の「勝ち組」にならなければ、日本が世界に真ん中でいられない。「専守防衛」で先に全滅させられたくない。(負け組)だから、北朝鮮のICBMを「先制攻撃」できる軍事力と米軍との連携、そして法整備がほしい・・・というわけですね。

安倍さんと、そのオトモダチ。アンタ達は天皇陛下が慰霊してきた激戦地の戦死者に何と言い訳するの?1945年に一億玉砕しかけたことから何を学んだの・・・いや、学ぶ気なんかないんだよね。「オレ達が正しい!」のだから。

とにかく、日本の自衛隊から「専守防衛」の看板を下ろさせてはいけません!銃があるなら、撃って解決するのが米国。銃を持っていても、撃たずに解決する努力が日本ですから。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
猫家五六助
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大人しすぎるテレビ・メディア

2016-02-23 17:22:33 | 自民党政治
今週のコラムを拝読。まったく同じ事を私も危惧しています。そして、おとなしすぎるテレビ・メディアに落胆しています。

今頃、高市女史は「してやったり!これで安倍首相の中でアタシの株も上がるわ♪」と、ほくそ笑んでいることでしょう。次の総理のイスでも狙っているのかも?

マスコミやマスメディアを支配し、コントロールする策略は、ナチス・ドイツが映像を効果的に使って国民をコントロールし、恐怖政治へと導いた手法とそっくりです。麻生副総理は「ラスボス」を狙っているのかも?

私たちは東京新聞・大衆紙・週刊誌に期待し、庶民感覚(国民目線)でネット社会を上手く利用するしかないかもしれませんが、日本国憲法にのっとり(←ここ、大事)、言論活動を継続しませう!

「護憲+BBS」「コラムの感想」より
猫家五六助
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私たちは「言論の自由」を守れるか

2016-02-23 11:12:54 | 民主主義・人権
2月9日の衆院予算委員会での、高市早苗総務相の放送法に関する発言は、最近の自民党議員の暴言や失言の中でも、今後のジャーナリズムのあり方に関わる大きな問題だ。

放送事業者が「政治的公平性」を欠く放送を繰り返して、「行政指導」でも改善されないと判断した場合、電波法76条に基づいて「電波停止」を命じる可能性があるというもの。

「権力者」である政府が、「政治的公平性」を振りかざして、公平かどうかを判断することができるものなのか? 政府に対する批判であれば、そしてそれが核心を突いたものであればあるほど、政府にとって「公平」ではないとされることだろう。

これは、「言論の自由」「国民の知る権利」と絡めて、放送界は一斉に論じるだろう…と私は思ったのだが、さっとニュースでは流れたものの、一向にそれに真正面から取り組んだ番組が、次々放映された様子がない。

これ以前に、籾井勝人NHK会長が、「政府が右と言うものをNHKが左と言うわけにはいかない」と発言しており、しかもそのまま会長を続けている。

そして、TV朝日の「報道ステーション」の古館伊知郎氏、NHKの「クローズアップ現代」の国谷裕子氏、TBSの「NEWS23」の岸井成格氏が番組から降板するというニュースが流れている。

これらの番組では、政府や官僚機構に対しても、その政策や施行の問題を掘り下げ、率直に論じてきた。権力に対して恐れずにモノを言ってきた。「権力の見張り役」としてのジャーナリズムの役割を果たしていると思う。そういう番組が変質させられようとしているのではないか?

インターネットが発達して、誰もが発信できるようになり、また重要な情報も得られるようになったから、マスコミは不要という話すら出てきた昨今だ。しかし、インターネットの情報はまさに玉石混交で、それを判断するための情報と知識が必要になる。

それには、私たち個人は知り得ない事柄について、できるだけ事実に近い情報を得る必要があり、ジャーナリズムに求められる第1の要素は、そうした情報提供だろう。

次に求められるのは、それらに詳しい人が、どう考えているかという論評だ。そこには当然、片寄りがある。

片寄りがあっていいのだ。多くの論評に耳を傾け、目を通すことで、幅広い物事の見方・考え方に触れることができる。それらは自分の判断の一助になるのだから。

しかし、その「片寄り方が、政府に批判的であった場合、政府は『公平でない』と見做して、権力を行使しますよ」という脅しが高市発言だ。

日本が民主的国家で、言論の自由が保障され続けるためには、こうした脅しに屈しない姿勢を貫くことだ。

それなのに、放送業界が大々的な反論をしないのは、この脅しが効いているのだろうか。それとも、政治的な討論や番組は、国民は見もしないだろうから、娯楽番組さえ与えておけばいいと思っているのだろうか? 

ニュースは政府発表や、犯罪や街角の出来事、遠い国のことで埋め尽くし、政治番組も娯楽化して、安倍政権にすり寄っておくほうが安全という判断なのか。

放送界は、すでに「言論」の劣化が始まっているとしか思えない。そしてこれは、日本が民主主義から遠ざかっていく道ではないだろうか。

次の選挙、国民がどこまで「物事を考えられるか」が試されることになるのだろう。

内田樹氏が、ドイツ人ジャーナリストの記をブログで紹介している。読むと、現政府と官僚の考える「公平性」が、どういうものかがよく分かる。
http://blog.tatsuru.com/2015/04/10_1343.php

「護憲+コラム」より
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2月25日「サロン・ド・朔」のお知らせ

2016-02-20 11:00:11 | イベント情報
2月25日(木)の「サロン・ド・朔」を下記のとおり開催します。

今回は、「参議院選挙の取り組み」をテーマに、参加者全員で考えを出し合い、話し合いをします。

また当日は『「平和への結集」をめざす市民の風』の太田光征さんと、東京生活者ネットワークの渋谷惠美子さんにもゲストとしてお越し頂き、太田さんからは「街頭シール投票の結果と各党の反応」の報告を、渋谷さんからは「生活者ネットの参院選の取り組み」について、紹介していただきます。

俯瞰的な視点でのお話と、個別候補応援の具体的取り組みについてのお話を伺うことで、私達自身の選挙に向けた取り組みについて重層的で多角的な話し合いができるものと、期待しています。

興味のある方は是非ご参加ください。お待ちしています。

参加希望の方は、「護憲+」HPに記載のメール宛に、その旨ご連絡ください。折り返し、会場その他、詳細をお知らせします。

■日時:2月25日(木)18:30~21:30
■会場:「フリースペース 朔」
■会費:500円(飲み物、軽食付き)

====
☆「サロン・ド・朔」とは、「護憲+」メンバーを主軸に「SNSリアル版」のような形で運営するフリーな集まり(@東京)で、毎月テーマを決めてそれに相応しい講師をお招きし、勉強会・親睦会を行っています。皆さんの参加を歓迎します。

2014年8月以降に取り上げたテーマは以下のとおりです。

(2014年)
 8月: 「シェーナウの想い」上映とお話「ドイツの民主主義と反原発運動」
 9月: 「高齢者介護を巡る問題  孤立・依存・虐待」
10月: 「9条・実質改憲に、主権者主導の国民投票を!」
11月: 「スコットランド独立住民投票報告」

(2015年)
 1月: 「地域から市民が政治をかえる」
 2月: 「民主党(と長妻議員)の現状」
 3月: 「今、沖縄・辺野古で何が起こっているのか」
 4月: 「皆で考える 日本国憲法」
 5月: 「映画 日本国憲法」DVD視聴
 6月: 「市民に選挙をとりもどすプロジェクト(とりプロ)と2015年衆院選無効請求訴訟」
 7月: 「満州・阿片と731」
 8月: 「解釈改憲を止め立憲主義をとりもどそう」
 9月: 「安全保障という名の戦争動員」
10月: 「野党再編の見通し-これから野党はどうするべきか」
11月: 「中国の人々の暮らしと展望―経済発展とその評価」
====

「護憲+BB]S「イベントの紹介」より
笹井明子
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相次ぐ自民党議員の失言の大元を探る

2016-02-19 09:28:23 | 自民党政治
猫家さんの指摘で触れられているように自民党議員の失言が止まらない。

今週のコラムでも笹井さんの「自民党の皿は割れている」という指摘もある。確かに自民党の皿はとうに割れている。野党が対抗勢力としての実力不足が否定できないという背景があるとしても。

安倍首相のこれまでの失言自体が、実はとんでもない内容の数々だったのである。

立憲主義の理解は?と聞かれて、「それは絶対王政の時代の考え方だ」と応答。この回答からは首相が憲法(近代憲法を意味する)が近代の市民革命を経過する中で「獲得」されてきた思想の原理であることが理解できていないことが分かる。安倍首相が憲法の規定である「憲法尊重擁護義務」の前提になる「立憲主義」すなわち国民の基本的人権を保障するために権力を制限するという論理が理解できないと、憲法を尊重することはできないのである。

また、野党議員の発言中に「日教組」という下品な野次を飛ばす。首相自ら冷静な討論ができない。こうした一連の内閣総理大臣としての失格事由が疑われる失言があっても、国会では通用してしまうのである。安倍失言(上記は代表的なもののみ)の果てに高市失言、丸川、丸山発言が出てきたのである。

まさにタガが外れている状態に自民党政権はある。政権交代のチャンスではないのか。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
名無しの探偵
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今度は、丸山か

2016-02-18 17:22:31 | 自民党政治
政治家の非常識・不見識な発言、また「丸川」か・・・と思ったら、今度は男性議員の「丸山」氏。(元タレント、弁護士)。確か「行列のできる~」というバラエティー番組で売り出した人と記憶しています。

しゃべるのが仕事のアナウンサー、ディベートが得意な弁護士。残念ながら政治家としての中身は両名ともペラペラの薄さだったわけです。特に丸山和也議員さん、こともあろうに憲法審査会の質疑でオバマ大統領を黒人&奴隷の血筋発言ですからね。事はもう、国際問題であります。こんなバカ者が安倍首相を擁護する国会議員だなんて世界中の笑いものですよ、日本は。

その発言にいたる趣旨は「日本が米国の属国になれば、(日本国)憲法なんて関係ない。日米安保、集団的自衛権、拉致問題など解決する」という奇想天外なもの。こんなアイデアに国税を使っているのかと思うと、情けない限りです。

まぁ、「なんでもアリ」の先頭をきっているのは安倍首相ですから、この人を引きずり降ろさないと流れはかわらないでしょう。

丸川さん、丸山さん、アナタ達はぜんぜん○じゃない、×だ!

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
猫家五六助
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憲法泥棒の始まり

2016-02-17 09:49:56 | 憲法
表題は東京新聞2/16付けコラム「紙つぶて」(上智大教授、中野晃一さん)の記事で、転載いたします。

++++++ ここから ++++++++
「憲法泥棒の始まり」
 
嘘つきは泥棒の始まり、といいますが、明白に違憲である集団的自衛権の行使容認を、合憲と言い張る政権与党の大嘘は「憲法泥棒」の始まりにほかなりません。嘘をつくと、とりつくろうために、さらに嘘をつく悪循環に陥るわけです。

9条により戦争を放棄しているので、日本国憲法は、戦争という事態を想定していません。76条2項は「特別裁判所は、これを設置することができない」と軍法会議を置くことを禁じています。軍法会議で裁く軍人はいないのですから。このように違憲立法を強行すると、他につじつまが合わないところが出てきます。そうすると今度は、事実上の軍隊もあるし、事実上戦争できるようになったから、実態に合わない憲法を改正する必要がある、という本末転倒の論法が出て来ます。

ところが、いきなり9条というのは強い反対を呼びそうなので、まずは違う条項で「お試し改憲を」と言い出します。何でもいいからとにかく憲法改正をしてみようという、さらに本末転倒の議論に転化し、そこで浮上したのが、緊急事態条項を加えるというものです。しかし実際には、54条2項が、参議院の緊急集会を定めています。

ならば法律を作る暇がない事態を想定し、内閣が政令で全て決められる条項が必要と、いつの間にか、ナチスの手口でそのままに憲法の無効化を図るところまできてしまいました。
+++++++ ここまで ++++++++

このコラムを読むと、国家の最高意思決定機関が実にいい加減な判断をし、私物化されているかがわかります。

こんないい加減な国家運営・国家の暴走を許さないために三権分立があり、東大卒業の秀才たちが高い地位と報酬を得て裁判官の座にいるわけです。

国会議員や総理大臣に向かって、「お前達がやっていることは日本国の根本的ルール(憲法)から外れているよ。憲法も理解できない国会議員は辞職しなさい」と説教する義務があるのですよ、最高裁の裁判官たち。

まともな仕事をしなさい!

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
猫家五六助
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オヤジ化した自民党女性議員に呆れる

2016-02-16 22:24:31 | 自民党政治
今週のコラムは、まさに私が書き込まんとしていた内容で、ただうなずくばかりです。

>安倍首相の意向に迎合し、安倍首相の言動を模倣し、それによって安倍ファミリーの中での地位を維持しようとする自己保身の念ばかり。

・稲田朋美氏のマッチポンプ的な「自衛隊違憲」筋違い質問
・丸川珠代氏の「原発汚染で大騒ぎするな」的なバカ発言
・高市早苗氏の「政府に不都合ならば電波止めるぞ」的な威圧発言

いずれの女性議員も競うように安倍首相に寄り添ってヨイショして、男社会の自民党内で自分の存在感を誇示したいだけでしょう。憲法や国民など全くアタマになく、恥ずべき面々。まるで在特会の集会または桜井よしこ氏のパーティーみたいです。

自分に都合の良い国家論だけぶちまけて憲法・国民・民主主義をないがしろにするならば、議員バッジを外してから好きなだけ吠えるように!といいたい。

国民の半数は女性。国会議員の女性比率を増やして女性に優しい政治を目指すべきところ、前述の3氏のようにオヤジ化した女性議員が大騒ぎしているのは呆れるばかりです。女性有権者の皆さん、どんどん怒りましょう!

「護憲+BBS」「コラムの感想」より
猫家五六助
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「自民党の皿はもう割れているのだから」

2016-02-15 23:01:16 | 自民党政治
金銭授受・口利きで閣僚を辞任した甘利経済再生担当相、「歯舞」を読めない島尻沖縄北方担当相、放送法の主旨を‘誤解’してメディアを威嚇する高市総務相、、、。あえて不適任な人物を大臣の座に据えているのかと疑いたくなる安倍内閣。

閣僚として、議員としての資質を疑わせる問題が次々に起きているが、中でも丸川珠代環境相の福島第一原発事故の被曝線量長期目標に関する一連の発言と対応は、安倍政権の傲慢と無責任の体質を見事なまでに体現しており、看過するわけにはいかないと私は思っている。

2月7日、丸川氏は長野県松本市の集会で「『反放射能派』・・が、わあわあ騒いだ中で何の科学的根拠もなく、時の環境相が1ミリシーベルトまで下げると急に言った」と発言。

その後‘時の環境相’だった民主党の細野氏らから追及を受けると、「こういう言い回しをした記憶はない」「福島の皆様に誤解を与える発言をしたとしたら、おわび申し上げたい」と釈明。

そしてその数日後、突然、自身が講演で発言したことを認め、発言を撤回、陳謝したが、不適切な発言の責任については、「引き続き職責を果たして参りたい」と言って辞任を否定した。

この一連の流れに現れた「レッテル張り」「民主党への中傷」「条件付謝罪」「事実確認の留保」「職責遂行が責任の取り方という詭弁」は、安倍首相本人や首相の代弁者としての菅官房長官が、自分好みのメディアや国会や記者会見の場でしばしば見せる言動、行動様式とそっくりそのままではないか。

繰り返し報じられる丸川氏のこの間の言動の変遷を見ても、本来担当相に求められる福島の現実を直視する誠意も、原発事故被害者に寄り添う血の通った心情も、科学的思考も、地に足をつけた将来への構想も、全く感じることができなかった。

伝わってくるのは、安倍首相の意向に迎合し、安倍首相の言動を模倣し、それによって安倍ファミリーの中での地位を維持しようとする自己保身の念ばかり。「自発的隷従論」(エティエンヌ・ド・ボエシ、西谷修=監修、山上浩嗣=訳/ちくま学芸文庫)中の言葉を借りれば、「圧制者のまわりにいるのは、こびへつらい、気を引こうとする者」「圧制者の言いつけを守るばかりでなく、彼の望む通りに物を考える者」に好んで成り下がっている「哀れな生きざま」だ。

思えば、第二次安倍政権発足以来、自民党議員や閣僚はいうに及ばず、NHK会長、内閣法政局長官、日銀総裁と、安倍政権は国の中枢部分に自分の意向に自発的に隷従する人たちを据え、結果、国会の権威・品性を地に落とし、言論の自由を窒息寸前にし、立憲主義を踏みにじり、経済の安定性を損なってきた。

最近ツイッター上に「『自民党に代わる受け皿がない』と言われるが、もう自民党自体の皿が割れているのだから、紙皿でもいいから移し変えなければいけない時だと思う」という言葉が流れてきたが、全くもって同感だ。

野党の不甲斐なさを嘆いていても始まらない。幸い今はまだ、民主主義を体現しようと考え行動する柔軟な若者たちが声をあげ続け、老練な憲法学者たちは後へは引かない覚悟を示し、長年市民運動を牽引してきた人たちも、現状打開のための様々な方策を提示し続けている。

仮に今、支持できる政党がないとしても、少なくとも今とは違う受け皿を選択し直す、あるいは新たな受け皿を作り直す方策を、民主主義を大切に思い、今も日々頑張っている人たちと共に、真剣かつ柔軟に考え、実現に繋げていきたいと思う。

私達の暮らしの安心・安全が崩壊する前に、今まであった常識が姿を消して非常識が我が物顔に闊歩する社会となってしまう前に。

「護憲+コラム」より
笹井明子
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