笑う、というのはとても身体に良く、免疫力も高まるそうである。
まあ昔から、笑う門にはなんとやら…って言われてますからね。
定年退職した男性に元気がなくなるのも、笑わなくなるからだという。
そういえば僕が通うプールでも、笑い声は女性の間からしか聞こえてこない。
男性陣は淡々と、あるいはムッツリと、水中ウオークしたり泳いだりしているだけ。
女性たちのような賑やかな会話がなく、あってもあいさつ程度で終る場合が多い。
女性が男性より長生きなのは、笑う回数が多いから…?
そんなことまで、ふと思ってみたりしてしまうほどである。
ところで、ちょっと驚いたことに、この笑いは、「ウソ笑い」でもいいのだという。
ウソでも笑ったら、脳が本物の笑いと勘違いして身体に良い影響を与えるのだそうだ。
脳というのは、仕組みが緻密で複雑なわりには、そんな勘違いもするんだ。
でもねぇ。 そういう良い意味での脳の勘違いなら結構なんだけれど…
考えてみれば、僕が4年以上も苦しめられている耳鳴りもそうである。
僕らが抱えている慢性的な耳鳴りは、ふつう、一般的に思われているような、
内耳から脳へ伝わって感じるもの…という性質のものではないという。
脳が必要でない音を誤って知覚し、余計な雑音の回路を作ってしまうのだ。
(むろん、そこには各種の疾患やストレスなどが原因としてあるのだろうけど)
だから耳鳴りは耳が鳴るのではなく、脳の内部で鳴っているものなのである。
つまり、脳の勘違いによって起こったのが僕らの耳鳴りである、ともいえる。
同じ勘違いでも、「笑い」 に比べると、雲泥の差ではないか。
ウソ笑いをして脳を勘違いさせ、免疫力を高める…という話は興味深いものだけど、
脳の勘違いによって引き起こされた耳鳴りに日々悩まされている僕などにとっては…
「笑おう」…と思っても、なかなか笑えない話ですわいな 。