以前にも書き込みましたが、政府派デモ集会について続報です。
2日前になった今日、中止の発表がありました。
整理すると・・・10月25日は野党側が、大統領自身による退陣表明や政治犯の全員釈放を求めた最終日である。そのため、この日の反政府派デモは最も激しいものになるのではと予想されている。
それに対抗すべく(?)政府派も25日に大規模デモをすると宣言。名付けて「スーパーデモ集会」、参加人数は30万人を予定。ミンスク市内で行われるが、地方からも参加を呼びかける。反政府デモ集会にい未成年の子どもを連れて行くと保護者は、「子どもを危険にさらした。」「保護者としての責任放棄」などにより、厳しく罰せられる・・・ことになっているのに、「政府派デモに家族連れ参加、子どもづれ参加はOK」という通達があった。
さらには赤緑のリボンを身に付けたい人は、購入可能。(無料で国が配布するのではなく、参加者が自腹で購入しないといけない・・・。)
デモ集会には大統領も支持者に姿を見せる予定。
とにかく30万人動員のため、公務員を中心に人をかき集めないとといけない。そこで公立の幼稚園の保育士などにまで、参加が呼びかけられた。しかし、行きたくないという人のために弁護士がアドバイス。
公立幼稚園だというだけで、動員させられるのかと思っていたら、案の定、公立図書館である、私の職場にも動員がかけられていたことが今日判明。
館長によると、昨日ミンスク市立児童図書館の司書は25日のスーパーデモ集会に参加するよう通達があった。しかし、強制ではなく、行かなかったら給料がもらえないとかクビになる、といった条件は出されなかった。さらに図書館司書で動員されるのは、20月25日日曜日が休みの人だけが対象。
ちなみに私は現在水曜日と土曜日が休日なので日曜日は出勤日。そのため動員の対象にならなかった。(国籍は関係なく、日曜日出勤しているからという理由で最初から条件から外れたそう。)
10月25日が出勤日でない司書は動員をかけられたが、希望しないなら参加しなくてよい、というゆるやかな指示だった。考えてみると、上記の弁護士のアドバイスでは、「10月25日は仕事としてデモに行かないといけないのですか。」とまず上司に聞きなさい、「いや仕事じゃないよ。」と言われたら、堂々と休めばいい、つまり休日に何をしようが私の勝手、だからデモ集会に行かなければいいという話。
図書館司書にはわざと休日の人だけに「デモへ行きましょう。」と言っているのですが、弁護士の言うことに沿って考えれば、全員即拒否できます。
「いや、デモ集会は仕事の一環。だから日曜日が出勤日の人が仕事としてデモに行きなさい。」となると、図書館を閉館しないといけません。児童図書館だから子どもが本を借りにくるのに、図書館を閉めて司書がデモへ行くなんて、とてもできません。なので、日曜日出勤の司書に、閉館してでも、デモに行けというのは無理なのです。誰も行きません。
本当に30万人も集まるのだろうか・・・と思っていたら、突然今日、大統領が、「スーパーデモ集会は中止する。」と発表しました。あんなに人をかき集めようとしていたのに・・・。
大統領が言うには、大勢の人が集まるのは危険である。何かあったら大変だ。政府支持派の人の中に怪我をする人が出たらかわいそうだ。1999年のネミーガ駅で起きた将棋倒しの事件が再び起こるとも限らない・・・という考えで、中止を決定したそうです。
1999年に起きた地下鉄ネミーガ駅階段事故についてはHPベラルーシの部屋のこのページをご覧ください。
25日に政府派と反政府派の二つのデモ行進がぶつかったりしないか心配していたので、政府派デモが中止になってよかったです。
参加するよう言われていた公務員も希望するしないに関係なく参加しなくてよくなりました。
もちろん自主的な政府支持のデモをやりたいです!という市民もいるので、その人たちは中止に関係なく、デモをするでしょう。しかし政府主導のデモではなく、自分たちの手作りデモになります。
ちなみに、大統領は自分の畑で収穫したジャガイモのうち半分を治安部隊員に給付しました。