老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

地方と中央の調整 沖縄新基地建設問題

2020-04-28 11:01:53 | 沖縄
地方自治と国政の利害調整

『日本国憲法 第八章 地方自治 第九十五条 一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。』というのがある。
 
未だ、適用されたことはない。しかし、国論が沸いたことがある。日本社会党が、沖縄の基地問題をを取上げたからである。当時から、米軍基地が沖縄に過度に集中し、事件事故が多かった。
 
いつかは記憶は定かでないが、日本社会党が衆議院で140名程度の議席を有していた頃だったか。9条改憲など、有り得ない当時の議会でのことだ。
 
只、その時、基地は沖縄県だけにあるのではないから、適用されないとか言って、政府が逃げたかと思う。問題状況=地方と中央の在り方、意思の食い違うときにはどう調整するかなど、把握できたはずだった。しかし、取り掛からなかった。多分、基地問題で地方(沖縄)と調整となると、中央政府が譲ることになると見たからではないか。
 
地方自治を阻害した中央政府の有り方とは別に、地方財政の貧弱さ&中央依存も。永らく、或いは、今でも、国民主権とは相容れない、『陳情政治』という日本特異の行政・政治が行われてきた。例えば、田中角栄元首相のそれ。「今太閤」として高名、人たらしとも。
 
自民党支配が長く続いたからか、こういう陳情政治が機能したからか、調整、改革の動きはなかった。
 
以降も、地方自治と国政の利害調整は動かなかった。これが沖縄絡みの常であった。この時以降、立法府の不作為の違憲状態が継続していると考える。
 
そうした長い歴史の中での、辺野古・新基地建設反対運動であった。沖縄の民意は、常に、反対であったと思う。
 
そして、基地建設の是非を問う沖縄県民投票が、2019年2月24日実施された。結果は、『反対 72.15%(434,273票)』で、否であった。沖縄の民意は明らかになった。多分、日本の主権者の民意も、同様の手続きを経ても、同様の結果となるのではないかと思う。
 
しかし、安倍自民党政権は、埒もない『外交は、政府の専権事項』等と念仏を唱えるだけで、埋め立て、新基地建設を強行しようと、頑なである。今も、悔い改めようとしていない。

そして今、現状の問題点を、沖縄の2紙も取上げている。もう、逃げたり、強行してはならぬと思う。設計変更申請<県の承認後、完成までの工期は12年。総工費は当初の2・7倍の約9300億円に膨らむ>は、途方もないもので、地盤強化、改良などありえない程なのだから。
 
また、県民投票で民意が示された以上、これを議会が、政府がどう受け止めるべきか、立法府に於いて、議論、結論を得べきであろう。

国民主権は、憲法に明記且つ根本である。地方自治法の一解釈など、比べようもない。無視はならない。県民の意思も、主権者の意思なのだから、尊重せよ。

 ◎参照
 琉球新報<社説>辺野古設計変更申請 建設断念しコロナ対策を 4/23 https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1111426.html
 沖縄タイムス社説 [県の「普天間」対応] 局面打開へ行動を示せ 4/25 https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/564406

 【いま読む日本国憲法】(54)第92条 地方行政 住民の意思で https://www.tokyo-np.co.jp/hold/2017/imayomu/list/CK2017072402000177.html
 辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う県民投票 ... https://ja.wikipedia.org/wiki/辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う県民投票
 沖縄の米軍基地 - Wikipedia - ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/沖縄の米軍基地
 日本社会党 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/日本社会党
 55年体制 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/55年体制

 飯島勲"この国の礎は田中角栄がつくった"  https://president.jp/articles/-/22587?page=2
 議会政治家の申し子としての角栄その2、陳情采配能力 http://www.marino.ne.jp/~rendaico/kakuei/sisosiseico/gikaiseijikaco2.htm

「護憲+コラム」より
蔵龍隠士
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コロナ禍の陰で&「コロナ後の世界」

2020-04-26 14:42:58 | 国会
社会は、コロナの話で持ち切り、自分たちの命に関わることだから、それも当然だと思います。

しかし、コロナ禍の陰で国会に提出されている法案もまた、私たちの生活に関わってきます。

みんなの関心がコロナに行っている隙に、国民の目に届かないところで決められるのは困るのです。法案の良し悪しを言う前に、まず国民が知ること、そして理解して議論されなければならないでしょう。

とりあえず私が気になっている法案をここに記しておこうと思います。

◆年金制度改定法案◆ 
公的年金の受け取り開始時期を60~75歳(現行70歳まで)に拡大することなどが含まれています。

これが今後、繰り上げや繰り下げ支給の問題とどう絡んでくるかなどは私には分かりませんが、国民の生活に関わる問題であることは確かです。

◆検察官法改正案◆
国民にはあまり関係ないと思われるかもしれませんが、この中の検察官の定年延長は、安倍政権寄りの黒川弘務東京高検検事長の定年を延長する閣議決定を正当化するためのものと言えるでしょう。

そしてこれは、行政権の長である内閣総理大臣が、司法権に介入するという三権分立という民主主義の根幹を揺るがす形にならないとも限らないという問題を含んでいます。

◆新型インフルエンザ特措法の改正案◆
政府が「非常事態宣言」をすれば、私権を一方的に制限できるものになっていて、これは今の状態では国民は受け入れやすい気分になっているでしょう。

しかし、しっかりと「非常事態宣言」の内容に関して付帯条項をつけておかないと、国民の様々な権利がないがしろにされてしまう恐れがあります。

つまり、いわば戦前・戦中の状況同様に、政府の一方的な「非常事態宣言」で、いつ国民の権利が奪われ、損なわれるかも分からないわけです。

◆種苗法の改正◆
国内で開発された、例えば和牛や改良された果物などが、海外に持ち出されているために、種や苗の国外への持ち出しの取り締まりのためという部分は必要かもしれません。いわば、農産物の特許法の強化です。

しかし問題点としては、今まで農家がしていた自家採種ができなくなり農家は種を買わなくてはならず、商業化されたF1種(交配種)のみが蔓延して、在来種や固定種などが失われることになります。

では農家も特許を取ればよいと思うでしょうが、中小の農家には困難で、農業は各国の独自性を失い、農家は単一の巨大企業の種を買うことになります。

安定した供給のために改良されたF1種ですが、その種ばかりになると、いったん何か問題が起きた時には同じ種のために絶滅という問題を起こします。

例えばアイルランドのジャガイモ飢饉は、作られていたのは同じ品種のジャガイモばかり。それがほぼ絶滅したことで100万人の餓死者を出したのです。

今回のコロナのように、農産物にもいつ病虫害が起きるかもしれない。その時にF1品種で単一化された農業の危険性は顕わになるでしょう。

以上、皆様とご一緒に受け止めたい今の政治状況です。


★最後に是非お読みいただきたいブログがあります。
「コロナ後の世界」 内田樹 
http://blog.tatsuru.com/2020/04/22_1114.html

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より

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「PCR検査」がなぜ増えないのか!

2020-04-23 20:47:47 | 社会問題
●現状認識

WHOも言っているように、感染症対策は、【検査】【調査】と【隔離】に尽きる。

アジア型と呼ばれる対策(中国・韓国・台湾)は、それを徹底的に行い、感染集積地(最も感染者の多いところ)に医療資源を投入。感染拡大を抑え込み、ある程度の成功を収めている。

(※スペイン風邪のように、第三次くらいまでの感染拡大は覚悟しなければならないので、現時点で完全な成功とまでは言えない。)

ところが、日本の実情は、世界でも突出して「PCR検査」数が少なく、米国大使館が「日本の感染の本当の実態は分からず、日本の医療機関がそれに対応した医療が提供できるかどうか不明なので、できるだけ早く帰国しなさい」と勧告しているあり様である。

当初、米国と英国と日本が検査数が少なく、世界の劣等生と言われていたが、米国と英国は「PCR検査」を行う事に方針転化。日本だけが世界の趨勢に後れを取っている。

●なぜ、日本は「PCR検査」を行わないのか。

WHO上級顧問渋谷健司氏は以下のように述べている。渋谷氏は、初期北海道などの感染拡大時期のクラスター重視の方針に対しては、一定の評価をしているが、「PCR検査拡大が医療崩壊を招くなどという」議論に対しては、完全否定をしている。世界基準にはない議論であると断定している。

・・・「――日本では当初から「検査を抑えて医療態勢を守る」という考えがありました。そもそも、世界の専門家の間でこのような手法はどう評価されているのでしょうか。

検査を抑えるという議論など、世界では全くなされていません。検査を抑えないと患者が増えて医療崩壊するというのは、指定感染症に指定したので陽性の人たちを全員入院させなければならなくなったからであり、検査が理由ではありません。

むしろ、検査をしなかったことで市中感染と院内感染が広がり、そこから医療崩壊が起こっているのが現状です。

――政府の専門家会議は、機能していると考えていますか。

科学が政治から独立していないように見受けられ、これは大きな問題だと感じています。

先ほど指摘しましたが、4月1日時点で「東京は感染爆発の初期である」と会議メンバーは知っていたはずです。それならばそこで、緊急事態宣言をすべしという提案を出すべきでした。」・・・
WHO上級顧問・渋谷健司さんが警鐘 「手遅れに近い」状態を招いた専門家会議の問題点
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200417-00000078-sasahi-soci
 AERAオンライン限定記事

実は小池東京都知事がオリンピック延期が決まった後、コロナ危機をTVで叫んだ時、専門家として紹介された大曲医師が、PCR検査を積極的に行うと「医療崩壊」を起こすと語り、「PCR検査」抑制論を述べていた。

これに対し、メディア側でも「検査抑制論」を唱えるコメンテーターが何人もでた。

当初から、徹底的な「PCR検査」促進論を主張していたのは、TV朝日の「羽鳥のモーニングショー」の岡田教授と玉川キャスターだった。

実は大曲医師の主張は、政府(厚労省)と専門家委員会の方針通りであり、安倍首相が世論に押されて、PCR検査の保険適用を発表した時も、PCR検査を受ける条件(37.5度以上が4日間続いた場合など)をつけて実質的に「PCR検査」を受けにくくするようにした。

この条件を考え出したのが、厚労省の医系技官・技監。つまり、厚労省挙げて、PCR検査促進を阻害していたと言って良い。

●犯罪的ともいえる「PCR検査」促進阻害

この問題性については、東京大学先端技術研究所教授の児玉龍彦氏の所論が最も信頼できる。金子勝教授の経済政策批判と共に、以下で見る事ができる。

検査妨害をしてきた「専門会議」と「厚労省医系技官・技監」の問題性も明確に語られている。

「自粛で東京を救えるか」https://www.youtube.com/watch?v=7EtDPtKd4L0
「自分で考え、いのちを守れ!」 https://www.youtube.com/watch?v=RUrC57UZjYk 
「東京はニューヨークになるか」https://www.youtube.com/watch?v=r-3QyWfSsCQ 
「検査、検査、検査そして隔離」https://www.youtube.com/watch?v=ApAbkrsa7ZU 

●国家の衰亡を招く官僚たちの【不作為】

クルーズ船(ダイヤモンドプリンセス)の時にも書いたが、有事と言う言葉を乱発してきた安倍政権とその仲間たちには、本当の国家有事(緊急事態)に対応できる準備も能力も胆力もない。

何故なら、【有事】に対応するためには、平穏な日常性の中で「最悪」の事態を想定して、その対処のための準備を怠らない「注意力」と「想像力」が必須の条件になる。

これを実践するためには、「事なかれ主義」の周囲との軋轢は避けては通れない。上司や周囲に対する忖度だけで実現できるような問題ではない。時には、周囲から「変人奇人」扱いを受ける事を覚悟しなければならない。

しかし、現在の厚生官僚たちには、そんな度胸はない。例えば、韓国や台湾は、SARSやMARSなどの教訓を、今回の新型コロナ・ウイルスの対応に生かしている。中国もそうである。(詳しくは、上に紹介した児玉教授の話を聞いてほしい。)

ところが日本はその逆である。以前にも紹介したが、感染症対策の予算をどんどん削減してきた。同時に、自民党政権は、日本の医療体制を新自由主義的思想に基づいて、どんどん削減してきた。

医療費は値上げする、その一方で、効率化の名のもとに地方の病院はどんどん削減され、地方の医療体制は瀕死の状況に陥っている。また、保健所もどんどん削減。人員も削減してきたのである。

そこに新型コロナ・ウイルスの検査やクラスターの追跡などの仕事を全部押し付けてれば、PCR検査が十分できないのは当たり前である。

今、橋下徹がメディアに出て、大声でわめいているが、大阪で全国以上に保健所をどんどん削減し、弱体化した体制にしたのは、彼である。「PCR検査」がなかなか伸びないのは、保健所の削減が大きな要因になっている。

そんな状況を百も承知で保健所に面倒な仕事を全部丸投げし、PCR検査ができない責任を保健所職員に擦り付けようとする厚生官僚や専門家委員の無責任ぶりにはあきれ果てる。

彼らには、「国民の為に」という想いなど感じられない。「ミスなく」「大過なく」という事なかれ主義しか感じられない。とにかく、前例にない手段を行って失敗したらどうしようという【減点主義】の発想しか感じられない。

だから、何もしない。何もしなければ、失敗しない。有事において、この【不作為】の罪は許しがたい。

児玉氏に言わせれば、同じ罪を文部科学省も犯している。東大でも東京医科歯科大でも理化学研究所でも、全国の医学部を持っている大学は、みな【PCR検査】ができる。現在の検査数程度の検査は簡単にできる。ところが、文部科学省は、それを奨励しない。それどころか、大学を休ませる方向で指導している。

現在のような国家的危機では、【PCR検査】も積極的に行い、ワクチン開発や特効薬開発などに大学の医学部は積極的に参加すべきはずだが、文科省はそれを奨励しない。奨励しないばかりか、新型コロナ研究は止めろ、という姿勢だそうだ。

この国家的危機に際してこの「不作為の姿勢」は、犯罪的と言っても過言ではない。

今回のコロナ危機を見る視点として、安倍政権の統治能力の無さ、危機に際しての無作為と無能力も大問題だが、官僚たちの【不作為】の罪は、決して見逃してはならない。

「護憲+BBS」「 メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
流水
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国難はウイルスだけではないだろう

2020-04-21 15:47:24 | 社会問題
前回このコラムを書いた時には、次回の執筆時は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は完全にではなくともすでに流行の第一波は収まり、少しずつ日常を取り戻しつつあるのではないかと、今思えば非常に楽観的な見方をしていた。

しかし、このコラムも一か月以上新型コロナウイルスに関連する話題が続き、日本に関して言えば、今年の二月末から状況は日に日に悪化しているとしか言いようがない。いつまで続くのか。まさに見通しが持てない状況である。

世界全体でみれば、大流行した地域でも強固な移動制限の成果が少しづつ現れ、現在ではすでに流行のピークを過ぎた国や地域が目立つ。初動の水際作戦を怠らず、さらに流行の兆しがみられるや否や検査と隔離を徹底した国と地域では、封じ込めに成功するケースまでもが報告されている。

世界の中でも比較的に早期に感染者が発見されたはずの日本は、今もなおウイルスの蔓延を食い止めることができず、むしろ感染を広げる一方だ。

まさに人類の危機ともいえる状況であり、世界全体でこの疫病との戦いが続いていることは間違いないだろう。だが、日本の場合にはウイルスだけではなく、市民をまったく顧みない政府とも戦わなくてはいけない状況にある。

この国を襲う国難はコロナウイルスだけではない。バカ殿を筆頭に、後手後手で「やってる感」を演出しているだけの感染拡大防止策がことごとく失敗しても、感染拡大を食い止められず救急医療現場を崩壊させても、一切責任を取ろうともしない人たちの神経には、ある意味で感心してしまう。

経済はおろか、何をおいても最重要である国民の命をも守ることができていない。それなのに、「何事も責任を取ればいいというわけではない」と国のトップが記者会見の場で堂々と発言するというありさまだ。公衆衛生政策でもなければ経済政策でもない、まさに棄民政策を遂行しているというのが適切であろう。

安倍政権のこれまで七年の働きぶりを見ていれば、有事の時に国民に寄り添った策を打ってくれないことなど、わかりきったことだった。昨年、日本列島に相次いで台風が上陸し甚大な被害をもたらした際にも、まともな対策や補償らしきことはほとんどしてこなかった。

手柄は何としてでも自分のものにしたいが失敗は国民のせいにしたいという魂胆は常に見えている。公の場で謝罪の辞を述べたとしても、自分たちの対応に問題があったことを認めているようには到底見えず、およそ空虚なものでしかない。一人一人の市民たちがこの騒動で失われた時間と生活基盤を取り戻せるような支援も補償も一切伴わない、あくまで上っ面だけの言葉にすぎない。

先週あたりからは、内閣も専門家会議も自分たちは「ただのおじさん」に過ぎないからたいしたことはできない、だから国民のみなさんの行動変容が求められるというようなメッセージを日々発している。

感染拡大が刻々と進行してしまっている中で、それは自分たちの作戦が失敗したからではなく、あくまでも日本に住む人たちが外出自粛などの「お願い」に応じなかったからということにしたいのだろう。

仮にこのままの「自粛」を中心とした感染拡大防止策で第一波を食い止めることができたら、自分たちが「先手を打った」対策をしてきたからだと胸を張って言い切る姿は容易に想像できる。

人間が行動変容をするまでもなく、新型コロナウイルスに限らずウイルスは休日と平日夜間だけ活動するわけではないことは既知の事実である。

公衆衛生学のセオリーである病原菌流入前の徹底した入国制限と厳格な検疫という水際作戦を取らず、国内での感染例確認後も検査と隔離を行わなかったことがそもそもの発端であることを忘れてもらいたい、という意図も透けて見える。

初動の時点で失敗というよりも、もはや何もしていなかったのだから、こうなることは今年の一月の時点ですでに見えていたことなのかもしれない。

次回のコラム執筆時こそ、流行の第一波は終息していてほしいところだ。そして、志を同じくしている者同士で外に出て集まって、怒りをしかるべきところに直接届けられるようになっていてほしい。

「護憲+コラム」より
見習い期間
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給付金の案はヘンテコだ

2020-04-19 10:25:40 | 社会問題
コロナ禍で失業したりして生活が成り立たなくなった人への給付金の話が出ている。

30万円申請式の問題は、名無しの探偵さんが指摘された通り、条件の厳しさで、例えば日雇いの労働者などは、給与の減額を証明できずに受け取りが不可能になってしまう可能性が高い。申請書類をそろえられない人はきっと多いことが予想される。だから国民から批判が湧き起こったのだ。

それで今度は与党の公明党も言い出したことだからと、全国民に10万円配るという。こんな額はお小遣いにもならないような裕福な家庭にも支給するわけだ。

そして12兆円の財源は国債発行。赤字国債は2019年度末ですでに897兆円、国民1人当たり700万円を超えているとされる。

次世代にツケを残す赤字国債発行の行き着く先は、ハイパーインフレだろう。それでチャラにする気なのだろうか。

例えば、住民税非課税世帯は、各自治体がすぐに洗い出せるだろう。そこから支給が減ることのない年金だけの世帯と生活保護世帯は除く。残りは勤労世帯のおよそ20%程度になる。
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2002/1216seisakukoka15-z2.pdf
https://financial-field.com/tax/2018/06/26/entry-19284
そこに1人当たり10万円を一律支給をしてはどうなのだろうか。

これでも漏れる人もいることだろうが、赤字国債も減るし、申請方式よりは、はるかに行き渡ると思うのだけれど。

この案が政府からも野党からも出てこないのは、何か不都合なことがあるのかどうかは、私にはわからないのだが。

ところで、とんでもなく怖いフレーズに当たってしまった。日本政府も変わらないかと。

「死の党の台頭/ピーター・フレイズ」より
「COVID-19パンデミックが猛威をふるうなか、わが支配諸階級は、つぎのような結論に達しつつある。
すなわち、利益の損失か生命の損失かを選ぶとすれば、生命の損失(死)を選ぶのだ、と」

できれば全文をお読みください。
http://www.ibunsha.co.jp/contents/frase01/

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
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販売者応援!「コロナ緊急3ヵ月通信販売」ビッグイシュー

2020-04-18 20:32:04 | 社会問題
新型コロナウイルス感染の広がりは、普段街角でビッグイシューを販売している販売者にも大きな打撃を与えているそうで、「ビッグイシュー日本」が、路上で苦闘する販売者応援のための「三か月通信販売」の協力を呼び掛けています。

***
新型コロナウイルスが猛威を振るう中、ビッグイシューの販売者は最大限の予防対策をしながら販売を続けています。しかし、世界で都市封鎖(ロックダウン)を実施する所もある中、日本の都市でも外出が禁止されたとしたらどうなるか。ビッグイシュー販売者には、路上が生きる場であり、そこでの仕事が唯一の収入源、名実ともに死活問題になります。

現在、行政や他の支援団体とも連携して、路上生活者が身体を休める個室の確保などを話し合っています。そして、路上で苦闘する販売者を少しでも経済的に応援するため、3ヵ月間限定で通信販売を行うことにしました。
・・・
■価格:3300円
※内訳:雑誌代金(@450×6=2700円)+送料(@101×6=600)(端数切捨て)
■販売者還元額:@230×6冊=1380円
■目標数:2,000
■配分目標:@1380×2000=276万円÷約60人(主に雑誌販売で自活している人)=4万6000 円
■支払い方法:クレジットカード払い・郵便振替
■申し込み期間:4月10日~6月30日
***
https://www.bigissue.jp/2020/04/12874/

私も4月10日にツイッターでこの情報に出会い、さっそく申し込んだところ、今日、4月1日号と4月15日号の二冊が届きました。

グレタ・トゥーンベリさんの肖像が表紙の4月1日号は「気候危機に」の特集、軽やかなスニーカーの足先のイラストが表紙の4月15日号は「てくてくあるき旅2」が特集で、とても読み応えがありそうです。

コロナで外出もままならない中、家で興味深い記事を読んで過ごすことができて、なおかつ、困窮する販売者さんたちにわずかでもお役に立てるなら、ちょっと嬉しいですよね。互いに今必要なものを分かち合えるこの呼び掛け、皆さんも参加してみてはいかがでしょうか?

「護憲+BBS」「どんぺりを飲みながら」より
笹井明子
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明石元次郎に見る責任者の姿勢と安倍首相との違い

2020-04-14 10:38:18 | 安倍内閣
安倍首相がアップしたコラボ動画が話題になっている。

星野源が「うちで踊ろう」を歌う画面の左側で、ソファに座った安倍首相が黒い犬とじゃれ合ったり、マグカップで飲み物を飲んだりしている様子をアップしたものだ。
https://lite-ra.com/2020/04/post-5366.html

TVなどでは、賛否両論などと忖度した解説をしていたが、その大半はあきれかえって物も言えない、というのが正直なところだろう。どうも官邸の誰かが星野源の動画に目をつけて、振り付けをしたのらしい。

以前、江戸時代の武士道の「君、君足らずとも 臣、臣たれ!」と言う話を紹介したが、どうも現在の首相やその側近たちは、「君、君足らず 臣も臣足らず!」という最悪の状況になっているとしか思えない。今日(4/13)も菅官房長官が不景気な面で聞くに堪えない言い訳をしていたが、この危機に何を言っているのか。

日露戦争時活躍した軍人には、東郷平八郎など有名な軍人が多数いるが、あまり知られていないが、非常に重要な活躍をした軍人がいる。

明石元次郎陸軍大佐(当時)である。彼は、福岡県出身。藩校(修猷館:現在でも福岡の有名な進学校)を出て、陸軍士官学校を卒業。

日露戦争開戦前、参謀本部次長の児玉源太郎の指示を受け、欧州の反ロシア運動やロシアの革命運動家たちの支援を行い、ロシア国内の反戦、反政府運動の火に油を注ぎ、ロシアの対日戦争継続の意図を挫折させようとした。

・・・「日露戦争中全般にわたり、ロシア国内の政情不安を画策してロシアの継戦を困難にし、日本の勝利に貢献することを意図した明石の活動は、後に、明石自身が著した『落花流水』などを通じて巷にも日本陸軍最大の謀略戦と称えられるようになった。参謀次長長岡外史は、「明石の活躍は陸軍10個師団に相当する」と評し、ドイツ皇帝ビウヘルムも、「明石元二郎一人で、満州の日本軍20万人に匹敵する戦果を上げている。」と言って称えたと紹介する文献もある」・・
ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/明石元二郎

彼がこの諜報作戦のために使用した金額は莫大なものだった。当時の国家予算2億3000万。そのうち100万円(今の価値で言えば、約400億円以上)を彼一人の裁量で使用した。

当時の参謀総長山懸有朋、参謀次長長岡外史らの決断とされている。もちろん、その陰には彼の能力と人柄を評価した児玉源太郎の力もあった。

その明石元次郎にこういう逸話が伝わっている。

当時、彼の自宅は、屋根瓦も傷んでいて、かなり粗末。外見も非常に悪かったそうだ。彼の友人が見かねて、「あまり外聞も良くないので、直したらどうだ」と忠告した。

その時彼はこう答えたそうだ。
「これで良いんだ。俺は諜報活動の為に、莫大な金を使用している。その俺が家を直してみろ。それ見て見ろ。奴は諜報活動の金を私物化していると言われるに決まっている。みすぼらしいくらいの家で丁度良いんだ。」

事実、明石元次郎は日露戦争後、機密費なので本来国庫に返す必要のない金にも関わらず、『27万円』(約100億)を返却したというエピソードが伝えられている。

「花見を自粛しろ」と国民に呼びかけておいて、奥さんの花見は、それに当たらないと嘯く。
「緊急事態」を宣言しておいて、イタリアの記者にできなかった責任を問われ、「辞めれば良いというものではない」と自らの責任を拒否する。
国民に人との接触を8割絶てと自粛を求め、多くの国民が塗炭の苦しみに追いやられているというのに、自らが「犬と戯れる」動画をアップする。

わたしには、安倍首相のこの感性が、全く理解できない。彼には、明石元次郎の100分の一も「国家の運命」を担っているという自覚がないのだろう。

明石元次郎は、どれだけ国家の為にお金を使っても、自らの私腹を肥やすためには使わなかった。彼は人間としての【恥】を知っていた。【君、君足らずとも 臣は臣たれ】の典型のような軍人だったと言える。

安倍首相と側近の官僚たちの【無恥、無能力、無責任】と大違いである。

「護憲+BBS」「政権ウォッチング」より
流水
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総理と呼ばないで!

2020-04-13 09:59:50 | 安倍内閣
私は脚本家・三谷幸喜さんのコメディーと風刺作品が大好きです。最近公開された映画「記憶にございません!」は悪徳総理が記憶喪失で善人になってしまうストーリーですが、過去のTVドラマ「古畑任三郎」では二枚目俳優・田村正和さんをクセのある刑事として有名なキャラクターに仕立て上げました。

その田村さんが二枚目俳優となったTVドラマ「パパと呼ばないで」に引っかけ、三谷さんが約20年前に作った政治コメディードラマが「総理と呼ばないで」(1997年、フジテレビ制作)。田村正和さん演じる総理大臣の意外性が面白くてストーリーを覚えていましたが、Wikipedia記事を要約すれば

 【(ドラマの主人公は)史上最悪の内閣総理大臣。支持率は5%を下回り~総理候補が根こそぎ失脚した後だったため、汚職に無縁という理由(企業に相手にされていなかった)だけで総理大臣に選ばれた。総理大臣としての目標は「総理大臣在職・最短期間記録を上回る」こと。父親も国会議員で本人は世襲議員。政治家・人間として無能で、家族や部下を含め全国民から嫌われている。性格は、わがまま・気まぐれ・意地っ張りで、あらゆる面でスケールが小さい。しかし、~総理大臣としての自覚と成長を見せていく】

 というもの。ドラマ終盤では、総理が起こした小さなトラブルが暴力団との癒着問題に発展し、与党長老たちが総理補佐官に罪をかぶせて逃げ切れ!と迫るも、総理は職責の重さに気づき、記者会見ではシナリオに反して「全ては自分の責任です」と発言、辞任します。

当時は笑いながらドラマを見つつ、「いくらなんでも、現実にはありえない!こんないい加減なヤツが政治のトップになるワケがない。全ての決断が総理公邸の中で、それも補佐官や身近なオトモダチの無責任な進言の言いなりに進むなんて」と思っていました。

あれから、20年!三谷幸喜さん、アナタはなんという千里眼を持っているのですか!ドラマは政治色を嫌い、政党名も総理大臣名も固有名詞をつけなかったとの事ですが、それは「安倍晋三」その人ではありませんか!

私は驚きや呆れを通り越し、背筋の寒さすら感じます。直近では「全世帯に布マスク2枚配付に466億円」という愚行。300億円が布マスク代で、残りは配付経費といいます。しかし、我が家は5人家族で実家は独居老人。洗い替えはどうする?シロートでも考え付くことですよ。得意満々に発表する安倍さんは「オレは見ているだけじゃない、決断できる男だ!見事にマスクを配った!」と言いたい、ただのバカですか?税金の使い方も知らないアホですか?誰の顔色をうかがって政治を進めているんですか?

総理夫人が名前と税金を使いまくった挙句、「安倍昭恵は私人である」。ここ2~3年の「滑稽で、くだらない」数々の閣議決定はもとより、モリカケ問題は言うに及ばず、「桜を見る会」の公私混同・政治資金規正法違反疑惑、果ては「私や妻が関係していたら総理を辞する」と見えを切り公文書改ざんを誘導し、職務に忠実な公務員を自殺に追い込んだ責任もとらない。それどころか、自分を利する次期検事総長人事をゴリ押しする始末です。

この現実とTVドラマとの相違点は内閣支持率と総理の功罪が一致しないこと。まるで、内閣支持率の世論調査が“印象操作”されているように感じます。

そして、決定的な違いがあります。それは安倍晋三が職責の重さなど微塵も感じず、総理の座にしがみついて憲法改正だけに固執し、「責任は私にある」という発言とは裏腹に小学生にも劣る態度で、全く責任を取らず辞職しないこと。

今の安倍政権とオトモダチは、太平洋戦争に突っ込んでおきながら戦況の判断もできず、イケイケで戦域を拡大して甚大な犠牲者を出し、敗戦色を隠蔽して反戦論者を投獄・拷問し、国内外に戦禍をばらまいた政治家・官僚・軍人と同じ道をたどっています。

ネット署名サイトChange.org「私の夫、(財務省近畿財務局職員)赤木俊夫がなぜ自死に追い込まれたのか~公正中立な調査を実施して」(http://chng.it/yBNFhJG97G
では、署名数がサイト史上最短最速で異例の約30万筆!に達しようとしています。週刊文春・最新号では「公文書改ざんに安倍首相が関わっていた」証言テープの内容が記されています。それでも、安倍晋三は総理の座にへばりつくでしょう。バカバカしいですが「公文書改ざんの原因となった罪」という刑罰を作らない限り・・・

だから皆さん、安倍晋三など「総理と呼ばないで」!!!

「護憲+コラム」より
猫家五六助
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補償が伴わない緊急事態宣言ではコロナ不況から抜け出せない

2020-04-12 20:28:00 | 社会問題
安倍首相は失業者や所得減少者に30万円を支給すると言うが、これは「条件」が厳しく、とても「補償」つまり生活保障とは言えないものである。安倍政権ではコロナ不況から抜け出せないと断言できる。

欧米諸国の大半では、きちんとした「補償」が条件付きではなく給付されているという。

これは、なんのために税金を納めているのか、ということの答えなのである。まさにこうした国家的な「緊急」事態に備えて、バカ高い税金を国民が納めているのである。これが「健全な国家財政の使い途」ということなのだ。

消費税10パーセントにもかかわらず安倍政権を国民の大多数は支持した。(自公政権に投票したということ)

この論理が理解できれば、安倍首相の「緊急事態宣言」は補償を伴っておらず、コロナウィルスの対策には有効かもしれないが、「コロナ不況」に向き合っていないことが分かる。

それで国民の多数には「自己責任」という結果が待ち受けているのだ。つまり、自公政権のいつもの貧弱な財政政策の「外部」に放り出されることになる。

何のための政府であり、何のための納税なのか、よく考えておくべき状況である。まさに緊急事態は国民にのしかかって来るのである。

コロナウィルスの脅威の問題とコロナ不況は別物である。後者は政治プロパーの社会問題である。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
名無しの探偵
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どんぺりを飲みながら1曲お聴きください

2020-04-11 22:36:51 | 暮らし
皆様にお願い。聴いて拡散してください。

イタリアのコロナは1万8000人の犠牲者を出しています。

北部のベルガモが酷いのですが、この YouTubeを聴く事で、ベルガモ市立病院への寄付になるそうです。

(詐欺では拡散できないと確認してみましたが、大丈夫そうです)

Rinascero(リナチェロ)「生まれ変わる、蘇る」
https://m.youtube.com/watch?v=D5DhJS5hGWc

飲み物を片手に5分4秒を楽しんでくださいませ。

「護憲+BBS」「どんぺりを飲みながら」より
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