愛ちゃんおめでとう。
第12回60歳のラブレター よみうり大賞5、651通もの中から一位になるなんて。
「家族の絆」部門 大賞作品 鈴木愛子
お姉ちゃん、覚えてますか?
真新しい高校の制服が届いた日、私は嬉しくて、それを着て部屋の中をくるくる飛び回っていましたね。
あなたは、ただ黙って母のそばに座って見ていました。
その時の光景とあなたの気持ちに思いを馳せるたびに、私は涙がこぼれてしまうのです。
当時、父は交通事故による後遺症で半身不随、生活はとても苦しかった。下に私や弟のいるあなたは、行きたかった高校をあきらめて働いていたのでした。
中学に入学した年、制服のオーバーコートが買ってもらえなくて母を困らせた時も、あなたは自分のコートを私にくれた。
そして、自分は冬の寒い日、ビニールの雨合羽を羽織って通学していましたね。
高校を卒業して大手企業に就職することが決まった時、一番喜んでくれたのもあなたでした。私はいつもあなたに甘えていました。
今の私があるのは「あの時のあなた」がいてくれたおかげと思っています。照れくさくて今まで言えなかったけど、お姉ちゃん、本当に本当にありがとう。
終り
日頃どちらも同級生夫婦で仲良くしてもらっている娘から聞いてコンビニで新聞買って来ました。すこしも要らぬことが書いてなくて文章の手本のような中味に、読んで涙が止まりませんでした。
無くすといけないのでここに書き写しました。ご勘弁ください。
いつか私のブログに「子供も大きくなったから少しづつ自分のしたいことをやって行こうと思います。とコメントをくれましたね。
それ以前から短歌が新聞に掲載されたり、岡田菜奈の歌う歌があなたの作詞だったりと文才のある方でしたが、こうした努力も怠り無くされていたのですね。でグリン車の切符が贈られてきて東京で表彰され、それ相当の賞金を受けるのですって・・・
今は資産家の愛ちゃんですが、これはこれであなたの勲章です。かえすがえすもおめでとうございます。
俳句 「一年生になったら」の歌聞へ来る
緋袴の下はブーツの卒業子
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おばさんからのあたたかい言葉、また、胸にしみました。
皆に支えられている自分を本当に幸せに思います。ありがとうございました。