おにゆりの苑

俳句と俳画とエッセー

 立 案 は 大 切

2011-12-23 07:44:44 | Weblog

  句友のKさんとクラブツーリズムのミステリー旅行に行った。
越後か駿河か滋賀が良いとの私の期待を裏切って、今度もまた去年孫と行った時と同じ、中央道から諏訪湖一帯の信州の旅であった。
 食事処も同じ中身も一緒。只去年は孫の車酔いに合わせて私まで食欲がなかったが、今回は最近食欲が落ちたと言うKさんを尻目に完食をした。
 クルージングは無くて諏訪大社に参詣し大太鼓をみた。二三年前の同窓会で来た時に
入った休憩所を覗いて、掻き氷を一緒に食べた亡くなったYさんの面影を思い浮かべた。
 ガラス工房で暫くショッピングを楽しみ来年の干支の竜
ならぬハイヒールの置物のお土産を呉れた。
 八ヶ岳に雪が舞い始め、山ろくのイルミネーションが輝くまで街を散策し、かといって寒いので喫茶店に入って、大阪の橋下市長に良く似た店長の入れてくれる美味しいコヒーやら紅茶でくつろいだ。テーブルに相席三人の内の一人は男性で、奥さんを亡くして四年とのことであった。
 冬至も近い冬の日は暮れなずみ始めたのでイルミネーションの写真を何枚も撮った。
 Kさんと私は同い齢で、どちらもお一人様の生活なので話もよく合い車中でも午睡もせずに一日中喋りっぱなしで、名古屋インターを出て、二十時半のバスに乗り換えて銘々家に帰った。
 降りる時土産に付いた一人付けの蟹、鯛、帆立と信州味噌で鍋をして遅い夕御飯をすませたところへKさんから電話が入り、弾んだ声で「あの蟹どうした?わたしお味噌汁にしたら、美味しかったわ、おかげで食欲不振を払拭できた」と喜んでいた。
 わたしの今日の付録の収穫は一寸話がはずれるけれど、朝バス待ちのところで「寒いのにまだ三十分もあるわ」ならばその向いのかっての職場へ暮れの挨拶でもと思って、勝手知ったる裏口から入るともう大勢が来ていて誰彼となく話が出来たことであった。
 Тさんに至っては席もそのままの位置で、とても十三年が経ったとは思えず、「お茶上がってて」と言われて時間がないからと遠慮をしたが、腰をかければ即現役の私だなあと思えたことであった。
 МさんHさんKさんも健在で、「おっ」と言った男性のGさんには思わず挙手の礼をして笑った。得がたい再訪であった。

 俳句  山合いに富士遠くみえ雪催ひ

      この家で死ぬてふドラマ白障子

 

 

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