僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

世界陸上のブダペストで思い出すこと

2023年08月28日 | 旅行

ハンガリーで行われていた陸上の世界選手権が終わりました。
僕は自分がマラソンをやっていたこともあって陸上競技が好きです。
だから、この大会もダイジェスト番組を録画し、毎日見ていました。
日本は女子やり投げで金メダル(素晴らしかったな~北口さん)が1個、男子競歩で銅メダルが1個という成績でしたが、入賞者数は歴代最多の11となって、よかったです。

ところで、
この大会はハンガリーの首都、ブダペストで行われたんですよね。

そのブダペストですが

以前、オーストリアのウィーンへ妻と旅行した時、ウィーンから列車に乗って日帰りで、国境を越えてハンガリーのブダペストに行ったことがあります。今回の世界陸上を見ていると、そのブダペストを思い出さずにはいられないんですよね。

ウィーンから約3時間でブダペストに着きます。

  
   ブダペストの駅で。2000年10月撮影。


ブダペストというのは、ブダ地区とペスト地区の二つの地区を混ぜての地名なんですが、その二つの地区を分けているのが、ドナウ川です。

美しい川ですよね~

ウィーン駅に着いた後、地下鉄に乗り、「モスクワ広場」という駅で下車し、そこから歩いてしばらくすると、ドナウ川が見えた。僕らはブダ地区からドナウ川を見たわけです。

 

 
  ドナウ川と国会議事堂。景色は抜群です。
  こちらがブダ地区で、川向うがペスト地区です。

そこから望むドナウ川と国会議事堂の建物は素晴らしかった。

だが、残念なことに、素晴らしかったのは景色だけ??

ドナウ川にかかる大きな橋(鎖橋)は、世界陸上のマラソンのコースにもなっていましたが、僕らがその橋を渡った時は、橋の上に物乞いが何人もいて、僕たちに近づき、金銭をせびる。まるで幽霊のような気持ち悪い表情の物乞いたちだった。

逃げるようにして橋を渡り、ペスト地区に入り、1件のカフェテラスに座った。

コーヒーを飲み終え、店員にお金を払う時、
小銭を持っていなかったので、お札を出した。
そして、その男の店員に「釣りをくれ」と伝えると、
「ダメ、釣りはチップだ」というようなことを言う。

「チップは釣りをもらってから渡すよ」と言ったら、
「ダメだ、釣りは渡さない」とこの若い男はえらそうに言う。
あのなぁ、代金よりも、お釣りのほうが金額が高いんだよ!

たとえて言えば、代金が400円だったとして、
僕が店の男に千円札を渡したとする。
そして600円のお釣りを受け取ってから
100円程度のチップを渡す

それが普通だ。
しかしこの男は頑として釣りは渡さないと言い張るのだ。

海外のチップの習慣も僕は知っているつもりだが、
こんな露骨に釣りを奪い取ろうとする店は初めてである。

これはもう何を言っても無駄だと思い、あきらめて出た。
まるでドロボーのような店員だったなぁ。

さらに、土産物屋などには、刺青をした男があちこちにいた。
どうも、街の雰囲気は、それとなく不気味である。

そのあと、国会議事堂付近を歩いていたら、一人の男がつきまとってきた。
何かを勧誘するようなことをごちゃごちゃと言ってくるので、
「急いでいるから、あっちへ行って」と追い払おうとしたら、
そこへ、す~っと2台の白バイのようなのが近寄って来た。
「警察だ。どうした?」と僕らに英語で尋ねたのである。

「この男がついて来るんで困っている」と言うと、
「警察」は男に何かを言い、そのあと僕に、
「パスポートを見せてくれないか」と手を出した。

僕が何気なくパスポートを取り出そうとした瞬間、
横にいた妻が、ギュッと僕の腕をつかみ、
「この人たち警察じゃない! 逃げよ!」
グイっとひっぱったので、反射的に僕は妻と一緒に走り出した。
すぐ近くに地下鉄への入り口があり、そこまで全力疾走した。

男たちはその場から動かず、しばらく僕らを眺めたあと、
向こうのほうへ遠ざかって行った。

ふうぅ。危ないところだった。

地下鉄に乗ってから、僕が、
「警官がニセモノだと、なんでわかったの?」
と妻に訊いたら、
ガイドブックに、ここにはニセ警察官が多いから要注意と書いてあり、

パスポートを奪い取る手口が載っていた、ということだ。
「パスポートを返してほしかったら金を出せ」と言うことのようだった。

妻のとっさの判断で、大事なパスポートを取られずに済んだ。やれやれ。

これに懲りて、僕らはもうどこにも寄らず、駅へ行ってウィーン行きの列車に乗り、そのままウィーンへ戻った。

ウィーンの駅のホームに降り立ったとき、
この国が、自分の母国のように懐かしく感じられた。
オーストリアへ戻れてよかった~

ということで、ハンガリーのブダペストといえばそのことを思い出すのです。

そんなふうに、あわててブダペストを離れたものだから、ハンガリーの紙幣がバッグに入ったまま。今でも、わが家の引き出しの隅に入ったままです(笑)。

 

 
  
  ハンガリーの紙幣「フォリント」です。
  捨てるのももったいないけど、使うアテもないしねぇ。


ということで、何かブダペストの悪口を書いたみたいになりましたが、20数年前の話なので、今はどうか、知りませんよ。世界陸上が開催されるくらいなのですから、治安もよくなっているのかもね~。

 

 

 

 

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