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老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

過去を知り、未来を作る

2025-04-20 20:35:33 | マスコミ報道
 この数週間、日常的に40年近く前の地方紙を数年単位で連続して眺めている。自分が知りたいトピックやニュースの記事だけをピックアップして読む場合や特定の日付の新聞だけを閲覧するときとは異なり、時系列でどのようなことが話題になっているのかが把握でき、そのテーマや問題のいわば事の発端まで確認することもできる。

 1980年代後半の地方紙では日に日に海外旅行や車の広告が増え、さらにはカタログ通販の特集なども組まれるようになった。現代にも続く消費社会が形作られていく様子が垣間見えるようだ。
 また、その新聞が発行されている地域内に商業施設だけではなく公共施設までもが続々と建設されるニュースが連日のように続いていた。今では考えられないと同時に、あの当時大量に建てられた建物をどのように維持管理するのか、あるいは必要がなくなった場合にどのように対処するのかが現在に続く課題となっているようにも感じた。

 新聞紙面からその時代に特有の雰囲気や空気のようなものを知ることができる反面、現代でも大々的に報じられている問題がこの当時からすでに問題となっていることも事実である。
 当時は「セクハラ」という言葉も存在しなかったが、女性がいわゆる社会進出をする際の障壁や、男性が中心となる職業の世界で女性がいかにして立場を獲得していくのかは、盛んに論じられていた。今以上に女性が社会参加しづらかった時代にもかかわらず、男性に負けず活躍する女性のロールモデルなども特集されていた。
 こうした問題が40年近く経過しても完全に解決されておらず、男性と同じ水準かそれ以上に活躍することが今でも求められているあたりにどこか虚しさと悔しさを感じてしまう。
 
 また、政党内の派閥が現在でも問題視されているが、40年前にも連日のように報道されていた。現代の報道だけを見ていると目新しい問題のようにも思えるが、以前からずっと派閥の存在について疑問を持つ声があった。これも現在に至るまで解決していない問題であり、「前からずっと問題になっている」というだけで済ませてはいけないと感じている。

 これまでに挙げたほかにも、政治家への献金や裏金の問題なども大きく報じられていた。新聞は現在形で起こっていることを知るために参照することが多く、即時性を求められるメディアではあるが、過去のアーカイブを参照することで様々な時事問題について、より掘り下げて考察できるのではないだろうか。そう考えると、過去に発行された資料を保存することがなおさら重要になる。

「護憲+コラム」より
見習い期間

「空気を読まない」東京新聞1面に志村さん登場

2025-01-03 12:42:43 | マスコミ報道
明けましておめでとうございます。皆様に新春のお慶びを申し上げます。

今日の東京新聞第一面に、護憲のお仲間の志村建世さんが取り上げられています。お元気そうで何よりです。
1945年の1月1日の日記にお正月のお料理を書き「だて巻きのような甘いものはありませんでした」の記述に、戦時中を偲ばせます。

以前に護憲でお話しくださいました東京新聞の菅沼賢吾さんの
『東京新聞はなぜ、空気を読まないのか』というご本が、1月29日の発売になります。ご予約はこちらからどうぞ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/370967

わが家のお雑煮は、小松菜、蒲鉾、梅型人参、大根、椎茸などのお澄ましの関東風です。知人は京都出身で白味噌だそう。各地で違いますね。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より

大谷翔平の活躍、FA、移籍、新契約から 妄想、構想、期待も膨らむ

2023-12-13 10:29:07 | マスコミ報道
今年は春から、大谷翔平には、WBC前から、中から、ハラハラドキドキ含め、日本チームに驚かされた。そして念願の優勝!ぐっと夢が膨らんだ。

メジャーリーグベースボール(MLB)が始まってからも、投打に大活躍。走力も非凡だった。個人成績では、投打2刀流。充実し、ホームラン44号、ア・リーグホームラン王、MVP。投手成績も10勝を挙げた。最終的には、肘を痛めゲームから脱落したけれども。
 
エンゼルスからFAとなり、去就が注目されていた。

「大谷翔平と10年契約」大リーグ ドジャースが正式発表 (NHK NEWS WEB 12月12日 12時13分)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231212/k10014285631000.html
 
〇大リーグのドジャースは11日、大谷翔平選手と10年契約を結んだと正式に発表しました。大谷選手は球団を通じてコメントを発表し「いくつものワールドシリーズの優勝パレードをこの街にもたらしたい」とファンに向けて決意を述べました。
 ドジャースは11日、大谷選手と10年契約を結んだことを発表し、この中で大谷選手のコメントを紹介しました。
 大谷選手は「ドジャースのファンの皆さま、私を歓迎して頂きありがとうございます。あなた方ファンとドジャース、そして私は100%同じ目標を分かち合っていると言えます。それはいくつものワールドシリーズの優勝パレードをロサンゼルスの街にもたらすことです」とつづり、悲願のワールドシリーズ優勝に向けた強い決意を示しました。
 背番号はエンジェルス時代と同じ「17」で、球団によりますと、日本生まれの選手がドジャースに入団するのは沖縄生まれで母親が日本人のロバーツ監督を含めると大谷選手で11人目になるということです。
 一方、今シーズンまで大谷選手が6シーズンを過ごしたエンジェルスは球団のSNSを更新し、大谷選手のいくつもの写真を添えて「この6シーズン、本当にありがとう!」と感謝のメッセージを贈りました。

☆異例の契約の仕組みは
大谷選手が今後10年間、実際に受け取る年俸は200万ドルになる一方で、アメリカのメディアはドジャースの年俸総額の中で大谷選手の年俸は4600万ドルとして計上されるとしています。
その仕組みを説明します。
(※参照:サンスポ 12/11 12:59)https://www.sanspo.com/article/20231211-EGFVDUUKSNIVXHS67BBJJCGPOQ/

 大リーグ機構と選手会が結んだ労使協定によりますと、チームの年俸総額を計算する際、それぞれの選手の年俸は契約の総額を年数で割った1年当たりの平均年俸で計算されます。
 大谷選手の場合、後払いになる6億8000万ドル分の支払いは2034年から10年間、無利子で発生しますが、アメリカ経済のインフレ率を計算に入れると現在の6億8000万ドルは2034年以降では4億4000万ドル分の価値になります。
 そのため、これを10年で割った年平均4400万ドルに、実際に支払われる年俸200万ドルを足した合計4600万ドルが、大谷選手の今後10年の平均年俸としてドジャースの年俸総額の中に組み込まれるということです。
 各球団は大リーグ契約の選手40人の年俸総額が2億3700万ドル(およそ343億円)の基準額を超えると「ぜいたく税」と呼ばれる課徴金を大リーグ機構に支払います。
 資金力が豊富なドジャースはたびたび基準額を超えてぜいたく税を支払っていますが、ぜいたく税は基準額を大きく超えるほど税率が上がるため、なるべく低く抑えたいのが実情です。
 スター選手3人分以上にもなる大谷選手の年俸7000万ドルがそのまま計上されれば年俸総額を大きく圧迫しますが、今回、後払いを選択することで書類上は4600万ドルに軽減されるため、その結果、ドジャースは毎年2400万ドル分(およそ34億8000万円)をほかの選手を獲得するための補強費にまわすことができるという計算です。
 さらに、10年後には大谷選手に対して毎年6800万ドルの支払いが始まるものの、この10年間は実際にドジャースが大谷選手に支払うのは毎年200万ドルのため、補強のためにさらに資金を投入することも可能だという指摘もあります。

 ☆ドジャース 大谷翔平との契約 近く正式発表へ 40人枠に空きで (NHK NEWS WEB 12月12日 11時32分)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231212/k10014285541000.html
 ☆大谷翔平 “7億ドル契約 約97%後払いの見込みに” 米メディア (NHK NEWS WEB12月12日 10時16分)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231212/k10014285491000.html

以下、◎動画2つからは、想像を逞しくされるが、それも楽しい!爾後のお話を膨らせたものなのか、事前の構想に基づくものなのか、興味は尽きない。毎年、ペナントを争う、日本のそれとは相当違う?大谷も含め、選手らもチーム作りに参加、貢献しているかのようだ。ぜいたく税も大きな役割を果たしている?
 ☆大谷翔平がドジャース移籍で首脳陣に”山本由伸”獲得を命じた全貌がヤバい!勝ちにこだわる大谷翔平の本音に一同驚愕!【プロ野球】
https://www.youtube.com/watch?v=2xs4bExRknY
 ☆「100年に1人の選手と言われる理由」大谷翔平の『ストイック伝説』【大谷翔平物語】【海外の反応】
https://www.youtube.com/watch?v=uyFZwRo3W7M

「護憲+コラム」より
蔵龍隠士

“窮鼠猫を噛む”のことわざ

2023-10-16 10:43:19 | マスコミ報道
仕事場に山積した東京新聞。時間をつくり、少しずつ減らしている。今は2021年後半から2022年末の日付が入り混じった朝刊・夕刊を端折り読みしていると、ふと気づく。あの重大事件・事故はその後、どうなったのだろうか。

特に気になったのは「安倍元首相国葬の是非」「幹部を乗せた陸自ヘリの墜落」、この2案件。前者は確たる基準も十分な議論もないまま、コロナ禍の中で民意を無視して2.5億円の国費を注ぎ込んで強行された。その後、国葬に関する検証や基準作りはどうなったのか。安倍晋三や自民党の重鎮議員が統一教会と長年ズブズブの仲だった詳報や総括もされていない。安倍晋三を射殺した犯行は許されないが、犯人の心理は“窮鼠猫を噛む”だったように思う。

また、後者は墜落したヘリが当初行方不明で消息を絶った地点が宮古島周辺だったため、「中国(軍)に撃墜された」等の陰謀説が飛び交った。赴任した幹部の接待(遊覧飛行)だったとの疑惑もある。あり得ない海面上の低空飛行で陸自幹部8名が犠牲になった重大インシデントかつフライトレコーダーが回収されているにも関わらず、いまだ事故の真相が公表されていない。

それは日本のメディアがウクライナ紛争という第3次世界大戦に発展しかねない事案を優先してきた結果なのか。それともジャニー喜多川氏の性加害事案がネタにしやすいのか。さらにイスラエルが奇襲テロに遭った事案によって見過ごされてしまうのか・・・私には政府与党がそれらを隠れ蓑にし、メディアが忖度しているように思える。

さて、イスラエルがパレスチナ(ハマス)に急襲された事案は衝撃的だったためか、「イスラムのテロ組織がイスラエルの平和を奪った」と非難する声が大きい。

この事案だけみれば、テロによる民間人殺害は言語道断。パレスチナ勢力が悪(加害者)でイスラエルが正義(被害者)という見方になる。ユダヤ教の安息日に若者が歌い踊って楽しむイベントをハマス戦闘員が急襲し、200名以上の民間人を殺害したことを含めてイスラエル政府は激怒。圧倒的な武力でガザ地区を壊滅させる勢いで攻撃準備をしている。

しかし、問題はもっと複雑ではないのか。なぜ、ハマス(パレスチナ側)は2,000発以上のロケット弾を発射し、障壁を突破して多数のイスラエル人を殺害したのか。

イスラエルは長年、障壁と武力によってガザ地区の人や物資の出入りを制限してきた。それにより民間人の生活は困窮し、若者の6割が失業状態にあるという。彼らがイスラエルに抗議や抵抗をすれば圧倒的な武力で弾圧され、問答無用で銃殺される。つまり、イスラエルは必要以上にガザ住民を囲い込んで抑圧し、飼い殺しのように扱ってきた。ガザ地区が「天井のない監獄」と呼ばれる所以である。

そんな日常の傍ら、障壁から遠くないイスラエル側で若者たちがイベントを開き、歌い踊って自由と平和を満喫している。私にはパレスチナ側の怒りが頂点に達し、先の見えない復讐の連鎖が一気に爆発したように見えた。これも“窮鼠猫を噛む”。賢明なイスラエル政府は、それに気づかないのか。

かつて「命のビザ」を発行した外交官を輩出し、イスラエルの人々に感謝されている日本。今こそ、イスラエル政府へ「憎しみの連鎖を収める提言」ができないものだろうか。

「護憲+コラム」より
猫家五六助

東京新聞「関東大震災100年・時を超えて(下)」(「都新聞」の記事について)

2023-09-06 13:07:14 | マスコミ報道
9月3日の東京新聞の特集記事『関東大震災100年・時を超えて(下)』で、「東京新聞」の前身「都新聞」の「震災後の朝鮮人に関連した記事」を紹介していました。
曰く:
「爆弾や凶器を携へて暴威をふるった不逞朝鮮人」「ピストルを乱射し、女性を強姦」「抜刀で避難民を袈裟切りにす」(1923年10月21日社会面トップ)
「民衆を畏怖せしめ、激高せしめたるの罪、不逞朝鮮人にある。自警団の暴行は悪きも、その当時の事情を考慮する必要がある」(1923年10月22日コラム「一事一言」)

あの東京新聞の前身の新聞が?!と正直愕然としました。

コラムの「自警団も悪いが、当時の事情を考慮する必要が、、、」ということなかれ主義的で結局体制につく「どっちもどっち論」を、私たちは今も多くのメディアで目にします。

私たちは、贔屓のメディアに盲目的に従うのではなく、パンドラさんが「映画『福田村事件』紹介記事で言っているように、率直に話し合える仲間の存在を大切にしつつ、事実を見極める努力を怠らないことが必要だと、つくづく思いました。

なお、今回の記事を書いた東京新聞・原田諒記者は、記事の終わりに、「私の曽祖父は都新聞の記者だった。これら記事への関与は不明だが、虐殺を正当化する論調は許しがたい。・・・
何年かけてでも誤りは正していかないといけない。」
と結んでいます。

自社の前身の新聞社に対する率直な批判と、この記事を掲載した東京新聞の英断には、改めて信頼の念が湧きました。これからも頑張ってください!

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
笹井明子

「大竹まことゴールデンラジオ」に高村薫さんが出演

2023-08-29 09:53:26 | マスコミ報道
「大竹まことゴールデンラジオ」というラジオ番組に作家の高村薫さんが出演しました。
 
https://youtu.be/d9cniUhGB5E?si=U7WZlyeXniXuBQrj

高村薫さんは、番組の前半では大竹まことの質問に答える形で、原発汚染水の海洋投棄について意見を述べを述べていました。
「原発の汚染水を海洋投棄をする事によって福島の漁業は立ち行かなくなるだろう。これは外交政策の失敗である。」

更に「安倍政権から、重要な事を次々と閣議決定等で決めているが、これは国民が何も言わないから。大事な事を国会にもかけずに次々と軽々と通している。 敵基地攻撃能力も閣議決定されてしまったが、もし日本にある54基もの原発が攻撃されたら日本は終わる。ロシアのウクライナ攻撃を見ても戦争は何でも起きる」と。

一言一言が納得出来る内容でした。

やはり私達が声をあげ、明日にむかって出来る事をやって行くしかない、と痛感させられた番組でした。

「銃を置け、戦争を終わらせよう」という新刊についても紹介していました。
書店に行って手に取ってみようかと考えさせられた番組でした。

「護憲+コラム」より
パンドラ

西山太吉 最後の遺言

2023-04-24 17:49:33 | マスコミ報道
元毎日新聞記者の西山太吉氏と佐高信氏の対談本を読みました。

西山氏は毎日新聞政治部のエース記者でありながら、1972年、沖縄返還に伴う佐藤政権とアメリカの密約を暴きスクープしたために、国家機密を漏洩した外務省職員の女性と共に逮捕されてしまったのです。

西山氏は政府の機密資料「沖縄返還密約文書」を日本でただ一人、取材の形でスクープしたジャーナリストでした。しかし社会は西山氏と外務省職員の関係を週刊誌等が書きたて「情を通じ」という判決文にあった言葉が独り歩きして、男女のスキャンダルにすり替えてしまいました。

外務省職員を利用してスクープをものにしたとされる西山氏に対する非難の嵐が社会を席巻して、毎日新聞は購読者が激少し倒産の危機にさらされました。「密約」という国家機密は、時の政権が「なかった」と言い張り、あったのかなかったのか うやむやのままに月日は経ちました。

しかしアメリカの公文書が50年振りに開示されその存在が明らかになったのです。それでも「 密約はなかった」と言い張る政府側の言い逃れは今でも続いていています。しかも今でも沖縄の米軍基地諸費用、 撤退する時の費用など、思いやり予算も、私達の税金の中から延々と支払っているのです。

当時マスコミが男女の事件にすり替え肝心の「沖縄密約」についてはあいまいなまま月日だけが流れて行きました。西山事件は戦後の昭和史の中で埋もれたり忘れてはいけない事件だと思います。

この当事の記者達は、夜討ち朝駆けと言われて、取材対象の懐深く入り込んでスクープをものにしていました。西山氏はスクープを取るためなら手段をえらばない恥知らずと非難の嵐の中で毎日新聞を退社しフリーのジャーナリストとして活路を見出そうとしましたがそれは平坦な道ではありませんでした。

そして彼は残り少ない人生を顧みて、このままではいけないと名誉回復の訴訟に踏み切ります。アメリカの公文書開示により西山氏が名誉回復の裁判を起した時、事件当時は北米局長だった吉野文六氏が証言台に立ち「密約」の存在を認め、国家の嘘を暴きました。裁判は一審で西山氏が無罪を勝ち取ったものの、高裁、 最高裁では有罪の判決が下されました。

西山氏の名誉回復は成される事なく、この本を出版した直後、91歳で亡くなりました。太平洋戦争末期に重要書類を焼却したり必要な証拠を破棄したりしたのが再び繰り返されたのです。いや、現在も森友・加計事件の様にあった事をなかった事にしようとする力が働いています。

更に東京オリンピックを多くの国民の反対を押し切り強行開催して、次々と出て来るオリンピックに伴う汚職の数々、隠蔽と破綻。それを後押しするマスコミ。捻じ曲げて全く違う事にすり替えてしまうマスコミ。その姿は今も変わってはいません。東京オリンピック2020で私達国民に何か良い事があったでしょうか。あの頃テレビは散々オリンピックという祭りを煽っていましたね。

私は金子みすゞの 「大漁」という詩を思い出しました。

大漁(たいりょう)

朝焼小焼(あさやけこやけ)だ
大漁(たいりょうだ。
大羽鰮(おおばいわし)の大漁だ。
浜(はま)はまつりの
ようだけど
海のなかでは
何万(なんまん)の
鰮(いわし)のとむらいするだろう。
 
金子みすゞ詩集より引用しました。

「護憲+コラム」より
パンドラ

スポーツよりも政権から目が離せない

2023-03-27 16:37:06 | マスコミ報道
WBCの準決勝が終盤に差し掛かったその時、テレビのニュース速報と携帯電話のプッシュ通知の音が次々と聞こえた。
「まだ試合は続いているのに」

決勝進出を強く待ち望むあまり、報道関係者が先走ってしまったのかと勘違いをしていたが、通知の詳細を読んだところ「岸田首相、ウクライナを電撃訪問」というとんでもない内容であった。

野球の試合への関心が失せたと同時に、「もしやこのタイミングを狙っていたのではないか」と疑ってしまい、呆れと怒りの感情が一気に湧いてきたことをはっきりと覚えている。一般市民が国際的なスポーツイベントで勇気と感動を得て歓喜に包まれている、半ば酔っているような状態であれば、何をしても許されるかのごとく、国民を馬鹿にしているのではないか。

オリンピックをはじめとしたスポーツイベントの開催で不都合な真実を覆い隠し、なかったことにしようとする、スポーツウォッシングとはこういうものだと突然に実例を見せつけられ、現実はゲーム以上にハラハラするものだと痛感した。まさに目が離せない展開である。

岸田首相がウクライナを訪問した際に、「お土産」としてしゃもじを贈ったことが特に注目されているようだ。まさに命がけで戦っている人々に、選挙の必勝祈願でもするかのごとく地元の特産品をプレゼントすれば、激励の気持ちがあったにせよ、センスがないと評されても仕方がないだろう。

しかし、しゃもじや駄菓子といった贈り物の内容より、ウクライナを直接訪問したこと自体が問題になるのではないか。戦争関係にある複数の勢力のうち、ひとつの国だけに応援・支持を示す時点で、戦争自体を止めようとする意向は感じられなくなる。

「何事もそう簡単にはいかない」と即座に反論されるだろうが、関連領域の国際機関などとも連携し両国に対し停戦を要請したのであれば、試合のクライマックスに飛び込んできたニュースであっても、WBCの王座奪還以上に感動と勇気を与え、純粋に支持されるのではないか。

放送番組の政治的公平を定めた放送法4条の解釈をめぐっても、当時の総務大臣が議員辞職するかどうかに焦点が当てられているようだ。しかし、そもそもの問題として政府が報道に介入してはいけないということを定めた法律である。日本ペンクラブの声明にもあるように、「政治家や政府が放送の中身に口を出すこと自体、法解釈上間違っている」のだ。
https://japanpen.or.jp/

今回のスポーツウォッシングともいえる突然のウクライナ訪問、そしてその報道のタイミングは、報道の自由とは何かを考えさせられると同時に、現時点で自由なのかを疑わざるを得ないものである。

「護憲+コラム」より
見習い期間

フト思ったこと---新聞クイズ欄の愚問、悪問、朝から気分を害する設問について

2022-10-23 20:51:32 | マスコミ報道

毎日曜日のクイズ欄を楽しみにしている。
71歳時点の自動車免許更新時の動体視力や運転技量試験はなんとかクリアし、5年間の免許は更新出来たが、75才到達時点の更新が来年に迫ってきている。
次は視力と運転技能に加えて、いよいよ認知機能検査が科せられることになるようだ。

そこで認知機能を最低限維持したいとの希望も込めて、尚更クイズ欄を楽しみにしている。

そんな折、今日のクイズ欄にはガッカリさせられ、気分も害される部分があり、少なくとも指摘だけはしておきたい、との思いから以下に記します。

クロスワードの設問に元S首相が何が好物か、と問うている。

こと欠いて何てツマラナイことを問いかけるのか?こんな事を話題にすることの愚かしさ、読者におかしな政治的バイアスを与えるという問題点をクイズ製作者は気が付かなかったのか?

こんにちの有権者の投票行動のある部分は、どうやら、投票対象の候補者や政党が、どれだけ投票者にとって身近に感じられるか、TVや新聞・マスコミを通じて身近に知っているかに依存していると思われる節がある。

かかる考えに立てば、愚問と済ましてスルーすることは出来ないと思う。

新聞社とクイズ作者に自省を求めるとともに大いに反省を求める所である。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
yo-chan


「半藤一利さんと保阪正康さんのインタビュー」

2022-07-09 16:24:46 | マスコミ報道
お二人は「そしてメディアは日本を戦争に導いた」という本の共著者です。
https://books.bunshun.jp/articles/-/6431

この本は読んでいませんが、このインタビューの表題に目を奪われました。
「教育、言論、テロの順で社会はおかしくなる ― ― 昭和史の教訓を今こそ」
というものです。この対談は10年近く前のもののようですが、今こそ読むべきと思いました。

先日ドキュメンタリー映画「教育と愛国」を見たばかり。

戦争の反省から戦後の教育は「時の政権と一線を画す」という大原則が崩され、ついに第一次安倍政権の時には教育基本法が改悪。
政権が教育に口を出すのは当然のようになっていく過程は多くの人が書いているようにホラー。ぞっと寒気がしました。

そして言論です。民主党政権が倒れてからのマスコミの萎縮ぶり、特に公共放送の役割を忘れてしまったか、と思われるNHKの劣化ぶり。

インタビューではまだテロはこの国では起こっていないけれど・・・と言っていますが、もうここまで来てしまったことにも戦慄を覚えます。

きのうの銃撃、今のところ思想的なものではなく、某宗教団体への恨みであったらしいことが、指摘されています。

選挙前の洪水のようなマスコミのありかたには疑問を感じずにはいられません。
死者を悼むと同時に功罪はきちんと検証し、暴力ではなく言論をきちんと取り戻すために、あしたの選挙に臨みたいと思います。
少しでも未来に希望が持てる社会となるために。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
コナシ&コブシ