めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

環境に対する配慮と人間に対する配慮

2018-06-14 13:03:39 | 環境問題

地球上に生きる生き物として長足の進歩を遂げた人類は、
あらゆる食料資源を利用し、今や、地球を支配するまでに進化しました。
自然を開発し、作り変え、人間に都合のいい社会を作り上げました。
今や、人類は、地球の支配者として、望む者は何でも手に入れられる程の
絶対的存在と成りました。

地球の歴史から見ても、これ程にも短期間に地球の支配者となり、
生き物達の頂点を極めた物は居ません。
しかも、この進歩は、ここ100年程で絶頂を極め、今や、人間にとって
出来ない事は何もない様な地位を確立しました。

所が、これ程にも進歩したのに、相変わらず、人類には問題が山積し
生物の頂点に立った者には、余りにも相応しくない状態です。
どんなに人類が進化したとて、私達は、地球上の他の生き物達の存在無くして
生きて行く事は出来ないのです。
動物として、常に、生きる為に他の生き物達を食の糧としなければならないのです。
どんなに科学が進歩したとして、人類全てが、単独で生きて行くとは出来ないのです。

増して、我々人類の歴史は、地球環境を破壊する歴史でも在りました。
食料資源を独占するだけでなく、地球環境を破壊し、私達が生き物として生きていく
大気、水と言った無くてはならないものまでも汚染してしまっているのです。
この事は、世界中で問題とされるものの、いまだ解決の方向には向かわず、
汚染は続く一方で有り、その結果、もたらされた地球温暖化は、人類のみならず、
地球上の生き物全ての存亡に関わるまでになっているのです。

人類は、自分達の生活を豊かに便利にしようとしてきたにもかかわらず、その行為が
地球環境だけでなく、人類自体までに悪影響を与えている事を黙認しています。
人類の欲望が、地球環境を変え、人類自体の幸せも失わせているのです。
地球に存在する生き物として、食物連鎖の中に有りながら、自分達だけ一方的に
利益を得ようとすることが、地球の生き物全てに大きな影響を与え、更には、
人類へも様々な悪影響を与えているのです。

特に、これまで、先進国と言われて来た国々が行って来た地球環境に対する悪行は
現在の地球規模の問題を生んだとも言え、人類の中でも、一部の人達の我儘な行為や
独占的な考えが、地球環境を大きく変えていると言えるのです。
この行為は、人類の中でも、極端な生活レベルの差を作り、世界のほんの数パーセントの
支配者たちが、全人類の殆どの食料や資源を動かしている事実からも解ります。

先進国における有り余る食料、その結果生じる食品ロスが有る一方、多くの極貧国では
その日に食べる食料すらなく、多くの餓死者を出してるのが実情です。
しかも、彼らの貧しい生活を生んでいるのが、豊かな生活を行っている先進国である
と言う事実を考えなければなりません。
アフリカなどの発展途上に存在する様々なエネルギー資源を列強の先進国が奪い合い、
その結果、何十年も内乱が続き、国民は生活苦にあえいでいるのです。
同じ人間の中で、貧しい国の人が一年働いても得られない所得を、たった一日で
湯水のように使っている先進国の人は珍しく無く、この生活格差は、ますます、
富裕層の我儘を生み、貧困者達を更に追い詰める結果と成っています。

今や、世界は、生活する事に全く困らない、むしろ有り余る資産に使い道に困る程の
富裕層と、日々の生活もままならない、食べる事で精一杯の人達に分けられてきました。
これは、思想的違い宗教的違いに関係なく、近代の人類の生き方の象徴とも言えます。
この恵まれた一部の人達が支配する生活苦に苦しむ大多数の国民が存在する国が増えていて
例え先進国と言われる国に於いても、その傾向は顕著と言えます。

ネットの発達は、人々の生活をグローバル化し、何でも情報を得る事が出来る様に
成った反面、人々の価値観が、豊かな人々を中心に作られる事と成り、
豊かさこそが人間の求める世界と言う考え方を定着させる様に成りました。
この事は、対人的な関わり合いに大きな影響を与え、経済的に豊かに成れば
何でも我儘が許されると言う考えが、個人的にも、更には、国家的にも
広がる結果と成りました。

豊かな人が、貧しい人達を助けると言う、人間的な構図よりも、豊かな人は
より豊かさを求める事が世の中の傾向となり、この事は、日本に於いても変わらず、
世界的に、人類は、二つの階級に分かれてきていると言えます。
この事は、豊かな人達にとっては都合がいいと思われるかもしれませんが、
ほんの一部の人達に支配され、地球資源の殆どを使われると行く事は、
対人的な関わり合いに大きな亀裂を生む事になるのです。

現に、世界中で起こるテロや内乱の多くは、持たざる者からの反感から生じ
これまで、列強の国々に搾取され破壊されて来た発展途上国の怒りと憎しみが
大きな引き金と成っているのです。
テロや戦争と言った、直接的な暴力に訴える場合も多いのですが、民主国家と
言われる国々では、その怒りや苦しみが人々の心の奥底に内在していて、
一見平和な国の様に思える国で在っても、内在する問題は複雑で大きいと
言えるのです。

先進国と言われる日本やアメリカに於いても、同じ傾向が有り、国民のうっ憤は
溜まる一方と言えます。
支配者たちは、豊かな生活を与えれば、反発は起こらないと権力の座に胡坐を
かいているのですが、近年の、リーダー達の不祥事や政治疑獄は、国民の中に
諦めと共に、かられの日本における存在価値を否定する風潮を生んでいます。
どんなに働いても、格差社会は、夢をはたす事が出来ない事に、若い人達は
もはや、反発する力もなく、ただ、身近な人同士の生活を比べあい、小さな
満足に納得するしか有りません。

普通に恋愛して結婚して子供を作りたくとも、生活する苦しさを考えると
ひとり身の日常を変える勇気も生まれず、少子化の問題とは裏腹に、
ただ諦めるしかない若い人達がとても多いのです。
若者に夢を与えず、高齢者に安心した余生を感じさせない現在の日本は、
本当に先進国と言えるのか、疑わざるを得ません。

頑張れば未来が開けると言う時代は過ぎ去り、自分の置かれた環境が、
支配する側かされる側かで未来が決まってしまう程、日本における
格差社会、階級社会は進んでいるのです。
セクハラ、パワハラとして目に見える問題はまだしも、その陰に隠れる
理不尽な日本社会は、経済的な発達は出来ても、人間的な進歩は、
もう望めないのかもしれません。
身の程を考え、自分の家族や身の回りの幸せだけを考え、経済社会の
大きな流れに身を任せる事しか出来ない若い日本人が不憫でなりません。


幸い、豊かな階層で生きられる人達は、経済社会の恩恵をうけながら
伸び伸びと生きられるのですが、多くの人達は、この社会に付いて行くだけで
必至なのです。
頑張って大学を出たところで、選べる道は限られ、未来の生活も期待できない
そんな若者がじつに多いのです。
実力の世界だからと成功者たちは言いますが、実力が有っても、それを生かしてくれる
仕事に付けなければ力を発揮する事は出来ません。

学生たちに立ちはだかる新たなる壁は、様々な閥の世界です。
学生時代にすでに方向性が制限され、更には、就職したとしても、閥は付いて回ります。
実力ではなく、実社会では、目に見えない差別が存在していて、何処かの色に染まり
言われるがままに忠誠を誓わなければ、その社会では生きていけません。
外目には解らない、各会社組織に存在する日本社会の闇の世界と言えます。

そんな中から生まれているリーダー達は、当然、その働きは、自分の準ずる組織や
自分に利益をもたらしてくれる閥に従うのが恒例であり、政治家たちのお粗末な不祥事は
行った不義や疑惑以上に根の深い闇の世界からの指図である事を多くの国民は知りません。
当然、どんな不祥事が有っても、それを守るべく組織が働き、しばらくして、
ほとぼりが冷めれば、何食わぬ顔で政治活動を続けるのが常と言えるのです。

正に、人間社会は、欲望の渦で出来上がっていると言え、其々が自分の思惑を達成する為
様々な戦略を講じるのです。
これが国家規模となると、経済発展と言う名の元、海や川を汚染したり、大気や海を
汚す地球規模の汚染へと繋がるのです。
異常気象は、言わば、人間の欲望が創り出した自然界からの報復とも言え、全ての人類に
全ての生き物に対し、絶滅をも示唆する最悪の結果と言えます。

大自然との繋がり、人間同士の繋がりを失った結果、人間は、人類としての存在価値も
地球の支配者としての力も失ってしまうのです。
自然に対しても人間に対しても、私達は、自分が生かされているという気持ちが無ければ
そのどちらからも否定されるのです。
人間同士の争いも大自然からの報復も、自分達だけの利益を考えた結果と言えるのです。
人類が近々絶滅するとしたら、その原因は、明らかに人間の我儘な欲望に有ると言えるのです。

 

 

 

 

 



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