老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

映画『天使と悪魔』(ダン・ブラウン原作)

2009-10-30 08:04:44 | 暮らし
ダン・ブラウン原作『天使と悪魔』の映画を観た。

前作『ダ・ビンチ・コード』もそうだったが単なる推理小説として鑑賞する分にはなんらの支障もないであろう。しかし、歴史小説なり宗教の歴史を踏まえた作品という視点でみると、問題が噴出してしまうようだ。

『ダ・ビンチ・コード』は、ダビンチの『最後の晩餐』がキリスト教の隠れた歴史を暗に示しているという現代の絵画の解釈を踏まえた作品という文脈で観ると、その信憑性に疑問が出てきてしまう。

同様に、今回の作品『天使と悪魔』は史実を踏まえたものだと考えるとやはり問題噴出である。『天使と悪魔』の歴史的なテーマは異端裁判であり、直接にはガリレオ・ガリレイの宗教裁判などを扱っている。つまり、科学と宗教の対立と弾圧をテーマにして、この作品が構成されているのである。

そして、この宗教裁判で弾圧された科学者たち、すなわち異端者たちが秘密結社を組織して、地下に潜行していたのが、現代社会でカソリックの牙城であるバチカンを攻撃するという話になっている。ところが、最後にどんでん返しがあり云々。
(この結末は映画を観ていない人には言えないという問題がある。)

というわけで、一大娯楽作品として鑑賞すればそれでよいと思われるのである。

「護憲+BBS」「明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽」より
名無しの探偵
コメント
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