めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

思いを伝えよう!

2014-03-15 13:00:18 | 会話

グレープフルーツつけた?
うっう~ん、、。
急いでいたから、ダチョウもつけなかった!

これは、今日、出勤をする時の妻との会話です。
周りの人は何のことやら、全く解からないでしょう。
これを説明しますと

グレープフルーツの香りがするスプレーはしてきた?
あッ!  忘れてしまった!!
急いでいたから、ダチョウの卵から作った
花粉症の薬の入ったスプレーを顔にかけてこなかった!

二人の間には何のことか全く解からない会話が
無意識のうちに行われているのです。

今の世の中、いかに意思表示をするかが大切で、
その最たるものが、多くの方が躍起になっている
英会話でしょう。
2020年に東京オリンピックが開かれることとなって
増々その需要は高まり、小学生から日本中で国を上げ
様々な取り組みが行なわれてます。

私も、恥ずかしながら大学生まで英語を習い
更には社会人になっても興味を失うことなく
多くの英語番組を見てきました。
しかし、何十年しても上手く思いを伝えられなくて
いまだに会話となると緊張しています。

常にきちんとこちらの言いたいことを伝えられるよう
しっかりと構文を覚えたり、発声を練習したりしてきましたが
この、何十年の努力はいったい何だったのかと思える程
いまだに、アメリカ人の園児よりもスムーズにしゃべれません。

最近思う事は、あまりにも我々日本人は、自分の思いを
文章にしようとし過ぎて、本当の気持ちが伝えられず
英会話の上達を阻んでいる様に思えて来ました。

英語圏の方々でも完璧にしゃべれる人は少ないと言うのに
我々はアナウンサーの様に、よどみなく原稿を読み上げる事を
目標としてしまっていたのかも知れません。

言葉は道具であり、思いを伝えられなければ意味がないのです。
道具の種類は無限にあるのに、私たちはそれを一つ一つ覚え
間違わないで発音できることに精力を使い果たしてきたのです。

日本人の英語が、英会話ができる事を目的としてしまい
自分の思いを伝え、相手の思いを受け取る事を忘れて
受験英語の延長の様な会話をしようとしてきたことに
最大の問題があったように自分自身思います。

言葉が足りなければ身振り手振りで伝えればいいのです。
外国の方は、本当に大きなジェスチャーで表情豊かに話ます。
顔は恐ろしいほどしっかりと相手の目を見つめ話します。

この仕草は言葉で伝えられない事をよく知っていて
自分の本意を伝えようとしていると思います。
私達日本人は割と言葉の意味から推測しようとします。
いわば、察しという感覚です。

言葉の種類によって相手の気持ちを察しようとします。
顔は無表情でも、言葉に一つ一つに意味を見出そうとします。
気持を与えないで言葉を与える事で自分の心境を相手に
察してもらおうとしがちです。

この事は、英語圏の方にとっては理解しがたい様です。
言っている言葉がノウ!であっても、中身をイエス!まで幅広く
感じないと日本人の本音に迫れない事も多いのです。

年を重ねるとこの傾向が一段と強くなってきます。
言わなくても解るはずだと言うオジサン方の発言に
女性たちは猛反発します。
飯、風呂、新聞の一言の中身を察して周りを動き回る女性は
今の高齢者の方々に多く見られます。

長年連れ添ったご夫婦には通用するかもしれませんが
日常的には一方的で、意思の疎通が難しいと思います。
年を重ねても、思いを伝えられる言葉が無いと、
次第に二人の溝が深まっていくと思われます。

人と人の繋がりに便利な言葉は、思いが伝わってこそ
生きたものとなると思います。
国と国との関わり合い、災害の被災者と援助する側の繋がりも
お互いの本意を理解し合う事が一番大切と思われます。