昨日ポツリポツリと咲いていた桜が、今日、朝日を浴びて
その数を急に増しています。
祭りの前の雰囲気の様に、歩道を歩く人々の顔にも
華やいだ満開の桜を期待する表情が見られます。
まだ、一枝に数輪の花姿ですが、この暖かい風に促され
明日は更に華やかさを増して行くでしょう。
毎年、何十枚と言わず桜の花を撮り続けていますが、比べてみると
色も趣も並木の姿も毎年違っていて、自然の織りなすファッションに
感動してしまいます。
しかしながら、我々日本人は、何故こんなにも桜や富士山を前にすると
心が和み、幸せを感じるのでしょう。
蕾の時から、今日の様に各枝に色合が増したときも、ふと見上げた瞬間
顔から身体から力が抜けて素直な気持ちになってしまいます。
この心の奥底から湧き上って来る郷愁の様な気持ちは、幾つになっても
新鮮で生きるエネルギーを感じさせます。
太古の昔から、自然の万物に神を感じていた日本人は、この自然が発する
神々の領域の様な神聖な感覚を抱いてきました。
家庭の中にも様々な神の存在が有り、それゆえ、人だけでなく自然に存在する
全ての物に感謝の念を抱く様になったと思います。
桜だけでなく、秋になると、様々な虫の音が秋の訪れを教えてくれます。
聴く人によりその感じ方は様々で、景色の移り変わりだけでなく、
心から季節を感じているのです。
最近の研究では、西洋人の多くが、虫の音を感じる脳の領域が
騒音を感じる部分と同じであることが解ってきました。
私達日本人の心が安らぐ虫の音が、西洋の方と異なっていたとは
驚きですが、あらゆる自然を深く感じ、慈しむ日本人の気持が
桜を愛でる気持ちに繋がっている様に思えます。
枝全体がピンクに色づいています
もうすぐ満開です
夜桜も楽しみです