単に「恋愛小説」とだけ言われていたら読まないんだけど、沖縄戦が絡んでいるお話ということで手にとってみた。
「アメラジアン」に抱く、ウチナーンチュの微妙な感情。奔放な少年少女たち。それらを目の当たりにしながら、主人公・耀子が「嫌な女」になっていく、その過程には微妙な違和感もある。でももしかしたらその違和感こそが、沖縄に紛れ込んだヤマトの人間を端的に表しているのかもしれない。耀子の姿はおそらく、この物語を追っている自分でもあるんだろうという気がする。
途中で嘉手川の過去についてはなんとなく読めてはくるけど、照屋の話はさすがに表現が生々しくて壮絶だった。 親を手にかける子、子を手にかける親。人間の心を人間のものでなくする禍々しい空気。どんな形であれそういう話を目にするたび、御嶽の前に頭を垂れたくなる。人間が自らを貶めないために、その悲劇を幸運にも体験することのなかった時代の人間に語り継がれ、語り継がなければならないことは、まだ山ほどある。
「アメラジアン」に抱く、ウチナーンチュの微妙な感情。奔放な少年少女たち。それらを目の当たりにしながら、主人公・耀子が「嫌な女」になっていく、その過程には微妙な違和感もある。でももしかしたらその違和感こそが、沖縄に紛れ込んだヤマトの人間を端的に表しているのかもしれない。耀子の姿はおそらく、この物語を追っている自分でもあるんだろうという気がする。
途中で嘉手川の過去についてはなんとなく読めてはくるけど、照屋の話はさすがに表現が生々しくて壮絶だった。 親を手にかける子、子を手にかける親。人間の心を人間のものでなくする禍々しい空気。どんな形であれそういう話を目にするたび、御嶽の前に頭を垂れたくなる。人間が自らを貶めないために、その悲劇を幸運にも体験することのなかった時代の人間に語り継がれ、語り継がなければならないことは、まだ山ほどある。
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