老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「砂上の楼閣」と「基本的人権」

2011-12-29 23:11:46 | 民主主義・人権
2011年も間もなく終わろうとしている。今年は、戦後築き上げられたとされる「先進国社会」とは、まさに「砂上の楼閣」だということが明確になった年だった。

地震・津波の被災者、原発事故の被害者の苦しさ、悲しさ、悔しさはもとより、これら直接的な被害に遭遇しなかった私たちも、帰宅困難、計画停電、日用品・水・食料品の欠如など、多大な不便と不安に晒される日常を体験し、「便利で快適な暮らし」は、簡単に崩壊することを思い知った。

そして、一見普段どおりの暮らしが戻っているように見える今もなお、放射能汚染が着実に広がり続け、米、野菜、果物、肉、乳製品、魚、、、と口にするもの全てに不安の影が落とされ、生産者の必死の努力の甲斐もなく「食の安全」も崩壊しているのが実情だ。

しかし、こうした日常生活に突如襲い掛かる災難=欠乏、不自由、不安、恐怖=のほとんどは、誰かの意志(例えば、東電・JR・大手スーパーなど、独占状態の企業)によってもたらされ、誰かの意志(例えば、政治家・官僚)によって拡大されるものであることも、この間の経緯で明白になった。それは取りも直さず、本来こうした人々の意志によって最小限度に押し止められるべき類のものだということである。

それにしても、こうした責任を負うべき政・官・財の人間の、この間の対応の酷さは、一体何なのだろうか。自国民の現在と未来の安全という基本すら守れずに、「経済大国」の幻想にしがみつき、崩れてしまった砂の上に再び危うい楼閣を築こうとする愚かさには、耐え難いものがある。

一方で、こうした人々の理解しがたい鈍感さに対し、幼い子供を持つ母親や漁業・農業に携わる人々など、日々の暮らしの重さを知る人たちが、今立ち上がり手を携えて、異議の申し立てをし始めている。権力の中枢にある人々にその声は届いていないかもしれないが、生命の本源に繋がる声は今後途絶えることなく、これからますます大きく強くなっていくだろう。

震災・津波・原発事故を目の当りにした2011年は、私にとっても苦しく、悲しく、悔しい年であったが、それと同時に「憲法」の無力を感じた年でもあった。しかし、心を静めて考えてみると、憲法11条、13条は次のように述べている。

憲法11条:「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。」
憲法13条:「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」

来年こそは、日本に暮らす一生活者として、「憲法」を大切に思う者として、今の状況に異議を唱える人たちの輪に加わり、「基本的人権」を尊重する政治実現に、一歩でも近づく年にしたいと思う。

「護憲+コラム」より
笹井明子
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既存政党幹部と橋下大阪市長との会談

2011-12-27 12:42:29 | 政治
先週橋下大阪市長が上京して各政党幹部や関係大臣を訪問するや、大阪の選挙で敵対した党までが歓迎していた姿はまさに大政翼賛的兆候に見えた。私は8月15日に 政党ウォッチング(第9期)のスレッドを立ち上た時に、その趣旨の最後に、「大阪維新の会はファシズムへの足音がする。 」と書いたが、大阪ダブル選挙後から橋下旋風の怖さを語る有識者やファシズムをもじった「ハシズム」という造語がメディアに登場し始めたことも、「ファシズムへの足音」を感じ取り始めたからではないかと思う。

今回橋下市長の訪問を受けた中で、中川文科大臣が橋下市長の教育基本条例案は現行法に抵触しており認めるわけにはいかないと面と向かって述べていたことは、唯一市長の出鼻をくじいた感じで印象に残ったが、橋下市長にはショックだったに違いない。しかし法に抵触していると言われても、その後石原都知事を訪問した際、大阪の教育基本条例案への賛同を求める手法が、まさに橋下氏の怖さでもある。

また橋下氏が市長選で掲げた大阪都構想も、国会で地方自治法の改正をしてもらわないことには選挙公約を実現できない。だからこそ各党詣でをしているわけであるが、そのなかで橋下市長が一番長く話をしたのが、現在民主党から党員資格停止を受けている小沢氏だったと報じられている。

一見奇異に見える小沢・橋下会談であるが必然的な面もある。なぜなら小沢氏は1993年(平成5年)に出版した「日本改造計画」の中で中央と地方の分権の必要性を次のように述べている。

要約して引用すれば、『中央政府は国の危機管理と外交、防衛、その他の基本政策(教育、医療、社会保障、警備)、等を担い、日常生活に関わる身近なことは全て権限も財源も地方に移譲し、現在の都道府県市町村制を抜本的に改め、大都市、大都市周辺の衛星都市、地方中核都市とその周辺地域に区分し、全国を300くらいの自治体に再編成すべきと提案し、また現在の地方制度は憲法、地方自治法、地方財政法で骨組みがつくられ、各省庁が思いつくままにいろいろな分野で法律を制定し地方を規制し、これらの法律の多くは知事や市町村長を国の出先機関のように見立て、国の権限を委任し行使させるという形でコントロールしている。それを改めるには「地方分権基本法」なるものを制定する必要がある』と述べている。

橋下氏が今回会った各政党の代表で地方自治についてこのような一家言を持っている政治家は他に居ないであろう。橋下氏が掲げた大阪都構想もその中に包含されるもので、また自民党政権時代に一時話題になった道州制も小沢氏の日本改造計画から派生したアイデアである。そして橋下氏は既存政党が大阪都構想実現のための地方自治法改正を無視すれば国政に進出すると宣言している。

このように今回橋下市長が既存政党に要請している地方自治法の改正について、小沢氏は日本改造計画で、「地方分権基本法」が必要と既に述べている。小沢氏は当時「大阪都構想」という呼称こそ使ってはいないが、明治新政府の廃藩置県に相当する廃県置新都市なるものはとっくの昔に日本改造計画で述べているのである。今回の小沢・橋下会談で何が語られたか定かではないが、地方分権論の元祖小沢と橋下の会談は各政党代表の会談より時間が長くなったのは当然であろう。

因みに日本改造計画に掲げてあるその他の内容を引用すれば、次のような項目がある。

『・政府は企業弁護士か
・首相官邸の機能を強化
・権力を行使しない危険
・官僚が決定権者か
・全国を300の自治体に
・生かされていない官僚の頭脳
・国連待機軍の創設
・個人を大切にする世界
・都市に住宅、地方に雇用
・所得税、住民税を半分に
・高齢者の職場参加推進
・女性に選択が可能な社会を
・管理行政からルール型行政へ
・新教師聖職論。』

18年前に打ち出された政策内容であるが、今でも通用し改革を必要とするものも多い。

小沢氏は日本改造計画を発表以来自民党を脱藩し、新党を結成しては、解党、合併を繰り返していることを、メディアは破壊者と揶揄して矮小化しているが、それは何より日本を改造する目的のためであろう。それだけ明治4年(1871)の廃藩置県制度は永らく時の中央政府と官僚によって護られ、今でも日本国中で利権を生みながら、その利権者(政官業)は頑強に改革を拒んでいるということである。

そのようななか小沢氏は09年の衆議院選で民主党を圧勝させ、改革着手へあと1歩のところで、改革阻止派の陰謀めいた政治資金規正法違反告発でダメージを受け、その後菅首相は何を思ったか、09マニフェストを無視して消費税増税を唱え自民党へすり寄り、結果参議院選で過半数を失い、小沢の地方分権構想は頓挫しかかっているのである。

さてこのように小沢氏ほどの実力者でも地方分権問題では挫折させられていることを、橋下市長は大阪都実現に重ねてどう捉えているのであろうか。既存政党が地方自治法改正に賛同してくれない場合を想定して、25日に大阪維新の会は政治塾(維新塾)を立ち上げ塾生を募集教育して次期衆議院選に備えると報じられていたが、それも一つの手段であり結構なことである。

そして橋下市長は国政に進出する時は大阪都構想に代わって、道州制を掲げると述べている。それに対し早速兵庫県と滋賀県の知事は大阪都構想と道州制は矛盾し公約違反ではないかと批判している。道州制実現となれば大阪府より広域となり橋下氏に反対する首長も増え、そこに他党の国会議員、地方議員の利害も絡み一朝一夕には成らないことは明らかである。

また道州制という言葉に新味はなく案としても頓挫しており、近畿圏の衆議院選48の小選挙区で全員当選は至難のわざであろう。例え48名全員当選しても連立政権に入り地方自治法を改正させられるか。国民新党の郵政改革法や社民党の労働者派遣法の改正が難航していることから見ても一筋縄ではいくまい。それほど明治維新以来の廃藩置県体制は48都道府県の既存の政官業に支えられ地中深く根を張っているのである。

一方小沢氏は今回の橋下旋風をどう捉えて橋下会談に臨んだのであろうか、地方分権は小沢氏が日本改造計画で唱えてきたことであり、手法は別にして理念と政策の方向性は大きく違わないと見ているのではなかろうか。また大阪の地方分権を「大阪都構想」という分かりやすい呼称で市民に訴え市長に当選した実力は高く評価していると思われる。

仮に小沢氏が支持率が急落しつつある野田内閣(25日、日経新聞調査では支持36%、不支持53%)と民主党を見切り年内に新党を結成するようなことがあれば、民主党の残党と自民党と公明党が連立政権を組む事も考えられる。そうなれば野党として次の衆議院選に備えて小沢新党と大阪維新の会が一気に新党「日本維新の会」(仮称)なるものを結成することも有り得るであろう。そうなれば与党の消費税増税と日本維新の会の歳出削減、行財政改革(大阪都構想を含む)を争点にして衆議院選が争われ、与野党逆転も不可能ではあるまい。

一方小沢氏が年内に新党を結成しないまま、来年万一衆議院解散となれば、民主党が過半数を割り込むことは明らかで、それは新人の多い小沢グループの激減で過半数を割り込むことを意味する。そうなれば小沢氏の影響力も縮小し、実質「日本改造計画」はさらに遠のくであろう。中国から帰国した野田首相は、年末までに消費税増税について党内決定をするよう樽床副幹事長に下知したようであり、小沢氏も「国民生活第一」「日本改造計画」をどのような形で再構築するか年内に決断を下さざるを得ない状況になりつつあるものと思われる。

「護憲+BBS」「 政党ウォッチング」より
厚顔の美少年
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放射能についての話(武田邦彦氏)

2011-12-22 10:43:14 | 原発
友人がPCに送ってくれたメールを転載いたします。興味のある方は御覧になってください。

***これより転載***

放射能についての話です。
先日、武田邦彦先生が、地元にいらしてくれました。話がとんでいて、分かりにくい部分もあるかと思いますが、まとめてみました。
興味のある方は参考にして下さい。      

3月11日までは、※外部被ばくも内部被ばくも含めて《一年間で1ミリシーベルト以下》がほぼ安全!
そうなっていたそうです。

《食品を選ぶポイント》

①1kgあたり10ベクレル(放射性ヨウ素、セシウムの場合)
②ヨウ素、セシウム、ストロンチウムの測定値が無いものは、子どもに食べさせない。
③「安全宣言」がされたものは避ける。
(これは、「安全宣言」がピンポイントで計ったものの結果なので、全てを網羅するものではないからではないでしょうか*パンドラ注)
数値が確認出来たものを選ぶ。
④牛乳、魚、貝類は判断が難しい。当面注意が必要。
⑤主食の米も、多く食べるので、外食も含め産地に注意!
⑥これから、地下水も産地を選ばなければなりません。そろそろ水道水の方が安全な地域が出て来るそうです。
⑦カリウムの多い食品を摂る事で、セシウムを体内から追い出せる。
・カリウムの多い食品は、産地を選んで、芋類、豆類、海藻類ナド

※情報は、その時の《ナマのデータ》が必要。そのつどネットで調べるのも一つの方法です。嘘は、3ケ月くらいでばれてくるそうです。
※放射性物質の影響は、子どもを基準に考えなければなりません。

《身の回りからできる対策》

・掃除
・ほこりのたまる場所を水拭き、拭いた雑巾は捨てる。
・汚れた土を取り除き雑草を抜く。
・帰宅時は、靴の泥をできるだけ落として家へ入る。
・帰宅後は、うがい、手や顔を洗う。
・お風呂、髪も洗う。
・危険な場所は、道路の吹きだまり、雨どいの下、落ち葉がたまっている所。
・雑草や芝生の上で遊ばない、吹きだまりや側溝に近づかない。
・これから、乾燥した季節です。身長の低い子ほど、舞い上がった放射性物質を吸い込まないように気を付けて下さい。

《回復》

・放射線による影響は「足し算」なので、最初にたくさん浴びてしまった人は、今後の生活の中で注意すれば、取り戻す事ができるそうです。
長期の休みなどは、放射性物質の少ない所に移動しましょう。(遠くへ行けない方は、埼玉の北西、秩父辺りが低いそうです。)
・6カ月被爆しても、1カ月放射線が無い所で過ごすと、免疫力が上がり回復する力が出てくるそうです。3年で調整。今年多ければ、来年気をつける!
・食べ物は色んな産地から買うと、薄まるそうです。
・栄養の片寄りをなくす。食べ物の種類を増やす事も大切。
・体調を整え、バランスの良い食事、休養、運動をとれば、1ケ月ぐらいでこれまでのダメージを取り戻す事ができるでしょう。
・そして毎日を明るく過ごして下さい。

子どもの食と健康を考える会など、少しずつ活動が広まっています。これから世の中を動かすのは、女性かもしれない!ともおっしゃっていました。
以上参考まで

***転載終わり***

小さなお子さんを持つ親御さんにとっては、子どもの健康と命に関わる切実な問題です。
きちんとした情報が中々手に入りにくいというのが一番心配ですね。

「護憲+BBS]「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
パンドラ
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我々のための言葉、世界を持とう

2011-12-21 10:22:00 | 民主主義・人権
民主主義のセオリーの一つ、政府或いは、当局の情報公開と説明責任についてから、考えてみたい。
 
例えば、先日野田首相は、東京電力福島第1原発の原子炉が冷温停止状態に至ったとし、「事故収束」宣言をした。これでは一件落着宣言し、お終いを宣言したかに等しい。また、野田政権は、そういう印象付けをしたかったのでもあろう。
 
しかし、これが説明責任を果たしたといえるか?現に、作業員「政府ウソばかり」とか、「政府の言葉信用できない」とか、「安全宣言ではない」= 冷温停止状態達成で(原子力安全委員会)班目委員長とか、反発乃至修正発言が伝えられている。海外ニュースは早くからこの「冷温停止」に批判的だった。
 
政府の収束宣言は、「冷温停止」自体の認識を誤らせるものであるし、冷温停止状態などという擬似・造語使用など論外。(不安全を安全と誤認させる)ミスリード狙いと思われても仕方ないのではないか。
 
これ自体大問題だが、しかし一歩引くと、こうしたミスリードの言葉使い、ミスリードワールドは、日常の中に満ち満ちているのではないかと思われる。そして、労働者であり、主権者である者にも、無意識の内に受け入れられている!?のではないか? これを特に危惧する。
 
我々は、我々のための、ミスリードから解放される言葉、世界を持たなければならないのではないか。

例えば、野田首相、その中でも連呼していた「作業員」という言葉、首相発言故に、そのまま(媒介者)マスコミ・紙上に「作業員」という言葉が踊り、連呼されるかのようである。しかし、こんな調子で、労働者、主権者が事件・事故・事態を理解してゆくとすると、我々の心の中に、不都合な、差別者に有利なワールドが現れるのでは。派遣等々、そして大企業勤労者、中小企業勤労者…などと分断された労働者乃至勤労者だけが、日本にいると錯覚することになるのではないか。引いては、これが疎外、孤立・孤独・自閉を深めるのでは…。そして、遂には、差別意識すら獲得、埋没してしまう。
 
それは、互いの共鳴や共感、同情の契機を奪い、労働者の団結権など、その契機を奪うもの。といえば、言いすぎだろうか?主権者も大半は、労働者乃至勤労者の筈なのに、差別・分断された勤労者ばかりいては、その世界、末は、お寒いのではないか。昨今、地球規模で、反格差を糾弾する大運動があった。未だ、目的達成、果実は獲得されていない。
 
また、民主主義という言葉も、色々に使われる。多分にプラスイメージで。しかしこれも、少数派を圧迫しようとする時に、便宜に使われると、憲法の大原則、個人の尊重、人権尊重を害することになる。民主主義とは、多数決的民主主義(多数が少数を打ち負かす?)ばかりではない。少数派、個人への尊重は、当然に含まれている。最近、声高に民主主義を言う人は、「法の支配」を言わないから困る。弁護士でありながら。
 
説得や説明責任を果たすより、言葉選びや騙しで、場合によっては、威嚇までして、一般大衆、市民、労働者・勤労者に当たろうとする者、目に余る。それは、経団連や政府筋のみではない。知らないままに、メディアを介し、我々の思考自体に潜み、支配し、そして拡大再生産していっているのではないかとも危惧される。
 
今や、幸か不幸か、内外ともに事故・事件等含め、重要課題山積、今一度、我々労働者のための、世界理解、政治・経済・社会理解のための、ワールドと言葉を選ぼうではないか。お仕着せではなく。
 
この世には、明らかに、自己都合により真実や事実を捻じ曲げ、ミスリードして、わが利を得ようとする連中がいる。労働者の組織が弱体化させられて来たのも事実。個人が、労働者が、分断されて来たのも事実。今のままでは、広範な反格差のうねりも直ぐには実を結ばない。転機、我々にとっても、良い潮時ではないか。反転攻勢のために。自由、人権のために。

「護憲+コラム」より
蔵龍隠士
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騒ぎ過ぎるメディア

2011-12-20 17:25:24 | 北朝鮮問題
北朝鮮の金正日総書記の急死が19日昼のNHKニュース中に飛び込んできたが、今日までの各メディアの報道を見ると、緊張を煽る報道が多く、何か北朝鮮に起きれば今にでも戦争が勃発し、攻撃されるのではないかと思わせるような騒ぎ方である。

日本は朝鮮戦争の当事国でもなく、アメリカと集団的自衛権も結んでいない。また日米安保条約で日本は米軍に基地を提供する代わりにアメリカは日本を守る義務を負っているのであり、米韓・北朝鮮間でトラブルが発生しても、絶対に巻き込まれない政治姿勢を保っておればよいのである。逆にこの一線を越えれば騒がなくてはならなくなる。

メディアはこの基本理念を失念しているのか、はたまた今回の金正日総書記の急死を利用して不安を煽り、米韓安保条約に日本を巻き込もうと世論を誘導しようとしているのか、勝手に何かを想定し、「一犬影に吠ゆれば百犬声に吠ゆ」の感がする。

幸か不幸か現在中国と北朝鮮の関係は良好なようであり、また中国政府と北朝鮮軍部との関係は朝鮮戦争以来崩れていないと言われており、中国を抜きにして北朝鮮の暴走はあり得ず、又暴走は絶対許さないであろう。

よって今回の総書記の死を境に6者協議の議長国である中国の北朝鮮への影響が強まりこそすれ、弱まることはあり得ず、喪が明ければ中国が動き始め、来年春頃までには米朝会談か6カ国協議が再開されると見るのが妥当であろう。

中国抜きで日米韓で幾ら議論しても靴下掻痒であることは、これまでの経緯で明らかである。今不安を煽るだけのメディアと政治家と評論家が跋扈しているのは残念である。

「護憲+BBS」「マスコミ報道を批評する」より
厚顔の美少年
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小沢裁判の経過は産経が詳しい

2011-12-18 17:30:37 | 民主主義・人権
小沢裁判もFDを改ざんして村木事件を捏造した前田元検事が証人として出廷し、陸山会大久保秘書の取り調べ経緯や、東京地検特捜部内の実状を暴露し始め、いよいよ佳境に入ってきたようだ。各新聞はその一部しか報道していないが、産経新聞は以下の通り公判の詳細を伝え一読の価値がある。

前田元検事が『「この件は特捜部と小沢の全面戦争だ。小沢を挙げられなければ、特捜部は負けだ」と言われたと証言した。』との報道や『前田元検事は「当時の捜査には問題があった」と東京地検特捜部の捜査を批判し、「小沢さんは無罪だと思う」と述べた。』との報道は圧巻で他の新聞やテレビでは余り報じられていないのではなかろうか。

アクセス方法は先ず「産経ニュース」を検索し、次に「事件」をクリックし、最後に「裁判」をクリックすれば、弟9回公判から直近(下記)の第10回公判の各項目が記載され、その項目をクリックすれば前田検事の証言内容が報道されている。

【小沢被告第10回公判】小沢被告も興味津々? 前田元検事、内情を次々暴露

【小沢被告第10回公判】「小沢さんは無罪」 前田元検事「見立て違いの妄想」と…

【小沢被告第10回公判(1)】「特捜部と小沢の全面戦争だ」 証拠改竄の前田元…

【小沢被告第10回公判】前田元検事 「社会的に死んだ身」も取り調べの正当性主…

ところで村木事件のFD改ざんに当時の大阪地検特捜部長と副部長が関与した裁判でも検察の内部事情がかいま見えつつあるが、小沢裁判でも前田証言で検察特捜部内の実態が露わに成りつつある。これらを見ると検察は先ずストりー(見立て)ありきで、それに被疑者の証言を歪曲、捏造しながら事実化する。そのやり方に長けた検事が敏腕で優秀な検事で出世する検事とのイメージが浮かんでくる。

兎にも角にも検察への国民の信頼は地に落ちた。しかし一方で事件は毎日発生して警察、検察は無くては成らない重要な行政組織でもある。それだけに真実を追究し国民の信頼を回復して欲しいものである。国民は生命・財産・人権を護るために税金も払っているが、権力を私物化した間違った使い方は望んでいない。

「護憲+BBS」「マスコミ報道を批評する」より
厚顔の美少年
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山本義隆著「16世紀文化革命」(1・2)みすず書房

2011-12-18 17:15:54 | 社会問題
著者は知る人ぞ知る東大全共闘委員長だった人物で、紛争の責任を取って東大を追われた物理学の学究、その後駿台予備校で物理学を教え多くの学生を唸らせた碩学である。

山本先生(本当の学者をこう呼ぶ)の本は、多くの歴史学者がルネッサンスを人文主義への転換と捉えていることに疑義を出すことから出発する。確かにそういう面もあったがこの通説で人文主義の例外とされる。例えば、ダヴィンチなどの業績は古代文献:ギリシャとは異質だとされ例外とされている。

しかし、山本氏はそうした例外的な人々の足跡こそルネッサンスの真の活動であったとして、歴史学の通説に楔を打ち込む。人文主義者の活躍はルネッサンスの輝かしい業績として歴史教科書でも有名であるが、山本氏は当時の学問の現場という主流から外されていた、もうひとつの現場を再考する。

当時芸術とは現在と異なり職人の仕事でしかなかった。そうした職人がもうひとつの科学をアカデミズムとは別のところで編み出していた。17世紀に開花する科学革命はこの職人たちが切り開くことになると言うのである。この芸術家である「職人たち」の群像から「16世紀文化革命」は胎動したのである。

レオン・バッティスタ・アルベルティ
レオナルド・ダ・ヴィンチ
アルブレヒト・デューラー

ダヴィンチの業績は現在あまりにも有名なので、ここではデューラー(「メランコリー」で有名な画家)に注目する。

デューラーというと美術史では有名な画家としてわれわれが認知しているに過ぎないが、山本氏の著書では「しかし、デューラーは、たんに絵を描くだけの画家ではなかった」とされ、彼もまた絵画が合理的で科学的な理論にもとづかなけならないものであると信じ、絵画のための理論を追求していたのである。

デューラーは1525年にドイツ語で『定規とコンパスによる測定術教則』を上梓している。(山本P71)

また当時の普通の技術者(例として、天才技術者として有名なブレネレスキを挙げて)はすべての技術革新を秘密にしており、科学技術の世界は秘伝伝授の世界だったのである。「それに対してデューラーは知の積極的な公開を主張し、かつ実践した。」

(デューラーは言う)この方法はすべての職人にとって大変に有用な方法であるが、学識ある人たちによって厳重に隠されてきた。しかし、私はそれを明るみに出し、教示したいと思う。・・・管見の及ぶ限りで、これまでそれをドイツ語で記したものはいない。(同書P78)

こうしてデューラーはイタリア滞在中に学んだことをアルプス以北に持ち込み、イタリア芸術家の秘密主義を排して、幾何学を実用化しすべての職人に解放した。(恐らくデューラーこそが遠近法(透視画法)の完成者と言うべきだろうー探偵注)

山本氏によれば近代的な知的所有権の概念を後世に残したのも彼であったとされる。

物理学の専攻にもかかわらず山本氏は従来の歴史学に風穴を空けている、画期的な本と言える。

「護憲+BBS」「明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽」より
名無しの探偵
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野田首相は「国民の不満」を分かっているのか

2011-12-16 10:50:04 | 民主党政権
15日の読売オンラインニュースは野田首相が自身のプログに、「国民が野田政権に向ける視線に厳しさが増していると感じる。懸念や批判は真摯(しんし)に受け止め、改めるべき点は改め、課題に答えを出すことで使命を果たしていくしかない」と記し、

さらに『首相は「『まだまだ努力が足りない』というのが国民の声だ。議員定数削減にも力こぶを入れなければならない」とし、行政改革などに取り組む意欲を強調した。』と報じている。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111215-OYT1T01007.htm

野田首相は自民党にすり寄り消費税増税を最優先し、「国民生活第一、09マニフェスト」を反故にしようとしている自分の政治姿勢に国民が不満を抱いていることが分かっているのだろうか。

先の大阪府知事と大阪市長選のダブル選挙で大阪維新の会に民主党が大敗北したのも、「国民生活第一、09マニフェスト」への取り組み方で府民を裏切り、既存政党の閉塞感を生じせしめたためであり、菅元首相と野田首相の責任は重大である。

「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
厚顔の美少年
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「国民生活第一」グループの巻き返しなるか

2011-12-14 20:32:49 | 民主党政権
13日のNHKニュースは民主党内で輿石幹事長が「党行政改革調査会」発足させることを次のように報じている。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111213/k10014609341000.html

『民主党の輿石幹事長は、記者会見で、社会保障と税の一体改革で、消費税率の引き上げに国民の理解を得るため、14日に野田総理大臣も出席して党の行政改革調査会を発足させ、歳出のむだを削る取り組みを本格化させる考えを示しました。

 この中で、輿石幹事長は「『税金のむだづかい一掃』というマニフェストの原点に立ち返り、その考えを進化、発展させるため、『行政改革調査会』をあす発足させる。野田総理大臣も、陣頭指揮に立つ意味で、第一回の会合にみずから出席する」と述べ、14日に野田総理大臣も出席して、党の行政改革調査会の初会合を開くことを明らかにしました。そのうえで、輿石氏は「弱い立場の人も平等に負担しないといけない消費税率の引き上げをお願いするには、それ以前にやることがある。国民の皆さんの理解と納得を得る手立てを講じながら、理解してもらう以外にない」と述べ、消費税率の引き上げに理解を得るため、今後、歳出のむだを削る取り組みを本格化させる考えを示しました。』

遅きに失したが当然であろう。これは、最近小沢氏がことあるごとに消費税増税の前にやるべきことがあると発信し、党内では消費税増税反対の署名集めもしていると報じられ、場合によっては離党もありうることを臭わしていただけに、それを忖度した輿石幹事長の行動であろう。今回の輿石氏の行動をみると、ここにきて党内の勢力が菅首相、野田首相を支えている自民党亜流グループから、「国民生活第一、09マニフェスト」を支持するグループへ潮目が代わりつつあるように思われる。

問題は年末までに野田首相をこちらの御輿に乗せ、「消費税増税の前に行財政改革優先」へと舵を執らせられるかどうかであろう。年末までにその結論がでなければ、「国民生活第一」支持グループには、次期衆議院選を考え、年末に民主党離党・新党結成がベストの選択肢なはずである。

「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
厚顔の美少年
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現場からの報告-「“絆”の回復」が「がんばれニッポン!」に収斂されてヨカトナ!と今日も-

2011-12-14 10:48:32 | 社会問題
青春の高度成長期に、故郷を後にして身を粉にしてK製鉄で働き、故郷に錦を飾って事業を興し、洋々たる人生が待っているかに思われたBさんが、競合の世界に敗れ、酒びたりになって家族と離別して、もう、40ウン年が過ぎています。そして、その40ウン年の大半の30ウン年は、冷たい“壁”の中の入り、出、で暦をめくってきました。

初入りの時は「“今度はやり直す”決意で過ごしたものの、“冷たい壁”よりも、“固く凍りつく冷風”に抗しがたく、路上生活をやむなくし、矯正施設での工賃を使い果たし、背に腹は代えられず“無銭飲食”で凍てつく風を“かわしす”壁の中へ戻る・・・。」

そして、「“今度こそは!”と再出発の明日に備えて“壁”の工場で汗をながして世間の風に備えて、新たなる世間へ!がしかし、どうにもならない空腹が再び襲う中で、“凍てつく世間の風”をかわす“壁”の中の生活を選択してきた・・・。」と、Bさんは30ウン年をふりかえります。

「“一人だったけん”“嫁と子供と別れて、誰も相手にしてくれんかったし”また、”誰ンデン相談シヨウコツナカチ“思いよったケン。そして、思えばもう30ウン年はいとった」
「中にい(る)っ時、面会ば来てくれてホンによかった。ホットしたと」「やっぱ、話相手があって相談でくっとがよか。今までなかったケン、30ウン年ばかかったチ、思うとる」
「別れた時、子供は小学校のカバンバかろうとった。もう、40を過ぎとろう・・・ナ・・・。会いたいと思うが贅沢たいな・・・。」
こう語るBさん。

「もう、出てから、10ヶ月過ぎョウ。贅沢やない。生活が落ち着き、気持ちもっと余裕ができるころになってから、なんとか連絡方法をみつけて近況を知らしてみよう。そして、なんとか音信の回復へと繋ぎたいと思う。
 まずは、足場をしっかり固めようね。来年が良い年になるよう、年明けには、皆といっしょに、食事会でワイワイやろうヨ」

高度成長期を支え、力尽きた孤独の中で“累犯老年者”が、人として生きていく為のホットな“絆”の回復への手がかりを求めています。

その“手がかりの一つなれば”と今日も、あの人の扉に、心臓の呼吸を集中させています。

「護憲+コラム」より
せっちゃん
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