老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

映画 「あんのこと」

2024-09-09 20:32:08 | 社会問題
「あんのこと 」という映画を見ました。これは事実を元に作られた映画です。
https://youtu.be/LG5UQbRm3Bk?si=Zyl6N5S3TyR0LZt7

監督 入江悠 
主演 河合優実

杏は12歳で母親に売春を強要され、クスリを打たれ、家族を養うために売春を続けます。逆らうと母親の恐ろしい暴力にさらされ学校へも通わせてもらえず、体を売って母と祖母のために金を稼ぎます。

ある日警察に補導され、多田羅といういかにも胡散臭い刑事の取り調べを受けます。
多田羅はしかし 薬物から抜け出すための自助グループを運営し杏をそのグループに誘います。
 
最初はかたくなに心を閉ざしていた杏も、多田羅というおかしな刑事に次第に心を開いていきます。
同じ頃、自助グループの取材に来ているジャーナリストの桐野と知り合い、3人はお互いに信頼関係を作りながら 疑似家族のようになっていきます。

杏に希望の光がかすかに見え、家を出て、多田羅の紹介で仕事を見つけ新しく生き直そうとします。 

しかし杏の希望は、ある事実によってあっけなく打ち砕かれてしまいます。
同時にコロナ禍が起きて杏が働いていた高齢者施設も閉鎖になります。

全ての希望を失った杏はある一つの決断をします。
丁度ブルーインパルスが大空に飛行し皆が声援を送る中、杏は一人その決断を実行します。

この映画を見るには覚悟が必要です。
誰にも助けることができなかった ある女性の話です。

コロナ禍の時は 女性の自死した数が増えたと、新聞やテレビで報道していました。 
実は私の20年来の友人もコロナ禍の中で自死しました。
私は彼女の苦しみや心の叫びを聞き取っていたのだろうかと、悩み苦しんだ日々もありました。
社会の中で誰にも届くことなく社会の狭間に落ちて命を絶つ人がいるということを考えました。

子供も大人も苦しんでいる時、手を差し伸べる誰かが一人でもいれば救われる命があったかもしれない、と考えさせられる映画でした。 

「護憲+コラム」より
パンドラ

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