電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

SDカードの保管と整理法

2015年04月15日 06時02分29秒 | 手帳文具書斎
私にとって、SDカードはデジタルカメラの使用とともに身近になった媒体で、これまで

64MB→1GB→4GB→8GB→16GB

という順に容量をアップしながら使ってきています。デジタルカメラの方は、まだ4GBのものでしばらく大丈夫そうで、8GBのものはデータ移行のためのメディアとして使っています。16GBのものは今のところ予備で、差し迫って使用予定はありません。昔の容量の少ないもののほうが、プラケースに入れて販売されていたようで、それなりに貴重品扱いだったみたい(^o^)/



このSDカード、システム手帳のファスナーポケットに入れて持ち運べるほど薄くてコンパクトなのは良いけれど、ドライブのほうが壊れやすいみたいで気になります。また、今は容量で時期を判断できるから良いものの、後になるとどれがどのカメラのどの時期のデータだったか、曖昧になってしまいそうです。



できれば、複数のSDカード用のポケットが付いていて、中身をメモできるような保管用フォルダーか、システム手帳用のリフィルがあると良いなあと思っているのですが、行きつけの文具店では手頃なものが見つけられませんでした。ならばなんとか自分で工夫するしかないか。使っていない名刺ホルダー・リフィルの転用などはどうだろう? これが当面の課題です(^o^)/

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枕元の備忘メモ・ノートを更新する

2015年04月14日 06時01分37秒 | 手帳文具書斎
これまで、枕元に置いて使っていた備忘メモノートは、子どもが購入したまま放置していた百均のB6判リングノート(*1)でした。このノートは、紙質があまりよろしくなく、激しく裏抜けするために、片面使用とし(*2)、2013年の夏から1年と8ヶ月使って、ようやく使い切るに至りました。

最初の数枚に、タイトルページを設定しておりますので、項目の数を数えてみると、百件余り。20ヶ月に百件ですから、1ヶ月に5件ほどのペースです。この中から、当ブログの記事になったものがあれば、定年退職後に非常勤で受け持っている大学での講義や演習でネタにしたものもあります。もちろん、大半は他愛もない、あまり固くない内容のもので、中には突拍子もないアイデアもあります。寝床の中で思いつくのですから、自由なというと聞こえはいいが要するに無責任な空想も少なくありません。

今度は、娘の東南アジア土産の小型リングノート(*3)を使いましょう。厚手のハードカバーを持った文庫本サイズのものですので、寝床に仰向けになって、パワータンク・ボールペンで書くにはちょうどよいサイズです。また、大きめのリングに、パワータンク・ボールペンがちょうど良い具合に入ります。さて、どんな内容が登場するのか、楽しみです。ときどきネタにされるアホ猫は憮然としているかもしれませんが(^o^)/

(*1):寝床用備忘録雑記帳を更新、やっぱりパワータンクで~「電網郊外散歩道」2013年8月
(*2):B6判リング・ノートを片面だけ使用する新鮮さ~「電網郊外散歩道」2013年8月
(*3):娘の東南アジア土産は小型ノート~「電網郊外散歩道」2013年8月

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春だ!

2015年04月13日 06時07分31秒 | 季節と行事
我が家の春告げ花であるクロッカスが終わり、梅の花が咲き始めました。ちらりほらりと咲いている梅を探す探梅の時期はごく短いけれど、春を実感する時です。



庭の椿も水仙も咲き始めました。





作業小屋の北側に最後まで残っていた雪の山もすっかりなくなり、ヒマラヤユキノシタも咲いています。



毎年のことながら、春の訪れはほんとうに嬉しいものです。様々な悩み・憂いもいったん脇に置いて、嬉しい季節の到来を喜びましょう。

ちなみに、次の写真は山形市内の某所の紅梅。この見事な色のコントラストがお気に入りです。



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PowerTank讃

2015年04月12日 06時05分45秒 | 手帳文具書斎
三菱のパワータンク(PowerTank)は、油性ボールペンと区分されるため、つい書き味も油性の重さを想像してしまいがちです。ところが、パワータンクのインクは、加圧式ボールペン専用のインクなのだそうです(*1)。気のせいか、ジェットストリームほどではないけれど、昔の油性ボールペンのイメージではありません。かすれもなく、スラスラくっきり書くことができます。インクはジェットストリームの黒のような濃い真っ黒ではありませんが、某社の消せるインクとは違い、充分に明瞭な濃い黒です。



濡れた紙にでも書ける耐水性を持ち、低温下でも、寝転がって上向き筆記さえも可能、さらにはフィールドワークで収集した葉っぱの表面に日付や番号を書き入れることもできるなどの驚くべき特性だけでなく、色や書き味など、筆記具としての本質的な美点があることを、今更ながらではありますが、賞賛したいと思います。パワータンクは、ほんとに良いボールペンです。

(*1):パワータンク・スマートシリーズ~三菱鉛筆の公式ページ



さて、本日は県議選の投票日。風邪気味で昨日から寝ておりますが、投票には出かけることといたします。

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デスクわきのPCオーディオのアンプを更新する

2015年04月11日 06時01分34秒 | クラシック音楽
先月下旬に、デスクサイドのPCオーディオ用アンプ(*1)がいよいよ具合が悪くなり、更新することにしました。メインのステレオ装置とは別に、パソコンからUSB-オーディオプロセッサを経由してアンプに接続しており、手元のマウスで選曲できるのが便利で、今やこちらのほうがむしろ主になっているものです。実質メインとはいうものの、設置する場所の制約もありますので、使い慣れた ONKYO のミニコンポ型アンプ CR-555(S) という型落ち製品を某販売店に注文し、過日ようやく到着したものです。





箱から取り出し、さっそく接続してみました。スピーカは、単身赴任時に愛用した同社のミニコンポ XN7TX(*2)のものを流用。小型ですが、音域を欲張らず、自然な好感の持てる音です。



新旧そろい踏み。




初の試聴は、ニコライ・ホジャイノフ(*3)のピアノで、ベートーヴェンのピアノソナタ第31番とシューベルトの「さすらい人」幻想曲を。とくにシューベルトが、なかなか良いなあ。



パソコンに蓄積している mp3 や flac あるいは ogg 形式のファイルを再生してみましたが、古いアンプの不満が解消され、安心して聴くことができます。AMラジオも、ループアンテナで受信も良好ですが、FM放送は添付のケーブル状アンテナではとても良好に受信はできません。一瞬、どうしよう? と迷いましたが、パソコンで「らじる☆らじる」で聴けば問題梨、じゃなかった、問題なし(^o^)/



困った点が、一つだけありました。同じ会社の製品が同一の室内に、しかも受光部が同じ方向にありますので、手元で一方のリモコンの電源ボタンを押すと、もう一方のシステムも電源が入ってしまいます(^o^)/
思いがけない落し穴でしたが、CR-555(S) のほうは手元でアンプ本体の電源スイッチを操作することとし、リモコンは離れたミニコンポのほうだけを使うこととしました。やれやれ(^o^;)>poripori

機能的には、USBメモリ中のMP3ファイルを再生できるようになった点が変化ではありますが、それよりもパソコンで再生ソフトを立ち上げ、LINE1 で鳴らしたほうが、曲データを詳しく表示できて、圧倒的に便利です。USB-メモリで音楽再生というのは、むしろ寝床わきの目覚まし&おやすみ用ラジカセなどで、多数のCDやMD等を積み重ねておく必要がなくなるという点で、重宝するような気がします。

古いアンプは、やはり ONKYO の CR-185II という製品でした。
最初は、娘がたしか高校生の頃に買ってやり、フォステクスの FF125N というフルレンジスピーカを使って、一緒に黄色のバスレフ型ボックスを作って楽しんだものでした。あれからもう何年になるのだろう? よく働いてくれました。昔の国産製品は、本当に良質なものが多かったと感じます。

(*1):PCオーディオ用アンプを小型(ミニコンポ)に更新する~「電網郊外散歩道」2010年9月
(*2):単身赴任用に、ONKYOのミニコンポを購入~「電網郊外散歩道」2008年7月
(*3):山響第240回定期演奏会でベルリオーズ、ベートーヴェン、ブラームスを聴く~「電網郊外散歩道」2014年11月
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金曜時代劇「神谷玄次郎捕物控2」を楽しみに

2015年04月10日 06時03分14秒 | -藤沢周平
NHK-BSで、毎週、金曜時代劇「神谷玄次郎捕物控2」を放映していますが、このシリーズには藤沢周平の『霧の果て~神谷玄次郎捕物控』を原作とする前作もあったようです。いつ頃放送されていたのかも全く気づかず、うかつなことでした。こんどのシリーズはどんな内容になるのか、藤沢ファンとしては興味深く楽しみなことです。

そんなきっかけで、藤沢周平著『霧の果て~神谷玄次郎捕物控』(*1)を再読しました。およそ10年ぶりの再読になりますが、うーむ、あらためて、面白い! ハードボイルド・タッチで描かれる八丁堀同心の姿はなかなかかっこいいです。

(*1):藤沢周平著『霧の果て~神谷玄次郎捕物控』を読む~「電網郊外散歩道」2005年12月

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オットセイはサメより強い?!~驚きの写真

2015年04月09日 06時03分14秒 | Weblog
オットセイといえば、水族館などで、アクビをしながらのんびりと寝そべってひなたぼっこをしている姿を連想します。きっと、性質も温和で、のんびりした性格なのだろうと思っていました。ところが! 衝撃の写真を見てしまいました。

Revenge of the seals:Marine mammals spotted killing SHARKS and eating their guts off the coast of South Africa


なんと、オットセイがヨシキリザメの首根っこを噛み切り、内蔵を食うという話です。おぉっと、性格はそれほど温和なヤツではないのかもしれない。大自然の中では、力強く素早い遊泳力を生かし、サメをも逆襲するハンターなのかも。我が家のアホ猫はふだんはネコをかぶってゴロニャンしておりますが、水族館のオットセイもきっとその類なのでしょう(^o^)/

うーむ、人を不用意にオットセイにたとえたりすると、逆に首根っこを押さえられる可能性もあるわけだな。ご用心ご用心(^o^)/

(*):寝そべっている写真は、Wikimedia Commons より。

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『Bun2』2015/4月号(第59号)を読む

2015年04月08日 06時02分48秒 | 手帳文具書斎
過日、行きつけの文具店に立ち寄り、いくつかの文具等を補充してきました。

  1. アラビック・ヤマト糊
  2. トンボ・固形糊「消え色Pit」詰め替え用
  3. パワータンク・スマート青軸(0.7mm)
  4. サクランボ品種表示用のカラー・プラ名札

アラビックは、いつのまにか我が家の某さんに奪われてしまったので、しかたなく補充(^o^)/、「消え色Pit」詰め替え用のほうは、以前から補充しておかなければと思っていたのでしたが、忘れてばかりで、この度ようやく補充したものです。パワータンク・スマートの青軸は、少し前にバレンタインのお返しに使い、お気に入りとなった青軸を追加です。



最後のカラー・プラ名札は、サクランボの品種表示のためにぶら下げているものですが、今年プロに剪定をお願いした際に、枝ごと雪の中に埋もれて見えなくなっていたものが多くあり、それを補充するのが目的です。

ついでに、ステーショナリー・フリーマガジン『Bun2』の2015/4月号をもらってきました。通巻で第59号となる今号は、「文具で始める新生活」と題して、この春から新生活を始める新社会人や学生さんを対象に、

  • 本格万年筆デビューをしよう!!
  • 机まわりの「整え方」の極意とは
  • 新生活で注目の文具を一挙に紹介

という内容を紹介しています。久々の万年筆の話題でしたが、内容はさほどではなく、むしろ「カクノ」のキャップのくびれにぴったりと嵌るような金属製クリップが出ないものかと感じました。そうすれば、「カクノ」をペンケースから解放し、単独で持ち出すこともできるのですが。



最新ステーショナリーの紹介コーナーでは、カール事務機(株)のA5・20穴に対応したゲージパンチの新サイズに興味をひかれました。私はA4やB5サイズ用の同社ゲージパンチを長年にわたり愛用していますが、A5サイズのものがあれば、ルーズリーフのバインダーと組み合わせて、きっと便利に使えるのではないかと思います。

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今年は運転免許証の更新年にあたる

2015年04月07日 06時02分12秒 | 散歩外出ドライブ
通勤用の車を更新した関係で、職場への届が必要になり、運転免許証をコピーしました。そこで気づいたのが、今年が免許証の更新年(*1)に当たっていることです。たしか、年号が平成になってからずっと、無事故無違反のゴールド免許ですので、短時間の講習を受けるだけでよかったはず。誕生日の一か月前から受付できるようですので、今から心づもりをしておきましょう。

(*1):免許証の更新~「電網郊外散歩道」2010年5月

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一志治夫『奇跡のレストラン:アル・ケッチァーノ』を読む

2015年04月06日 06時05分04秒 | -ノンフィクション
文春文庫で、一志治夫著『奇跡のレストラン:アル・ケッチァーノ』を読みました。「食と農の都・庄内パラディーゾ」という副題は、単行本として発行されたときの題名だったようです。本書の構成は、次のとおり。

プロローグ
第1章:天国のような大地
第2章:「アル・ケッチァーノ」開店
第3章:素材への限りない愛情
第4章:「地方再生」と「地産地消」
第5章:庄内地方に生きる生産者たち
第6章:農業の新しい風
第7章:食と農の未来図
第8章:庄内から世界へ
エピローグ

第1章:「天国のような大地」は、山形大学農学部の助手として着任した江頭宏昌(えがしら・ひろあき)先生が、2001年に准教授に昇任、その秋に自然派レストラン「アル・ケッチァーノ」のシェフ奥田政行さんと出会うところから始まります。「地元の食材を生かすような、庄内の食材の良さがわかるようなレストラン」をやりたいという奥田シェフに、江頭先生は「在来作物の、この地域ならではの野菜をこれから発掘して研究しようと考えている」ので、「そういう料理をやってみたら面白いんじゃないですか」と提案します。学者と料理人という組み合わせは、研究者気質と職人気質とは相通じるところがあり、良いコンビなのかもしれません。
様々な在来作物・伝統野菜を採種し播いて育て選抜するという庄内の農業の伝統がまさに消えようとする直前に、かろうじて待ったをかけ、復活させ、維持しようとする努力に、食の現場からと学問からのアプローチが加わります。このあたりは、ドキュメンタリー映画「よみがえりのレシピ」(*1)でも描かれており、偶然性というか、人と人とのつながりのおもしろさを感じるところです。
第2章:「『アル・ケッチァーノ』開店」では、奥田シェフの修行時代と庄内への帰郷、そして実家の借金問題など、現実的な面が描かれます。決してふわふわとした甘い話ではありません。
第3章は、地元の食材を生かす努力と工夫を、第4章では奥田シェフのイタリア行きとそこでの評価から、逆に日本で評価が高まる経緯が描かれます。ここまでは、奥田シェフ個人に関わる内容です。
第5章と第6章は、藤沢カブや平田赤ネギなどの生産者の実状が描かれます。温海カブや民田ナスであれば、地元では漬け物をすぐに思い浮かべるところを、奥田シェフの料理は、余計な味付けを控え、素材本来の味を生かしつつ互いのハーモニーを奏でるようなものなのでしょうか。
第7章と第8章は、奥田シェフを取り巻く様々な人々の話。老舗の主人や技術者や事業家など、経歴も在り方も多彩です。
エピローグでは、東日本大震災の直後、被災地での炊き出しボランティアの話も出てきます。そういえば、あの時は当地の飲食店業界も軒並み閑古鳥が鳴く状況でした。お客さんが戻るまでは、だいぶ時間がかかったと記憶しています。八神純子さんのコンサート(*2)でも、奥田シェフとボランティアの話題が出ていました。このあたりは、同時性を感じます。



レストランで使う食材の量などは、生産量からすればごく限られているわけですが、伝統野菜を守ろうと苦闘する人々を勇気づける力はある。ふと、山響を作った村川千秋さんを連想してしまいました。
なかなかおもしろかった。機会があれば庄内の「アル・ケッチァーノ」に行ってみたいものですが、その他にも、地元の食材を生かしつつ良い料理を提供しようとする様々なお店があるでしょうから、それらを訪ねて美味しいものを食べることで、自分自身も楽しみ、少しは地産地消に貢献できるようにしたいものだと思います。

(*1):映画「よみがえりのレシピ」を観る~「電網郊外散歩道」2012年11月
(*2):山響スペシャルコンサート「八神純子・山響と歌う&トーク」を聴く~「電網郊外散歩道」2012年12月

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大江町のカフェ・ウーピーでホタルイカのパスタを食べる

2015年04月05日 06時03分15秒 | 散歩外出ドライブ
過日、農作業の合間に、お天気に誘われて妻とドライブにでかけました。新車のカーナビのテストも兼ねて、まだ行ったことのない、大江町のカフェ・ウーピー(*1)に行きました。ここは、山形交響楽団のメンバーでレストラン・コンサートなどもやっている(*2)という話ですので、どんなところか、興味津々。

あらかじめ場所の見当は付けて行ったのですが、「大江町大字原田2ー6」と住所を指定したところ、カーナビはピタリと案内してくれました。あいにく駐車場がやや未整備なようでしたが、お店の前で二匹のコーギー犬がお出迎えで、「ウーピー」という店名はこの犬の名前なのだとか。入り口で靴を脱いで店内に入ると、座卓を囲んで座っても良いし、椅子・テーブル席でもいい、という趣向です。

注文したのは「ホタルイカのパスタ」で、

  1. サラダ
  2. スープ
  3. マフィン
  4. パスタ
  5. 飲み物(コーヒーを選択)

というセットで1,500円。

ちなみに、これがサラダ。


こちらは青苧(*3)入りのイングリッシュ・マフィン。一口食べかけたのは、某アップル社のマークを意識して(^o^)/


こちらが、本命のホタルイカのパスタ。鷹の爪が入り、少し辛味を利かせた味で、なかなか美味しい。


最後に、珈琲です。


店内には、往年のコンポーネント・ステレオの装置があり、ここでも良い趣味の音楽が静かに流れておりました。



ほとんど信号のない郊外路を淡々と走って、帰宅したときのデミオXDの燃費モニターは、こんな結果でした。なんと、29.4km/Lです! クリーン・ディーゼルのすごさに、思わず驚きました!


(*1):Cafe Whppi のブログ
(*2):ウーピー・ホームコンサート~「らびおがゆく Vol.3」
(*3):あおそ:青苧:青苧復活夢見隊

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久々に書店に立ち寄り、文庫本を購入する

2015年04月04日 06時04分39秒 | 散歩外出ドライブ
年度末・年度始めのあわただしさの中ですが、先日、久々に書店に立ち寄り、文庫本を三冊ほど購入してきました。

  • 吉村昭『白い遠景』(講談社文庫)
  • 内村鑑三『ぼくはいかにしてキリスト教徒になったか』(光文社古典新訳文庫)
  • 一志治夫『奇跡のレストラン:アル・ケッチャーノ~食と農の都・庄内パラディーソ』(文春文庫)

内村鑑三の本は、学生時代に岩波文庫で読んだことがあったような気がしますが、中身はとんと忘却の彼方です。題名だけ、『余は如何にして基督信徒となりしか』という文語体のものを覚えています。こういうふうに現代語になってみると、なるほど、東洋の島国に生まれた青年が、どうして異国の信仰を持つようになったのか、欧米の人たちに説明するために英語で書いた、という事情がよくわかります。こちらも、明治の留学生たちの様子を知りたいという動機です。
『奇跡のレストラン~』のほうは、在来の野菜を取り上げたドキュメンタリー映画「よみがえりのレシピ」で知った、「アル・ケッチャーノ」に関する興味から。実は、ここではまだ一度も食べたことがありません(^o^;)>poripori



ほんとうは、宮城谷昌光『呉越春秋~湖底の城(四)』が文庫で出ていないかと思って行ってみたのですが、残念ながらこちらはまだ刊行されていないようです。

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ベートーヴェン「チェロソナタ第2番」を聴く

2015年04月03日 06時05分24秒 | -室内楽
春になると、決まって取り出して聴くのが、ベートーヴェンの「スプリング・ソナタ」とシューマンの交響曲第1番「春」の2曲。これはもう、私にとってはいわゆる「ど定番」です(^o^)/
でも、このところ聴いているのは、すでにパブリック・ドメインになった音源の中から、ベートーヴェンの「チェロ・ソナタ第2番ト短調Op.5-2」です。

この曲は、チェロソナタ第1番ヘ長調Op.5-1と同様に(*1)、ウィーンからプロイセンに旅をした1796年の半ばに作曲され、同年ベルリンで初演されたのだそうな。のちに出版された楽譜は、フリードリヒ・ヴィルヘルムII世に献呈されているとのことで、もしかしたらベートーヴェンが宮廷楽長という道を歩んでいたかもしれない、意外な岐路にあった時の音楽だと言えます。

第1楽章:ト短調で、重々しく始まるアダージョ・ソステヌート・エド・エスプレッシーヴォの長い序奏。そしてアレグロ・モルト・ピウ・トスト・プレストの主部からなり、当時としてはたいへん長大な楽章なのだそうです。実際、けっこう長い、充実した音楽です。知らずに聴いたら、第1楽章と第2楽章を続けて演奏したのかな? と思ってしまいそうです。
第2楽章:ト長調のロンド、アレグロ。ロストロポーヴィチとリヒテルの演奏は、テンポが速く、時にはせわしなく感じるほどです。前の楽章との対比がずいぶん大きくとられているようです。

参考までに、RhythmBox でタイム表示を読み取り、演奏開始から終了までの時間を測ってみたら、つぎのようになりました。
■フルニエ(Vc)、グルダ(Pf)盤 (1958,M)
I=12'11" II=8'50" total=21'01"
■ロストロポーヴィチ(Vc)、リヒテル(Pf) (1962,S)
I=19'51" II=7'06" total=26'57"

第1楽章の演奏時間の大きな違いは、テンポの違いはもちろんありますが、むしろ繰り返しの省略の有無によるものと思われます。
たぶん、ホールでナマの演奏を聴いたとしたら、スケールの大きなロストロポーヴィチ盤の演奏は、大きな感銘を受けることでしょう。一方で、日常生活の中で音楽の楽しみや慰めとして聴くことを考えると、いささか身振りが大きすぎると感じられる時もあります。同じPC-audio環境で聴くのですが、「さあて、音楽を聴くぞ~!」と意気込んで再生ボタンを押す場合と、ちょっと疲れたので「何か音楽を聴くか…」と思い付いて再生ボタンを押す場合との違い。後者の場合は、モノラル録音ではありますが、フルニエとグルダ盤の演奏を選んでしまうことがあります。

(*1):ベートーヴェン「チェロソナタ第1番」を聴く~「電網郊外散歩道」2014年8月
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昔はノートに何で書いていたのだろう?~自分の40年を振り返る

2015年04月02日 06時08分01秒 | 手帳文具書斎
手許には、1979年以降の備忘録ノートが保存されています。また、高校~大学生時代のノートも、一部残っています。その内容ではなく筆記具に注目するとき、どんな変遷をたどっているのだろうかと興味を持ち、調べてみました。写真は、B5判の大学ノートを中心に使っていた、1979~1994年までのノートです。




なお、記載の順序は、使用頻度の高いものから順に並べました。(BB:ブルーブラック)

  • 1970年ごろ : シャープペンシル(0.5mm)、万年筆(Pilot:BB)、ボールペン(赤・青)
  • 1970年代前半 : 万年筆(Pilot:BB)、シャープペンシル(0.5mm)、ボールペン(黒・赤・青)
  • 1970年代後半 : 万年筆(Pilot:黒,セーラーCandy:BB,ペリカン)、シャープペンシル(0.5mm)、ボールペン(黒・赤・青)
  • 1980年代前半 : 万年筆(Pilot:黒,ペリカン:BB,デスクペン:黒)、シャープペンシル(0.5mm)、トンボProグラフ(0.2mm)、ボールペン(赤・青)
  • 1980年代後半 : 万年筆、(Pilot-Custum:黒,ペリカン:BB,デスクペン:製図用インク)、シャープペンシル(0.5mm)、ボールペン(パーカー互換)
  • 1990年代~2000年代前半 : 万年筆(Pilot-Custum:黒,デスクペン:製図用インク,ペリカン:BB,ウォーターマン:BB)、ボールペン(パーカー互換)、LBP+LaTeX、最も長く続いた安定期。
  • 2000年代後半~2012年 : ボールペン(Jetstream,PowerTank)、万年筆(Pilot:黒,ウォーターマン:BB,ペリカン:BB)
  • 2013年~現在 : 万年筆(ブルゴーニュ:古典BB,Pilot-Custom:紺碧,Kakuno:古典BB,Preppy:古典BB)、ボールペン(Jetstream,PowerTank,顔料ゲルBB)

なるほど。高校生の時代は、たぶんパイロットの0.5mmシャープを中心に、赤・青のボールペンを使い、口述筆記をさせられた世界史の時間だけは、筆記スピードの関係で授業時にも万年筆を使っていた記憶があります。

大学生の時代は、万年筆が中心になりましたが、さすがに実験レポート等はぺんてる5という0.5mmのキャップ式シャープで書いていました。いわゆる「ケリー」です。


そのほかには、セーラーの廉価万年筆キャンディの茶色軸を愛用していました。キャップが壊れて捨ててしまいましたが、なかなか便利でした。(600円?) また、黒ボールペンのインクのボテに閉口した記憶があります。

就職してしばらくは、万年筆はブルーブラック・インクでほとんど変わらぬ使い方でしたが、80年代にデスクペンと黒インクを使い始めたことで、黒ボールペンは使わなくなりました。また、ロットリング代わりにトンボのプログラフというインク補充式のものを使いました。細かい図版の作成には便利でしたが、筆記用には細すぎました。




1980年代前半に、自作プログラムでパソコンを使い始め(NEC:PC8001MkII)、表集計をしていました。また、1980年代後半には業務用ワープロ専用機を使い始め、やがて16ビットの声とともにパソコンに全面移行して、1990年代に入ると手書きは手帳と備忘録ノートくらいになってしまいました。



決定的だったのは、32ビットになってレーザープリンタと組版ソフトLaTeX を組み合わせて使うようになったことでしょうか。文書の仕上がりが抜群にきれいになりましたし、消しゴムで消すよりもテキストエディタで編集する方がずっと楽で、シャープペンシルを使わなくなったのは多分このあたりです。1990年代には、パソコンで組版した文書が精密な仕上がりの点でレベルアップする反面、渡米時に知った太字のボールペンの魅力を感じるようになりました。

ここで、現在の中字~太字志向が現れてきます。そして、この期間はずいぶん長く、2000年代前半まで、同じスタイルで安定していました。

2000年代後半に、油性インクの重い書き味をくつがえす、ジェットストリームとパワータンク・ボールペンに初めて接し、一気にボールペンが中心になりました。このときは、万年筆の影が薄かった(^o^;)>poripori




ところが、ボールペンには黒と青はあっても、万年筆で長く使ってきた色、ブルーブラックがありませんでした。プレラに紺碧や朝顔など青系のインクを購入したのがきっかけで、プレッピーにプラチナの古典ブルーブラックを使い始め、ブルゴーニュやカクノなどでもこのインクを中心に使うなど、万年筆の復権を果たしています。




うーむ、こうして見ると、万年筆とブルーブラックのインクはずっと一貫していることが、今更ながら感じられます。また、若い頃はシャープペンシルをけっこう使っていたのが、パソコンとテキストエディタで編集できるようになってからは電子的な加除修正ですませるようになり、かわりに進歩が著しいボールペンがぐぐっと重みを増してきた、というところでしょうか。

【追補】
昔のノートや筆記具の写真を追加しました。パラパラと眺めていたら、お嫁に行った娘が、折り紙に初めてひらかなで名前を書いたものが記念に貼り付けてあったりして、思わず遠い目になりました(^o^)/

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飯森範親『マエストロ、そこまで話していいんですか?』を読む

2015年04月01日 06時04分56秒 | クラシック音楽
ヤマハ・ミュージック・メディア刊の単行本で、飯森範親『マエストロ、そこまで話していいんですか?』を読みました。前著『マエストロ、それはムリですよ!』が、山響(山形交響楽団)という地方オーケストラとの出会いと活性化の方策を扱ったものとしたら、今回は「飯森範親の名曲レシピ」の副題のとおり、10曲の名曲について、自分の解釈を織り交ぜながら、作曲家や曲の成り立ち、聴きどころなどを解説するものです。構成は次のとおり。

  1. モーツァルト:交響曲第41番ハ長調『ジュピター』K.551~天才モーツァルトの最高傑作
  2. モーツァルト:交響曲第25番ト短調K.183~揺れ動く17歳の感情
  3. モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550~見えない敵との闘い
  4. ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調『英雄』作品55~「英雄」はどこに~
  5. ベートーヴェン:交響曲第9番二短調『合唱付き』作品125~ベートーヴェンが打ち立てた交響曲の金字塔
  6. メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調『イタリア』作品90~「イタリアは別世界だった」
  7. シューマン:交響曲第1番変ロ長調『春』作品38~「谷間に春が咲き誇り」
  8. ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』~ドイツ・アルプスを鮮やかに描いた“勝負作”
  9. ブラームス:交響曲第1番ハ短調作品68~20年の歳月と先人たちの魂を込めた大作
  10. チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調『悲愴』作品74~神の意志に背いた苦悩と葛藤


モーツァルトについては、山響における八年がかりの交響曲全曲定期演奏会「アマデウスへの旅」の経験なども紹介しながら、楽章ごとに解説します。例えば、「ジュピター」の場合は、

第1楽章:ただ3回、音を出すだけでは意味がない
第2楽章:指揮者の腕の見せ所が満載
第3楽章:とても静かなのに「ハッ」とする緊張感
第4楽章:「これが俺の人生のテーマだ」

という具合です。なかなか興味深く、また「のだめカンタービレ」のナレーションを思い出すような趣きもあり、おもしろいです。

シューマンの病気の原因については言及がなく、「練習のし過ぎだったとも、関節の病気だったとも言われていますが、とにかくピアノを諦めて作曲に専念することになりました」(p.118) とあります。このあたりは、ちょいと不満(^o^)/
まあ、原因が何であれ、作品の魅力は不変ですが(^o^)/

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