昨日は2ヶ月に一度のTRT療法(耳鳴り治療)の日で、大手前病院へ行った。
ブログでこの耳鳴りの話題に触れるたびに…
「耳鳴りは相変わらずです」…と書かねばならないのが残念だ。
「少しマシになりました…」と書きたいのだが、鳴りを潜める様子はない。
暑い夏はとっくに過ぎたというのに、頭の中では常にジージーとセミが鳴いている。
最近は、耳鳴りの音が、ピーという焼き芋屋さんの音に似た感じになってきた。
それを yukari さんに伝えると、やっぱり焼き芋屋さんの音がするそうで、
「頭の上くらいからピポーーと鳴ってます」 ということであった。
昨日、TRT療法の部屋で、前○先生にもそのことを話したら、
「僕の耳鳴りも、焼き芋屋さんの音がするのですよ」 とおっしゃった。
前○先生も、微音だけど、静かな場所ではピーっという耳鳴りを感じるそうだ。
耳鳴りの音をたとえるのに、よく 「セミが千匹鳴いている」 と言うけれど、
「焼き芋屋さんが百軒押し寄せた」 という表現も、当てはまりそうだ。
しかしなぁ…
セミの季節が過ぎたと思ったら、今度は焼き芋の季節かぁ…。
♪ 春は~いつ来る さざんかの宿 ~
な~んていう大昔のヒット曲の一節が頭に浮かぶ。
耳鳴りのない春は、いつ訪れるのだろうか…?
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さて…昨日の大手前病院のことに話を戻します。
昨日も、先生と耳鳴りに関する会話を交わし、耳鳴りの音量の検査をしてもらった。
音量だけでなく、耳鳴りの音の高さも検査した。
「音が高ければ高いほど、苦痛度が高くなるようですね」
そうです。 音量ももちろんですが、音階というか、音の高さもかなり問題なのです。
焼き芋屋さん的ピ~~の音は、かなり高い音階に属するので、それだけ辛い。
特に身体のコンディションの悪いときは、耳鳴りがひときわ高く鳴り響く。
それと、yukari さんは、寒くなると耳鳴りもひどくなるということであるが、
そのことも前山先生に聞いてみたら、
「ありますね。 それと、雨の日や、湿気の多い日なんかもひどくなる人がいます」
ということであった。
腰痛や関節痛なども、天候や気温、湿度などで痛みが増したりする、という。
耳鳴りにも、そういう傾向がみられるのだそうだ。
考えてみれば、耳鳴りは、人の弱みに付け込んでくるヤツである。
僕は、前日に酒を飲みすぎた時などは、気が狂いそうになるほど耳鳴りが大きい。
体調が悪い時や気候が悪い時になると、そこに追い討ちをかけるように攻めてくる。
ただでさえ、しんどい、うっとうしい…という時ほど、耳鳴りが強くなる。
それで、あらゆる心身の苦痛が増幅するのである。
タチが悪いにもほどがある。
そんな耳鳴りに対する治療薬の開発などを期待したいが、見通しは不明瞭だ。
やはり、慣れていくしかない…ということだろうか。
TRT療法を終え、前○先生の部屋を出て、書類を持って耳鼻科の受付に行った。
そこで、今回もまた、医師の診察を受けてください、と言われた。
診察を受けてもほとんど意味ないのだけれど、といって拒否するほどでもない。
安定剤(デパス)も処方してもらえるので、まあ、ついでだ、診察ぐらい受けよう。
前回から、担当医が若い女医さんに変わっている。
診察室に入ると、その女医さんが、「いかがですか~、耳鳴りは…?」
と、またやさしい言葉をかけてくれる。
「えぇ、相変わらずです。 体調の悪い時は特にきつい感じがします」
「そうですか。大変ですよねぇ…」 と、これも前回と同じような会話だ。
しかし30秒ほどで、その会話も尽きてしまう。
そして、女医さんは僕の耳の中を覗きこむ。
「あ、最近、耳の掃除をしていないなぁ」 と僕が思っていると、女医さんは、
「耳垢を取りますから」 と言い、
ミニュチュアの掃除機のようなものを持ち、先っぽを僕の耳の中に突っ込んだ。
「びよよょ~ん」 と音がして、ゴロッ、ゴロッと耳垢が吸い取られる音がした。
そのあと、今度はピンセットを使っての手作業で、また耳の中を、くちゅくちゅ。
なん~か、気持ちいい。
ふと、「耳かき店」 という、最近覚えたばかりの言葉を思い出す僕であった。