一昨日の話です。
元職場の人たちからお誘いを受けて、久しぶりに繁華街に出てお酒を飲んだ。
久しぶりにというのは、街に出て6~7人のグループで飲んだという意味であり、
お酒を飲んだことが久しぶりではない。禁酒は今はしておらず、毎日飲んでいる。
ただ最近、外で飲むことがめっきり少なくなったので大量に飲むことはない。
だから、外へ出てみんなと飲むと、どうしても酒量が、いつもより増える。
この日、誘っていただいたのは公職についておられる方だったが、
その方以外は、全員僕が現役のころ一緒の職場で仕事をした人たちだった。
会話が弾む中で、職場に関する懐かしい人の名前が出てくると、
「今、その人はどうしているの…?」とそのつど尋ね、
いろいろと職場も様変わりしたことを教えてもらう。
むかし僕と一緒に仕事をしていた新人職員だった男の子が、
今は重要部局の管理職に配置され、奮闘している、という話などを聞くと、
「へぇ~、あの子が今は課長さんかぁ」と長く会っていない後輩が懐かしい。
それやこれやの楽しいひとときを過ごして、
みんなと別れて最寄駅に着いたのは午後10時過ぎだったろうか。
そのまま20分ほど歩くと、我が家に着く。
不思議なことに、沢山飲んだはずだったが、この日はあまり酔わなかった。
ふ~む、なんとなく飲み足りないなぁ…。
じゃぁちょっとだけ行ってみるか。
1年以上も行っていない、韓国人ママのいるラウンジへ行った。
「こんばんは~、オレガンマニムニダ~(お久しぶり)」
と言いながらラウンジに顔を出すと、店内に客が見当たらず、
一人ぼけ~っと立っていたママが、
「あら、オッパ。いらっしゃ~い」
そう言って懐かしそうに僕を見た。
ちなみに、「オッパ」という言葉だが、
韓国人ママはお客さんに対して、必ずその言葉を使う。
昔ハングルをかじったことがある僕だけれど(エヘン)、
オッパとは、女性が年上の人に対して使う呼び方で、
まぁ、「お兄さん」という意味である。
それから数時間、一人のお客さんも来なかった。
ママと「オッパ」の2人は、カラオケで盛り上がった。
僕がハングルで得意の「イビョル(離別)を歌うと、
ママは僕の知らない韓国の曲を歌う。
そのうち、僕もカタコトの韓国語だけで話しかけるようになり、
ママと即興のハングル会話教室ごっこをしてみたり…
僕もママも水割りをグイグイ飲み、いつしか2人とも酔い、
「では、ママ、これから、別のカラオケの店に行こうよ」と誘う。
「ハイ。じゃ~、店閉めるヨ」
「閉めて、閉めて」
2人で同じビルにあるカラオケラウンジへ行き、
そこでも他の客を押しのけるように僕もママも歌いまくった。
僕が歌い終わるたびに「オッパ、歌うまいねぇ」と何度も横から抱きつくママ。
ふとカウンター内のマスターの顔を見ると、ちらりとシラけた顔でこちらを見ていた。
そんなことで、メチャメチャ久しぶりにハメを外した一夜であった。
帰宅して寝たのは何時ごろか覚えていないけれど、6時に枕元で目覚まし時計が鳴った。
不眠症の僕は毎日目覚し時計をセットするが、いつもそれが鳴る前に目が覚めてしまう。
しかし、さすがにこの時はわずかな時間しか眠れなかったようで、一度も目覚めなかった。
フラフラと起き上がり、二日酔いのむかつく胸を押さえ、
よろよろと階段を降り、2階へ行く。
洗濯物を洗濯機に入れ、モミィの弁当を作り、洗濯物を干す…という朝の日課は、
いかに二日酔いと言えども、キャンセルすることはできないのだ。とほほ。
あぁ、気分が悪い。この感じでは、だいぶ飲んだみたいである。
特にウィスキーがこたえているようだ。
それでも、8時半になればモミィを幼稚園まで送って行く。
送り終えてから「お疲れさまぁ。ありがとうね」
という妻の言葉に頷きながら、部屋に入ってグターっとなる。
昼になっても、気分は回復しない。
デパスを飲んだり、キャベジンを飲んだり…
3時前にモミィを迎えに行き、帰宅して着替えておやつを食べ終えたモミィを、
再び自転車に乗せて、火曜日恒例のエレクトーン教室に連れて行った。
(こういうとき、育児をする世の中のママたちの苦労が身に沁みてわかる)
エレクトーン教室のレッスン中、幼い子どもたちの合唱や演奏の可愛さや、
若いママたちの華やいだ空気の中で、少~し気分が良くなってきはじめた。
韓国のママと一緒に飲んだウィスキーの疲れを、
エレクトーン教室のママたちに癒してもらう…
ママにもいろいろあるんですよね~。