老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「ぼくたちの哲学教室」「世界のはしっこ、ちいさな教室」

2023-08-07 09:59:44 | 教育
「ぼくたちの哲学教室」
https://youngplato.jp/
https://www.youtube.com/watch?v=FfR1V7vYf4k&ab

アイルランド、ベルファスト、カトリック地区にある小学校。アイルランド紛争で、カトリックとプロテスタントの諍いが続いた地区にある。

校長先生は、子供たちに「他人に怒りをぶつけても良いか?」「ことが起きた後、どうするか?」などの問いを出して答えさせていく。

「殴られたら、殴り返せ」と親に教えられたという子供もいる。話し合っていくうちに「怒りはサンドバッグにぶつけよう」となる。

「同じものを見ても、人は違って受け取るものだ」「答えは分からないことを認めてもいい」等々、曖昧さを残す思考の大切さをも学ぶ。

好悪の感情を切り離して「考える」姿には驚く。大人でも難しい。思索には、感情を越えていく力があるのだとつくづく考えさせられた。


「世界のはしっこ、ちいさな教室」は、ブルキナファソ、バングラデシュ北部、シベリアの移動教室で教える女性教師3人。
https://hashikko-movie.com/
https://www.youtube.com/watch?v=6ggcztf61Y4&ab

5つの部族で言語が違って自分の使うフランス語が通じないことを初日に知る教師。船に乗って入り江の家を回って生徒を乗せて教える。雪原をトナカイの橇で遊牧民のキャンプを巡る教師。

3か所の厳しい条件のもとで、子供たちのために教育を与えようとする教師の姿。どんなに教育が大切かを教えられる映画です。

どちらも単館系なので、上映館は多くはないのですが、機会があれば是非ご覧になって下さい。

「護憲+BBS」「明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術」より
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謂れのない圧力の中で ̶ ̶ ある教科書の選定について ̶ ̶

2017-08-07 10:21:53 | 教育
もり・かけ疑惑で首相自身が国民から嫌われ、内閣支持率を30%以下に落とした安倍政権。“仕事人内閣”などと気取り、ちょっと猫をかぶって内閣支持率が40%台に回復したからといって、何もかかもリセットできるわけじゃありませんよ。それに早速、仕事人のはずの沖縄北方担当・江崎さんが単なるパートタイマーだったことがバレちゃったし。

いくら閣僚を入れ替えたって、独裁の元凶たる3人が残っているのだから。そして、「○○の責任は私にある」「誠意をもって丁寧に説明する」と何度言ったって、責任もとらなければ説明もしない。そんな一国の首相を誰が信用しますか?これが企業だったら株主総会で吊し上げられ、「代表者の不作為」「職権乱用」の株主代表訴訟を起こされ、安倍晋三個人が8億円の賠償請求をされてもおかしくない話です。

さて、もり・かけ疑惑のもう一つの問題は、どちらにも戦前教育の復活を企てる日本会議がからんでいること。教育勅語を信奉する籠池夫妻が詐欺容疑で逮捕されるとはバカバカしい限りですが、夫妻をけしかけた輩、応援した輩、名誉校長にまで入れ込んだ輩がいたわけです。功労賞を疑われて国税庁長官になった佐川宣寿氏も悪い官僚だけど、彼に圧力をかけ恫喝した輩がいたのではないか、と。

そんな実例を思わぬところで見つけました。あの名門、灘中学高校の校長・和田孫博さんが灘中学校の歴史教科書選定について日本会議のシンパから攻撃を受けているというのです。

「謂れのない圧力の中で ̶ ̶ ある教科書の選定について ̶ ̶ 」
togetter感想まとめ https://togetter.com/li/1136186
和田孫博校長の経緯説明文 http://toi.oups.ac.jp/16-2wada.pdf

和田校長は純粋に教育の観点から、担当教員たちと協議のうえで教科書検定に合格した「学び舎」の歴史教科書を採用しました。その文中に日本会議の思想と相いれない記述(従軍慰安婦問題)があるだけの理由で「エリート校が反日極左思想を生徒に押し付けるのはけしからん!」とばかり、日本会議のプロパガンダを担う輩が扇動して全国から同志を動員し、灘中学・高校の非難・恫喝を続けています。さらに、灘高校を名指しで批判的な論調の記事を産経新聞が掲載したというのだから驚きです。

以上について、和田校長の説明文には事実の経緯や揺るぎない主張が理路整然と記述されています。そして、「非難・恫喝のメカニズムが解明できたから、あとは無視する」という賢明な判断に至っています。

ただし、和田校長は歴史家・保坂正康氏の著書『昭和史のかたち』( 岩波新書)の第二章は「昭和史と正方形̶ ̶ 日本型ファシズムの原型̶ ̶ 」を引用する形で、現状の政治・行政・憲法(改正)・メディアの動向を危惧されています。

皆さまにはぜひ、この灘中学校「事件」(威力業務妨害でしょ?)を広めていただき、和田校長を支援していただければ幸いです。

「護憲+コラム」より
猫家五六助
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東京都教育委員会は総入替えじゃ!

2013-04-24 17:32:16 | 教育
先日、フジTV系・朝の情報番組で「小2教師の暴言」騒動を特集していました。東京都調布市立小学校の50歳代女性教師が、昨年10月まで担任のクラス生徒に日々威圧的な暴言やイジメを誘うセリフを吐き、児童が腹痛・頭痛・登校拒否に陥っているとのこと。たまりかねた母親が子供の持ち物にボイスレコーダーを忍ばせ、これを証拠に学校へ抗議。その異常ぶりを認めた校長が市教育委員会へ報告。女性教師は今年3月まで校内で「校長先生預かり」の指導を受けました。

「ダメな子は、やはりダメだね~」「掃除が下手なのはお母さんが下手だからです」「悪いことした子は(クラスの)みんなに謝罪しなさい!」「バカ!(支度が)遅い!」「アナタのせいで皆が迷惑している」「(ダメな子は)給食を減らしてね。1人前もらわないで」・・・etc。小2相手に「よい大学、会社へ行けない」とか、中卒をバカにする発言も。そのヒステリックな暴言の数々をテレビ画面から聞くと、大人の私でも身震いします。小学2年生の児童にとって、絶対的強者の女性教師には恐怖と服従しかないでしょう。

私も3人の子供の親として小学校・中学校に関わりました。実際に問題発言・行動をとる教師もいましたが、「お前たちは先生に勉強を教わる立場なのだ」と抑えました。小学校以前に親のしつけができていない子供も数多く見ました。しかし、この女性教師は酷すぎる!意見する保護者を捕まえて「不審者だ、出ていけ!」とも。

保護者たちの訴えは決して「モンスターペアレント」ではありません。番組では女性教師を「東大卒のエリート教師」と紹介していましたが、それ以前に小学2年生に教えるべき資格・人格がありません。前任校では理科等の専門教科を教えていて評価が高かったそうですが、おそらく勉強だけできる「専門バカ」なのでしょう。

ところが、その問題教師を4月から担任復帰させると学校側が保護者へ通知。当然、保護者達は猛反発し、行き場のなくなった問題教師は異例の「市教育委員会の預かり」で研修を続けることになりました。実はこの教師、前任の小学校でも同様の問題を起こし、校長指導の末にこの小学校へ転属してきたとの事。校長や市教委の「指導」「研修」では改善しない、この教師自身の性格なのは明らかです。

そんな問題教師を市教委は都教委へ報告し処分を求めたわけですが、都教委の対応は「処分不要、現場で指導・研修するように」と。監督権は市教委にありながら人事権は都教委が握っている現状の弊害だそうです。その人事権は、件の「国旗起立・君が代斉唱」拒否者への処分に如何なく発揮されています。

問題はなぜ、このような問題教師を都教委が直接指導しないのか、です。「国旗起立・君が代斉唱」拒否者へは処分とともに研修センターへ長期間カンヅメにし、繰り返し執拗な指導(矯正)を行うのに、子供たちの心を傷つける「成績優秀」な教師は現場へ丸投げして野放しにする。教えて育てる「教育」を軽視し、強いて御する「管理」に突き進む都教委は、石原都政の遺物です。新リーダーの猪瀬都知事、こんな輩を一掃してください!

ところが、この猪瀬さん。今年度「国旗起立・君が代斉唱」拒否者への処分について記者からインタビューされると、こんな発言をしました。
①教育現場のルールを大人の教師が守れないのはおかしい。
②(君が代を)唄いたくなければ、「口パク」していればいいのに。

・・・ああ、猪瀬よ、お前もか!さすがは、作家同志のオトモダチ作戦。アナタのツイッターHN(ハンドルネーム)はブルータス・イノセにしてください。

「護憲+コラム」より
猫家五六助


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東大は学問の自由と自治を護れるか

2012-01-29 16:30:50 | 教育
26日の日経新聞は、「文部科学省が大学政策の実務の責任者である高等教育局長を東京大の理事に出向させる異例の人事を行った」と報じ、そのことについて、『浜田純一学長は26日の報道各社との懇談会で、「文科省からの出向が悪いとは思わない。基本は学長が理事を使いこなす力を持ち、言うことを聞かないなら辞めさせるというスタンスを取れるかが大事だ」と述べた。』と報じている。

http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819695E0E4E2E7EA8DE0E4E
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このことについて憲法第23条、「学問の自由は、これを保障する。」を照らして見るならば、このような人事が将来にわたって国立大学に定着すれば果たして学問の自由と大学の自治が保障されるであろうか危惧せざるを得ない。浜田学長は、「言うことを聞かないなら辞めさせるというスタンスを取れるかが大事だ」と能天気なことを言っているが、将来ともそのような学長ばかりではないであろう。言うことを聞かずに辞めさせられ、辞めざるを得なくなるのは、時の政府や行政に異を唱える教授であり学説であることは歴史が証明している。

1933年の京大滝川事件や1935年の東大美濃部達吉天皇機関説事件等の、国会や行政府の思想弾圧の歴史を見れば明らかである。まして文科省がら出向してきた官僚理事がそのような場合にどちら側に立つか自明の理である。

またこのような極端な場合だけでなく、次のような弊害が日常発生することも予想される。
例えば政府や国会の意にそわない教授を無視したり、研究予算を削除したりする嫌がらせである。このこと自体がすでに憲法23条を無視する行為である。また狡猾な官僚理事であれば異を唱える教授の追放は簡単であろう。不明朗な研究費の使い方や業界からの寄付金の授受を調べ槍玉に挙げて来るのでる。

第二の弊害は東大が理事を受け入れれば、全国の国立大学が右え習いして、どこを切っても金太郎飴のようになり、大学の特長と自治は失われかねない。その挙げ句、国立大学は文科省の天下り先になり、文科省の意のままに操られ、また将来橋下大阪市長が文科大臣にでもなれば京大事件を引き起こした鳩山一郎文部大臣の二の舞を演じ、もっと恐ろしいことになりかねない。いわゆる百害あって一利無しと言っても過言ではあるまい。

新聞報道からは今回の出向がどのような理由で成されたのか定かでないが、仮に今回の東電の原発事故に関連して東大原子力工学科と経産省の原子力保安院や内閣府の原子力安全委員会との関連並びに東電との関係を文科省として実態調査するためであれば一理はありそうだが、そうでもなさそうである。例えそうでも憲法23条に照らして出向は期限限定とすべきである。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
厚顔の美少年
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義務教育にも「優勝劣敗」原理?

2011-11-29 17:17:51 | 教育
別記事の11/25例会で三角さんがおっしゃった、TPPに対して「直感的にアブナイと感じる」こと。これは、今回の大阪ダブル選挙にも感じました。また、新自由主義や「優勝劣敗」というエリート思想は現在の義務教育にも感じています。

ウチの息子は現在、高校への受験生ですが、普段の授業で理解できない・授業についていけない部分は学習塾で補わせています。

30数年前の自分と比べ、「授業で先生の話をちゃんと聴いていれば、理解できるだろうに。息子はそんなにアホだったか」と思い、返却された期末テスト問題を見ると・・・えっ、こんなに難しいコトを教わってるの?30数年前の義務教育内容とは明らかに違うのです。

それは、全教科とも「広く、浅く」の内容、その中で国語・数学・英語は大学まで見据えた高度な内容。その結果、「理解するより覚えろ」という教育現場のように思えます。ゆとり教育の反動なのか、30数年かけて高等化したのか。こんな教育で勝ち残れるのは、アタマの良い子・記憶力の良い子・学習塾に通っている子でしょう。

ウチの息子など、学習塾へ通っていても理解できません。なにぶん思考ペースの遅いヤツだから、黒板を書き写すだけで終わってしまうのです。それにしても学習内容の絶対量が多すぎ、詰め込みすぎではないか、と。

それで、授業でわからない事を先生に質問したら「お前は塾に行っているんだろ?だったら、塾で教えてもらえ」との答え。ああ、中学校の先生もお忙しいから・・・おいおい、それは違うんじゃないの? ※全ての教師ではありません

義務教育って、生活や社会で最低限必要な知識を「理解させる」ものではないのですね。数学だけ、美術だけ、国語だけ、体育だけ得意な子は特定の高校しか行けないようです。つまり、一部の優秀な資質の人間を選別しながら磨き上げる機関のようです、現在は。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
猫家五六助
コメント (2)
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「10・24検察・検審を糾弾するデモ」参加

2010-10-24 22:50:16 | 教育
今日昼に銀座界隈で行われた表題デモに急遽参加してきました。
http://www.asyura2.com/10/senkyo97/msg/977.html

このところ、「政治家・小澤一郎」に纏わる一連の動き、特に得体の知れない告訴人「真実を求める会」や、匿名性に守られた検察審議会が、あたかも「市民」の代表のような顔をして、いとも易々と「強制起訴」を決定し、それに対しマスコミが、その胡散臭さや不透明性を問うこともなく、「市民感覚は全ての上にある」といわんばかりに報道するありように、非常に危うさと居心地の悪さを感じ、モヤモヤし続けてきました。

そうした日々の中で、たまたま訪れた「阿修羅・掲示板」に、今日のデモの情報を見つけ、家でモヤモヤしているよりとりあえず様子を見てこよう、と出かけることにしました。

出かける間際まで迷っていたこともあって、集合場所の水谷橋公園に着いたのは、デモ出発時間の12時半近くになっていました。水谷橋公園というのは200人位しか集まれない小さな公園ですが、私が着いた時には公園は人で溢れ返っていました。

見ると「・・労組」とか「・・する会」といった団体の旗は全く無く、夫々が今日の集まりに託す思いを書いた小さな看板を手にしているという状態。個人個人が思い余って集まってきているという雰囲気に溢れていました。

これなら私の気持ちにも馴染むと思い、「様子見」から「参加」に変更。水谷橋から日比谷公園までの約1時間のデモは、ほとんどシュプレヒコールも無く、大人しく、紳士・淑女的に、(今流行の)粛々と(←主催者の表現)進み、日比谷公園で流れ解散。参加者は500~1000人とのことでした。(この数の大雑把さも、手作りデモならではで、好感が持てます。)

デモンストレーションとしてはある意味アッサリして地味なものでしたが、「官製・市民参加」が大手を振るう今日この頃、自然発生的な真の「市民参加」の姿を示す小さな一歩を踏み出すことができたような気がして、久し振りに鬱々感が晴れました。

「護憲+BBS」「イベントの紹介」より
笹井明子
コメント (3)
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「いのちの授業」山田泉さん死去

2008-11-22 11:40:22 | 教育
『乳がんとの闘病体験を教室で話し、命の尊さについて考える「いのちの授業」に取り組んだ大分県豊後高田市の元養護教諭、山田泉さんが21日午前9時12分、乳がんのため大分市の病院で亡くなった。』(朝日11/21夕刊)

私が山田泉さんと彼女が取り組んだ「いのちの授業」について知ったのはごく最近で、「婦人之友」11月号に掲載されたご自身の投稿記事によってでした。

「婦人之友」の記事冒頭には、山田さんの温かい笑顔の写真があります。他にも途中に生徒達に話しかけている写真が3枚挿入されていますが、どの表情にも生徒に対する率直な信頼を感じさせる明るさが満ちています。

記事の中で山田さんは、最初の手術と放射線治療を終えて、2年間の休職後に復職した時のエピソードを書いています。保健室に入ると、2年前に保健室を去るときにホワイトボードに書いた「元気になって戻ってくるからね」の文字が、そのまま残っていたというのです。

『「この字、なんで残ってるん?」と尋ねてみたら、「卒業した先輩たちが、消すな!ち、言いよったきなあ」と。』
『疲れが吹っ飛んだ。うれしくて、涙がこぼれた。』

再スタートした山田さんは、子供たちが「死んじょけ!」「ぶっ殺すぞ!」などの言葉を気軽に使っていることに衝撃を受け、保健室で休んでいた少女に相談。『「この学校、なんかきついなあ。今の私には、やっていく自信がないちゃ・・・」と言ったら、彼女がこう言ったのだ。「自分のいのちも大切じゃけれど、人のいのちも大切じゃち気づくような授業をしにきてよ。」』

この言葉が切っ掛けで、山田さんは「生と死」をテーマにした「いのちの授業」を始めます。最初はご自分の体験を話し、生徒達の受け止めに手応えを感じると、校長と相談。教育委員会から予算をもらって「いのちの授業」を本格的にスタート。2年間で40人の講師による心のこもった授業が実現します。

山田さんは、1年半前に学校を退職し、その時期に乳がんが転移していることが分かったものの、その後も痛みを薬でコントロールしながら、ごく最近まで講演や授業を続けていたとのことです。

記事の最後はこう締め括られています。

『「大切なことは、限られた自分の時間をどう使うかを、立ち止まって考えることができるかだと思う。「あなたは今のままの生き方でいいの?」「いっしょに考えようよ」「子供たちにそんなことを問いかける「いのちの授業」を、もう少し続けることができればと思っている。』

友人からこの記事の話を聞いた時も、記事を実際に読んだ時も、不思議な安らぎと温かさが心に満ちる感覚を覚えました。恐らくは山田さんが元々人を包み込み安心させるようなお人柄だったこともあると思います。そしてその山田さんの呼びかけに応える子供たちの素直さにも心打たれた気がします。

この度ご逝去の報に接し、余りに早い旅立ちにショックを受けました。山田さんは、子供たちにご自分のメッセージをもう十分に伝えたと、心残りなく旅立たれたのでしょうか。山田さんが安らかに眠れるのは、「いのちの授業」を受けた子供たちが、そこに込められたメッセージを心に受け止め、この生き難い社会の中で本当の意味で強く生きていくことを見届けた時なのかもしれません。

山田泉さんのご冥福を心からお祈りします。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
笹井明子
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教育委員会幹部の精神構造

2008-11-07 11:12:31 | 教育
7、8年前から伝統文化の普及を目的として県立聾学校に月1回将棋の指導に行っていますが、教師と生徒がほぼ同数ということもあってか、先生はいつも優しく子供を名前で呼ぶなど親しみがあり、暖かく家庭的な雰囲気がほのぼのと漂っていて気分がよい。
 
そんなわけで、昨日県教育委員会が感謝状をくれるというので行ってみると、県内各地から百人近いボランティアの人たちが集まっていて、贈呈式のあといくつかのグループに分かれてそれぞれの現状や問題点などを話し合いました。
 
さて帰り道、何か忘れ物があった気がしてはっと思い出しました。県庁まで電車やバスを乗り継いで2、3時間かかる方もたくさん居たはずなのに、主催者からねぎらいの言葉がまったくなかったことを・・。

本来関係者にお礼をする気持ちがあるなら本人の自宅に出向くのが常識であり、人数が多くて出来ないのであれば「わざわざ来ていただいて申し訳ない」と謝罪するべき。なのに手間隙かけて集まった人たちに感謝状一枚を渡してよしとする感覚は、教育委員や幹部職員のエリート意識のなせる業。良心的な校長の提案に耳をかさない都教委と精神構造はそっくりです。

一方市役所の窓口では私のような老人が何か尋ねると「こちらですからご案内します」と担当者のところまで連れて行ってくれます。「公務員の削減」というといかにも聞こえはよいが、その犠牲となるのはいつだって生徒を見守る教師や、市民に親切な一般職員であって、エリートではない。もちろん「郵政民営化」も例外ではありません。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
宮天狗
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「君が代」論争の前に

2008-04-13 16:35:57 | 教育
「君が代斉唱の強制は違法」と司法判断されたにも関わらず、無視して処分を続ける東京都教育委員会。こんな姿勢が容認され続けて不思議に思っています。
 
その気持を代弁するような投稿が東京新聞にありましたので、転載いたします。
++++++++++++++++++++++
T.Nさん(77歳、自由業、埼玉県行田市在住)

今年も卒業式の「君が代」斉唱時、教師が起立しなかった学校があったと言う。毎年3月、卒業期になると「日の丸」「君が代」問題が、「靖国」問題同様にニュースになる。戦争を知らない世代には理解できないか、無関心だと思う。

「日の丸」「君が代」は昭和10年代の戦時下に当時の為政者が、「御国のために」の皇国教育に利用した。言い換えると、大日本帝国の精神的国是の役割を果たしていたのである。特に学校では、学校行事や国家的行事ごとに日の丸の旗を掲げ君が代を斉唱。一般家庭でも祝祭日に日の丸の旗を戸口に掲げ、出征兵士を送る時に使う小旗も用意してあった。

戦時中は戦意高揚を図るため、政治的に利用された「日の丸」「君が代」。教師の不起立には、二度と同じ過ちを繰り返してはならない、という思いがある。

それを、戦争を知らない戦後育ちの校長や教育行政者が現象のみをとらえて、ただ「命令違反」と談じるのはどうだろうか。昭和の歴史は100年、200年前の物語ではないことを思えば、「日の丸」「君が代」が国民生活にどんな影響を及ぼしていたか、理解できるはずだ。戦争で多くの犠牲者を出したのである。

そうした事実を知ってか知らずか、文部科学省が告示した2011年度からの小学校の「学習指導要綱」では、「『君が代』を唄えるように指導する」とか。歌えることを指導する前に、「君が代」「日の丸」は平和国家・日本の象徴であり続けることを教えるのが、本来の教育ではないかと思う。
+++++++++++++++++++++++
 
確かに独善的な教育委員会もあるし支配的な校長もいます。しかし、多くの教頭・校長はクビ・左遷を恐れるサラリーマン管理職にならざるを得ないし、教育委員会は形骸化しています。

今回の靖国映画問題も同様ですが、何かを恐れて、意を汲んで、ヘンに空気を読んで「ことなかれ」対応をしてしまうと、改憲も然り、戦争をできる国も然り、現実になってしまうでしょう。2011年度以降に小学校教育を受けるウチの子供たちには、その時に別な視点として、このT・Nさんの投稿を話して聞かせるつもりです。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
猫家五六助
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偏向的な学習指導要領改訂を許すな

2008-03-29 16:55:45 | 教育
昨日(3/28)の朝日と東京新聞によれば、28日に文科省は当初の改訂学習指導要領案を再改訂して告示したとのことである。

http://www.asahi.com/politics/update/0328/TKY200803270419.html
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008032802098990.html

具体的な改定内容は、朝日の記事に分かりやすく一覧にされているので、参照して欲しい。

問題は文科省が2月に公表した当初の改定案に保守系の国会議員から不満が出ていたと報じられ、その圧力に屈して再改訂されたのではないかと思われることである。

今回の具体的な改訂手続きについて朝日は「改訂案への意見公募は2月16日から3月16日まで実施され、計5679件が寄せられた」と報じているが、果たしてこの文科省の意見公募方法が公正な方法であったのか疑問である。

先ず、文科省は意見公募に当たって事前にどのような方法で広く国民に広報し、意見を募ったのであろうか。大多数の国民は知らされていないのではないかと思う。

また、意見は5679件寄せられたと報じられているが、その中からどのような選定基準と方法で、例えば「君が代を歌えるように指導」というような文言が選択されたのか。

確かに現行の学習指導要領に意見の公募は規定されているようであるが、この「君が代・・指導」の件などは、公募以前に自民党議員から要求ありきではなかったのか、逆に君が代強制反対の意見は無かったのか、皆無とすれば意見公募先が予め決められる等の偏向はなかったのか、いろいろ不透明な処が多過ぎる。

年金問題・テロ特措法・イージス艦事故・道路特定財源問題等々、立て続けに大問題が発生し、野党議員の国会質問もそちらに忙殺されている間に、自民党右派の文教族議員は当初の改定案についての不満を文科省へぶちまけ、再改訂の文言をねじ込んだのではないだろうか。

東京新聞によれば、この再改訂された学習指導要領の施行時期は「小学校で2011年度、中学校で12年度から実施する学習指導要領を告示した」と報じているので、実施されるまでに時間は十分残されている。日教組や心ある野党議員は、今からでも公正な学習指導要領改訂を再度文科省に要求すべきである。

問題は沖縄の集団自決に関わる歴史教科書改ざんと同じく、文科省への偏向的な外圧と文科省自身の独断偏向の是正である。

「護憲+BBS]「行政ウォッチング」より
厚顔の美少年
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