老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

杜撰な朝日の民主党党運営の記事(小沢幹事長と横道衆議院議長の異見について)

2009-10-13 20:49:32 | 民主党政権
最近民主党小沢幹事長が党所属議員に「自民党政権でみられた族議員の跋扈(ばっこ)」を排除するとして、党の政策関連会議を廃止し、議員立法も基本的に認めない」とメールで通達したことに関し、10月10日のアサヒコムは民主党出身の横道衆議院議長が「独裁国家では議会は政府が決めたことをただ追認する。日本は民主国家だから国会の自主性を持っていきたい」と述べたとし、「民主党出身の衆院議長が小沢一郎幹事長の党運営に苦言を呈する異例の発言だ」と報道しているが、果たしてどこまで横道衆議院議長と小沢幹事長に真意を質しての報道なのか疑わしい。

http://www.asahi.com/politics/update/1010/TKY200910100305.html

10日のアサヒコムは「小沢一郎幹事長の党運営に苦言を呈する」と指摘しているが、一方10月3日の朝日朝刊はその件について「あれは私がみなやったように誤解されているが、5人で最高幹部が集まって決めたことです」と小沢氏の談話を掲載している。

10月3日の小沢談話の記事に照らせば、今回の民主党の党運営を小沢幹事長が「独断専行」しているような報じ方は、民主党の党運営を正確に報じているとは言えない。最近の朝日の論調はことごとく社を挙げて民主党のあら探しに終始しているが、きっちり事実に基づいて論評して欲しい。

さて本題は小沢幹事長と横道衆議院議長の異見であるが、どちらの主張にも一理はある。小沢幹事長は党(議員)と内閣(行政)との政策協議は否定しておらず、これが機能すれば党(議員)の意見は十分内閣(行政)に吸い上げられるはずである。

小沢氏の言う「自民党政権でみられた族議員の跋扈(ばっこ)を排除する」との狙いも重要である。自民党政権で政権とのパイプを失った業界団体は必ず利権を得ようと民主党議員にすり寄って来ることは明らかであり、時間の問題である。

これが族議員を生み、政官業の癒着と利権を発生させ、国民が納めた税金を国民の生活よりも政官業の利権と票のために重点配分してきた自民党政治そのものである。小沢氏はかつて自民党幹事長まで経験してそのことを百も承知であり、そして一方では自民党政治を根本から破壊しようとしているのであるから、当然の主張であろう。

一方横道衆議院議長は永年野党暮らしで、業界団体から陳情を受け、献金や票を貰った経験は少ないはずである。その利権のしがらみがいかに予算案を歪め、国民のための政治をスポイルするか、ここは双方の理を十分すりあわせて貰いたいものである。

当面は民主党マニフェストにあるように、企業・団体からの政治献金が全面禁止されるまでの3年間は小沢幹事長のメール通達のように、業界・団体の要望を受けやすい党の政策関連会議や議員立法も基本的に認めないとの指針が国民には分かり易い。

「護憲+BBS」「マスコミ報道を批評する」より
紅顔の美少年
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「社会保障制度の新構築」の方向をまずは鮮明に

2009-10-13 10:25:04 | 民主党政権
今も某テレビでは、ミスター年金こと長妻厚労相が年金問題の解決には四年はかかると言ったのどうのとワイワイ。
 
実際、中に入ってみて大変なのが分かったのだろう、まだひと月、しょうがないと同情?的に締めていたが、小生も何度か書き込んでいるのでまたかにもなろうから、これを終わりにしたいが、この問題は本当に解決可能なものかどうかを分かっているのかと申したい。

公的年金のうち、議員年金と共済年金については100パーセント齟齬はない。問題は、下々(なんでしょうねぇ)が加入する厚生年金と国民年金である。これらにかかる混乱は、事務処理のミスと納付に際しての悪意・作為による。だから、それらの記録自体、あるものとないものとがあるのだ。ジグソーパズルのように全片揃っていて、時間をかけても頭をひねれば何とかなるというものではない。最後のお一人までと大見得を切った人も、このケースだけで、全部つながると吹き込まれていたのだろう。

両年金に共通した処理ミスは、ずさん・怠慢もあろうが最大は電算化移行時の入力ミスである。キーボード入力は一日何字までなどとやっていたのだから、おそらくは正規職員では何年かかるか分からない。時給いくらの人海頼りであったろうは、容易に察しがつく(これが「オールジャパンで」の原点だろう)。卑近な例で恐縮だが、知り合いで「とう」と読む「藤」が「ふじ」と入力されて繋がらなかった期間があったそうだ。こんなケースは、いくらでもあるのではないのか。

だが、このようなケースはなんとか繋がるかも知れぬ。しかし、絶対に繋がらぬものがある。それは、報道でも取り上げられたケースだが、官主導といわれる「納付率対策」の欺瞞である。会社が資金繰りに困ると、社員から天引きした掛け金に会社が用意できる金額を加えた額が納付総額になるように、社員の数を減らすか給与総額を引き下げる。運よくこの裏事情が明らかになって、社員個々の救済は行われたとしても、年金原資へ納付すべき額まで遡及して是正されるかどうか。そこまでいかなければ、原資不足が早まり、ある意味不公平が拡大するだけだ。

国民年金の方は、もっとたちが悪い。親方が賃金から天引きして代行納付すると言っておきながら、ネコババを決め込んだケース。これも卑近に例を聞く。さらには、これも報道されたケースだが、収納事務の担当者レベルでの横領である。

以上のようにどうにもならないものの「宝庫」なのだ。さてミスターさん、どうされますか。
 
根っ子には「掛けたものは取り返さなければならぬ」という固定観念がある。確かにそれはそうで否定しようもない。だが、一歩引いてみよう。国民年金の保険料納付率(減額・免除も含めて100パーセントがノーマル)が、60パーセント台という現実と「人は生きねばならぬ」との兼ね合い。
 
国民全てを視野においての「社会保障制度の新構築」こそが、友愛・チェンジを標榜し、革命的とさえ自称する、民主・社民・国民三党連立政権の一丁目一番地である。その方向を先ずは鮮明にすべきである。
 
それを一筋に貫く補正見直し・自前予算の編成であって欲しい。「母子加算の見直し」が、「それに代えた新制度との整合性などの役人の論理」の前に立ち往生している今を見ると、美酒のお代わりは覚束ないような気分にさえさせられる昨今である。

何事もスタートは肝心である。

「護憲+BBS」「 新政権ウォッチング」より
百山
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする